ロシア制裁の影響拡大 軒並み上昇

【商品市況概況】

「ロシア制裁の影響拡大 軒並み上昇」

"【昨日の市場動向総括】

昨日の商品価格はごく一部の商品を除いて大幅に上昇した。ロシアに対する制裁が拡大、ロシアからのエネルギー供給に制限が出始めるとの懸念が強まる中で、広く供給懸念が強まったことが背景。

ロシアが主要生産国である商品は当たり前だが、エネルギー供給に支障が出れば、広く工業品にも影響がでる。また、バーチャルの世界ですらエネルギーは必要でありこちらも影響を受けることになる。


各国の制裁によってロシア国債のデフォルトの確率は高まっている(というより、ほぼ確実視され始めている)。

国際金融協会(IIF)の試算では、ロシアの対外債務4,800億ドルのウチ、1,350億ドルは1年以内に償還となる。各国の各国の制裁によってロシア中央銀行の外貨準備の半分程度が資産凍結されているとすると、高い確率でデフォルトとなる。

デフォルトは債券保有者の損失となるが、その後、ロシアは恐らくリファイナンスができない。経済危機でデフォルトしたのではなく、自らの戦争でデフォルトするわけで、IMFなどが経済安定化のための支援をするとも思えない。

ロシア国内は深刻な財政難に陥り、インフレは加速、内部からプーチン政権はダメージを受けることになる。ある意味「兵糧攻め」である。

しかしここまで追い込まれると「窮鼠猫を噛む」の格言通り、各国に核攻撃を仕掛ける可能性ももはやゼロではない。

また、ここまでにならなかったとしても、ロシアから撤退する事業や企業が増える中、保有していたロシア関連株が無価値となり、多額の損失が発生する投資家が増えることが予想される。この場合、クレジットクランチがおき、足下のエネルギー供給不足や金融引き締めも影響もあって世界恐慌のリスクも、絵空事ではなくなってきた。


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