他力本願

(経済関連ニュース)
・12月米卸売在庫 前月比+1.1%(前月改定+0.8%(速報比+0.2%))、市場予想+0.3%。在庫比率は1.09ヶ月(前月1.07ヶ月)と増加。
・G7声明要旨 世界景気が中期的に減速し、一段と不透明な環境に直面しているとの警戒感を示した上で、各国が成長維持に向けて適切に対応する協力体制を確認。
具体的な財政・金融政策の実施に向けた協調体制に関するコメントは各国の事情が異なるとして、言及されなかった。為替問題にも踏み込まず。
・1月英生産者物価 前年比+5.7%、市場予想+5.1%。インフレ懸念が高まっている可能性。
・ドルは対ユーロで強含み。ユーロ圏の景気減速懸念が徐々に台頭し始めていることやドルの対ユーロレート水準が安いことから自律反発した模様。円は対ドルで上昇。
米金融市場の混乱が継続するとしてキャリートレード(以前よりはボリュームが小さかったと思うが)のアンワインドが入った様子。
・米株は反発。AIGが一部金融資産を過大評価していたと報じられたことから金融株は売られた。一方エネルギーが大幅上昇していることからエネルギー株は物色された。

穀物市場サマリー)
・大豆は下落。小麦のストップ高を受けて連れ高となっていたが、小麦が急速に地合いを崩して下落したことから連れ安となった。アルゼンチン、ブラジルの降雨による土壌改善期待が売り材料視された。
・トウモロコシも下落。小麦のストップ高を受けて連れ高となってたが、アルゼンチン、ブラジルの降雨予報を受けて下落に転じた。
・小麦は史上最高値まで上昇した後、下落。CBOTは先週から値幅制限を引き上げたことから売りを入れやすい環境になった模様。

非鉄金属関連ニュース)
・貴金属は上昇。ドル安の進行を受けて強含んでいたが、引けにかけてはドルが反発したために上げ幅を削った。銀は大幅に上昇。原油高や金高が相場を押し上げている。銀生産国の中国の豪雪の影響も無視できない。
・プラチナは大幅に続伸。南アの電力障害げ継続していることや、Anglo Platinum社の減産見通しを受けて終始強含み推移した。パラジウムも連れ高に。
・Teck Cominco チリ、Quebrada Blanca銅山労働者、2月8日に労使契約書にサイン。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+2.4MB、ガソリン+1.5MB、ディスティレート▲1.5MB、稼働率±0.0%
OPECバドリ事務局長「OPECはドルの下落に対処するため、10年かけて価格設定をユーロに変更する可能性がある。ドルが基軸通貨になるまで50年を要したが、ユーロはさらに強い通貨となりつつある」
・米北東部はこの冬一番の寒波が北上していることから気温低下。
・Valero Delaware製油所、電力障害で停止していたが今朝方再稼動。
・北海地区からのBrent, Forties, Oseberg, Ekofiskの生産が3月は▲1.1%となる見込み。
ベネズエラ、米欧裁判所の資産凍結の判決を受け、報復措置として米国向けの輸出停止の可能性を示唆。

(商品市況概況)
「上昇」
 昨日の商品価格は概ね上昇した。エネルギーはナイジェリアでShellがフォースマジュールを宣言したことや米北東部への寒波襲来、チャべスの輸出停止発言といったプラス材料を受けて大幅に上昇した。非鉄金属は中国の豪雪の影響が大きいアルミ・銅が上昇、その他の非鉄金属は中国正月で買手不在の中、軟調な推移となるはずであるが銅・アルミが堅調に推移していることから小じっかり。穀物は最高値更新後下落。貴金属は南アの電力障害の影響が大きく、引き続きプラチナの価格上昇が顕著であった。足許の価格上昇はファンダメンタルズ要因であると考えておいたほうがよさそうだ。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。中国正月で積極的な買手はいないものの、豪雪の影響で生産が回復しておらずファンダメンタルズ要因で上昇している。生産停止が長引く可能性があることも投機筋の買いを誘っているようである。尚、弊社は今回の豪雪に伴う電力障害で96KMtの精錬銅の生産に影響が出ていると見積もっている。200日移動平均線を結局先週割り込まずに上昇していることも買い安心感を醸成している。特に、アルミと銅への影響が顕著である。LME在庫は▲2,625Mt減少、(FSCは3.1日)、(キャンセルワラント率は23.0%と上昇している(下グラフのオレンジ色の部分参照))。売買高は7,720枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は略全ゾーンパラレルに上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は30?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。銅価格が中国の生産停止の影響で上昇する中地合いが好転し、上昇余地を探る展開となった。亜鉛も他人事ではなく、生産減少の影響が出始めている状況である。LME在庫は+500Mt増加、米国で増加している。FSCは3.5日(キャンセルワラント率は4.5%)。売買高は2,870枚。イールドカーブは期先を中心に上昇し、ブルフラットニング。C-3は15?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。豪雪の影響で精錬鉛の最大供給国である中国からの供給停滞が長引く可能性があることから買いが優勢となった。200日移動平均線レジスタンスラインを上抜けしてしまったこともテクニカルに買いを誘った。結果、100日移動平均線一目均衡表の雲の上限が重なる3,080?近辺まで上昇して引けることとなった。中国の生産停止の長期化観測を受けて、豪Irveniaの生産停止の影響で上昇したときと略同様の展開となってきた。LME在庫は+50Mt増加、イタリアで増加している。(FSCは2.1日、キャンセルワラント率は10.1%)。売買高は1,919枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は20?バックとバック幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。中国の生産障害の影響で大幅に上昇してきたが、一旦調整売りが入った模様。事後的に2,750?が上限として意識され始めている。特にアルミと銅は今回の天災の影響を強く受けていると考えられ中国問題が解決するまでは域内需給が相当逼迫する可能性がある(株価の影響よりも需給要因が現時点では勝っている状態)。繰り返しになるが、弊社は2008年はアルミは最も上昇する非鉄金属の1つであると予想している。LME在庫は▲600Mt減少、シンガポールで減少、米国で増加している。(FSCは8.3日)。(キャンセルワラント率は4.0%)。売買高は8,690枚。イールドカーブは期近が小幅下落、期先が小幅上昇。C-3は42?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。週末の大幅上昇を受けて反動安となった。銅やアルミの上昇は昨日に関していえば余りサポートとならなかった。結果、30日移動平均線でサポートされ、引けている。LME在庫は+42Mt増加、(FSCは10.9日)、キャンセルワラント率は2.6%。売買高は756枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、ベアフラットニング。C-3は220?コンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の錫価格は下落した。前日比マイナスで寄り付いた後、新規材料のない中高値でのもみ合いとなった。精錬錫の最大生産国である中国の生産が、電力障害でストップしているため、錫も高値で推移しやすい。地味にであるが錫の需給はタイトなのである。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは11.1日)、キャンセルワラント率は7.58%。売買高は358枚。イールドカーブは期近を中心に低下している。C-3は35?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は上昇した。ベネズエラの米国向け原油輸出停止の可能性やナイジェリアでShellがフォースマジュールを宣言したこと、米国の気温低下といったプラス材料を受けて大幅な上昇となった。一時期形成していたHead&Shoulderであるが、86?ラインで下支えされてしまったことから逆にダブルボトムを付ける格好となり、一転、上昇余地を探りやすい地合いになってきた。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニング。Brentも上昇イールドカーブは期先の上げが大きい。騰落率はWTIが+1.9%、Brentは+1.7%。
 石油製品も上昇。RBOBも週末のナイジェリアのフォースマジュールの報道で200日移動平均線を維持し、逆に主要なレジスタンスラインを上抜けしてしまったことから昨日も騰勢を強めた。ナイジェリアは米国の重要な輸入相手国であり、ガソリン得率の高い同国原油の輸出停止はガソリンの押し上げ材料となりえる。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに大幅上昇している。直近限月の騰落率は+1.6%。ヒーティングオイルも上昇。直近限月の騰落率は+1.9%。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン大幅に上昇。ガスオイルも上昇。イールドカーブは期近の上げ幅が大きかった。

(ひとりごと)
エピソード、ではないですが
この白熊、チョーかわいいっすよね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080212-00000756-reu-ent.view-000

いつまでネットで見られるか分かりませんが、癒されてください。