OPEC減産見送りによる原油急落で軟調

【商品市況概況】

OPEC減産見送りによる原油急落で軟調

昨日の商品価格は総じて軟調な推移となった。注目のOPEC総会は事前予想通りではあるものの減産が見送られ、欧州原油価格が急落したことが材料となった。

市場規模の差から原油価格の下落がドル指数に与える影響は限定されるのだが、昨日の原油価格の下落があまりに強烈であったため、産油国通貨売り・ドル買いの動きがドル指数を押し上げた。

原油価格の下落は、消費国にとっては明らかにプラスである。一昨日発表された米石油統計でもガソリン出荷が季節外れに増加しているのはその証左だろう。但し日本の場合、原油価格が下がるとデフレ懸念が強まるので追加緩和→円安、の動きとなりやすいためこの下落による消費者へのプラスの影響は限定されると考えている。

本日はサンクス・ギビングのため米国市場が半休のため動意薄く、商いも薄いと見られることから神経質な推移になると考えている。

"エネルギー価格はBrentが大幅に下落した。注目のOPEC総会では大方の予想通り減産が見送られたが、まだこれを織り込めていなかった市場参加者の売りが、感謝祭で取引が薄い中嵩み、大幅な下落となった。

今後、エネルギー価格は再び下値余地を探る動きになると考える。今回のOPEC総会では3,000万バレルの生産目標の厳守もコメントとして発せられず、OPEC原油価格をより市場の需給に任せる姿勢に移行したことを強く印象づける内容だったと言える。原油価格は既に弊社が予想していた下限価格を下回る水準まで下落しており、しばらくはオーバーシュート気味に下値余地を探る動きになると見られる。

原油価格を市場の需給に任せる結果、供給面では2つのことを意識する必要がある。1つは北米のシェールオイル生産者のコスト割れ、2.OPEC産油国の財政悪化だ。1.は恐らくWTIで75ドルを下回ると、多くのシェールオイル生産者がコスト割れになり、更にコストのかかる新規のプロジェクトの延期や中止が予想される。但し即時にプロジェクトが注視になる訳ではないため、この影響が出るまで3ヵ月〜半年程度の時間がかかるだろう。2.は現在の原油価格はイランやベネズエラにとっては財政均衡価格を下回る水準であり、財政状況の悪化が懸念される。既にベネズエラなどはチャベス前大統領の放漫財政のツケで深刻な外貨不足に陥っており、国内の物価上昇率は60%〜70%で推移している。こうした国々の財政状況の悪化は政情不安をもたらす可能性があるため、原油供給にとってはリスクである。

尚、このようにOPECを含む産油国側に大きな影響が出るため、巷で言われる「シェール潰し」を目的にサウジが減産を見送ったとは考え難い。過去データの分析では世界の経済成長が3%を下回ると原油需要の前年比増加率がマイナスになる可能性があり、この状況で減産を行ったとしても価格を維持できるかは微妙である。その中で多くの産油国の歳入は「価格×数量」で決定されるため、価格上昇の可能性が高くないのに、自ら望んで数量まで削るのはナンセンス、ということではないか。あくまで彼らの主語は歳入の確保であると考える。

いずれにしてもOPEC原油価格の形成を市場に任せる方向に移行したことから、しばらくは供給過剰状態が続き、価格下落で自然に生産が調整されるまで価格は低空飛行を続けると予想される。恐らく来年上半期(6月頃)までは現状レベルを若干上回る水準で推移すると見ている。その後は価格下落による需要増加や、新・新興国の人口ボーナス期入りを受け、再び価格は上昇に転じると予想する。"

"ベースメタル価格は下落した。欧州統計が小幅に市場予想を上回ったものの、OPEC総会で減産が見送られ、産油国通貨下落・ドル高進行となったことが嫌気された。通常、市場規模格差から原油価格動向のドル指数への影響は限定されるが、さすがに昨日のように強烈に下落すればその影響は無視できない。

今後、ベースメタル価格は軟調な推移になると考える。OPEC減産見送りの影響でエネルギーコストの低下(生産コストの低下)が期待されること、産油国通貨の下落がドル指数の押し上げ要因になると見られることが背景。但し中国政府が景気刺激のために金融緩和に舵を切っていること、欧州もECBによる緩和が期待されることから徐々に需要にプラスの効果が出ると見られ、ファンダメンタルズも悪くはないことから下落余地は限定されると考えている。

今回の中国の利下げの影響が限定される、との現実的な見方が強まっている背景には依然として解消されないシャドーバンキング問題が背景にある。通常の金融システムを介さない資金の流通規模が大きなシェアを占めるため、政策金利の変更が実質的な借り入れ金利の低下に繋がらない可能性があるためだ。もちろん政策金利を変更すればこれらの金利にも影響が及ぶと考えられるがその影響は減殺されるだろう。周小川総裁は過去の実績をみるに、複数回の利下げが行われる可能性が高く最終的には需要押し上げに繋がると考えている(日本と異なり、需要が顕在化しているため資金借り入れ負担が軽減されれば借り入れは増える)。

結局、即時に価格に影響があるのは公共投資の実施や中国SRBによる市中在庫の買い上げだが、こうした財政出動を伴う対策の実施は、恐らく来月の中央経済工作会議を経る必要があると考えられ、早くても来年、例年通りであれば全人代終了後の4月以降に顕在化することになると見ている。"

"鉄鉱石価格は現物・スワップ先物とも上昇、原料炭スワップ先物は休場、鉄鋼製品価格は期近・中心限月とも上昇した。特段鉄鉱石価格にプラスの材料があった訳ではないが、季節性と割安感、鉄鋼製品価格の上昇などが材料になったようだ。

鉄鉱石価格は当面現在の低水準での推移を余儀なくされると考えている。季節的には中国の国内生産が減少するため、海上輸送鉄鉱石価格に上昇圧力が掛る時期に入っているが、肝心の鉄鋼製品需要が外需以外は低迷していることが最大の理由である。中国人民銀行は経済活動の鈍化を回避するために利下げを行ったが、シャドーバンキングのシェア拡大によってその効果は減殺されている。また、2015年には中国の人口動態がピークアウトするため、構造的に需要の伸び鈍化が予想されることも価格の上昇を抑制しているようだ。

ただし、この低価格水準が長期化した場合、中国の高コスト生産者が減産に踏み切ると予想されること、鈍化するとは言っても中国の鉄鋼需要は増加が見込まれること、人民銀行はこれからも段階的に利下げを行う可能性が高いこと、インド・インドネシア等が2016年以降人口ボーナス期入りし、インフラ投資を含むこれらの国の需要増加が予想されることから、中長期的に強気の見通しは維持している。但し100ドルを超える上昇になるのは難しいと見ている。"

"貴金属価格はドルが対産油国通貨に対して上昇したこと等を材料に水準を切り下げる動きとなった。PGMも金銀価格の下落の影響で軟調な推移となった。

今後、金銀価格は産油国通貨の下落がドル高に寄与すると見られることから再び水準を切り下げる動きになると考える。トレンドとしては金融政策・景況感格差から金銀とも下落基調にあるのは変わらない。しかし、原油価格の急落で各国のインフレ懸念を後退させていることから、金銀価格に最も影響を与える米FRB政策金利引き上げが後ろ倒しになる可能性を高め、価格は下支えされると見ている。

11月30日にスイスが金準備を積み増すか積み増さないかを議論する国民投票が行われる。今のところ否決される可能性が高いが、もし賛成ということになればスイスの金準備は2,500トンを超え、米国・ドイツに次ぐ3位になる可能性があり、その場合には価格は大幅に上昇することになるだろう。銀もその場合には連れ高になることが予想される。

PGMは金銀価格に連れる形で神経質な推移が続くと見ている。但し、欧州の製造業PMIの悪化に若干歯止めがかかった感じが見て取れ、対金では若干割高に推移する可能性が高まってきた。しかし弊社の2015年のPGM価格見通しはコンセンサスからは大きく下方かい離する1,315ドル、806ドルとしている。"

"シカゴ穀物相場は感謝祭のため休場。2014-15年度産穀物は豊作の影響により総じて需給緩和が予想されている上、今後は原油価格の下落により生産コストの低下が意識されることなどが弱材料視され易い状況となっている。依然としてドル高の状態が続いていることもあり、来週も引き続き上値の重い展開となることが予想される。

シカゴトウモロコシ相場は休場。2014-15年度は過去最高の豊作が予想されるなどトウモロコシ独自のファンダメンタルズが弱い上、OPECの生産量据え置きなどの問題により原油価格の下落が続いていることから、今後は原油由来の化学肥料や機械燃料などの生産コストの低下も予想される。このところ米国内のエタノール生産量が急増していることは相場にとって強材料ではあるが、ガソリン価格自体が下落していることから、このまま生産量を伸ばしていくとは考え難い。ドル高が進行していることもあり、リスク資産が買われ難い流れとなっていることから、来週も引き続き上値の重い値動きが続くものと思われる。

シカゴ小麦相場は休場。2014-15年度は世界的に供給過剰となることが予想されている上、同じ飼料向け穀物であるトウモロコシも豊作の影響で上値の重い値動きとなっていることもあり、上昇期待は薄い。北米を襲っている寒波は現在生育中の冬小麦にとって懸念要因ではあるが、来週も引き続き動意の乏しい展開が続く可能性が高いと見ている。

シカゴ大豆相場は休場。2014-15年度の米国産大豆は豊作がほぼ確定した状態となっていることが弱材料視されている上、ドル高進行を受けてリスク資産が買われ難い流れとなっている。トウモロコシ同様、原油価格の下落により今後の生産コストの低下が予想されることもマイナス要因に。来週も引き続き上値の重い値動きが続くものと思われる。



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「電力市場の自由化」

"エネルギー価格が下落している。これにより、日本国内のエネルギー調達価格は、ガソリンや軽油、電気料金ガス料金に至るまで軒並み低下することが予想される。日銀黒田緩和の影響で急速に円安が進んでいるが、それでも価格低下のメリットは享受できるだろう。日本のような消費国はこの状況は好ましいのだが、この状態が長く続く保証はない。市場原理に立ち返れば、価格が下落した状態を生産者が望むはずもなく、コスト割れとなる新規プロジェクトや生産は中止ないしは延期となる可能性があり、最終的には需給が調整されると予想されるためだ。金利や為替の市場と異なり、商品市場は増減産がそう簡単にできるわけではなく、一旦稼働を停止したり、ましてプロジェクトを延期したものを早期に再開するのは難しいと考えておくべきだろう。世界の経済成長見通しは下方修正されたものの、それでもエネルギー需要は前年比で増加すると予想される。よって早晩エネルギー価格は再び上昇すると見ている。

ここで大切なのは、価格が上昇した場合/下落した場合の両方のケースに関して、どれだけ経営にインパクトがあるかを確認しておくことだ。原油価格が100ドルまで再び上昇した場合、原油価格がさらに下落した場合等が具体例である。別の言葉を使えば、メインシナリオではなくリスクシナリオを想定しておく、ということだ。どのような算出方法を用いるかは企業の方針にもよるが、弊社が作成している価格リスクレポートを活用するのも一案だろう(価格リスクレポートはこちらから→http://www.marketrisk.co.jp/riskreport/)。いわば、消費者からすれば今は「火事が鎮火した状態」である。この状態であれば、次に火事が起きた時にどのような対応をすべきかを考えることができる。保険に入ること(コールオプション等の金融商品や先渡し契約を活用して価格を固定化してしまう、等)も可能だろう。

次に、どの商品にどういった対応策があるか?その手段を整理しておくことである。例えば電気料金等の上昇リスクを回避しようとする場合、電力消費量を減らすか、電力価格を価格が下落した水準で決定してしまうかのいずれかを行う必要がある(注:電力価格の上昇分を、最終商品の販売価格に転嫁することも選択肢であり、これ以外の手法も想定し得る)。但し電力の場合その価格リスクをヘッジする市場が当業者以外には提供されていないため、化石燃料を用いてヘッジを行うしかない。この時のリスクがどれだけか、どれだけのリスク量があるかを分析、把握しておく必要があるだろう。数量をどれぐらい、価格をどれぐらいで押さえるべきか?も検討しなければならない重要なポイントである。

しかしこうした一連の対策も、「消費者にとって好ましくない状況」になった時に、実施することができない。現時点で原油価格に見通しはさらに下がる、と見る市場参加者の方が多い。こういう時こそ価格が上昇した時の対応策について検討すべきであると考えられる。

※グラフはこちらのリンクからどうぞ。
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【為替コメント】
産油国通貨が下落。OPECの減産見送りで。ユーロは資源国通貨に対してドルが上昇したことを受けて軟調、円は上昇した。

【株コメント】
日本株は下落。米国経済統計が市場予想を下回ったことや、短期的な過熱感が警戒された。中国株は上昇。中国政府が景気刺激のために更に緩和的な政策を採ったことが背景。インド株は上昇。原油価格の下落でインフレ懸念が後退し、準備銀行の緩和策が実行されるとの期待が高まったことから。欧州株は王将。ドイツの失業率が過去最低となったことや原油安が好感された。米国市場は休場。


【経済関連ニュース】
・1-10月期中国工業セクター企業利益 前年比+6.7%の4兆9,447億元(1-9月期+7.9%の4兆3,652億元)。
・10月中国景気先行指数 99.77(前月改定 99.85)。
・10月独建設業PMI 51.5(前月 50.0)、小売業 50.2(47.1)。
・10月ユーロ圏M3 前年比+2.5%(前月改定+2.5%)。3ヵ月平均 前年比+2.3%(+2.1%)。
・11月ユーロ圏景況感指数 100.8(100.7)。企業景況感:構成比率40% ▲4.3(▲5.1)、消費者信頼感:20% ▲11.6(▲11.1)、サービス業景況感:30% 4.4(4.4)、小売業景況感:5% ▲5.9(▲6.4)、建設景況感:5% ▲26.3(▲24.6)。
・11月ユーロ圏業況判断指数 0.18(前月0.06)。
・12月独GFK消費者信頼感調査 8.7(前月改定 8.5)。
・11月独消費者物価指数速報 前月比 ±0.0%(前月改定 ▲0.3%)、前年比 +0.5%(+0.7%)。










コモディティ関連ニュース】
ドイツ銀行、貴金属取引から撤退。











・DOE天然ガス稼働在庫 3,432BCF(前週比▲162BCF)。東部 1,864BCF(▲89BCF)、西部 477BCF(▲18BCF)、生産地区 1,091BCF(▲55BCF)。
OPEC、減産を見送り。生産目標3,000万バレル/日を維持。










【米石油在庫統計コメント】
・昨日の在庫統計は市場予想比原油・ガソリンベア、ディスティレートブルな内容だった。原油は生産が増加(+0.1MBD)、輸入が減少(▲0.2MBD)、稼働率が上昇(+0.3%)したことから、在庫は+1.9MBの増加となった(在庫日数は+0.1日の23.5日)。在庫日数は過去5年平均を下回る。WTIの価格に大きな影響を与えるクッシング在庫は前週比+1.3MBの増加。PADD2の稼働は上昇(+2.5%)、輸入も減少(▲0.1MBD)したが大幅な在庫増加となった。PADD2からの輸送が減少している可能性が高い。結果的に期近のWTI価格を押し下げると見ている。ガソリン生産は横ばい、輸入も横ばい、出荷が増加(+0.1MBD)したが、在庫は+1.8MBの増加となった(在庫日数は変わらずの22.6日と過去5年の最低水準を下回っている。輸出需要を含む在庫日数は21.6日と過去5年の最低水準)。ガソリン出荷は季節外れの増加となり、過去5年の最高水準を上回るに至った。ガソリン価格の低下が寄与していると見られる。ガソリン在庫の水準も在庫日数ベースでは低く、ガソリンクラックを高止まりさせよう。ディスティレートは生産が増加(+0.1MBD)、輸入が増加(+0.1MBD)、出荷が横ばいだったことから、在庫は▲0.8MBの減少と先週から在庫の減少幅を縮小させた(在庫日数は▲0.8日の29.5日、輸出含む在庫日数は▲0.3日の22.0日と共に過去5年の最低水準)。ディスティレートも価格下落の影響もあって出荷が回復しており、過去5年平均を回復した。また、米北東部の寒波の影響で灯油需要が増加していると見られ、PADD1の灯油在庫は前週比▲278KBの8.891KBとなっており、過去5年の最低水準(11,455KB)を下回っている。在庫水準が絶対水準的にも、在庫日数的にも低いことからディスティレートクラックは当面過去5年平均を上回る水準で推移することになろう。

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◆主要指標

                                                      • -

【為替・株】
NY ダウ :休場( - )
S&P500 :休場( - )
日経平均株価 :17,248.50(▲135.08)
ドル円 :117.71(▲0.02)
ユーロ円 :146.75(▲0.48)

【MRAコモディティ恐怖指数
総合 :21.17(+0.54)
エネルギー :30.93(+3.75)
ベースメタル :15.56(▲0.01)
貴金属 :21.81(▲0.66)
穀物 :22.16(±0)
その他農畜産品 :18.79(▲0.02)




【主要商品ボラティリティ
WTI :24.80(±0)
Brent :30.01(+10.07)
天然ガス :62.26(±0)
米ガソリン :26.04(±0)
ICEガスオイル :32.87(+12.44)
LME銅 :10.48(▲0.55)
LMEアルミニウム :12.67(+0.37)
金 :27.80(±0)
プラチナ :19.92(▲0.23)
トウモロコシ :23.01(±0)
大豆 :27.80(±0)

【エネルギー】
WTI :73.69(▲0.40)
Brent :72.58(▲5.17)
米ガソリン :203.51(+0.33)
米灯油 :239.65(+0.17)
ICEガスオイル :643.25(▲51.50)
天然ガス :4.36(+0.07)
天然ガス :58.58(▲0.52)

【石油製品(直近限月スワップ)】
Brent :72.79(▲5.18)
SPO380cst :405.01(▲28.07)
SPOケロシン :86.50(▲5.97)
SPOガスオイル :85.40(▲5.86)
ICE ガスオイル :86.11(▲6.89)
NYMEX灯油 :232.91(±0.0)

【貴金属】
金 :1192.67(▲5.20)
銀 :16.25(▲0.27)
プラチナ :1218.00(▲10.63)
パラジウム :805.25(+1.60)
※ニューヨーククローズ。

【ベースメタル】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :6562.00(▲28:59.5B)
亜鉛 :2280.00(+8:9.5C)
鉛 :2070.00(+19:5C)
アルミニウム :2064.50(▲1:34.5B)
ニッケル :16400.00(+90:75C)
錫 :20355.00(+30:20B)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :6547.75(▲28.50)
亜鉛 :2258.50(▲14.00)
鉛 :2057.00(▲3.00)
アルミニウム :2043.00(▲21.00)
ニッケル :16375.00(▲14.00)
錫 :20230.00(▲40.00)
バルチック海運指数 :1,187.00(▲52.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【LME/上海裁定取引
銅 :+77(▲7)
亜鉛 :+29(+4)
鉛 :+199(+18)
アルミニウム :+610(+2)
ニッケル :+933(+199)
錫 :+1,509(+0)
※LMEの公式セトルメント価格(Cash)から上海のスポット価格を引いたもの(17%の関税考慮)。


【鉄鋼原料】
#REF!
SGX鉄鉱石 :73.22(+0.06)
NYMEX鉄鉱石 :休場( - )
NYMEX原料炭スワップ先物 :休場( - )
上海鉄筋直近限月 :2620(+23.00)
上海線材直近限月 :2850(±0.0)
米鉄スクラップ :休場( - )

【農産物】
大豆 :休場( - )
シカゴ大豆ミール :休場( - )
シカゴ大豆油 :休場( - )
マレーシア パーム油 :2165.00(▲40.00)
シカゴ とうもろこし :休場( - )
シカゴ小麦 :休場( - )
シンガポールゴム :160.00(▲0.30)
上海ゴム :12610.00(▲35.00)
砂糖 :休場( - )
アラビカ :休場( - )
ロブスタ :2096.00(+1.00)
綿花 :休場( - )

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :休場( - )
シカゴ生牛 :休場( - )
シカゴ飼育牛 :休場( - )

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。

【雑感】

【セールスマン-最終回】

最終回でおます。

歩くこと3分
青年「こちらです」
青年は薄暗い建物に私を誘う
私が足を踏み入れると


青年「ご新規1名様でーーーす!!」


え?
どういうこと?
そうなのです。
彼が私を連れて行ったのは、海の家

って、おい!
サラリーマン、スーツのままで海の家に連れてきてどうするのッ!!


青年「だって、お昼、食べてないでしょ?」


否定できない。
確かにお昼食べていない。


青年「ウチのお店は、カレーと焼きそばがお勧めっすよ!!」


って、お勧めされちゃったよ。カレーと焼きそば。
スーツ着てさ
アタッシェ・ケース持ってさ
海の家でご飯食べないでしょ、フツー。
ピーク時の海の家にスーツでやってくる人なんて
借金取りか、地上げ屋か、海の家の看板娘を狙う地元のワルぐらいのものだろう(多分)
しかし、ある意味借金取りの仲間か...
と、妙な納得をしながら、促されるままに席に着いた

店員「ご注文は」
私「...じゃあ、カレーで」

頼んじゃいました。結局
しかし回りは浮き輪を持った家族や恋人たちで一杯
明らかに場違いである
そうしたらお客の中から以下のような会話が聞こえてきた


「ママ、あの人はなんであんな格好しているの?」
「あの人はセールスマンなのよ!」


デジャヴ?
いや。
違う親子が、私について会話しているようだ。
電車の時と同様に反論するのも悔しいので黙って聞いていると


「ママ、あの人はお休み取れなかったのかな」
「きっと物が売れないから、お休みできなかったのよ。今はお昼休みでカレーを食べているのよ」
「ふーん」


その後、カレーが運ばれてきた。
黄色い、いかにもって感じのカレーが。コップにスプーンを入れた水と共に。
一口、口に運ぶが、不味い。
兄ちゃん、よっぽど普段貧しいもの食べてんな、と思いながら、敗北感を感じながら5分でカレーを食べた。

結局、その日は営業上の有益な情報ゼロ
人間的な敗北感のみを味わう1日であった
実はこの後、結構衝撃的なことが起こるのだが、それはまた別の機会に。
(終わり)