炉辺焼きって

(経済関連ニュース)
・Q207インドネシアGDP 前年比+6.3%(Q107+6%)、市場予想+6.1%。
・7月英失業者数▲8,500人(市場予想▲10,000人)。失業率2.6%。
・7月英消費者物価指数 前年比+1.9%(前月+2.4%)、市場予想+2.3%。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+3.4%の678.7、購入指数+3.9%の464.9、借換指数は+2.6%の1,929.6。
・7月米CPI+0.1%(6月+0.2%)、市場予想+0.1%。コア+0.2%(6月+0.2%)、市場予想+0.2%。インフレの動向は落ち着いていると見られる。
・6月対米証券投資 1,209億㌦の買い越し(前月改定1,260億㌦(速報比▲1億㌦))、市場予想630億㌦。米国債保有拡大で。
 米中長期国債投資 543億㌦の買い越し(前月216億㌦)
 政府機関債 397億㌦の買い越し(前月275億㌦)
 社債 259億㌦の買い越し(前月726億㌦)
 株式 288億㌦の買い越し(前月420億㌦の買い越し)
・7月米鉱工業生産 前月比+0.3%(前月改定+0.6%(速報比+0.1%))、市場予想+0.3%。設備稼働率81.9%(前月改定81.8%(速報比+0.1%))。
・8月米NAHB住宅市場指数 22(前月24)、市場予想23。住宅市場環境の悪化は深刻な状態。

非鉄金属関連ニュース)
・Grupo Mexico労働者は裁判所よりストライキが合法であるとの判決を受ける。
・Sourthern Copper Toquepala鉱山(ペルー)労働者は経営側の11.5%の賃上げ提案を拒否。
インドネシアはFreeportに対しRoyaltyを3%から引き上げ倍を目標にするとコメント。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲5.2MB、ガソリン▲1.1MB、ディスティレート+0.1MB、稼働率+0.6%
ユカタン半島近くで熱帯性低気圧発生。熱帯性暴風雨ディーンは週末までにハリケーンになる可能性が高い。
・大西洋上のトロピカルストームが今週末には今年初めてのハリケーンディーンになる見通し。
・Shellは2つの熱帯性低気圧の襲来を控え、非難を完了。

(商品市況概況)
「まちまち」
 昨日の商品価格はまちまちであった。エネルギーは熱帯性低気圧の更なる発生と統計がブルであったことを受けて上昇、非鉄金属は米国株の大幅調整が続いている事から水準を切り下げる動きとなった。ここで主要国金融当局の金融政策変更時における商品価格への影響を簡単にまとめると次のようである。日米欧の金利引き上げは投機マネーの動きを鈍化させる事からマイナス材料である。特に米国の利上げは米系ファンドの資金繰りの悪化を招く事からファンド倒産→価格下落の圧力をもたらしやすい。また、日本の利上げは円キャリートレードアンワインドをもらたらす事から同様に商品価格の下落、為替の円高要因となりえる。中国当局の利上げはこれらと趣が異なり、中国の利上げは実需の減少(特に非鉄金属)をもたらす。いずれにしても信用収縮問題を解決するべく大量の金融量的緩和を行っているが、同時にインフレリスクも高まっており、各国当局は極めて難しい金融政策の舵取りを要求される事となろう。
 グリーンスパンは以前ITバブル崩壊時には、完全にバブルが消滅するまで安直に利下げを行っておらず(バブルが消滅する前に利下げを行えば、しぼみかけたバブルがまた膨らんでしまうため)、今回もバーナンキ議長はグリーンスパン議長と同様の手法を取るものと考えられ、今年一杯はこういった状態が続く事になるのではなかろうか。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。ネタは引き続き変わらず米国発の信用収縮の動きに歯止めが掛かっていないためである。LME在庫の減少はあったが材料視はされなかった。LME在庫は+1,975Mt増加、(FSCは2.3日)、(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は8,071枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは略パラレルに低下。C-3は133㌦バックとバック幅を縮小した。 今後についての見通しに大きな変更はなく、株価動向に振らされる展開になると考えており、どちらかといえば下値を探る展開になり易いと考えている。各国中央銀行が資金供給をなどの対策を行っているが、信用収縮の動きに歯止めは掛かっていない。予想以上にこの問題は深刻なものであるといえる。但し、需給面は依然としてタイトであり、下値も限られると見ておいたほうがよいだろう。売買材料を整理すると以下の通りである。1つ目は、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、2つ目は生産国のストライキ懸念が継続していること、3つ目はLME在庫水準の低さ・キャンセルワラント率の高止まりである。このように供給サイドに関する問題は根本的に解決していない。但し足元は上記の通り下値を探る動きのほうが優勢になると考えている。理由の1つ目は繰り返しになるが、信用収縮の動きが加速し低流動性市場における投機筋の手仕舞い売りが継続すると見られることである。小職はサブプライムローンに端を発する信用収縮問題は当面収束しないと見ており、引き続き、株式動向には細心の注意を払う必要があると考えている。2つ目は短期的に中国国内の供給が需要を上回っている可能性があること(7月の輸入統計では精錬銅・銅製品の輸入量が再び前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続しており、経済成長に裏打ちされた長期的な需要の増加トレンドは維持しているものの、短期的には供給不足が解消されている可能性があることを示している)、3つ目は、中国当局が更なる利上げに動く可能性があることである。但し、利上げが実際に需要減少を促すまでには時間がかかると考えている。本日も方向感が出にくいが、低流動性資産からの資金撤退の動きは加速するとみられることからロングポジションの手仕舞い売りが続く事になろう。尚、9月オプションの建玉は8,000㌦コールが1,159枚、7,800㌦コールが970枚、7,700㌦プットが300枚、7600㌦プットが445枚、7,500㌦プットが915枚となっている。

 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫の減少はあったが、信用収縮問題を受けた銅価格の下落を受けて連れ安となった。LME在庫は▲175Mt減少、FSCは2.0日(キャンセルワラント率は9.5%)。売買高は3,150枚。イールドカーブは期近を中心に低下。C-3は2㌦バックとバック幅を縮小した。 今後についてはファンダメンタルは強いものの信用収縮の動きが予想以上に深刻であることから、当面下値を探る展開になると見ている。以前このコラムで指摘した通り、株価低迷が長期化した場合の影響が大きく出始めている(実際に景気が低迷して実需が減少)。その観点からすれば今週のCPI/PPIを受けた中国の利上げ観測の影響は大きいといえる。ファンダメンタルの売買材料を整理してみると、中期的には買い材料が多い。1つは中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、2つ目はこの旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを実施したこと、3つ目は亜鉛の在庫水準が低く有事のバッファが少ないこと、である。しかしながら株価動向が不安定であるため、このマイナス材料がファンダメンタルの強材料を凌駕すると見られることから上値ではしっかりと売りが入らざるを得ない。尚、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000㌦を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。まとめれば、短期的には下落、中期的には上昇、長期的には低下、ということである。目先の上値は一目均衡表の雲の下限、3,500㌦、下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦を挙げておきたい。尚、価格の目途となりやすい9月オプションは3,500㌦コールが535枚、3,400㌦コールが600枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,030枚、3,000㌦プットが850枚となっており、下落への警戒感が強いようだ。

 昨日の鉛価格は下落した。銅・亜鉛と同様、信用収縮の動きに歯止めが掛からず水準を切り下げる展開であった。しかしながら昨晩LME在庫が大幅に減少したことから引けにかけて水準を切り上げ下げ幅を削る展開となった。今の所50日移動平均線のサポートラインを維持している格好。LME在庫は▲1,500Mt減少、(FSCは1.3日)在庫水準の低さやキャンセルワラント率の高さ(キャンセルワラント率は14.1%)を背景に、ファンダメンタルは非常に強い。売買高は1,944枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、フラットニング。C-3は53㌦バックとバック幅を縮小した。 今後についてはファンダメンタルに大きな変化は無いことから基本しっかりの展開に変更はない。しかし、信用収縮問題が完全に解決しているわけではなく、むしろ拡大している感があるため暫くは下値を探る動きとなろう。また、株価低迷が長期化の様相を呈してきているため、実需の減少を通じて価格に下押し圧力がかかる可能性が出てきた。ファンダメンタルは、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が7月以降も、豪を初めとする大手生産者の生産障害になんら進展が見られないこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(7月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低いこと(FSCはとうとう1.3日に)こと、カーバッテリー向けに使用される鉛は代替品が存在しないことなどから、極めて強い。但し、繰り返しになるが、株価が不安定な状況が続いている事や中国の利上げ観測等(中国の利上げは中国国内実需のマイナス要因となり得る)のマイナスもあり、著しい高値を維持することが段々難しい環境になっている事も注意すべきであろう。本日も50日移動平均線のサポートをトライする展開になろう。

 昨日のアルミ価格は下落した。読んでつまらないかも知れないが、材料は引き続きサブプライムローンに端を発する信用収縮の動きが継続している事である。LME在庫は▲350Mt減少、(FSCは8.3日)しているが、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は2.2%)。売買高は12,825枚。イールドカーブは全ゾーンが低下。C-3は63㌦コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、アルミは銅と同様投機筋の投資対象となり易い非鉄金属であることから、株価動向に左右される展開が続く事になると考えている。但し、信用収縮の動きに歯止めが掛かっていないことから下押し圧力が強まることとなろう。また、ファンダメンタル的にも、比較的ベアな要素が多い。1つ目は最大消費国中国が投資抑制を目的として利上げを検討していることである。銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)であることから、利上げは即効性はないが徐々に上値を重くする効果が予想されること、2つ目は中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くないこと、3つ目は原材料であるアルミナ価格が欧州・中国で低下を始めたことが挙げられる。一方で買い材料は、1つ目は中国の固定資産投資や鉱工業生産等が引き続き堅調であること、2つ目はエネルギー価格が需要期を迎えて堅調に推移していること、が挙げられる(但し現時点において低流動性市場からの資金退避の動きが継続しているため、エネルギー価格は低下している)。このほかの売買材料としては、生産量回復後の価格支配力維持の観点から大手生産社の大型合併が始まっている事を挙げておきたい。期先で売りヘッジをしていない企業と、している企業が合併した場合、通常はヘッジをしない方針に変更されるケースが多いからだ。こうした合併の動きも期先での売りヘッジの動きを鈍化させ、イールドカーブコンタンゴ化させる可能性がある(かつて原油市場で見られたように、高い価格水準で全ゾーンコンタンゴになる可能性はある)。
 本日も株動向次第であるが、月次チャートでは今年6月にやや潮目が変わった可能性が高い。一目均衡表の雲を下抜けしていることもあり明確なサポートラインもない中、昨年1月以来維持してきた2,500㌦ラインをトライする展開となろう(個人的にはその水準まで下落したときのイールドカーブの形状がどのようになっているがが一番の関心事である)。価格の節目となりやすい9月オプションの状況は、2,900㌦コールが1,183枚、2,800㌦コールが2,497枚、2,750ドルコールが3,153枚、2,750㌦プットが976枚、2,700㌦プットが1,200枚、2,650㌦プットが4,450枚となっており、下落への警戒感が強い。

 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が再び増加に転じた事、米株価が大幅に調整していることが材料である。しかしながら下値ではそれなりに買いが入っているようであり今の所価格が下げ止まっている感が強い。LME在庫は+372Mt増加、(FSCは4.9日)、キャンセルワラント率は3.0%。売買高は700枚。イールドカーブは全ゾーン低下しているが、期先の下げが大きい。C-3は250㌦コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、LME在庫の増加基調が係属していることからファンダメンタルを背景として暫くは下値を試す動きが継続すると見ている。また、過剰流動性の市場からの一時退場の動きが続くと見られること、中国当局の利上げ観測も売り材料になろう。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも5日が目前であり危機的状態は脱したといってよい。一時期の相場の主役から転落した感がある。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。
 小職は30,000㌦を挟んでのもみ合いを想定していたが、昨年11月15日にマークした28,650ドルも下回ってしまったことから、次の節目は昨年8月の25,350㌦となる。ここまで水準が下落するかどうかは、信用収縮関連の問題がどうなるか、LME在庫の状況に拠ると考える。信用収縮関連の問題の根本的な解決には時間を要すると見られるため、LME在庫動向がより重要であるといえるが、通常、LMEニッケル在庫は春先から12月末まで増加の傾向をたどりやすい。よって、25,000㌦までの下落はあってもおかしくない、という結論に達する。一方で、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えていることから下値も限られ、中期的には価格は回復するものと見ておいたほうが良い、という見方を現時点で変更する必要性はないと考えている。"

 昨日の錫価格は下落した。信用収縮問題を受けて手仕舞い売りの動きが継続していることが材料である。錫は一目均衡表の雲の下限一杯まで下落してひけることとなった。信用収縮問題は、資金繰り悪化に伴うファンドの手仕舞い売りを加速させるため、ワラント保有者が少数に偏っている非鉄金属程、マイナスのインパクトが大きいと考えられる。LME在庫は▲10Mt減少、(FSCは14.5日)、キャンセルワラント率は3.41%。売買高は856枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。C-3は85㌦コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、錫も信用不安の拡大を受けて下落余地を探る展開が継続すると見ている。但し、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)や、インドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、基本、下値は限られると考えている。とにかく他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性に注意すべき時期にきたといえる。ここ数日の価格下落で主要なチャートポイントを全て下にブレイクしている事から、暫くはロスカットの売りが継続する可能性が高い。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は上昇した。「ディーン」に加えて「エリン」がユカタン半島沖で発生した事が端的に買いを誘った。また昨晩発表された米統計も予想を上回るブルな内容であったことも買い材料視された。但し、米株価が大幅に下落したことを受けて引けに掛けては上げ幅を削る展開となった。この上昇により10日移動平均線を回復している。イールドカーブは全ゾーン上昇。Brentも同様の相場展開で、一目均衡表の雲の下限できっちりとサポートされながら統計直後に水準を切り上げたが、株価の調整を受けて10日移動平均線を上回ることが出来ず、引きに掛けて水準を切り下げる動きとなった。イールドカーブは期近を注視に全ゾーン上昇。
 石油製品も上昇。RBOBは米在庫統計を受けて大幅に上昇したが、原油同様引けに掛けて売りが優勢となり、結果的に上げ幅を削る展開となった。この上昇により、10日移動平均線を完全に上回る状態となっている。在庫水準が少ないことから懸念していた通り、ハリケーンネタは買い材料となりやすい。イールドカーブは全ゾーン上昇。ヒーティングオイルも上昇。一目均衡表の雲の上限で上値を抑えられる展開であったが結局前日比プラスとなっている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ICEガスオイルは上昇。イールドカーブ全ゾーンパラレルに上昇している。"

 本日の原油相場は現時点に於けるハリケーンネタは織り込んだと見られることから、引き続き株価次第であるといえる。但し石油製品は、石油製品在庫水準が低い事から、製品供給に懸念の生じる可能性が高いハリケーンの発生は、ハリケーンが消滅ないしはその進路がそれない限りは買い材料となり続ける。一方で米国経済の先行不透明感が強まっている中、株価は調整色を強め、債券が物色されるといったリスクマネーのリスク資産からの退避の動きは継続中であり、下値不安がぬぐいきれていない事から上値も限られる事となろう。
 ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。
 イールドカーブが全ゾーンバックになった事から投機資金が投資し易い環境にあるものの、CFTCの統計に見られるように投機筋は概ねロングポジションを手仕舞い始めている。暫くは債券や金等の安全資産のほうが物色されやすい環境が続く事になるといえる。
 WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、期近のみ解消される事となった。しかしながら北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高の影響もあって完全なネガティブスプレッドの解消にはもう少し時間がかかると考えている。"
 短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年の最低水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。また、ここ暫く横這っていた原油FSCは、昨日の稼働率の上昇により減少に転じている。OPECに増産の意向が今のところない以上、今後、稼働率が改善してもピークシーズン入りしている石油製品の需要を満たすだけの生産をしつつ在庫を積み増す事が難しいといえる。また、IEAの月報ではQ207の在庫水準が過去5年平均に満たない事が示されており、FSCの悪化も確認された。つまり最近高い価格に慣れてしまっているため忘れているが、ファンダメンタルの厳しい状況にはなんら変化がないのである。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.0日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は21.6日)。ガソリンの得率が限界的な水準(60%近辺)まで上昇していることを鑑みれば、ガソリンの供給は輸入に頼らざるを得ず、今後も非常にボラタイルな展開が予想される。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、安泰ではない。OPECは9月11日にウィーンで開催される総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう(日本は異常気象のため、夏入りが遅れている)。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。
 尚、価格の目途となりやすいWTIオプションの建玉状況は、80㌦コールが15,645枚、75㌦コールが23,857枚、70㌦コールが13,280枚、75㌦プットが14,576枚、72㌦プットが7,117枚、70㌦プットが13,025枚となっている"

(ひとりごと)
小田和正の新曲、やっぱりいいですよ。
是非購入してください。

さて。

この前、とある知り合いが「炉辺焼き」の店でやたらとボラれた話を聞いた。
私、最近のこういう風潮に納得がいかないんですよね。
なにがって?
そりゃあ、あれですよ。
「世の中の高級志向」
に便乗して何でも値上げしてしまうの。
はっきり言うけど炉辺焼きって、「炉辺で何でも適当に焼く」店であり、決して高級店であってはならないわけで
基本は1人3,000円である。
ところが、ですよ。
日本の文化を知らない金持ちガイジンとかが、炉辺焼きで1人10,000円とか払っちゃうから
こういうことになるんですよね。
その方も、知らないまま、3人で36,000円も払わされてしまったらしい。
1人頭、実に12,000円(!!)である。

その方には申し訳ないだが、10,000円っていったら、フランス料理のフルコース食べられますよ。
私が行っている店だったら、2人で10,000円でおつりが来るのですよ。

と、いうことで私はこの間違った世の中に鉄槌を下したい。
高級居酒屋なんて作らなくて良いのです。
世の中の居酒屋はむしろ天狗だけになってもいいくらいだ。
シンガポールの友人は、東京出張で一人だと、「天狗という美味い店がある。知っているか?」と聞くほどの店なのだ。実は。
無理に居酒屋で、関サバとか、関アジとか、食べなくていいんです。
普通のアジとか、サバを食べればいいんです。
大間産のマグロなんてとんでもない。
フィリピン沖で捕れた冷凍もので良いんですよ。
これが、正しい居酒屋のメニューなのだッ。
ふーッ。
何で今日はこんなに興奮しているんだか。
とにかくですね。
居酒屋では

焼き鳥3本
枝豆1人前
まぐろぶつ(ぶつ切りといわず、ぶつ、と途中で切っているところがまたいいですよね。タコぶつもしかり)
ほっけ焼き1人前
雑炊ないしはおむすび2個
生ビール2杯、ないしはチューハイ2杯

で済ますべきだと思います。
きっとこれが正しい日本のサラリーマンの居酒屋の満喫方法なのであります。
テレビ番組でも、高級居酒屋はあんまり取り上げて欲しくないです。

今日はこのへんで、勘弁しといたる。