初めの一歩

(経済関連ニュース)
・5月ユーロ圏消費者物価指数速報 前年比+3.6%(前月改定+3.3%)、市場予想+3.5%。
FRBコーン副議長 市場外安定した後も商業銀行向けの資金入札や、プライマリーディーラー向け米国債貸与措置を継続することを指示する。
・Q108インドGDP 前年比+8.8%(前期改定+8.8%)、市場予想+8.1%。2005年以来の低成長。個人消費の鈍化。
・4月米k人消費支出 前月比+0.2%(前月改定+0.4%)、市場予想+0.2%。
・5月米ミシガン大学消費者マインド指数速報 59.8(前月改定62.6)、市場予想59.5。
・5月米シカゴ購買部協会指数 49.1(前月改定48.3)、市場予想48.5。
・Q108韓国GDP 前期比+0.8%。
・米CFTC 米国内での原油の輸送、貯蔵、取引自体について昨年12月から調査を継続していると発表。対象企業は不明。ICEの監視も強化。
グリーンスパンFRB議長(弊社特別顧問)「米経済にとって真に差し迫った脅威はインフレであり、バブルではない」

・ドルは月間ベースで対ユーロで2ヶ月連続で上昇。米経済の極端な悲観論が後退したことやFOMCでの利下げが打ち止めになった可能性が高いことから買い喪度h氏が入ったようだ。

日本株は大幅に上昇。米景気に対する極端な悲観論の後退と円高の進行に歯止めが掛かったことが材料視されたようだ。米国株はまちまち。SPはハイテク株を中心に上昇したことから小幅高。ダウは下落。
穀物市場サマリー)
・大豆価格は反発。アルゼンチン農家がストライキを拡大する見通しとなったことが支援材料となった。また、ドル安の進行やグレートプレーンズの悪天候に伴う作付懸念が支援材料となった。CFTC Non-Commercial ポジションはロング幅が縮小、ショートが拡大、ネット買い持ち幅を縮小している。インデックスファンドは買い越し幅を縮小。

・トウモロコシ価格は反発。時間外は軟調な推移となったが、NY時間に入ってからグレートプレーンズの豪雨に伴う作付の遅れの可能性が高まったことから上昇した。ドル安の進行も買い支援材料となった。CFTC Non-Commercialポジションはロング幅が縮小、ショート幅が拡大しネット買い越し幅は大幅縮小。インデックスファンドは小幅な買い越し幅拡大に。

・小麦価格は上昇。米中西部の豪雨の影響で作付が遅れるとの見方から。またドル安の進行や大豆・トウモロコシの上昇も支援材料となった。但し引き続き10日移動平均線レジスタンスラインとして頭重い推移が続く。CFTCのポジションはロング幅が縮小、ショート幅が縮小したがロングの縮小幅が大きくネット売り越しに転じた。インデックスファンドも売り越しで買い持ち幅を縮小している。


非鉄金属関連ニュース)
・金はドル安の進行を受けて上昇した。時間外は原油の下落やドル上昇を受けて高の進行を受けて軟調な推移となっていたが、ドルが軟調に推移したことや原油価格の反発を受けて上昇に転じた。30日移動平均線がとりあえずのレジスタンスラインとなったようだ。
 著しい金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませたようだ。WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる。このことは価格上昇が需要を減少させることの証左であり、著しい価格上昇に伴う需要減少の可能性は視野に入れておくべきであろう。このことは宝飾品に用いられるプラチナ等の貴金属でも同様である。しかしながら一次回帰の結果を受けると現在のドル/ユーロの水準でも970?程度までの上昇余地がある。金価格はドル・ユーロの動向である程度説明が可能であるが、今のところ一次回帰分析の結果と比較すると引き続き割安なレベルにあるため、テクニカルな買いが入り易い(金価格=1,314.2×ドル・ユーロ-1,106)。弊社は引き続きドルが中期的な視点で軟調な推移が続くと見ており金価格はドル・ユーロが1.64程度まで低下した場合には1,000?までの上昇があってもおかしくないと考えている。
 銀価格も上昇。ドル安・金高が支援材料となった模様。

・プラチナ価格は大幅続落。ドル高の進行や金・原油価格の下落が嫌気され、50日移動平均線のサポートラインをトライする展開となったが、原油がNY時間に入って切り返したことから引けに掛けては下げ幅を削る展開となった。CFTC Non-Commercial ポジションはロング幅が拡大、ショート幅が縮小しネット買い越し幅を拡大している。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し、代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。
 パラジウムも同様にドルの強いモメンタムを受けて軟調な推移となった。"

(エネルギー関連ニュース)
OPECヘリル議長「ドル安や投機の動きで原油価格は上昇し続ける可能性」

(商品市況概況)
「需要減少の可能性」
 ここに来て各商品の需要の減少観測が台頭し始めてきた。原因は?原油急騰に伴うインフレ懸念に伴う予防的な金利引き上げが、需要を冷やす、?価格高騰に伴う補助金の撤廃の動き、である。有る意味エネルギーに関しては(エネルギーコラムでもコメントしているように)非OECD諸国や産油国補助金が相場を押し上げる材料になっていたことは否めず、その相場の上昇材料となっていた補助金がなくなる可能性が出てきているのだから、当然下がる要因となろう。引き続き私は需給環境に大きな改善がない中、相場は堅調に推移すると考えているが、弊社も含めた各投資銀行の価格予想は「需要が新興国を中心に堅調であり、急速に減少することはない」との前提に立って作成されている。しかし、もし補助金撤廃が実際に複数の国で行われれば顕著に需要は減ることになるため、要注意である。
 尚、投機筋の規制を目的としたCFTCの動きであるが、ファンダメンタルズに大きな影響を与えるものではないため、補助金撤廃の動きや鉱山の稼動停止といったファンダメンタルズ要因に比べれば影響は一時的なものにしかならないと考えている。

(非鉄金属)
 週末の銅価格は上昇した。一昨日の大幅下落を受けて、1月の中国電力問題以降サポートされてきた100日移動平均線を下抜けしたことから、とりあえずは買い戻しが入った格好。上海在庫の減少やLME在庫の減少やNY時間のドル安・エネルギー高進行も相場押し上げ要因となったが、戻り幅は限定された。但しドル高の進行もあって戻りは限定された。LME在庫は▲1,450Mt減少、(FSCは2.4日)、(キャンセルワラント率は10.1%)。売買高は7,280枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期先を中心に上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は127?バックとバック幅を拡大した。
 週末の亜鉛価格は上昇した。銅と同じく前日の下げ幅が大きかったことから買戻しが優勢となった。NY時間に向けてドル安が進行したことも支援材料となり、2,000?の心理的な節目を回復するに至った。取引序盤から軟調な推移となり、LME在庫の大幅な増加もあって下値探りの動きとなったが、NY時間に発表された経済統計の好調を受けた株高等で下げ幅を削った。地震の影響で供給に障害が出ているものの、再び亜鉛相場はベア転してしまったようだ。LME在庫は+125Mt増加、FSCは4.3日(キャンセルワラント率は4.9%)。売買高は5,260枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は242?バックとバック幅を縮小した。
 週末の鉛価格は上昇した。前日の価格大幅下落を受けて2,000?の節目を割り込んだが、他非鉄金属同様に買戻しが優勢となり2,000?ラインを試す展開となった。急速なインフレの進行に伴う景気悪化懸念を受けて株価動向が不安定なことが非鉄金属全体のセンチメントを悪化させているようだ。LME在庫は+1,100Mt増加、(FSCは2.8日、キャンセルワラント率は2.6%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は2,266枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン小幅上昇している。C-3は19?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 週末のアルミ価格は上昇した。前日の大幅下落や上海在庫の大幅増加を受けて更に下値を探る動きとなったが、100日移動平均線でサポートされたことやLME在庫の減少、ドル安の進行やエネルギーの買い戻しで上昇して引けた。LME在庫は▲1,100Mt減少、(FSCは9.4日)。(キャンセルワラント率は4.4%)。売買高は10,783枚。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇している。C-3は43?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 週末のニッケル価格は下落した。5月初からのベアトレンドが継続、力なく水準を切り下げる動きが継続している。米経済統計の悪化を受けてドル安が進行したことや、LME在庫の減少は殆どといっていいほど材料視されなかった。LME在庫は▲414Mt減少、(FSCは11.2日)、キャンセルワラント率は1.8%。売買高は2,557枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、ベアフラットニング。C-3は137?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 週末の錫価格は下落した。前日の大幅な下落によって主要なチャートポイントを割り込んだことから、手仕舞い売りが優勢となり、引き続き下値を探る動きとなった。辛うじて100日移動平均線のサポートラインは維持して引けている。長らくサポートしてきた10日移動平均線、30日移動平均線を割り込み、10日移動平均線が30日移動平均線を上から下に抜けるチャート的な売りサインが出始めていることが下げ足を加速したようだ。LME在庫は+115Mt増加、(FSCは0.0日)、キャンセルワラント率は3.91%。売買高は930枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに大幅に低下。C-3は5?コンタンゴとバックからコンタンゴに転じた。

(エネルギー)
 週末の原油価格は下落後上昇した。急速なインフレに伴う需要の減少観測、価格高騰に伴う新興国補助金撤廃の動きといった需要の減少観測や、CFTCによる原油や商品全般の監視強化の動きが相場を軟調にさせた。イールドカーブWTIは期近が上昇、期先が下落。Brentも概ね同じであるが結構めちゃくちゃなカーブ形状になっている。直近限月の騰落率はWTIが+0.6%、Brentが+0.7%。
 石油製品はまちまち。RBOBは上昇後、下落し10日移動平均線を試した後に上昇する行って来いの展開。イールドカーブは期先が上昇している。直近限月の騰落率は+0.7%。ヒーティングオイルは小幅安。週半ばの在庫統計での在庫増加や原油価格の下落が相場の下押し材料となった。イールドカーブは期近が下落、期先はほぼ変わらず。直近限月の騰落率は▲0.8%。ガスオイルは下落。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。騰落率は▲3.6%。

(ひとりごと)
5月31日
家族の見ている前で、我が子が初めて歩いた。
始めは2歩、次は私が見ているところでだけ5歩歩いてくれた。
感動である。

子供の成長はこの上もなく嬉しいものであるが同時に、ずっとこのままでもいいのに、と思ってしまう。
親の気持ちとは複雑なものなのだな、とこの歳になって初めて分かるようになった。
しかし、我が子が私と同じぐらいの年齢になったときに、引き続き「可愛い」と思うのだろうか?

子供がこんなに毛むくじゃらで生意気になったら
自分では引き続き可愛い、と思えるかどうか疑問である。
母いわく、祖母いわく、今でも子供は子供、というのだが...

答えは40年後。
まだこのコラムが続いていたら。