はやりすたり

(経済関連ニュース)
・6月豪雇用者数 前月比+29.8千人、市場予想+10千人。失業率4.2%(前月4.3%)。
・英中銀 政策金利のレポ金利を5.0%に据え置き。略予想通り。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲58千人の346千人(前週改定404千人)、市場予想395千人。
バーナンキ議長「金融の安定化のために追加的手段をFRBに与えるよう求める。」

・ドルは下落。米ファニーメイフレディマックの損失拡大観測報道に伴う急落や金融株の下落を受けて大幅な下落となった。ポールソン財務長官、バーナンキ議長の議会証言でドルを支持できるような内容がなかったこともドル売りを誘ったようだ。ドルは対円でも下落。韓国ウォン安防衛のために韓国政府が介入を行っているとの観測も円の支援材料。

日本株は小幅反発。下落幅の大きかった金融株や素材株が買い戻されたようだ。アジア株は反落。上海A株・インドSensexとも反転下落している。米国株は反発。原油相場の下落やダウケミカルの買収報道等が材料視されたようだ。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は大幅に上昇し、10日移動平均線を再び回復した。洪水の影響で大豆の作付面積が減少するとの見方が強く、11日に発表されるUSDA統計でも在庫が当初予想よりも下回る可能性が出てきたことなどが材料視された。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇している。形状的にはバックを維持。

・トウモロコシ価格は続落。米中西部での気候好転や、本日夜発表予定の期末在庫で旧穀・新穀とも在庫が増加すると期待されていることから冴えない展開となった。中期的に調整局面入りした可能性が出てきた。イールドカーブはパラレルに低下している。

・小麦価格は続落。気候の好転により冬小麦の生育状況が改善していることや、本日発表予定のUSDA統計で生産の増加が予想されていることなどから、軟調な推移となった。この結果、一応サポートラインとして意識されていた50日移動平均線を下回り、下値余地を探るう動きとなった。しかしながら8?線は意識されており、いずれにしても本日夜の統計次第か。イールドカーブの形状は全ゾーンパラレルに低下している。

非鉄金属関連ニュース)
・金は上昇。イランのミサイル再発射やナイジェリアの停戦解除、ドル安が再び進行したこと等が材料視された。この結果金価格はあっさりと10日移動平均線を回復し、先週の高値である950?を目指す展開となった。
 ECBの利上げ打ち止め観測もあってしばらくは現状レベルでの推移が続くこととなろう。今のところ一次回帰分析の結果では現在のドル価格は比較すると引き続き割安なレベルにあり、テクニカルな買いは入り易い(金価格=1,222.4×ドル・ユーロ-976.38)。これはもしユーロが1.6?まで下落して場合には980ドル程度までの上昇があってもおかしくないことを意味している(尚、現状の為替レートを用いるならば945?程度であり、上げ余地はそれほど大きくはない)。また同時に著しい金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている。WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる。このことは価格上昇が需要を減少させることの証左であり、著しい価格上昇に伴う需要減少の可能性は視野に入れておくべきである。
 NY銀も上昇。ドル安・金高を受けて上昇している、以前強力なレジスタンスであった17.5?線と、10日移動平均線が下値として意識されており、堅調な推移となっている。

・NYプラチナ価格は大幅に上昇。ドル安の進行、原油の上昇を受けてこの1週間の下落分を取り戻す形で2,000?の心理的名節目を回復するに至った。しかしながら原油価格の上昇が自動車離れを引き起こし触媒需要が後退するとの見方など、需給面での下落材料も多く以前に比べて上値は重いとの印象。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。もう一つの材料はそもそもの需要減少リスクである。エネルギー価格の高騰が自動車離れを引き起こし始めており、触媒需要の落ち込みの可能性は否定できない。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから当面、高い水準で堅調な推移が続くことになると考えている。目先1,950?線を下回るかどうかがポイントとなるが、その水準を下回った場合には5月2日の安値である1,835?が意識されようか。
 NYパラジウム価格も上昇した。
 今後パラジウムの価格は上昇すると考えている。プラチナ価格の高騰に伴う代用品需要の高まりが期待されるためだ。プラチナのところでもコメントしているように、プラチナ触媒がパラジウム触媒に置き換わることによる需要増加や、宝飾品にパラジウムが用いられる可能性がある。しかしながら非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

・中国アルミ生産者大手20社は、7月から最大10%生産量を削減することで合意。国内の電力不足の影響で。


(エネルギー関連ニュース)
・イラン、再びミサイル発射実験実施。
・ナイジェリア ニジェールデルタ解放軍、英国がナイジェリア政府に打診している石油関連施設の保全支援に反対を表明、休戦を解除する公算。

(IEA7月月報)
 2009年のNon-OPEC供給は50.6MBD(前年比+640KBD)、アジア、カスピ海、ブラジル、カナダ、米国、また、サウジ、カタール等のNGLsが+810KBDとなる見込み。
 6月のOPEC供給は32.4MBD(+350KBD)、サウジアラビアの生産が9.45MBDに増加、イランの洋上在庫からの輸出が3.8MBDに増加したことなどで。
 同時に供給の増加がOPECの実効スペアキャパシティを減少させており、1.7MBDに低下。
 2009年の石油需要は87.7MBD(前年比+860KBD)、2008年の石油需要は86.9MBD(前回調査時比+80KBD)。
 5月のOECD石油在庫は23.9MB、6月の直近データではQ208のOECD在庫は+100KBDとなる見込みであるが、例年の+900KBDに遠く及ばない。
 Q308の製油所処理量は75.3MBD(▲400KBD)、OECD需要の減少とクラックマージンの縮小で。更なる2MBDの原油処理設備の導入と、
 世界各地での製油所のアップグレードでガソリン供給は非常に十分な状態が維持される見込みであるが、ディスティレートはタイトな供給状況が2009年も続こう。


(商品市況概況)
「事件は中国と米国で起きている」
 昨日のコモディティ市場は軒並み上昇している。この数ヶ月市場の売買材料となっている「ドル安」と「中国」が要因である。ドル安はバーナンキ・ポールソンの両高官の議会証言がドル防衛に資するものではなかったことによる失望売りであり、当然ドル資産の押し上げ要因となった。中国要因はこのコラムでも指摘しているエネルギー価格の高騰に伴う電力価格の上昇の影響でアルミ生産者が生産量を10%削減を決定したことから、中国での生産比率の高い非鉄金属を中心に上昇することとなった。また、この動きは(筆者の推測であるが)北京オリンピック期間中に電力不足が発生しないように、電力消費の多い業種の電力使用を絞らんとする動き出る可能性は高く、このオリンピック期間中はアジア回りで在庫の取り崩し→中国流入、が発生する可能性が高くなってきた。エネルギー価格は夏場に向けて上昇すると考えているため、コスト要因、ファンダメンタルズ要因で商品価格はやはり強含むこととなろうか。
 但し価格高騰が続いた場合には秋口〜年末に掛けての需要減少を引き起こす可能性があるため、年を通じてみれば一本調子の上昇にはならないだろう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。取引序盤は50日移動平均線近辺で寄り付き、一旦下値を探る動きとなったが、その後の中国のアルミ生産者が電力価格の高騰で10%生産を削減するとの報道や、ドル安の進行等の影響で大幅に水準を切り上げ一気に100日移動平均線を上抜ける水準まで上昇したが、NY時間に入ってから買いが続かず、結局より寄り付きレベルまで下落して引けた。LME在庫は+525Mt増加、(FSCは2.4日)、(キャンセルワラント率は4.5%)。売買高は8,267枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下しツイストする形で小幅スティープニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は183?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。取引序盤は10日移動平均線近辺でもみ合っていたが、東京時間夕刻にアルミ生産者が電力価格の高騰で生産を調整する、と報道されたことからコストベースである1,800?が意識されている亜鉛価格も連れて上昇し、一気に50日移動平均線を試す動きとなった。但し6月から2回トライして終値ベースで上抜けできなかった2,000?は意識されこの水準は辛うじて下回って引けている。生産調整の影響がどこまで出てくるのかが今後のポイントとなるが、本日は50日移動平均線を上抜けるか否かに注目したい。LME在庫は▲125Mt減少、FSCは4.5日(キャンセルワラント率は4.5%)。売買高は9,057枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。C-3は9?コンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の鉛価格は急上昇した。キャンセルワラント率の増加やアルミの高騰の影響で亜鉛と同じく50日移動平均線をトライする動きとなった。1,500?が当面の下値として意識される中堅調な推移となっているが、鉛価格は新たな価格帯に移行した可能性が出てきた。LME在庫は▲675Mt減少、(FSCは4.2日、キャンセルワラント率は9.6%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は6,654枚。イールドカーブは期近を中心に大幅に上昇している。C-3は4?バックとコンタンゴからバックに転じた。
 昨日のアルミ価格は大幅に上昇した。中国のアルミ生産者20社が電力コストの上昇を受けて生産量を10%削減する、と発表したことからアルミ価格は暴騰、一時3,400?をうかがう展開となったがさすがに上昇幅が大きすぎたこともあって引けに掛けては利食い売りも見られた。それにしても大幅な上昇であり、今後もアルミの供給の不安定さ(というよりも、中国の供給不安)が相場の上げを助長する展開が続くことになりそうだ。また、エネルギー価格が再び上昇したことも相場の支援材料となった。LME在庫は▲575Mt減少、(FSCは9.5日)。(キャンセルワラント率は2.4%)。売買高は26,081枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニングしている。C-3は48?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は大幅に上昇した。中国のアルミ生産の減少報道を受けて非鉄金属全体に買いが入る中、ニッケルも連れ高となった。LME在庫の減少が継続していることやキャンセルワラント率の上昇も支援材料となっている。但し以前強くコストレベルとして意識されていた22,000?を上抜けるには材料不足であり、引けベースではこの水準を上回れずに引けている。LME在庫は▲132Mt減少、(FSCは10.9日)、キャンセルワラント率は6.1%。売買高は1,683枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。C-3は144?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。中国の電力不足に伴うアルミの生産調整報道を受けて上昇していたが、引き続きレンジワークとなり、50日移動平均線を下回って引けている。原油相場動向は電力価格に影響を与えるため特に錫やアルミといった中国の電力供給の影響を受け安い非鉄金属にとっては原油価格の動向は影響が大きい。昨晩に関しては原油価格は再び上昇しているため、相場の下支え材料になった。LME在庫は+15Mt増加、(FSCは0.0日)、キャンセルワラント率は19.71%。売買高は371枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。C-3は65?バックとバック幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は大幅に上昇した。取引序盤からイランが再びミサイルを発射したことや、ナイジェリア武装勢力が停戦解除に動く可能性、夜間のポールソン・バーナンキ両高官の議会証言でドル防衛に関する有効な手立てが発表されずドルが急落したことから、大幅に上昇、10日移動平均線を回復して引けることとなった。結局安くなれば買われてしまう、という現状の需給環境に大きな変化がないことが浮き彫りになった1日であった。WTIイールドカーブは期近が大幅に上昇し、ブルスティープニング。Brentも同様に期近を中心に上昇している。直近限月の騰落率はWTIは+3.8%、Brentは+3.7%。
 石油製品も大幅に上昇。RBOBも夜間のバーナンキ・ポールソンの議会証言後にドルが急落し、原油が急騰した影響を受けて大幅な上昇となった。週半ばの在庫統計で在庫が大幅な増加となったことから米国内の需給は緩和していることが期待されているものの、昨日に関しては完全に為替要因での上昇となってしまった。イールドカーブは略パラレルに全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+3.6%。ヒーティングオイルも上昇。材料は同じ。但しピークシーズンではないこともあって、10日移動平均線と400セントの心理的節目が重なるレベルでは売り圧力も強くもみ合ったのだが、夜間のポ・バ証言でのドル安進行には抗えず、一気にこのレベルを上抜けすることとなった。イールドカーブは期近の上げ幅が大きいが全体にパラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+4.4%。ICEガスオイルは変わらず(限月交代の影響もあって)。イールドカーブは期近の上げが大きいが全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は±0.0%。本日は限月交代に伴う窓埋めで下落すると考えている。

(ひとりごと)
最近、というかカミさんと結婚してから以下のコメントをあまり聞かなくなった。
レストラン等で食事をした後、相当お腹いっぱいであるにも関わらず
彼女がデザートを所望、お腹いっぱいじゃなかったの?
と聞くと

「デザートは入るところが別なの」

というコメント。
カミさん、私と結婚してからあまり甘いモノを食べなくなったのでこういったことを言わなくなったと思っていたのだが
どうも、レストランの隣のテーブルとか
友人の女性と食事に行ったときも、このコメントを聞くことは殆どなくなってきた。
スタイルを気にする人が増えたために、甘いものは我慢、ということなのかも知れないが

「入るところが別なの」

というのは言ってみれば時代の流行だったのではなかろうか?
ほら、昔の写真を見ると恥ずかしくなるのと同じような種類のですね。
さらに深く考えてみると、この発言は時代とともに変遷している。
20年ほど前は、「入るところが違うの」発言は女性の専売特許であった。
ところが5年ほどすると、甘いもの好きの男が、「入るところが違うんだよね」
というようになり、やがて廃れて行った。


あれ?
こういうものって他にもあったような...
そうそう、カラオケ。
おじさんが好きで、だんだん若い男も行くようになり
女の子も行くようになり
男女とも揃って行く時代があり
やがて廃れた(といっても形を変えてまだ残ってますけれど)。

今日の結論。
男女がともに同じことをするようになると、その時代は終わり。