タイムセール - 油売りのひとりごと

【商品市況概況】

「リスクオフの中で軟調。大きなレンジワークは継続」

昨日の商品市場は総じて軟調な推移となった。スペインの銀行の不良債権比率が1994年来最高の水準となったことや、イタリアの財政赤字削減目標上方修正（悪化するということ）を受け、本日予定されているスペイン長期国債の入札を控えたリスク回避の動きが強まったことが背景。弊社は実態経済と名目価格の乖離を埋める動き（買われ過ぎの修正）が3月中に起きる、と見ていたが3月中は明確に景気や欧州問題が意識されるような材料が出てこなかった。しかし、4月以降売り材料と見做せる材料が多数発表されており、昨年末からリスク資産に買いを入れていた市場参加者が利益確定売りを入れていると考えるのが妥当だろう。当面は欧州不安を材料に商品には下押し圧力がかかると見られるが、結局は中央銀行の緩和措置によって下値は限定されると見ており、総じてワイドなレンジワークを継続することになると考えている。

エネルギーは下落した。米国時間に発表された米在庫統計で原油在庫の大幅な増加が確認されたことが材料となった。米国は原油生産が過去5年レンジを上回る水準となっており、稼働率が過去平均を下回っていることから在庫が積み上がり易い。今後は同じことの繰り返しになるが、イラン問題と、スペイン等を初めとする欧州高債務国問題の進捗状況に左右される展開が予想される。今のところどちらも目立った進捗がないことから、結局エネルギーは軟調地合いの中高止まり推移すると予想される。ベースメタルは小安い。中国の新築住宅価格の下落やスペイン銀行の信用不安などが材料視された。しかしインドや（今朝方利下げが発表された）ブラジル等の新興国の金融緩和が続いており、一部の地方銀行向けの預金準備率の引き下げを行った中国も更なる緩和に踏み切るとの期待感は根強く、底堅い推移になるだろう。鉄鋼原料価格は高安まちまち。新規手掛かり材料に乏しい展開が続いている。貴金属は下落。来週のFOMCでの追加緩和期待が後退していること、期待されている欧州の第3回LTROや国債の購入等が見送られる可能性が高まっていることが売りを誘っている。とはいっても追加緩和の「期待値」はゼロではないため当面底堅い推移となろう。

「米国の石油製品需要」

昨日発表された米在庫統計では、原油在庫の大幅な増加と石油製品在庫の大幅な減少が確認された。原油在庫の増加は米国の原油生産が大幅に増加していることに加え、製油所の稼働率が上昇していないことが背景にある。結局、石油製品の最終需要が弱いこと、石油製品在庫の水準も低くないことが要因である。しかし．．．

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【コモディティインデックス】

MRA CVIX（MRAコモディティ恐怖指数）:25.4(+0.00)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス）:275.49(+0.42)

【雑感】