カミさんよりもバーナンキ議長

【商品市況概況】

「景気減速への懸念が市場を取り巻く」

昨日の商品価格は景気循環銘柄が大幅な続落となり、景気非循環銘柄が物色された(米農産品市場は休場)。先週末の米雇用統計が米国景気の後退を示す内容であったことに、欧州の公的債務問題、それに付随する金融システム不安が重なり、リスク回避の動きが加速したことが背景である。弊社は7月以降の景気後退は比較的速やかに「調整」という程度で終了すると見ていたが、同時に指摘していた政治対応の拙さがこの後退幅を拡大しており、下振れ幅が大きくなてきたとやや景気の見通しを弱気方向に修正さいた。これに伴い年内に予想していた商品相場の回復は、来年以降に持ち越される可能性を意識すべき時期に来たと考えた方がよさそうだ。但し、欧州危機がリーマンショックの様な世界同時大不況は、実際にそれが起こった場合の財政出動や金融面での対策手段が限られることから各国政府当局はその事態が起きることを是が非でも回避すると考えており、世界同時大不況という最悪シナリオの可能性は低いと考えている。


エネルギー価格は大幅に下落。週末の雇用統計を受けた需要減少観測と、欧州不安を背景とするリスク回避の動きが材料となった。尚、CFTCの投機家ポジションは大幅なネット買い越しの状態が続いており、こられのリスクポジションを解消した場合には下落圧力がかかることとなる。これに対し欧州は引き続きリビアを含む中東地区の原油生産が安定しておらず、急落局面でもバックワーデーションを維持している(必然、WTI/Brentスプレッドは拡大)。ベースメタルは下落。中国の金融引き締め懸念が根強いことに加え、欧州製造業景気指数が49.0と50を下回ったことが大きく影響した。中国政府当局の金融引き締めスタンスにもよるが、中国国内のベースとなるインフラ需要は固定資産投資が前年比+25.4%と高い伸びを維持しており欧米の需要減少を相殺するため、比較的下値は堅いと見ている。貴金属は大幅に上昇。米雇用統計の悪化に伴うQE3への期待と、欧州金融システム不安、公的債務不安が買い材料となった。8月9日に金価格がプラチナ価格に近接して以降、プラチナ価格は金価格を意識した動きとなっている。質への逃避というよりは相対的な割安感がプラチナの買い材料になっているようだ。



「ビジョンを共有できない欧州のリスク」

欧米の景気減速が明確になりつつある。前段でもコメントした通り、7月以降の世界景気の減速は...


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コモディティインデックス】

MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):27.99(▲1.17)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):295.46(+1.88)


【雑感】

おかげさまで結構忙しくて
会社と家の往復が今の自分の日常だ
その間、マーケットは荒れていて
毎日のように政治家がどのように対応するかを見ている



そんな中



バーナンキ議長と、トリシェ総裁の気持ちは
なんとなく良く分かる



二人とも辛いけど
頑張っている
ちょっと人前でしゃべったら
しゃべった内容を一言一句紙に落とされ



「この前はveryがなかったけど、今度はついてるぞ」



とか



「昨日と言っていることが違う」



とか



世界経済の方向性を決定づける役目を担っているので
仕方ないといえば仕方ない。
そんな2人の総裁が



「今度何をするか」



とか



「何考えているんでしょうか」



って質問をメディアの方から良く頂く。
自分で言うのも変だけど、2人の気持ちはよくわかる。
本当に手に取るように良く分かる。
手に取るようにわかっても、彼らの気持ち通りに政策は進まないんですけど。



でも。



正直、自分の妻や子供達の気持がそこまでわかっているとは思えない



そう。



今や、バーナンキは、ウチの家族を超えたのだ。
いや、バーナンキではなく、ベンと呼ぶべきか。
全くあったことも見たことも、口をきいたこともないけれど
気持ちの上で家族を超えてしまったベン。
負けないで頑張ってほしい。