一生分の親孝行

(経済関連ニュース)
・12月ユーロ圏生産者物価 前年比+4.3%(前月+4.2%)、市場予想+4.3%。
・12月米製造業受注 前月比+2.3%(前月改定+1.7%(速報比+0.2%))、市場予想+2.5%。4ヶ月連続のプラス。
・1月米ISM非製造業景況指数 41.9(前月改定54.4(速報比+0.5))。節目となる50を大きく下回る。
・1月米製造業景況指数 50.7(前月改定48.4(速報比+0.7))、市場予想47.3。
・フィッチ、米金融保証会社(モノライン)MBIAの子会社の財務格付けAAAを引き下げの方向で見直す、と発表。
・米国株は大幅続落。ISM指数が2001年以来の最低水準に落ち込んだことから米景気の失速の可能性が高まったとして売られた。ドルは総じて堅調。大きな統計の発表をこなし、ポジション調整の取引と思われる。

穀物市場サマリー)
・大豆は小幅安。小麦の急騰を受けて買いが進んでいたが、米経済指標の悪化を背景に株が調整したことや、ポジション調整と思われる取引でドルが強含んだことから、前日比マイナスで引けた。
・トウモロコシはレンジ取引で小幅安。取引序盤は小麦の上昇を受けて上昇していたが、ドル高の進行やエネルギー価格の下落に押される形で上昇幅を削る展開に。
・小麦は上昇。春撒小麦の在庫が5月末で88百万Bu(前年比▲25%)になる見通しであるとの政府発表と、12月末時点のカナダの供給が前年比▲30%減少したことなどのファンダメンタルズで買われた。長らく上抜けできなかった975?の節目を上抜け、値を飛ばした。

非鉄金属関連ニュース)
・貴金属は大幅に下落。ポジション調整と思われるドル高の進行を受け、軟調に推移。同時に株が大幅に調整したこともあって利益確定の売りに押される形で水準を切り下げた。そもそも弊社見通しでも指摘しているように、短期的には金のダウンサイドのリスクが高まっていた(極端にアップサイドにベットしている投資家が多かったため)ことから株安が手仕舞いのきっかけとなったようである。銀も大幅に続落し、10日移動平均線を下回った。
・プラチナは南アの電力障害報道を受けて一代高値を更新したが、後にドル高・株安の進行を受けて手仕舞い売りに押された。パラジウムも下落。
・BHP BillitonはRio Tintoの買収価格を1,474億?(15.7兆円)に引き上げ。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+2.2MB、ガソリン+1.7MB、ディスティレート▲2.5MB、稼働率▲0.1%
・Houston Ship Channel(米国最大の輸入港)の濃霧、2日ぶりに解消。
・BP Texas City製油所(420KBD、テキサス、P3)、通常の稼動に回復。

(商品市況概況)
「下落」
 昨日の商品価格は総じて下落している。米国時間に発表された米経済統計が、米国経済の失速懸念を想起させる内容であり株価が大幅に調整したことが商品市場全体のセンチメントを悪化させた。株等の下落局面では商品市場は資金の退避場所として選好されやすいのだが、全ての資金が商品市場に振り向けられるわけではなく、加えて株価の下値の目処が立たない以上、エクストラのリスクを取れる環境にはない(米国の実需減少の可能性も高まっているため)。よって、当面、商品相場は下押し圧力を受けることになると考えている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。中国正月が始まったこともあり中国勢の買いが弱まる中、NY時間に発表された米経済指標の大幅悪化に伴う株価の下落で地合いが悪化、一気に値を下げた。尚、中国国内の豪雪の影響は、一部鉄道や水道といった生活インフラが再稼動を始めたものの、電力供給には引き続き著しい障害が生じている状態である。結果、100日移動平均線のサポートラインを大きく割り込み、10日移動平均線で辛うじてサポートされて引けている。。LME在庫は▲2,275Mt減少、韓国で大幅に減少している。(FSCは3.4日)、(キャンセルワラント率は18.9%と上昇している(下グラフのオレンジ色の部分参照))。売買高は10,498枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は略全ゾーンパラレルに低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は1?バックとコンタンゴからバックに転じた。
 昨日の亜鉛価格は下落した。中国の中国正月入りと、米経済統計の悪化を受けた株の下落を受けて大幅に調整、50日移動平均線のサポートを小幅割り込んで引けた。LME在庫が米国、マレーシアで大幅に増加したことも地合いを悪化させた。LME在庫は+2,125Mt増加、FSCは3.4日(キャンセルワラント率は4.3%)。売買高は4,332枚。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに低下している。C-3は15?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は下落した。前日比大幅マイナスで寄り付いた後、取引序盤は強含む局面も見られたが、その後LME在庫が大幅に増加したことや、米国経済指標悪化に伴う米国株の大幅安を受けて水準を切り下げることとなった。但し豪雪の影響で精錬鉛の最大供給国である中国からの供給停滞が長引く可能性があることから、下げ幅は限定されている(銅やアルミに比べてセンチメントの影響が小さい)。LME在庫は+375Mt増加、シンガポール・米国で増加している。(FSCは2.1日、キャンセルワラント率は9.4%)。売買高は1,645枚。イールドカーブは期近が低下し、ベアフラットニング。C-3は2?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。取引序盤は前日の株価下落を受けてやや軟調に推移していたが、ドル高の進行や米経済統計の悪化を受けてNY時間に入ってから下げ幅を拡大、200日移動平均線のサポートラインまで水準を切り下げる展開となった。尚、弊社は2008年はアルミは最も上昇する非鉄金属の1つであると予想している。LME在庫は▲400Mt減少、米国で大幅に増加している。(FSCは8.3日)。(キャンセルワラント率は3.8%)。売買高は14,455枚。イールドカーブの形状は期近を中心に低下し、ベアスティープニング。C-3は44?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。ドル高の進行や米国株の下落が相場の下押し材料となった。LME在庫が大幅に減少(ロッテルダム、韓国)したものの余り材料視されなかった。LME在庫は▲318Mt減少、(FSCは10.8日)、キャンセルワラント率は2.3%。売買高は843枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は225?コンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の錫価格は下落した。ドル高の進行や米国経済指標の悪化が相場を下押しした。錫はファンドマネーの影響を受けにくい非鉄金属ではあるものの、さすがに米国の景気先行きに黄色信号がともる環境下ではやはり下押し圧力を受けてしまうようだ。LME在庫は▲20Mt減少、(FSCは11.2日)、キャンセルワラント率は5.02%。売買高は208枚。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3は90?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は大幅下落した。NY時間の早朝に発表されたISM指数が市場予想を大きく下回る悪い内容であったことから米景気の失速懸念がさらに高まり、株価の調整とあいまって需要減少のファンダメンタルズ要因、株下落に伴うセンチメント要因で値を下げる展開となった。チャート的にも急落のサインといわれるHead&Shoulderを形成している。結果、一昨日回復した100日移動平均線を大きく割り込んで引けた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。Brentも下落。但しこちらは100日移動平均線でサポートされて引けている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。両原油ともイールドカーブのフラットナーが進行している。騰落率はWTIが▲1.9%、Brentも▲1.9%。
 石油製品も下落。RBOBもNY時間に発表された統計の悪化と、それに伴う米株大幅下落を受けたセンチメントの悪化を受けて水準を切り下げた。結果、100日移動平均線のサポートラインを割り込んで引けている。直近限月の騰落率は▲2.1%。イールドカーブは全ゾーン低下している。ヒーティングオイルも下落。材料は同じく米国の景気失速懸念。NY時間に入ってから下げ足を速め、100日移動平均線を下回って引けた。直近限月の騰落率は▲1.5%。在庫水準がガソリンに比して少ないこと(絶対水準、FSC共)から下げ幅が限定されたようだ。イールドカーブは全ゾーン低下しているが、期近の下げが大きい。ガスオイルも下落。直近限月の騰落率は▲1.9%。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。

(ひとりごと)
最近、カミさんは非常に面白いネタを見つけてきてくれる。

この前、子供を連れて電車に乗っていたときのこと。
我が子をみて思いついたように、同じ電車に乗っていた高校生(おそらく3年生)が以下のようなやり取りを始めた

高校生A「子供ってかわいいよな」
高校生B「ああ、かわいいよな」
A「なあ、お前、知ってる?」
B「何を?」
A「子供ってさ、3歳までに一生分の親孝行してるんだって」
B「それぐらい可愛いからってこと」
A「そうそう」

A「ってことは、俺らもう18になるからさ、親孝行しなくていいんだぜ」
B「なるほど!もう親孝行しなくていいんだ」


...この親不孝もの!!
何で君たちはすぐそういう発想になるの!?

このままだと、本当に日本はだめになります。
日本の高校生、大丈夫?
やはり、徳川埋蔵の隠した金を探して、早く海外に住んだほうが良いのかも。