(経済関連ニュース)
・6月英消費者物価指数 前年比+3.8%、市場予想+3.6%。最近インフレ関連の指標は概ね市場予想を上回る。
・6月米小売売上高 前月比+0.1%(前月改定+0.8%(速報比▲0.2%))、市場予想+0.4%。
・7月米連銀製造業景況指数 ▲4.9(前月▲8.7)、市場予想▲8.0。
・6月米PPI 前月比+1.8%(前月改定+1.4%)、市場予想+1.4%。コア指数 前月比+0.2%(前月改定+0.2%)、市場予想+0.3%。コア部分は比較的安定。
・5月米企業在庫 前月比+0.3%(前月改定+0.5%)、市場予想+0.5%。
・7月独ZEW指数 ▲63.9(前月▲52.4)、市場予想▲55。
バーナンキ議長)
原油高の消費者物価への影響は限定的。住宅市場には尚顕著なプレッシャーがかかっている。下期に関しては「力強い成長を期待していない」。
・家計には恐ろしい圧力がかかっている。住宅市場な年末前後に底打ちするだろう。投機は原油相場の重大な押し上げ要因ではない。
・今回の住宅バブルで過去に完全に一致したものは存在しない。FRBのバランスシートは限界に達することはないだろう。

・ドルは大幅に下落。FRB議長が議会証言で景気後退とインフレ進行に関してコメントしたことから。対円でもドルは急落している。
日本株は続落。米地銀の週末の破綻を受けた信用不安の高まりから売られ4月以来の安値となった。上海A株は下落、インドSensexは大幅続落、ブラジルBovespaは続伸している(何かどうもブラジルだけは調子いいですね)。Dax、FT250は下落している。米国株は続落。ファニーメイフレディマックの経営危機問題やバ議長の議会証言を受けて原油価格が下落、エネルギー株も売られた。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は続落。取引序盤は育成の遅れや原油高、ドル安を受けて10日移動平均線をトライする動きとなったが、夜間のバ議長発言を受けて原油価格が大幅に調整したことから大豆も連れ安隣、30日移動平均線まで水準を切り下げて引けた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。
・トウモロコシ価格は下落。下落要因は明確にバーナンキ議長が景気の減速に関してコメントしたことで、特にガソリン等の価格下落の影響を受け易いトウモロコシ価格は大幅な下落となった。結果50日移動平均線のサポートラインを割り込みじりじりと水準を切り下げている。チャート的にもダブルトップを形成していることから短期的に急落のサインが出ている。イールドカーブは期先の下げ幅が大きいようだ。
・小麦価格は続落。米景気の減速懸念を受けて殆ど全てのコモディティが下落する中、小麦も軟調な推移となった。イールドカーブは略変わらず。

非鉄金属関連ニュース)
・金は続伸。バーナンキ議長の米景気後退発言を受けてドルが再び急落したことから安全資産として金が選好された。
 今のところ一次回帰分析の結果では現在のドル価格は比較すると引き続き割安なレベルにあり、テクニカルな買いは入り易い(金価格=1,207×ドル・ユーロ-953.35)。これはもしユーロが1.6?まで下落して場合には978ドル程度までの上昇があってもおかしくないことを意味している(尚、現状の為替レートを用いるならば965?程度であり、上げ余地はそれほど大きくはない)。また同時に著しい金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている。WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる。このことは価格上昇が需要を減少させることの証左であり、著しい価格上昇に伴う需要減少の可能性は視野に入れておくべきである。
 NY銀も上昇。ドル安・金高を受けて上昇した。

・NYプラチナ価格は下落。ドル安の進行はあったが、金と比べて工業用の色彩の強いプラチナは、バーナンキ議長の米景気後退懸念発言を受けて大幅な調整となった。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。もう一つの材料はそもそもの需要減少リスクである。エネルギー価格の高騰が自動車離れを引き起こし始めており、触媒需要の落ち込みの可能性は否定できない。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから当面、高い水準で堅調な推移が続くことになると考えている。目先2,000?線を下回るかどうかがポイントとなるが、その水準を下回った場合には7月5日の安値である1,930?が意識されようか。
 NYパラジウム価格も大幅に下落。10日移動平均線を下回って寄り付いた後、プラチナ価格の下落を受けて軟調に推移した。
 今後パラジウムの価格は上昇すると考えている。プラチナ価格の高騰に伴う代用品需要の高まりが期待されるためだ。プラチナのところでもコメントしているように、プラチナ触媒がパラジウム触媒に置き換わることによる需要増加や、宝飾品にパラジウムが用いられる可能性がある。しかしながら非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

・上海有色金属取引協会、亜鉛と鉛の精錬業者が7-9月に10%の減産を実施したことで合意。中国有色金属工業協会がアルミの生産を10%削減したことと同じ背景。
・Freeport ペルー鉱山労働者、労使交渉に合意に至らず。7月16日からスト開始。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲2.0MB、ガソリン+0.5MB、ディスティレート+2.0MB、稼働率+0.1%
リビア、今週から100KBDの減産実施。
OPEC 2008年原油需要見通し 86.81MBD(前回調査時比▲100KBD)。米需要低下で。

(商品市況概況)
バーナンキ議長発言を受けて下落」
 昨日のコモディティ市場は軒並み下落した。いや、コモディティのみならず株も下落し、上昇したのは債券と金ぐらいであった。昨日はまざまざとFRB議長の発言の重みを実感する1日であった。現時点においても米金融市場は「世界の金融市場のセンチメントに影響を大きく与える市場」であることが確認されたためである。結局この景気後退発言を受けて殆どの商品が下落している。
 しかしながら小職は、昨晩の商品価格は比較的限定されたと見ており、その背景には新興国の堅調な需要があると考えている(要は下がったら買いたい、と思う人がまだいるということ)。
 現在のコモディティ市場で最も重要な2つのポイントは、(i)エネルギー価格の高騰に伴う生産コストの上昇→生産減少(日本でも漁船が一斉休漁になったりしている)、(ii)素材価格の高騰に伴う世界の需要減少、をどのように判断していくか、ということであるが今のところ新興国の需要が急速に落ち込むとは考えにくく当面は(i)の生産調整の方が強く相場に影響を与えると見られ、引き続きアップサイドのセンシティビティが高い状態が続くと考えているが、昨晩のバ議長発言で「一時的に」ニュートラルになったと見る。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。取引序盤から100日移動平均線を上値としてじりじりと水準を切り下げる動きとなっていたが、夜間のバ議長の証言で米景気の後退を認める発言があったことが率直に嫌気され、大幅に水準を切り下げる動きとなった。しかしながら銅は供給に著しい問題を抱えていることからも、余り大幅な下落とはならず先週の安値である8,080?は割り込まずに引けている。但し当面維持されると思っていた50日移動平均線を昨日あっさり下抜けしてしまったことからしばらくは下値を探り易い地合いに入ったといえる。LME在庫は+325Mt増加、(FSCは2.4日)、(キャンセルワラント率は5.2%)。売買高は6,906枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が低下しベアフラットニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は211?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は大幅に下落した。材料は他の商品と同じく、バ議長の議会証言で米景気後退を認める発言があったことなどが嫌気された。そもそも50日移動平均線を上回れるか否かに注目が集まっていたが、バ議長発言を受けて力なく水準を切り下げる動きとなった。結果、30日移動平均線も10日移動平均線も下抜け、中国の減産報道がある前の水準に戻ってしまった。しかしながらコストベースである1,800?を下回る可能性は低く、生産調整の影響は徐々に出てくると考えられることから亜鉛価格は引き続き堅調な推移になると考える。LME在庫は▲925Mt減少、FSCは4.5日(キャンセルワラント率は5.3%)。売買高は7,296枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。C-3は18?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。ピークシーズンに入りつつあるバッテリー需要の高まり(シンガポール在庫の減少。中国向け)を受けてジリ高の展開となっていたが、バ議長発言を受けて下落し一旦50日移動平均線を下回ったが、LME在庫の顕著な減少とキャンセルワラント率の高まりもあって比較的堅調な推移となった。今後については、実際に生産が削減されると徐々に需給がタイト化し、鉛価格もジリ高の展開になることが予想される。LME在庫は▲875Mt減少、(FSCは4.0日、キャンセルワラント率は10.9%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は4,300枚。イールドカーブは期近と期先の上げ幅が大きい。C-3は4?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は大幅に下落した。一旦アルミ価格が3,380?程度で天井をつけたことから下落を始めていたが、昨晩のバ議長議会証言に伴う原油価格の下落、住宅関連2社の景況感悪化を受けた住宅関連需要の減少観測から大幅な下落となった。しかしながら中国の生産者の生産削減といった供給問題もあり3,200?の節目ではサポートされて引けている。LME在庫は+250Mt増加、(FSCは9.5日)。(キャンセルワラント率は2.3%)。売買高は12,559枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。C-3は48?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。10日移動平均線を下回って寄り付いた後、LME在庫の大幅な減少やキャンセルワラント率の高まりといったプラス材料、夜間のバ議長議会証言を受けて低い水準でもみ合い推移した。中国がオリンピック期間中工業向けの電力供給を制限し、域内のニッケル需要も減少(ステンレス生産の減少)するのではとの見方からトレンドがベア転している可能性はある。2008年の中国のニッケル需要は345KMtである一方、生産は125KMtと輸入に頼る状況であるがオリンピック期間中の国内需要が減少する可能性は高い。当面は20,000?から22,000?のレンジが続くことになりそうだ。LME在庫は▲198Mt減少、(FSCは10.6日)、キャンセルワラント率は6.1%。売買高は708枚。イールドカーブは期近が上昇、期先は変わらず。C-3は157?コンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の錫価格は下落した。シンガポール在庫が大幅な減少(恐らく中国向け)となったことから取引序盤からジリ高の展開であったが、夜間のバ議長証言でエネルギー価格が大幅に下落したことから錫も連れ安となった。LME在庫は▲305Mt減少、(FSCは5.5日)、キャンセルワラント率は9.3%。売買高は277枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は250?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は大幅に下落した。バーナンキ議長が下期の米景気後退の可能性を認めたことや、米ファニーメイフレディマックといった住宅関連企業の経営問題等、米国中心に景気が後退する可能性が高まってきたことや、そもそも高値圏にある原油価格自体が需要を減少させるとの見方から議会証言中から大幅な下落となった。しかしながら7月初の時の下落時も30日移動平均線でサポートされて引けたように、昨日に関しても30日移動平均線でサポートされて引けている。リビアの減産や地政学的リスクの高まりといった供給再度のプラス材料と、景気減速に伴う需要減少観測といったマイナス材料の綱引きになると考えるが、新興国需要が堅調である以上、大幅な下落は難しいと考える。WTIイールドカーブは期近を中心に低下しベアフラットニング。Brentも期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率はWTIは▲4.9%、Brentは▲3.9%。
 石油製品も大幅に下落。RBOBもバ議長証言を受けて大幅に下落。景気減速は石油製品、特に輸送燃料の需要を減じる効果を持つため、大幅な下落となった。RBOBは一旦50日移動平均線を割り込んで一目均衡表の雲の上限を試す動きとなったが、引けに掛けて原油に買い戻しが入ったことから50日移動平均線まで水準を戻して引けている。イールドカーブは期近の下げ幅が若干大きいがほぼ全ゾーンパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲5.4%。ヒーティングオイルも下落。バ議長証言中から下落を開始し、30日移動平均線のサポートラインを試す動きとなったがこの水準ではサポートされて引けている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲3.9%。ICEガスオイルも大幅に下落。高値で寄り付いた後、バ議長発言を受けて急落し、一気に30日移動平均線まで水準を切り下げる動きとなった。イールドカーブは期近の下げが大きい。直近限月の騰落率は▲4.7%。

(ひとりごと)
すみません。
沢尻エリカがなぜか、沢口エリカになっていました....

さて。

この前行ったすし屋の親方と
いつが魚が美味しいか?
という話をしていたところ、親方が

「魚は産卵前が一番美味しいんですよね。
子供を作るために沢山栄養を取ろうとして
いつもよりも深いところに棲息している魚が
プランクトンのより沢山いる浅瀬に命がけで上がってくるんですよね
そうした魚は脂が乗って美味いですよ」

...いや、ね。
人間、生きてるものを食べて生きてるわけだからどうこういうつもりはないんですが
ちょっと食べていて、可哀そうになってしまった。
いや、親方が言っているは正しいんですよ。間違ってないんです。
でも、そこまで詳細に説明してくれなくても...
と、思ったら

イワシ、脂乗ってて美味いすよ、どうですか」
「あ、じゃあそれ下さい」

すみません、神様。
私は業の深い生き物なのです。多分。いえきっと。