お世話になりました

【商品市況概況】
「上昇」
 昨日の商品価格は軒並み上昇している。米経済統計の好転や株価の上昇、寒波に伴うエネルギー価格の上昇に伴う製造コスト上昇、鉱山のスト等の買い材料が多く存在するためである。昨晩はドル高が進行したものの、それとは関係なく商品価格は上昇している。金融相場からファンダメンタルズを重視する相場にシフトしつつある可能性が出てきた。ただ正直景気の本格回復にはまだ時間がかかり、相場動向を占う上でファンダメンタルズのプライオリティが高くなる環境にはないと考えている。この春先以降、ドルユーロとコモディティ価格の関係が議論されてきた。原油とユーロの相関を見ると、総じて高い相関性(0.9以上)を持っているものの、20日データを元にした相関分析では、必ずしも高い相関が維持できていたわけではない。相関性が低下した局面を調べると、原油が60ドルをトライしているとき、70ドルをトライしている時、80ドルをトライしている時の3種あった。つまり、ユーロ高が進行したとしてもこの節目を上回るのにそれなりに時間がかかっていたことを意味する。現在、ドルユーロと原油の相関は低下しているが、これは80ドルという心理的な節目に原油価格がさしかかっているためと考えている。原油が80ドルに復帰してさらに上昇するには、現在の材料ではまだ不足であろう。


【経済関連ニュース】
・12月独消費者物価指数 前年比+0.8%(前月改定+0.3%)。エネルギー価格の上昇で。
・10月米S&Pケースシラー住宅価格指数 前月比+0.4%(前月改定+0.2%)。
・12月米消費者信頼感指数 52.9(前月改定50.6(速報比+1.1))。2か月連続で上昇。



【為替(FX)・株】
NY Dow  :10,545.41(▲1.67)
S&P500   :1,126.20(▲1.58)
NIKKEI225 :10,638.06(+3.83)
JPY/USD :92.07(+0.5)
USD/EUR :1.435(▲0.0037)

・ドルは対ユーロで続伸。米経済統計の好転に伴い、米国が早期に低金利政策を解除するのではとの思惑が広がったことから。日本円は大幅に下落。同様に米金利引き上げ観測が支援材料となった。
日本株は小幅続伸。米国株の上昇と円安の進行で。米国株は小幅下落。米経済統計の好転を背景に上値をトライしていたが、商品価格の上昇や年末を控えて取引が手控えられるなか、引けにかけて売られた。


穀物市場サマリー】
Cbot Wheat :541.00(▲9.75)
Cbot Corn :417.00(+1)
CSCE Sugar :26.77(▲0.49)


非鉄金属・貴金属】
Comex Gold :1,097.00(▲10.2)
Nymex Platinum :1,467.1(▲13.2)
Copper 3M :7,275.00(+205:41.25C)
Zinc 3M   :2,548.00(+53:36.5C)
Lead 3M   :2,449.00(+99.5:30.25C)
Aluminum 3M :2,273.00(+18:37.75C)
Nickel 3M :19,200.00(+550:93C)
Tin 3M   :16,740.00(+540:95C)


【エネルギー関連ニュース】
WTI :78.87(+0.1)
Brent :77.64(+0.32)


【ひとりごと】
年初に首を寝違えてから
あっという間に1年が経った
自分の人生の中で、正直、最も時間が経つのが早かった1年であった
しかも、何かをしたという実感もあまりない

時間が経つのが早いのは充実している証拠

といわれるのだが、そこまでの充実感があったわけではないのだ
要はデフレの環境で営業環境が厳しい中
なんだかもがいていたら年末でした、ということなんだろう。



来年はどんな年になるんだろうか。
鳩山政権が二酸化炭素25%削減を打ち出している。
COP15での合意は事実上見送られたが、政府としてはこの方針は崩さないらしい
未来のことを考えて、二酸化炭素排出量削減はやるべきだと思う。
だが、25%削減って、現在の技術だけじゃ無理なので、排出権を買うか、工場を海外に移転するしかない
多分、排出権を購入するための資金は税金という形で徴収されて、その資金は海外の二酸化炭素削減関連の設備投資に回されることになるんだと思う
工場の移転も、結局のところ同じような効果をもたらす


そうなると、個人資産の国外流出と、工場の移転に伴う失業率の上昇が発生
個人資産が国外に費用として流出するので、消費は低迷する。
工場の移転は、国内の需給ギャップが解消するまで続くと思う。
それか、中国やアジア等の人件費の安い国の賃金が上がり、日本で生産した方がコストが安い
っていうレベルまで国をまたいだ賃金格差が縮まるまで続くと思う。


そうなると、来年以降もきっと基本はデフレ基調
海外は新興国の需要回復で、コモディティ価格は上昇
仕入コストの上昇と、販売コストの低迷で来年も厳しい展開になると思う
私が価格リスクマネジメントの重要性を説くのはここにある
デリバティブは全ての解決にはならないが
市場リスクを回避することに伴う、「時間的ゆとり」をもたらすものだと思っている
デリバティブの正しい使い方が浸透する年になって欲しいと切に願っている


毎年、毎年日本経済は正念場を迎えた、と言われているが
それでもなんとなく残っている
そういった意味で、やっぱり地力のあるすごい国なのだ
そのすごい国がすごい国であり続けられるように
来年も微力ながら、頑張ろうと思うわけです
(なんか、来年もあっという間に終わっちゃいそうだな...)


今年はお世話になりました
皆様、楽しい年末年始をお過ごしください。