MRA版冷静と情熱のあいだ-その1

【商品市況概況】

「欧州問題を再認識、下落」

昨日の商品市場は総じて軟調な推移となった。朝方は中国のHSBCサービス業PMIが比較的良好な内容であったことから強含む局面はあったものの、フランス国債入札が(悪くはなかったものの)良いと言える内容ではなかったこと、EFSF債30億ユーロに対する応札も45億ユーロに留まる等、欧州不安が再び意識され始めていることが、市場参加者のリスク回避の動きを強めたことが背景。但し米国経済統計が総じて好調な内容を維持していることが、商品相場にも一定の下支え効果をもたらした。欧州各国首脳がのんびりクリスマス休暇を楽しんでいた間、事態は全く好転しておらず、いたずらに「政策のタイム・バリュー」を失っただけの様だ。世界経済の混乱を回避するためにも迅速な対応が期待されるところだ。一部のアナリストが警告を発し始めているが、場合によるとユーロが分裂の可能性も否定できない状況である(市場参加者の一部はこのユーロ分裂を徐々に織り込み始めている様子)。この第1四半期は不透明なイラン情勢等と併せて非常に難しい四半期になると見ている。市場参加者、特に消費者は価格上昇リスクに対応しつつ、急落リスクに対応せざるを得ないという非常に難しい対応を迫られることになる可能性が高い。


エネルギー価格は上昇後下落。最大消費国米国の経済統計は悪くないものの、欧州不安がこれを上回った。また米在庫統計で原油・石油製品在庫が増加したことや、リスク回避のドル高進行も売り材料となった。例年通りであれば1月末〜2月にかけて灯油需要が減少に転じる(というよりは冬場の調達に目途が立つ)が、それまではイラン問題等の影響もあり原油価格は高値での推移が続くものと見ている。


ベースメタル価格は高安まちまち。最大消費国中国のサービス業PMIが良好な内容であったことから強含む局面もあったが、同国の最大輸出地域であるユーロ圏問題が再認識されたことが嫌気され、同時にドル高も進行したことからNY時間にかけて水準を切り下げる動きとなった。当面は現状水準でもみ合うものと見ている。トピックスとしてアルミ価格の低迷に伴いZalcoがオランダの精錬所を閉鎖している。このことは今後メタル価格が現状水準で推移した場合、アルミや亜鉛等で生産コスト割れとなっている生産者の減産が加速する可能性があることを象徴している。減産の動きは、メタル価格を下支えすることになるだろう。


貴金属は金銀が小幅上昇、PGMが下落。金銀は消去法的な買いとドル高進行の綱引きとなった。よりコモディティとしての色彩が強いPGMは欧州地区の需要減少観測で水準を小幅切り下げた。




「主要コモディティインデックスのターゲット変更」

カレンダーが2012年入りしたことで、主要商品インデックスのターゲットウェイトが変更となる。通常...


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コモディティインデックス】

MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):29.32(+0.78)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):269.04(+0.85)



【雑感】

年末に告知していた特別企画を今号から開始します。
分量が多いので、数回に分けて掲載します(週1回、木曜日掲載)。
題して「MRA版冷静と情熱のあいだ」です。


「映画に行くまでの二人」


津賀田と映画を見に行くことになった。
なんでそんな話になったかというとネタ作りのためである。そう雑感の。
んで、何をするかというと映画を見て各々がどのような感想を持ったかを
映画の進行に合わせてレビューしてみよう、というもの。
ほら、昔ありましたよね、辻仁成の「冷静と情熱の間」。
同じテーマを男側と女側で見てみて、何か書いてみようという企画である。
なので、2人でお出掛けして、そこであった楽しい話を雑感にする
というような浮ついたものではない(きっぱり)。
仕事ですよ、仕事。


さて。


今回見に行く映画は、とある方から勧められた「夜明けの街で」という映画。
東野圭吾のちょこっとミステリーの入った不倫映画である。
サザンのLove Affairがモチーフのお話だ。
そもそも不倫映画を選んだのは、恋愛や不倫は何百年も前から
本や小説の題材になり続けている話なので、文筆業(?)を生業とする
我々の肥やしになるんではないか?という考えに基づいている。


しかし、個人的には映画を妙齢の女性と見に行くのは実に10年振り(のはず)
ちなみに妙齢って「若い女性、年頃の女性」、って意味ですが
最近は40前後の女性を指す言葉として、誤用されているようです。


それはさておき。


まずその、10年ぶりに女性と2人で映画を見に行く
という行為だけで結構ドキドキするんですよね。
これは罪悪感からくるものなのか?はたまた別物なのか?
一応会社じゃ津賀田の上司なので、過剰な反応を見せてはいけないのですが、
そう思えば思うほど饒舌になる自分がおり、必要以上の情報を提供してしまっている


なるほど...
多くの浮気や不倫が男主導で進んでいるように見られているが
実のところは結果的に女性のペースに合わせられてしまっている
ということに気付きました


というよりは、罪悪感から必要以上に情報を提供してしまうために
結果的に先方に攻め口を与えてしまう、ということなのでしょう。
諸葛孔明の、


「動く敵に乗ずるに易く、動かぬ敵は乗じ難い」


という言葉を思い出しながら、映画館に向かった。
既に主導権は津賀田にある。

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