【商品市況概況】
「材料一巡、下落」
昨日の商品価格は総じて下落している。FRBによる追加金融緩和観測が強まったものの、その材料は昨晩で終了、取引時間の影響でこの材料を織り込めなかった非鉄金属と、ドル安進行観測で物色されている金が上昇することとなったがその他の商品は概ね材料一巡を受けて利食い売りに押されることとなった。エネルギーは昨晩の在庫統計の内容もあってやはり地合いは悪い。商品相場だけでなく、株やその他の市場の先行き不透明感が強まってきた。不透明感が強まればロングポジションとなっているものは売りが入り易い。現状、高い確率で買いを入れても良いと判断されるのは、追加金融緩和実施が見込まれる米国の債券である(金利の低下は債券の値上がりに)。そのため、再びアセットのリアロケーションが起きていると考えられる。以前に比して最適ポートフォリオの再構成のサイクルは早まっていると言ってよいだろう。また同時に、実物資産へのニーズとファンダメンタルズの強さからコモディティも選好されると見られ、著しい経済見通しの転換がなければ(昨日指摘した、周辺材料の悪化)現在の堅調地合いを維持することになると考えている(但し通常、年金ファンドなどのコモディティ関連商品への資金配分率は5%程度が上限である)。
念のためであるが、周辺材料の著しい悪化が見られた場合どうなるかというと、殆どの資金は自国通貨へ回帰し、ファンドの資産構成も(国に拠るが)債券とキャッシュという構成に変質すると見られるため、多くの金融商品は下落することになると予想される。
「エネルギーのファンダメンタルズは悪い」
昨晩発表された米在庫統計は、生産増加と消費量の減少で明確にベアな内容であった。原油は米生産が増加し、FSC(在庫日数)ベースで過去5年レンジを上回っており、在庫のタイト感が見られない。また石油製品に関しては、ガソリンは需要の減少時期でもあり需要の明確な減少傾向が見られるもののヒーティングオイルのクラックマージン改善に伴う生産増加の影響で在庫水準が高まっている(ウィンターグレードへの入れ替えが徐々に始まる時期である、ということもあるが)。ディスティレートはクラックマージンが魅力的なレベルであることから増産されているのはある程度理解できるが、FSCは過去5年レンジを上抜け(といっても50日近い在庫を抱えていて過去5年レンジもあったものではないが)しており、同様に需給はルーズである。
このように、最大消費国米国の需給は緩和しており、エネルギー価格の上昇はファンダメンタルズ的には考えにくく、このコラムでエネルギー価格の下落が示唆されるのもこういった背景があるからだ。新興国需要が増えているとはいえ、やせても枯れても米国は世界最大のエネルギー消費国である。その一方で非鉄金属は取引所在庫の減少傾向が顕著であり、価格変動時の「バッファ」が徐々になくなってきているため、価格が強含み推移しても何ら不思議はない。故にエネルギー価格の上昇要因は需給というよりは、追加金融緩和の実施に伴う金融効果の影響の方が大きいと考えている。
商品価格リスクの構成要素は、リーマンショック前後で大きく変わったとは考えていないが、その深度に差異が出るようになった来たようだ。
※商品市場概況のメール配信をご希望の方は、会社名、お名前、ご連絡先等の情報を記載の上、info@marketrisk.co.jp までご連絡下さい。
【経済関連ニュース】
・7月ユーロ圏鉱工業新規受注 前月比▲2.4%(前月改定+2.4%)。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比▲1.4%の790.6、購入指数 前週比▲3.3%の177.6、借換指数 前週比▲0.9%の4,357.4。
・7月米住宅価格指数 前月比▲0.5%(前月改定▲1.5%)。
【コモディティ関連ニュース】
・金は再び史上最高値を更新。
・米在庫統計 原油+1.0MB、ガソリン+1.6MB、ディスティレート+0.3MB、稼働率+0.2%
【主要指標】
NY Dow :10,739.31(▲21.72)
S&P500 :1,134.28(▲5.50)
NIKKEI225 :9,566.32(▲35.79)
JPY/USD :84.43(▲0.95)
USD/EUR :1.337(+0.02)
WTI :74.71(+1.19)
Copper 3M :7,845.00(+165:7.5C)
Aluminum 3M :2,235.00(+60:32.25C)
Nickel 3M :22,575.00(+220:8C)
Comex Gold :1,290.50(+17.80)
Cbot Corn :505.00(▲0.25)
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):21.05(▲0.86)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):310.31(+0.00)
・ユーロは対ドルで続伸。FOMCでさらなる金融緩和が実施される可能性が強まったことが材料となった。円は対ドルで上昇。同様に米金融緩和観測が材料となった。
・日本株は小幅続落。海外市場が不冴えな中、円高が進行したこともあって続落となった。米株は下落。追加金融緩和実施観測が強まってきているものの、経済統計の悪化や10日移動平均線からのかい離幅も大きかったことから利食い売りに押された。
【ひとりごと】
久しぶりに大学のサークル友達からメールが来た
私のブログを見ていてふと
「サラリーマンNEOを好きかどうか」
気になったらしい。
メールを受け取った瞬間
おお!
と、オフィスで一人興奮した。
というのも、私もこの番組が大好きで
さらに言えばこの10年で最高の番組の1つで
私がテレビを見ていて唯一声を出して笑える番組である
にも関わらず、周りの賛同が得られていなかったからだ。
どうも彼の周辺もそのような反応だったようだ。
彼とは学生の頃からこういう緩いものに対する感性が似ていて
メールを受け取った瞬間「分かるやつには分かる」
という妙な悦びを久しぶりに感じた。
そう。
20年ぶりぐらいに。
なんていうんでしょうかね。
勝手な意見ですが、この「ひとりごと」が好きな人は
絶対好きだと思うんですよね、サラリーマンNEO。
あの、どうでもよさそうなネタを、しつこいまでに掘り下げるあの姿勢。
東京大学物語等でも活用されていた「0.1秒の思考」が実際にセリフとして用いられているところ。
ある意味、東海林さだおのエッセーに通じるものがある、あのこだわり。
シーズンを重ねても、基本同じコーナーを続けているこだわり。
その一方で、内容が緩そうに「見える」ところ。
DVDを全て買いそろえようと思っていたが、カミさんの反対にあって買えていない
と、思ったらメールをくれた友人はDVDを買いそろえたようだ。
さすがだ。
このまま書き続けていると、3日分ぐらい書いてしまいそうなので
そろそろやめときます。
ちなみに、彼は東京R不動産って言うサイトを運営している、ある意味普通の人です。