(商品市況概況)
「調整続く」
昨日の商品価格は調整で続落した。アジア時間に中国株が大幅に調整したことに加え、夜間に発表された米経済統計が悪化したことから、先行きの見通しに対する慎重な姿勢が再び対等、行き過ぎた上昇が修正される形で下落することとなった。足許発表されている経済統計は景気悪化に歯止めが掛かったことを示すものが多いことは事実であるものの、「経済の絶対水準」という意味ではまだ回復を見たわけではなく、価格の一本調子の上昇が肯定されるような環境にないことは事実である。
とはいっても現在の市場は、その方向性を決定する上で参加者のセンチメント要因が大きく影響していると考えられ、一本調子の上昇になるかどうかに関しては明日の米GDP、来週の雇用統計の内容を見てから、というスタンスを変更すべきではないと考えている。
(経済関連ニュース)
・米MBA住宅ローン申請指数 ▲6.3%の528.9、借換指数 ▲11.0%の1,862.1、購入指数 ±0.0の262.0。
・6月米製造業耐久財受注 前月比▲2.5%(前月改定+1.3%(速報比▲0.5%))、市場予想▲0.6%。予想以上のマイナス。除く輸送機器 +1.1%(市場予想横ばい)。
・7月独消費者物価指数速報 前年比▲0.6%、市場予想▲0.4%。
・ニュージーランド中銀、政策金利を2.5%に据え置き。
・Moody's モノライン会社のアムバックの格付けをBaa3からCaa2に格下げ。
・IMF ストロスカーン専務理事「ドルの世界準備通貨としての主導的地位は揺らいでいない」
・6月日本鉱工業生産速報 前月比+2.4%(前月改定+5.7%)、前年比▲23.4%。
NY Dow :9,070.72(▲26)
S&P500 :975.15(▲4.47)
NIKKEI225 :10,113.24(+25.98)
JPY/USD :95.14(+1.03)
USD/EUR :1.403(▲0.013)
・ドルは対ユーロで上昇。米統計の悪化や株価の下落等で再び安全資産としてドルが物色された(というよりもリスク資産への資金シフトが逆流)。円は対ドルで大幅に下落している。
・日本株は小幅高となった。週末の米統計を睨み小動きとなった。米株は続落。米経済統計が再び悪化したことや、原油相場の下落、中国株の下落を受けて地合いが悪化した。
(穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :511.50(▲4.75)
Cbot Corn :320.75(+0.25)
CSCE Sugar :18.56(+0.06)
(金属関連ニュース)
Comex Gold :927.20(▲11.9)
Nymex Platinum :1,167.6(▲24.4)
・NY金は大幅に続落。ドル高の進行が嫌気された。辛うじて100日移動平均線でサポートされて引けた。通常株が下落したり、先々の信用不安が高まると金が物色されるのだが、現時点において金相場を押し上げているETFの動きが読みにくく、不安定な動きとなっている。但し、ソブリンリスクの高まりや、ドル安懸念を背景として、各国が金の保有比率を増加させる動きが見られること、ETFを通じた資金流入(=金の場合には上げ材料)はそうは言っても定常化してきていることから下げ余地を限定している。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 927.20(▲11.9)。
銀価格は大幅に続落。ドル高、金安、株安が材料となり大幅な続落となった。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,325.30(▲48.2)。
・NYプラチナ価格は大幅に続落下落した。1,200ドルの心理的サポートラインを割り込んだ中、ドル高、株安、金安の流れを受けて大幅な下落となった。昨日の引け(東京時間0:00)は1,167.6(▲24.4)。
パラジウムもプラチナの下落を受けて大幅に続落し、10日移動平均線を割り込んだ。昨日の引け(東京時間0:00)は255.5(▲4.5)。
Copper 3M :5,415.00(▲115:8.5C)
昨日の銅価格は下落した。週末の米GDP発表を控えて様子見気分が強まる中、突如中国株が下落したことや、夜間に発表された米住宅、製造業関連統計が悪化したことが嫌気され、調整売りに押された。極端に上向きであった市場参加者のセンチメントが徐々にニュートラルに戻る中での下落であると考える。ファンダメンタルズについては引き続き中国の在庫積み増し意欲が旺盛であることや、コンセントレートが継続的に不足する環境になる可能性が高いことから、中長期的には上昇トレンド入りしたと考えている。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は▲575Mt減少、(FSCは59.1日)、(キャンセルワラント率は4.9%)。売買高は11,121枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は9ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは5,415.00(▲115:8.5C)。
Zinc 3M :1,644.00(▲46:26.25C)
昨日の亜鉛価格は下落した。中国株の下落や米経済統計の悪化を受けて行き過ぎた上昇が修正される形での下落となった。中国株の大幅下落も地合いを悪化させた。またLME在庫の大幅増加とドル高の進行も売り材料となった。今後に関しては、企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良いという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+9,600Mt増加、FSCは12.8日(キャンセルワラント率は1.8%)。売買高は4,330枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は26ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,644.00(▲46:26.25C)。
Lead 3M :1,760.00(▲7:21C)
昨日の鉛価格は下落した。売買材料は銅等と同様、株価の調整と経済統計の悪化に伴い、市場参加者のセンチメントがブルからニュートラルに戻る過程で売りが入た。LME在庫も高水準での推移が続いており、ドル高の進行もあって手仕舞い売りに押された。LME在庫の増加に見られるように需給は緩和傾向にあるが、市場参加者のセンチメント好転が相場を後押ししているようだ。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、今後もこのまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+2,500Mt増加、(FSCは4.5日、キャンセルワラント率は1.7%。)。売買高は1,626枚。イールドカーブは期近の下げ幅大きくベアスティープニング。C-3は21ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは1,760.00(▲7:21C)。
Aluminum 3M :1,795.00(▲29:28.25C)
昨日のアルミ価格は下落した。前日比プラスで寄り付いた後、LME在庫の減少(欧州、アジア)を受けてしっかり推移するかと見られたが、中国株の大幅な下落やここまでの上げピッチの速さに対する警戒感、経済統計の悪化を受けて市場参加者のマインドがブルからニュートラルに戻る過程で手仕舞い売りに押されたようだ。但し足許の実質使用可能な取引所在庫が少ないこともあって現物需給はタイトであり、以前に比して下げ余地は小さく10日移動平均線でサポートされて引けた。本日はこのラインを維持できるか否かがポイントとなろう。企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。同時に、年初に懸念していた「1,750ドル程度までの速やかな価格修正」が信用不安の後退と共に発生、テクニカルに2,000ドルを目指してもおかしくない環境にあることもあって、アップサイドを意識する必要があることは指摘しておきたい。LME在庫は▲3,225Mt減少、(FSCは44.8日)。(キャンセルワラント率は3.6%)。売買高は12,107枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は28ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,795.00(▲29:28.25C)。
Nickel 3M :16,275.00(▲355:74C)
昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の大幅な減少はあったものの、中国株の下落や米経済統計の悪化を受けて手仕舞い売りにおされ、10日移動平均線を割り込むこととなった。LME在庫の絶対水準やニッケルの主要用途であるステンレス需要が回復しているとのサインは出ていないが、株価の上昇に伴うセンチメントの好転による投機的な買いと、昨年から年初にかけての極端な在庫調整の影響で在庫積み増しがQ3までずれ込んでいることによって高値圏での推移が続いている。投機の買いが続くか否かは、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を受けた金融市場特に株価がどのように推移するかを確認する必要がある。一方で在庫積み増しの動きはしばらく続くと見られることからいずれにしてもニッケル価格は比較的高い水準での推移を余儀なくされよう。LME在庫は▲504Mt減少、(FSCは28.6日)、キャンセルワラント率は1.1%。売買高は1,769枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。C-3は74ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは16,275.00(▲355:74C)。
Tin 3M :14,200.00(+125:250B)
昨日の錫価格は上昇した。前日の下落幅が大きかったこと、30日移動平均線でサポートされたことから、米経済統計の悪化、中国株の下落、ドル高の進行といったマイナス材料はあったものの、小幅高となった(といってももみ合いの結果前日比プラスという程度)。企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+20Mt増加、(FSCは17.8日)、P596は3.77%。売買高は192枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は250ドルバックとバック幅を縮小した。昨日の引けは14,200.00(+125:250B)。
(エネルギー関連ニュース)
WTI :63.35(▲3.88)
Brent :66.53(▲3.35)
・米在庫統計 原油+5.2MB(市場予想▲1.6MB)、ガソリン▲2.3MB(▲0.7MB)、ディスティレート+2.1MB(+1.0MB)、稼働率▲1.27%(±0.0%)。
昨日のNY原油は大幅に下落した。そもそも景気の「絶対レベル」が回復しない中でセンチメントの改善によって行き過ぎた上昇となっていたが、中国株の大幅調整や夜間の米住宅関連統計、耐久財受注の悪化、米在庫統計の原油在庫急増(輸入の増加と稼働率低下によるもの)を受けて、調整売りに押された。この結果原油価格は10日移動平均線を大きく割り込んだ。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲6.5%。昨日の引けは63.35(▲3.88)。 Brentも下落し、50日移動平均線まで水準を切り下げて引けた。直近限月の騰落率は▲5.3%。昨日の引けは66.53(▲3.35)。 WTI/Brentのネガティブスプレッドは大幅に拡大。以前説明したとおりであるが現在の経済環境ではBrentの価格がより正確に原油市場動向を反映していると考えられる。
石油製品も下落。RBOBは経済統計の悪化、株安を受けて地合いが悪い中、夜間に発表された米在庫統計を受けて原油価格が下げ幅を拡大したことに押された。しかしながらFSCが低下したこと、ピークシーズンであることから下げ幅は比較的限定されることとなった。イールドカーブは略パラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲3.1%。昨日の引けは185.50(▲5.56)。 ヒーティングオイルも下落。経済統計の悪化や株安等で地合いが悪化しているところに、米在庫統計での原油在庫急増→原油下落の影響を大きく受けた。ディスティレート在庫の水準が著しく高いことから原油価格の上昇がない限りヒーティングオイルは上昇しにくく、原油の動きに連れる形になり易い。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲5.9%。昨日の引けは167.13(▲9.34)。 ICEガスオイルも下落。期先の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。直近限月の騰落率は▲4.2%。昨日の引けは543.00(▲21.75)。
(ひとりごと)
昨日の穴埋め問題、予想以上に反響が大きかったので、調子に乗ってもう一回。
読者の方は知っている人も多いと思うが
私は飛行機に乗るとツイてないことが多い。
今日はたくさんある「飛行機に乗るとツイてない」シリーズのその3からの出題。
問 以下の空欄に最も適当と思われる言葉を選択し、文章を完成させよ。
結局、まんじりともせず、睡眠も取れず、( A )を見て泣きつつ( B )空港に到着した。
実はここでもひと揉めあった。
( C )で捕まった
のだ。
パスポートを見せる。以下、空港職員とのやり取り。
空港職員「名前は」
私「○○だ」
空「何をしにきた」
私「( D )」
空「何の( D )だ」
私「私は銀行員だ」
空「( E )を見せろ」
といわれたので、名刺を出した。
空「会社の名前は?」
私「▲▲だ」
空「この( E )の会社と違うではないか」
さあ、私のブログ検定。答えは分かりましたか?
答えはブログでご確認ください(http://d.hatena.ne.jp/Aburauri/20070502)
なので、何でこの会社で働いているかをとうとうと説明せねばならなかった。
空「まあ、いい。分かった。ところで、だ。このパスポートの写真はお前と似ても似つかないが、これは( F )ではないか?」
なんですと!?
確かに私は今、( G )を生やしているので、写真とは違う。でも、よく見れば判るでしょ!?
このまま入国できないのでは?
いや、むしろシンガポールに強制送還してもらったほうが、新婚旅行にこれるから、いいか。。。って、そんなはずない。
さあ、私のブログ検定。答えは分かりましたか?
答えはブログでご確認ください(http://d.hatena.ne.jp/Aburauri/20070502)