ザク

(商品市況概況)
「相場の大幅な調整が終了か」
 昨日のコモディティ市場は軒並み上昇した。景気悪化に伴う需要減少観測で大幅な調整が続いてきたわけであるが、やはり下値では安値拾いの買いが入り反発に転じている。また、米ロの対立という新しい地政学的リスクの高まりが、相場を押し上げることとなった。
 今後の問題は、?新規の電力を欲する新興国がいくらのレベルで再びエネルギーを買い始めるのか、?電力を求める国民のためにどれだけの電線を引く必要があり、購入できる銅やアルミのレベルはどの水準か、?新興国の人口増加に伴う食料需要の増加はどの程度であり、どの価格水準であれば穀物を購入することができるのか、という新興国の下支えがどの価格帯で入るのか?ということであるが、やはりエネルギーは110?、銅は7,000?、アルミは2,800?程度がその水準であったようである。価格が極端に上昇した場合には需要が減少し価格が下落するのはこの春から夏場に掛けて確認済みであるため、以前ほどの力強い上昇にはならないと考えている。

(経済関連ニュース)
・7月英小売売上高指数 前月比+0.8%(前月改定▲4.3%(速報比▲0.4%))、市場予想▲0.2%。
・8月ユーロ圏サービス業景気指数速報 48.2(前月改定48.3、市場予想48.0)、製造業景気指数 47.5(47.4、47.0)、総合指数 48.0(47.8、47.7)
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲13千人の432千人(前週改定445千人(速報比▲5千人))、市場予想440千人。
・8月米フィラデルフィア連銀製造業景況指数 ▲12.7(前月改定▲16.3)、市場予想▲12.6。
・7月米景気先行指数 前月比▲0.7(前月改定±0.0%(速報比+0.1%))、市場予想▲0.2%。

・ドルは対ユーロで下落。リーマンブラザーズの資金調達が難航していることが米金融機関の業績悪化懸念を醸成し、ドルは売られた。ドルは対円でも大幅に下落している。
日本株は金融株中心に下落。米金融不安の再燃を受けて。アジア株も安い。米国株は小幅上昇。金融株が下げたものの、エネルギー価格の上昇を受けて資源関連株が再び買われた。
穀物市場サマリー)
・大豆価格は大幅に上昇。ドル安の進行や米中西部の乾燥予報、アイオワイリノイ州の洪水の影響で作付が遅れ、霜害の影響を受ける可能性が高まっていることなどが材料視された。チャート的には30日移動平均線を上値に堅調な推移となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに大幅上昇している。
・トウモロコシ価格は大幅に上昇。霜害や乾燥気候の影響、ドル安といった大豆と同様の材料を受けて大幅に上昇し、30日移動平均線を回復力強い上昇となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。
・小麦価格も上昇したが、引けに掛けて売られた。大豆・トウモロコシ価格の大幅な上昇を受けて連れ高となったが、小麦輸出が691.5KMt(市場予想0.85-1.4百万Mt)に留まった上、このうちの490KMtがイラン向けの輸出であることからその他の地区向けの輸出がわずか200KMtに留まることからファンダメンタルズが弱く、上げ幅を削る動きとなった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。

非鉄金属関連ニュース)
・金は大幅に上昇し、10日移動平均線を回復した。ドル安の進行に加え、グルジアポーランドと米国のミサイル防衛システム配備合意を巡る米ロの緊張の高まりから原油価格が上昇したこともあって有事の金買いが相場を押し上げることとなった。
 しかし足許金価格のトレンドは変化している。米国のみならずユーロ圏の景気が鈍化し始めていることに伴うドルの行き過ぎた下落が修正され始めているためだ。同時に地政学的リスクの高まりや、米景気の後退懸念に伴う恒常的にドルの水準が安いこと、株式市場のパフォーマンスの悪化、といった材料を受けて安全資産であり、市場規模のうちの半分近くが投機資金である金は、質への逃避で物色されることから大幅な下落とはなっていない。尚、一次回帰分析の結果では現在の金価格は一次回帰直線を下回る水準にあり、テクニカルな買いが入ってもおかしくない環境にある(金価格=1,151.4×ドル・ユーロ-868.74)。同時に金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている可能性が高く(WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる)上値を追いきれないのも事実であろう。よって、ドルの行き過ぎた下落が修正される局面に入っていることも考慮し、弊社は金価格の見通しを若干ブルからニュートラルに引き下げることにした。これは今までこのコラムで主張していたように「当面高値で安定推移」との見方と整合するものである。もし金の見通しをベアに転換するには今しばらくドルのトレンドを経済統計とともに見定める必要があろう。
 NY銀も上昇。グルジアポーランド問題で有事の金買いが起きていることに連れる形での上昇となった。しかしながら10日移動平均線は上抜けできずに引けている。

・NYプラチナ価格は大幅に上昇。グルジアポーランドを巡る米ロの対立を受けた金価格の上昇に連れる形で大幅に上昇することとなった。しかし10日移動平均線でとりあえずは頭を抑えられている。米大手自動車製造の業況の悪化に伴う自動車向け触媒需要の著しい減少観測を受けて軟調な推移となっていたが、足許1,300?で一旦底を打った格好となった。
 中期的な見通しについてプラチナは、堅調な推移になると考えていたが、自動車向け需要が一時的にでも減退すると見られることから強気姿勢は維持できないと考えている。世界経済への影響が大きい米景気の悪化観測の高まり、GM、フォードといった自動車産業の景況感悪化に反映される自動車販売の減少に伴う触媒需要の減少観測を受け、このコラムで指摘してきた需要減少のリスク要因の影響が大きくなってきている状況。また、ドルが行き過ぎた下落から反転し上昇しつつあることもプラチナ価格の下げ要因となりえる。しかしこれは金同様、ドルの上昇トレンドが持続的なものになるかどうか不透明であるため現時点においてはドルの絶対水準の低さに着目し先々相場に与える影響は今時点ではニュートラルであるとしておきたい。
 価格上昇に対するその他のリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクである。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。しかしながらここまで価格が低下してくるとその動きも鈍化することとなろう。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから、アップサイドのリスクは意識せざるを得ないだろう。しかしそのリスクは以前に比して格段に低下していると考える。
 NYパラジウム価格も上昇。プラチナ価格の上昇に連れる形となった。
 今後パラジウムの価格は軟調に推移すると考える(見通しの変更)。プラチナ価格が自動車向け需要の減少観測とドル高の進行で下落しているため、代替品として需要が減少すると見られるためだ。また、非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。"

・中国ステンレス大手3社、ステンレス鋼の生産は9月以降も軟調に推移する見込み。ブルームバーグとの対話で。
インドネシア 石炭鉱物資源相セティアワン長官「インドネシアは錫の生産量を今年から90KMt/年に制限する方針。銅、ニッケル、金、鉄鉱石の生産量も制限する」

(エネルギー関連ニュース)
・熱帯性暴風雨 「フェイ」フロリダ州南西部に到達の見込み。
・米国とポーランドミサイル防衛構想合意により米ロの緊張が高まっている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は大幅に上昇した。ドルが対ユーロで堅調に推移してきたが、一旦ドル高に歯止めが掛かったことや原油価格の上昇、インドネシアが銅の輸出を制限すると発表したこと等が材料となった。やはり銅のファンダメンタルズは強く、安値では買いが入ることが確認されている。この上昇を受けて銅価格は200日移動平均線を回復するに至った。このコラムで強調しているように銅のファンダメンタルズは決して弱くはないことの証左である。ここ数ヶ月、世界景気の悪化観測が意識され需要要因で価格が下落するという経済にとって好ましくない形での下落となっているが、7,000?が視野に入る中で一旦調整が終了した可能性は高い。コンセントレートの供給懸念は根強く、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準の高さを鑑みれば底堅く推移することになろう。LME在庫は+400Mt増加、(FSCは3.0日)、(キャンセルワラント率は8.1%)。売買高は10,247枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇しブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は119?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は大幅に上昇した。景気の悪化懸念で7月中旬から商品相場全体に調整圧力がかかってきたが、調整も終了し再び非鉄金属が物色される流れに乗る形で亜鉛価格も上昇することとなった。この上昇を受けて長らく回復することができなかった50日移動平均線を回復するに至った。結果的に1,600?が当面の下値として意識されることになろう。亜鉛は需要が強いというわけではないが、大生産国であるはずの中国の輸入が前年比で増加傾向を辿っており(亜鉛、鉛はオリンピック期間中は10%の生産量削減)生産調整が行われる可能性がでてきたことからやはり底堅い推移となっている。LME在庫は▲450Mt減少、FSCは4.9日(キャンセルワラント率は5.0%)。売買高は9,311枚。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン上昇している。C-3は16?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は上昇した。寄り付きから10日移動平均線を上回って寄り付き、キャンセルワラント率の上昇をや銅・亜鉛の上昇を受けて連れ高となった。しかしながら10日移動平均線が30日、50日移動平均線を上から下に抜けており短〜中期的には強い地合いではないことから50日移動平均線で上値を抑えられて引けている中国のオリンピック期間中の生産減少を受けて中国からの精錬鉛のアウトフローは明確に減少し始めており、早晩中国が精錬鉛の輸入国に転じる可能性が高くなってきたことが相場の下支え材料となっている。本日はこの50日移動平均線を上抜けするか否かがポイントになると考えている。LME在庫は+1,325Mt増加、(FSCは3.8日、キャンセルワラント率は16.5%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は2,265枚。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン上昇している。C-3は3?コンタンゴとバックからコンタンゴに転じた。
 昨日のアルミ価格は大幅に上昇した。エネルギーを始めとするコモディティの価格が7月中旬からの調整で値ごろ感が出てきたこともあって買い戻しが優勢となった。やはり2,800?近辺での買い意欲が旺盛であることが確認された。LME在庫は大幅に増加しているもののコモディティ全体のトレンドがブルであったことからアルミもその流れに乗った格好。現在のコストベースと考えられる2,600?程度までの下落はあってもおかしくない地合いであるがやはり2,800?を下回るレベルでは安値拾いの買いが入りしっかりするとの印象である。LME在庫は+8,350Mt増加、(FSCは10.1日)。(キャンセルワラント率は1.7%)。売買高は11,889枚。イールドカーブの形状は期近が上昇してブルフラットニングしている。C-3は50?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は大幅に上昇した。Xstrataがドミニカでコスト上昇とニッケル価格の下落を背景に生産調整を行うとの報道や、エネルギー価格がグルジアポーランド問題を受けて上昇していることが材料視された。結果、ニッケル価格は主要なチャートポイントを上抜け、20,000?を回復するに至った。ニッケルに関しては引き続き堅調に推移するであろうとの弊社見通しを小職は支持するが、現時点において明確に相場が反転するような材料が出てきていない中での価格上昇であり、中国のステンレス需要も弱含み推移すると見られることからやはり上値は限られよう。LME在庫は+558Mt増加、(FSCは10.8日)、キャンセルワラント率は2.5%。売買高は2,859枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニング。C-3は30?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は大幅に上昇した。一昨日200日移動平均線を回復したこと、インドネシアが錫の輸出を制限すると発表したことが端的に材料視された。やはりインドネシアの生産は政治の影響が色濃く反映されており、当面供給が不安定な状態になる状況は変ることはあるまい。また足許相関性を高めているドルが再び軟調に推移したことも相場の支援材料となった。中期的な上げ相場が終焉を迎えたと考えられるものの、インドネシアや中国の生産輸出状況に改善が見られない中、やはりファンダメンタルズを材料にしっかりとした推移が続くことになろう。LME在庫は▲345Mt減少、(FSCは5.3日)、キャンセルワラント率は14.5%。売買高は377枚。イールドカーブは全ゾーンほぼパラレルに上昇している。C-3は215?バックとバック幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は大幅に上昇した。先週200日移動平均線のサポートラインを割り込まなかったことから安値拾いの買いが続いているが、米国とポーランドミサイル防衛に関して合意したことを受けて米ロの軍事的緊張が高まったことが材料視された。政治的にロシアが東欧・西欧向けのエネルギー供給を絞る可能性があるためだ。このコラムで指摘しているとおり、少なくとも米原油・石油製品在庫はFSCベースで過去5年平均程度を維持するオペレーションを継続しており、ハリケーンやこうした地政学リスクの高まりにともなう供給途絶時のバッファが少ないため、この類の報道時には上昇し易い地合いにある。また、米リーマンブラザーズの資金調達難航の報道も、米金融機関の業績悪化懸念を醸成しドル安が再び進行したこともドル資産の買い材料となったようだ。しかしながら世界全体の景気の先行きに関する不透明感が強まっていることから、上げ幅は限定され次のチャートポイントと考えられる30日移動平均線を上抜けるには至っていない。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン上昇している。Brentも同様の相場展開で上昇。イールドカーブはほぼフラットな状態となっている。直近限月の騰落率はWTIは+4.9%、Brentは+4.6%。
 石油製品も上昇。RBOBも同様に在庫水準の調整オペレーションの中、ロシアがエネルギー供給を制限する可能性がでてきたことを受けて原油が上昇したことが材料視された。RBOBは10日移動平均線を上回って寄り付いた後、終始一貫して上昇、30日移動平均線で頭を抑えられて引けている。イールドカーブは期先の上げ幅が大きいが全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+4.2%。ヒーティングオイルも上昇。材料は同じであるがこちらも10日移動平均線を下値に、30日移動平均線を目指して上昇する展開となっている。イールドカーブは期先の上げ幅が大きいが全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+4.0%。ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+5.8%。

(ひとりごと)
すみません。昨日の雑感、途中で切れてしまっていたのでもう一回同じ話です。オチつきで。

子供の頃、ガンダムが流行っていた。
あの頃のガンダムの遺伝子が脈々と受け継がれ、今に至っているわけである。
当然、子供の頃はガンダムのプラモデルを買って作ったものだ。
ガンプラって略したりして。
大体、ガンダムのプラモを売り出すときは店に並んで買った。
それこそ凄い行列で、何十分も並んだ記憶がある。
何を買おうかな、とワクワクしながら並ぶわけだ。
で。何十分も並んだ挙句、やっと買えたのが

旧ザク

だったりする。折角並んだので買うのだが、非常にがっかりする。
男性読者は覚えていると思うが、プラモデルの箱にそのモビルスーツパイロットの絵が描いてあるのだが、
(ここから先は女の子は分からんだろうなぁ)当然、赤いザクはシャアザクで、シャアの絵が描いてある。
細かく覚えていないが、旧ザクには格好悪いおじさんの絵が描いてあって、ジオン軍兵士、みたいなことが書かれていたように思う。
私の友人はしっかりシャアザクを手に入れていたが、箱からして私の明らかな負けである。

プラモデルって、ちゃんと作ると結構大変なんですよね。まず、「金属の塗装が剥げたような風合い」を出すために、銀でペイントし、乾かした後、色をつけてゆく。
その後、角のところにサンドペーパーをかけて「いかにも使ってます」風な風合いを出してゆくのだ。
私、結構不器用だったので作るのに何日もかかったものだ。

で。さらに凝ってくると、「複数のプラモデルを使って戦闘シーンをジオラマで再現」なんてこともやったりする。
これが問題であった。
やっとの思いで手に入れたズゴックが、ガンダムにやられているところを再現しようとして、ホットナイフでズゴックを切った。そしたら、

本当に切れちゃいました。真っ二つに。

泣きましたね。作るのに1週間かかったのに。
あれ以来プラモは作っていない。