太田道灌

(商品市況概況)
「まちまち」
 昨日の商品価格はまちまち。5月までの調達圧力の高まりで中国に現物が流れていた非鉄金属は、GWを控えた調達が一巡、株の下落もあって一旦調整売りに押されることとなった。今後も価格が上昇するかどうかはGW明け以降の中国勢の動向によると見られるが、価格水準が上昇していることもあってこの第一四半期に見られたような旺盛な買いは期待していない。但し、株が安定化し経済が順回転し始めれば夏場に向けて再び高値を試す動きになるだろうと予想される。一方、基本的に備蓄が難しいエネルギーは底堅い、との印象(液体ですし...。)。貴金属に関しては株価の上昇が上値を押さえることとなった。
 そもそも無事、2009年の第一四半期を通過したことに伴う安心感が株式市場の上昇を促し、それに連れる形で商品価格も押し上げることとなったが、今後もこの動きが加速し更に上値を試すかどうかに関しては現時点においてはその可能性は低いと考えている。現在の相場水準は多くの商品で生産コストを意識せねばならない水準にあり、「行き過ぎた価格の下落が修正される形での上昇」が足許のメインシナリオである。

(経済関連ニュース)
・トリシェ総裁「非伝統的手法に関して、5月7日の次回決定会合で説明」
・3月米景気先行指数 前月比▲0.3%(前月改定▲0.2%(速報比+0.2%))、市場予想▲0.2%。
バーナンキ議長「米経済は年後半に安定し、回復は早まる可能性」
・3月英消費者物価指数 前年比+2.9%(前月改定+3.2%)、市場予想+2.9%。
・4月独ZEW指数 +13(前月改定▲3.5)、市場予想+2。
IMF金融危機関連損失、4兆ドルに達する可能性。

・ドルは対ユーロで下落。ガイトナー財務長官が「大部分の金融機関は当局が必要とミナス以上の資本を保有している」と発言したことを受けて、安全資産としてのドルニーズが減少したため(引き続きドルが安全資産、というのは違和感があるのだが...)。円は対ドルでは下落している。
日本株は下落。前日の米国株下落と円高の進行が嫌気され、下落した。米国株は反発。ガイトナー財務長官の金融機関の財務状態に関するポジティブな発言を受けて、前日売られた金融株を中心に買い戻しが入った。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は下落した。米USDAが発表した輸出成約高が先週の略倍に拡大したことに伴い、中国向け等の輸出が増加すると見られることや、アルゼンチンの輸出減少観測を受けて大豆は大幅な上昇が続いていたが、週末はドル高の進行もあって一旦200日移動平均線のサポートを試す動きとなった。
・トウモロコシ価格は下落。週間輸出成約高の減少やドル高の進行、エネルギー需要(ガソリン)が回復してきたとは言っても横ばいで推移していることが嫌気された。イールドカーブは略パラレルに低下している。
・小麦価格も小幅下落。特段新規材料は出ていないものの、ドル高の進行や米輸出の減少を受けて下値を探る動きとなっている。500セントの心理的節目、年初来安値の488セントがサポートとして意識されている。イールドカーブはパラレルに小幅低下している。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は下落。一昨日、株価が大幅に下落したことを受けて200日移動平均線を試す動きとなったが、昨晩のガイトナー発言を受けた株高の影響で金は売られた。同時にドル安も進行したが材料とはならなかった。足許、金は200日移動平均線のサポートを試す動きとなっている。今後株価が堅調に推移し市場参加者のセンチメントが好転した場合、ドルユーロとの従来の関係が回復したとすると800ドル程度までの下落はあってもおかしくない。銀も下落。前日からの流れを受け手下値を試したが、株価の反発を受け結果的に、100日移動平均線を回復して引けた。

・NYプラチナ価格は下落。先々週上回っていた200日移動平均線と、1,200ドルラインを下回ってしまったことから再び下値を固める動きとなっている。但しNY時間における株価の上昇を受けて、下げ幅は限定された。パラジウムも小幅低下。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。一昨日の株価大幅下落を受けて昨日も10日移動平均線を下回り、下値を探ったがNY時間の株価の反発を受けて引けにかけて買い戻しが入った。中国の現物需要が引き続き旺盛であることから徐々に下値を切り上げる展開が続いている。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の追加経済対策への期待や中国政府による市中在庫買い上げへの期待が高まっていることや相次ぐ景気対策の発表に伴い、市場参加者のセンチメントも好転しており価格は一旦底を打った可能性が高い。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、一本調子の上昇にはならないと考える。目先は200日移動平均線(5,000ドル)が次のターゲットになろう。LME在庫は▲5,025Mt減少、(FSCは9.5日)、(キャンセルワラント率は15.8%)。売買高は11,224枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期先の下げ幅が大きく、ベアスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は4ドルバックコンタンゴからバックに転じた。
 昨日の亜鉛価格は下落した。前日までの流れを受けて下値を探る動きとなったが、LME在庫が大幅に減少したことやNY時間に株価が反発したことから引けにかけては下げ幅を削る動きとなった。結果的に200日移動平均線でサポートされている格好。亜鉛は一時の危機的な需給緩和状態が改善したと考えられ、上値を試す動きが続くと見られる。但し価格上昇や生産者の増産を引き起こす可能性があることから、上値は重かろう。亜鉛価格は、50パーセンタイルコスト近辺まで価格が低下していたことから割安感も強く、加えて中国政府による市中余剰在庫の買い上げの動きを受けて下値が切り上がってきている状況。LME在庫は▲2,225Mt減少、FSCは11.6日(キャンセルワラント率は6.2%)。売買高は4,177枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きく、ベアフラットニングしている。C-3は29ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。一昨日の株価下落の動きを受けて下値を探る動きとなったが、NY時間の株価の回復を受けて引けにかけて買い戻しが優勢となった。結果200日移動平均線を回復して引けている。LME在庫は+2,150Mt増加、(FSCは2.8日、キャンセルワラント率は4.2%。)。売買高は2,119枚。イールドカーブは期先が上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は10ドルバックとバック幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は上昇した。前日の流れを受けて水準を切り下げる動きとなったが、LME在庫の減少やNY時間の株価の反発を受けて引けにかけて買い戻しが入り、結果前日比プラスとなった。長らく続いた在庫調整もアジア周りでは終了したと見られ、中国中心に新規の物色の流れが出始めているようだ。今後はFOMCや米政府による金融システム対策、信用不安対策が進捗していることで相場の雰囲気が好転しており、実際発表される経済統計も最悪期を脱した可能性を示唆する内容のものが多く、コストベースで見た場合、限界レベル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)を固める動きになると考えている。LME在庫は▲10,025Mt減少、(FSCは35.9日)。(キャンセルワラント率は2.0%)。売買高は10,489枚。イールドカーブは期近が上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は37ドルコンタンゴと前日と変わらず。
 昨日のニッケル価格は下落した。前日までの流れを受けて軟調に推移し、LME在庫の増加もあって更に下値を探った。ここ数週間の株価上昇で上値をトライする動きとなっていたがGW前の調達にある程度目処が立ったと見られることから、調整売りに押された。足許の野ステンレス需要の回復は遅く、上値余地は限られているが、コストベース(2009年のニッケルの限界生産コスト予想は7,289〜9,729ドル)を下回って下落するのは難しいと考えており、金融市場の安定化とともに下値は徐々に切り上がっていくことになろう。LME在庫は+672Mt増加、(FSCは28.6日)、キャンセルワラント率は3.5%。売買高は1,713枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープイニングしている。C-3は66ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は上昇した。前日の株価の下落やLME在庫の増加を受けて軟調に推移したが、そもそも需給はタイトであることから夜間の株価の反発を受けてむしろ買い戻しが優勢となった。錫は、景気悪化以降も需給がタイトな状態が続いており下値が堅い状態であったが、他金融商品景気対策の影響で上昇する中、錫も結果的に騰勢を強めている。LME在庫は+80Mt増加、(FSCは11.6日)、キャンセルワラント率は8.5%。売買高は548枚。イールドカーブは期近の上げ幅大きく、ブルスティープニングしている。C-3は190ドルバックとバック幅を拡大した。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+2.5MB、ガソリン▲0.7MB、ディスティレート▲1.0MB、稼働率+0.7%

(エネルギー)
 昨日のNY原油は上昇した。一昨日の下落幅が大きかったことから、ガイトナー発言を受けて株が反発したことを切っ掛けに期近が買い戻された。限月交代であったことから買い戻しを入れる動きも見られた。そもそもETFを通じてWTI市場にも資金が流入しているため、月初、限月後退前後は特にフロントマンスの値動きが大きくなる傾向が強く、米国内需給の不安定さもあり、Brent価格を現在の価格のメルクマールであることは意識しておいたほうがよさそうである。イールドカーブはまちまち。直近限月の騰落率は+1.3%。Brentは期近が下落、期先が上昇している。こちらもWTIと同じく、夜間の株式市場の反発を受けて買い戻しが優勢となった。イールドカーブは期先が上昇し、ブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲0.1%。WTI/Brentのネガティブスプレッドは小幅縮小している。
 石油製品は上昇。RBOBも前日の流れを受けて下落したが、50日移動平均線でサポートされたことや株価の反発を受けてNY時間の後場にかけて買い戻しが入った。但しイールドカーブは期近のみ上昇しており、期先は低下している。直近限月の騰落率は+0.2%。ヒーティングオイルも反発。同様に下値を探る動きとなったが、株の反発を受けた原油価格の上昇を材料に上昇した。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。ヒーティングオイルのイールドカーブは殆ど季節性が消滅してきている。直近限月の騰落率は+1.2%。ICEガスオイルは下落。イールドカーブはパラレルに低下。直近限月の騰落率は▲0.5%。


(ひとりごと)
久しぶりに両親と祖母・兄夫婦と週末旅行に出かけた。
甥や姪もいるので本当に大人数の旅行である。

とあるお寺での、我が祖母と義理の姉の会話
どうも、別の場所で日本の俳句や和歌、短歌に使われる草花の話(高尚!)をしていたのだが
実らない恋愛の場合によく歌に用いられる植物は何か?というのが思い出せなかったらしい

姉「思い出した山吹よ」
バアさん「ああ、そうだったわね、山吹ね」
私「姉さん、何でそんなの知ってるの?誰に教わったの?」
姉「覚えていたのよ。花とか草は私の得意分野だし。」

しかし、私の「誰に教わったの」という質問に聞いてもいないのに、バアさんが反応した


バアさん「誰に聞いたって、あなたそれは太田道灌よ」


...いつ、どこで彼に聞いたんでしょうか...


どうも、ウチのバアさんと話しているといろいろな戦国時代の武将と話をしたことがあるように思える。

ちょっと前、小田和正がテレビに映っていて、父が「小田がテレビに映っている」
と、言ったら

「え、織田信長?」

とかいってたし(詳しくはコチラを参照 http://d.hatena.ne.jp/Aburauri/20060228#1141103577 )。
彼女の中では歴史は戦国時代で止まったままなのだろうか...