表彰状

【商品市況概況】

「強弱材料混在、高安まちまち」

昨日の商品市場は高安まちまちとなった。ECBとみられるがイタリア国債が購入され利回りが低下したことから過剰なリスクオフモードが緩和したため。しかしながらニューヨーク時間にかけてはECBが景気底割れ回避のために利下げに踏み切るとの見方が強まりドル高が進行、引けにかけては水準を切り下げる動きとなった。このコラム(というよりも殆どの市場関係のレポートで)指摘しているように、現在の市場を動かしている最大の材料は、政府・金融当局の対応である。


エネルギー価格は下落した。クッシング→メキシコ湾のパイプライン逆送報道を受けてWTIが強含んでいたが、実際に逆送が始まったわけではないこと、ドル高が進行したことから引けにかけて売られることとなった。結果的にBrentも水準を小幅に切り下げている。WTIの水準が上昇しているが、リビアの減産の影響で供給が十分ではなく、世界的にディーゼルオイルが不足する中、中間留分得率の高いBrentの対WTI優位に大きな変化はないとみられる。クッシングからメキシコ湾までの輸送コストはその手段にもよるがパイプラインも含めると5ドル/バレル〜25ドル/バレルであり、WTI/Brentのスプレッドはこの範囲に収まるものとみている。但し政策対応ミスが相場を大きく下押しするリスクは残存しており、冬場の気温が高くなるないしは冬場が終了する、といった気温のイベントが終了した時の急落リスクはが残っていることは意識するべきだろう。ベースメタルは高安まちまち。中国の新築住宅価格の「前月比」が33都市でマイナスに転じたことから、中国の不動産価格抑制策が奏功していると考えられ「将来的な金融緩和の素地ができつつあること」や、イタリア国債利回りの低下等が好感される一方、ドル高の進行が上値を抑えることとなった。今のところ上海在庫の水準や中国国内価格と国際価格の価格差を鑑みると、中国の在庫積み増しの動きは続くとみられ、前述の金融政策変更観測と相まって徐々に下値は堅くなろう。但し冒頭のコメントのとおり、政策対応にミスがあった場合はその限りではない。貴金属は小しっかり。欧州問題とドル高の進行等の強弱材料が混在で。



「ECBの関与に関する議論」

商品相場は欧州の混乱はあるものの総じて堅調な推移となっているとの印象である。リーマンショック時の相場急落は、リーマンの破たんを「市場が想定していなかった」ために「ショック」となったものであり、著しい信用収縮が起きたために発生した。基本的に...


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コモディティインデックス】

MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):31.38(▲0.82)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):274.78(+2.50)



【雑感】

むかしむかし。
私がソシエテジェネラルという会社に出向していたころ
出向元の銀行から航空便が届いた。
開けてみると、中には表彰状が。



どうも詳しいことは忘れたが、なんだかいい仕事をしたんで表彰されたのは間違いがない。
そしたら一緒に働いているフランス人の上司が私に話しかけてきた



「ナオさん(ファーストネームで呼ばれていた)、それは何だ」
「これ?銀行から表彰されたんだよ」
「何の表彰だ?」
「仕事を頑張ったかららしい」
「そうだろう。君は寝る間も惜しんで働いているからなぁ。よし分かった」
「何が?」



と、いったら事務担当の女性に。



「このナオさんの表彰状をきれいな額縁に入れてくれ」
「えええっやめてよ」
「どうしてだ。いいものは飾った方がいいだろう」
「まぁ...そうだけど」



ということで、翌日その表彰状(恐らく100人ぐらいの行員がもらっている)は額縁に入れられ
ソシエテジェネラルが獲得したマイルストーンとともに壁に飾られてしまった...
それを見て上司は満足げに言う。



「素晴らしい」



そうかなぁ...彼からすれば、世界的に権威のある団体からの表彰と同列のようだ。
相当恥ずかしい。日本人のお客さんがSGのオフィスに来るたびに



「新村さん、なんでこんなところに飾ってあるんですか?」



と、聞かれる始末。
あの表彰状、どこに行ったんだろう?
持ってこなかったので、まだひょっとしてビルに飾ってあるんだろうか...