リレー小説-第39話

【商品市況概況】

「日本リセッション入り懸念で軟調

昨日の商品市場は総じて軟調な推移となった。商品価格動向において殆ど注目されない日本の経済統計だが、回復が期待されていたQ314のGDPは市場予想を大きく下回る内容となり期せずして2期連続のマイナス成長となったことが、市場参加者のセンチメントを悪化させた。



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【雑感】

【リレー小説】

リレー小説です。

「じゃあ、ここで今、私と一緒に開けてみる?」

茉実は開ける気まんまんだ。
しかし全く離れた場所にいる2人に、全く同じ封筒が届く。
これは全く何かの偶然、という言葉では片づけられない。
何かよからぬことが起きるのではないか?
ひょっとしたらちょっと前に米国であった「炭疽菌テロ」では
あるまいか。

「いや、封筒よりも何か俺に言いたいことがあったんじゃない
の?」
「あ、ごめん、そうだった...」

茉実の顔から先ほどまでの明るさが消えた。
やはり何かあったに違いない。

「それに、せっかく久しぶりに会ったんだし。お昼を食べてからに
しようよ」

茉実は無言でうなづくと、車を出した。
神戸の町に来るのは実は久しぶりだ。
デートの時は実家が東京にあるせいもあって、
美紅が東京に来ることが多かったからだ。
最後はいつだったろう?
よく考えるともう2年ぐらい来ていないな...
3ヵ月に1回はデートしているが、殆ど東京でだしな...。
とつらつらと考え事をしていると車は人気のない道に入り、
前後に車がいなくなった。

こんなところにレストランがあるんだろうか?
それに、あれほど電話に出なかったのに、
今回は何回も電話してきている。
彼女の行動は不自然だ。
保養所のおばさんやリッチーが突如消えたのも訳が分からないし、
何か今回の茉実からの連絡と関係があるんだろうか?

「どうしたの?」

茉実の声でハっとして顔を上げた。

「い、いやなんでもない。ちょっと考え事。今仕事が忙しくてさ」
「えびせんのこと?いっそ、タコせんにしちゃった方がいい、
って言ったじゃない。私、甲殻類嫌いだし」
「いや、えびせん、タコせんの話だけじゃなくて、
なんだかややこしいんだよ」
「何が?」
「いや、さっき、会社の同僚のリッチーという人と
一緒だったんだけど、突然記憶が飛んで...」

といった瞬間、茉実が急ブレーキを踏んで車を止めた。
龍太郎はシートベルトを締めていたので大丈夫だったが、
もしシートベルトをしていなかったら窓から飛び出していただろう。
後ろに車が走っていなくてよかった。

「リッチーですって!?」

彼女の顔を見ると、そこには見たことがない人がいた。
この人は誰だ?
もう一度顔を見直すと、茉実である。
リッチーという言葉が彼女を激しく刺激してしまったようだ。

「ということは、その手紙は...」

何が何だかさっぱり訳が分からないが、
レストランに着く前に龍太郎は手紙を開けてみた。中には

「卍」

の文字が。これはいったい何だ?何かの暗号だろうか?
(続く)