日本の大地震でリスク回避の動き続く

【商品市況概況】

「日本の大地震でリスク回避の動き続く」

昨日の商品相場はリスク回避の動きで概ね下落した。日本で発生した東日本巨大地震の影響度合いが見極めきれない中、リスク資産を売却して現金、並びに自国通貨に戻すレパトリの動きが見られたため。一方、日本の復興需要や原発停止に伴う旧来の化石燃料需要の増加観測の強まりと、エネルギー価格の下落に伴うインフレ懸念の緩和による新興国株の上昇等、売り買いは拮抗した。


エネルギーは下落後上昇。リスク回避の動きによる下落が起きていたが、サウジ軍がバーレーンに介入したとの報道を受けて買い戻しが入った。中東情勢は引き続き緊迫状態が続いている。


ベースメタルは売り買い交錯で高値維持。中国の需要が堅調に推移すると見られることに加え、日本の復興需要(現在は工場稼働停止により売り材料にもなる)、リスク回避の動き等の強弱材料が混在した。


貴金属は金が質への逃避で上昇したが、リスクの度合いが不透明な中、他国通貨での資産保有への躊躇が見られたと考えられ、小幅な上昇に留まった。工業金属である銀、プラチナ、パラジウムは下落している。


穀物は復興需要に伴う食品需要の高まりから上昇している。

市場の先行きは極めて不透明で見通し難い状態だ。


コモディティインデックス】
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):30.46(▲0.07)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):323.40(+0.00)