今日の料理&国務長官


【米統計サマリー】
(米在庫統計)
原油: 330.5MB(+2.4MB)
SPR: 687.9MB(+0.1MB)
ガソリン: 215.4MB(+0.3MB)
うちRFG:  2.7MB(▲0.3MB)
うちConv.: 116.0MB(+0.5MB)
うちBlending: 96.7MB(+0.1MB)
(RBOB w Alcohol) 44.1MB(+0.6MB)
ディスティレート: 149.9MB(▲1.5MB)
うちヒーティング: 61.2MB(▲1.7MB)
重油: 42.9MB(+0.1MB)

(製品出荷:単週ベース)
ガソリン:  9,242KBD(先週比+161KBD(+1.8%),前年比+459KBD(+5.2%))
ケロシン: 1,734KBD(先週比+164KBD(+10.4%),前年比+407KBD(+30.7%))
ディスティレート: 4,323KBD(先週比+104KBD(+2.5%),前年比+414KBD(+10.6%))
重油:  499KBD(先週比▲24KBD(▲4.6% ),前年比▲441KBD(▲46.9%))
合計:  20,938KBD(先週比+710KBD(+3.5%),前年比+692KBD(+3.4%))

(4Weeks サプライカバー)
原油:  21.2日(先週比+0.4日,昨年比▲1.4日,5年平均比+1.7日)
ガソリン:  23.4日(先週比+0.1日,昨年比+1.5日,5年平均比+0.5日)
ケロシン: 25.8日(先週比▲0.9日,昨年比+1.5日,5年平均比▲0.5日)
ディスティレート: 35.7日(先週比▲1.0日,昨年比+3.8日,5年平均比+2.3日)
重油:  70.0日(先週比+2.2日,昨年比+16.1日,5年平均比+26.7日)

【市況&統計の評価】
原油   「Sell」(需要:3、供給:2、在庫:3、投機的要因:3、Total:2.75)
ガソリン   「Neutral」(需要:4、供給:3、在庫:3、投機的要因:3、Total:3.25)
ディ−ゼルオイル  「Neutral」(需要:3、供給:3、在庫:3、投機的要因:3、Total:3.00)
ヒーティングオイル 「Neutral」(需要:3、供給:3、在庫:3、投機的要因:3、Total:3.00)
1: Strongly Sell,2:Sell,3:Neutral,4:Buy,5:Strongly Buy

「需要は引き続き堅調。供給側の問題少なく、結果、ニュートラルな内容」
 昨日発表された統計は、ディスティレートが予想外に大幅な減少となりましたが、原油・ガソリン在庫は市場予想を上回る増加となり、全体としてニュートラルな内容であったといえます。
 統計を通して受ける印象は、「製品需要が(恐らく価格下落の影響と思われるが)堅調であるものの、供給サイドに特段の問題がないため、需給環境は健全である」ということです。現時点の原油在庫の水準を見るに、OPECが1.0MBDの生産調整を行っても、実質的な現物需給に与える影響は然程大きくない、といえます(但し、相反することを言うようだが、冬場を控えたこの時期の1.0MBDの生産カットのアナウンスメント効果は大きいと考える)。

 では、項目ごとに統計の内容を見てみましょう。

(原油)
原油生産:5,253KBD(+102KBD)

原油輸入:10,364KBD(▲149KBD)
PADD1: 1,735KBD(▲312KBD)
PADD2: 2,046KBD(+162KBD)
PADD3: 3,237KBD(+506KBD)
PADD4: 254KBD(+18KBD)
PADD5: 1,606KBD(▲523KBD)

稼働率: 89.2%(▲0.7%)
PADD1: 86.6%(▲5.0%)
PADD2: 90.3%(+0.2%)
PADD3: 93.4%(▲0.3%)
PADD4: 89.6%(▲6.5%)
PADD5: 86.0%(+0.4%)

原油:330.5MB(+2.4MB)
PADD1:▲0.5MB 
PADD2:▲2.6MB,Cushing:+0.2MB
PADD3:+2.6MB 
PADD4:+1.0MB 
PADD5:+1.8MB 

 原油生産は5,253KBD(+102KBD)と大幅に増加しました。メキシコ湾の生産は、ハリケーンの未到来の影響もあって、昨年の壊滅的な状態から回復基調を持続しています。今月の下旬まではハリケーンシーズンが継続していることからなんともいえませんが、今のところメキシコ湾からの生産回復は比較的順調であるといって良さそうです。一方、原油輸入は原油生産と稼働率の低下もあって減少し、10,364KBD(▲149KBD)となりました。稼働率の低下が顕著なのがPADD1とPADD4。稼働率は全体で89.2%(先週比▲0.7%)となりました。通常この時期は稼働率が低下しやすい(来週ぐらいから通常上昇)するため、ある程度予想の範囲内の稼働率低下といえます。稼働率低下の影響(129KBD)によって、原油在庫は先週比+2.4MBの増加となりました。市場予想は1.0MB程度の増加予想であったため、数字の上ではベアな内容であったといえます。サプライカバーは21.2日(先週比+0.4日,昨年比▲1.4日,5年平均比+1.7日)と、先週から改善。主に、稼働率の低下の影響によるものといえます。

(製品生産)
ガソリン:  8,878KBD(▲24KBD):PADD1:+67KBD,PADD2:+33KBD,PADD3:▲87KBD
ケロシン: 1,353KBD(▲23KBD):PADD1:▲25KBD,PADD2:+10KBD
ディスティレート: 3,984KBD(▲194KBD):PADD1:▲81KBD,PADD2:▲60KBD,PADD3:▲31KBD,PADD4:▲5KBD,PADD5:▲17KBD
ヒーティング: 813KBD(▲108KBD):PADD2:▲43KBD,PADD3:▲39KBD,PADD5:▲43KBD
重油:  592KBD(+54KBD):PADD5:+26KBD
合計:  14,807KBD(▲187KBD):PADD1:▲46KBD,PADD2:▲10KBD,PADD3:▲91KBD,PADD4:▲22KBD,PADD5:▲18KBD

(得率)
ガソリン: 58.0%(▲0.2%)
ケロシン:8.8%(▲0.2%)
ディスティレート: 26.0%(▲1.3%)
重油: 3.9%(+0.3%)
合計: 96.8%(▲1.4%)

 製品生産は稼働率の低下に伴い14,807KBD(▲187KBD)と減少しています。生産量は重油を除く全製品で先週比マイナスとなっており、特に減少が顕著なのがディスティレートとヒーティングオイルです。サプライカバーベースでの在庫水準の高さ、天然ガス在庫の積み上がりにともない、天然ガスが引き続き割安であると考えられること、などから生産量を削ったものと考えられます。但し、白物の得率が低下する一方で、重油の得率が上昇していることは、①重質油の比率上昇、②改質装置のトラブル(大きなものではないが、ここ数週間散見される)の可能性もあります。

(製品輸入)
ガソリン:  1,070KBD(▲44KBD):PADD1:▲88KBD,PADD3:+105KBD,PADD5:▲61KBD
ケロシン: 215KBD(+15KBD):PADD1:▲26KBD,PADD3:+47KBD
ディスティレート: 268KBD(▲36KBD):PADD1:▲52KBD
ヒーティング: 167KBD(+31KBD)    
重油:  197KBD(▲11KBD):PADD1:▲56KBD,PADD3:+38KBD
合計:  1,750KBD(▲76KBD)PADD1:▲222KBD,PADD2:+1KBD,PADD3:+197KBD,PADD4:▲1KBD,PADD5:▲51KBD

 製品輸入は全体で1,750KBD(▲76KBD)と小幅減少しています。地区別で大きく減少しているのがPADD1。PADD1は欧州からの輸出品の取り扱いが多いことから、米国石油製品価格下落に伴うアービトラージ機会の減少、純粋にQ406のメンテナンスを控え、欧州の製品需要(在庫積み増し)が高まっていること、が可能性としてあげられます。ですが、PADD3の輸入増加がこれを相殺する形となりました。引き続き欧州からのアービトラージカーゴの動向には注目する必要があります。。

(製品出荷:単週ベース)
ガソリン:  9,242KBD(先週比+161KBD(+1.8%),前年比+459KBD(+5.2%))
ケロシン: 1,734KBD(先週比+164KBD(+10.4%),前年比+407KBD(+30.7%))
ディスティレート: 4,323KBD(先週比+104KBD(+2.5%),前年比+414KBD(+10.6%))
重油:  499KBD(先週比▲24KBD(▲4.6% ),前年比▲441KBD(▲46.9%))
合計:  20,938KBD(先週比+710KBD(+3.5%),前年比+692KBD(+3.4%))

(製品出荷:4週平均ベース)
ガソリン:  9,210KBD(先週比▲32KBD(▲0.3% ),前年比+390KBD(+4.4%))
ケロシン: 1,633KBD(先週比+34KBD(+2.1%),前年比+86KBD(+5.6%))
ディスティレート: 4,205KBD(先週比+69KBD(+1.7%),前年比+293KBD(+7.5%))
重油:  613KBD(先週比▲18KBD(▲2.9% ),前年比▲304KBD(▲33.1%))
合計:  20,658KBD(先週比▲4KBD(▲0.0% ),前年比+644KBD(+3.2%))

(擬似需要:参考)
ガソリン:  9,899KBD(先週比+47KBD,前年比+202KBD)
ケロシン: 1,640KBD(先週比+147KBD,前年比+414KBD)
ディスティレート: 4,469KBD(先週比+13KBD,前年比+480KBD)
ディーゼル: 3,240KBD(先週比▲106KBD,前年比+308KBD)
ヒーティング: 1,229KBD(先週比+119KBD,前年比+173KBD)
重油:  179KBD(先週比▲39KBD,前年比▲369KBD)

 製品需要ですが、単週ベースで見た場合、20,938KBD(先週比+710KBD)と大幅な増加となりました。プラス寄与度が大きかったのが、ガソリン、ケロシン、ディスティレートの輸送燃料。8月中旬からの価格下落の影響によって、需要が回復したものと見られます。同時に、米国経済が住宅セクターを中心に減速してはいるものの、現時点においては巡航速度を保っている可能性が高いことを裏付ける内容であったと言えます。通常、この時期からディスティレートを中心に需要が増加するのですが、ここ数週間を見ていると、ディスティレートは4週連続の需要増加、ガソリンは需要増加のタイミングが例年よりも約1〜2週間早まっています(ガソリンの場合、増加といっても例年通りであれば緩やかな増加)。前年比ベースで見た場合でも+3.5%の増加率を維持しています。4週平均ベースでは製品全体で先週と略変わらず、前年比では大幅なプラス(+3.2%)を維持しています。擬似需要(先々週末在庫と、先週末在庫、製品生産を元に算出した需要)では、ディーゼルオイル・重油を除き、先週比・前年比とも大幅なプラスとなっています。尚、全製品合計ベースの需要は過去22番目と、ピークシーズンの狭間にあるにも関わらず、高い水準となっています。

(製品在庫)
ガソリン: 215.4MB(+0.3MB)
うちRFG:  2.7MB(▲0.3MB)
うちConv.: 116.0MB(+0.5MB)
うちBlending: 96.7MB(+0.1MB)
(RBOB w Alcohol) 44.1MB(+0.6MB)
ディスティレート: 149.9MB(▲1.5MB)
うちヒーティング: 61.2MB(▲1.7MB)
重油: 42.9MB(+0.1MB)
ウルトラローサルディスティレート:0.44MB(+0.19MB)

 以上より、ガソリン在庫は生産・輸入が小幅減少、需要が増加となったことから、先週と比較した場合の在庫増加幅が縮小、+0.3MBの215.4MBとなりました。ガソリン在庫は▲0.5MBと減少が見込まれていたことから、ベアな印象を与える内容であったといえます。一方、ディスティレートは先週比略変わらずを予想していたところ、▲1.5MBの大幅減少となりました。生産・輸入が減少した一方で、需要が堅調であったためです。内訳として、ヒーティングオイルの在庫増加が予想を上回る水準であり、こちらはブルな印象を受ける内容でありました。
4Weeksフォワードサプライカバーの水準は、原油・ガソリンが増加、ケロシン・ディスティレートが悪化しています。軒並み過去5年平均を上回るレベルを維持しており、備蓄の状態には特段問題ないと言って良さそうです。ですがこの時期、ガソリン等はそろそろウィンターグレードへの変更のため在庫が減少する傾向があるため、需要が極めて堅調であることを勘案すれば、やはりサプライサイド(原油・製油所)のトラブルには注意する必要があると考えます。

4weeks フォワードサプライカバー
原油:  21.2日(先週比+0.4日,昨年比▲1.4日,5年平均比+1.7日)
ガソリン:  23.4日(先週比+0.1日,昨年比+1.5日,5年平均比+0.5日)
ケロシン: 25.8日(先週比▲0.9日,昨年比+1.5日,5年平均比▲0.5日)
ディスティレート: 35.7日(先週比▲1.0日,昨年比+3.8日,5年平均比+2.3日)
重油:  70.0日(先週比+2.2日,昨年比+16.1日,5年平均比+26.7日)

(ひとりごと&過去の名作)

気がついている方はいるかも知れないが、暫く過去の雑感のリバイバルを載せている。
今日は統計があったので、新しいネタと去年の話。

国務長官

さて。

いつもレポート書いていて思うんですが、アメリカが重大な発言をするときにコメントするあの女性、気になりませんか?
え?誰って?
そう、ライス国務長官
彼女ちょっとヘンじゃないですか?

え?何がヘンかって?
ブッシュ大統領、とか、ブレア首相のことを略して、「米ブッシュ」とか「英ブレア」とか書くじゃないですか。

同じように、

「米ライス」

なんですよ。
米ライス。

米米?ライスライス?

ね?ヘンでしょ。
め?

「今日の料理」

知らなかったが29日は「毎月」肉の日らしい。単純なごろあわせだけであるが、世の中の人々の給料日が20日前後であることを意識したかのようなごろあわせである。よく、NHKの「今日の料理」でも給料日前後の20日が近づくと、メニューにふんだんに肉が取り入れられる様になる。

例えば10月24日、いかにも給料日の前後っぽい週であるが、この週のNHKの「今日の料理」のメニューは以下の通りだ。

月曜日:大豆と牛筋の甘辛煮
火曜日:ミックスビーンズのミートローフ
水曜日:チーズと根菜のパスタ
木曜日:華麗なビーフサンド

といった具合だ。週末の「肉の日」に向けて牛肉関連の料理が多いことにお気づきだろう。ところが翌週になると以下の通りとなる。

月曜日:大根とモツのみそ煮込み
火曜日:元気いちおし! はちみつチキンソテー
水曜日:「めん」が好き きのこのフェデリーニ
木曜日:丸ごとゆでよう じゃがいも

と、明らかに単価が下がってくるのだ。
24日の月曜日はスジ肉だったのに、モツまで格下げだ。
「元気いちおし!」とか「めんが大好き」とか書いてごまかしているが、私はだまされない。
木曜日に至っては丸ごとのじゃがいものみである。

いくらなんでもこれはないだろう。

でもこのメニューのギャップが面白い。我が家の注目の番組である。
しかもこの番組に出てくる後藤さんという男性の司会者が、相当つまらない。
毎度、下らん駄洒落を言うのだが、見ていてつらい。
例えば、「ジャーで、ジャーっと温めるんですね」とか。
通常出演者のくだらない洒落に、司会者が対応するのが普通であるが、毎度出演している料理研究家が対応に苦慮している。
これもまた見所である。
最近は、聞えないふりをする人も出てきた。
「今日の料理」は非常に面白い番組なのだ。是非見て欲しい。