〇〇マン

(商品市況概況)
「米金融引き締め観測」
 昨日の商品価格は軒並み下落した。週末、株が若干軟調に推移したことやドル高の進行が売りの切っ掛けとなった。そもそも夏場にかけて、「過剰に景気の回復期待を前取りして」上昇していた商品相場」が一旦調整すると考えていたこと、4月以降の上げピッチが、景気回復を損ねる可能性が高い見られていたことから、さすがに商品相場でも調整売りが入ったようだ。
 今後の景気回復のメインシナリオは各国の経済対策の影響で一旦景気が上ぶれ、その後二番底をつけて本格的な景気回復になる、という展開を想定しているが、FRBバーナンキ議長が年後半の景気回復に自信を示したり、今まで各国の経済対策に対して辛口のコメントをしていたクルーグマン教授が米経済は9月に底を打つ、といったコメントを出すなど、徐々に市場を取り巻く環境が変ってきたとの印象である。そうなった場合には、景気が当初予想していたよりも「浅い」二番底をつけて回復することになり、GDP成長率と連関性の高い商品需要も年内に底を打ち、回復軌道に乗る可能性が高いといえる。そうなった場合、商品価格は年末に向けて上昇することになろう。しかも、年内に米金融当局が金融緩和を解除する可能性も市場でささやかれ始めている。このコラムでも何回か指摘したが、米金融引き締めが行われる場合、その3ヶ月程度前に非鉄金属価格は最も割安な水準になることが経験則で分かっており、その際に最も上昇しやすいのが、ニッケル、銅、アルミであることも分かっている。市場参加者は年末にかけての商品価格の調整→価格上昇に備える時期に来ているのではなかろうか。

 但し、引き続き住宅・自動車セクターの先行きは不透明であり、このセクターの業績悪化懸念はリスク要因として引き続き挙げておきたい。


(経済関連ニュース)
・5月日本企業倒産 前年比▲6.7%の1,203件。
・5月日本景気ウォッチャー調査 現状判断DI 36.7(前月34.2)、市場予想34.0。
・4月独製造業新規受注 前月比変わらず(前月改定+3.7%(曽k費+0.4%))、市場予想前月比変わらず。
クルーグマン プリンストン大学教授「米経済は9月までにリセッションを脱する見込み。」
・ECBシュタルク理事 「ECBの利下げはユーロ圏に浸透、同地区経済を下支えしている」


NY Dow  :8,764.49(+1.36)
S&P500   :939.14(▲0.95)
NIKKEI225 :9,865.63(+97.62)
JPY/USD :98.4(+0.18)
USD/EUR :1.39(▲0.0119)

・ドルは対ユーロで上昇。米景気に底打ち感が強まる中、FRBが年内に金融引き締め(過剰な流動性供給の終了)を行うのではとの見方が強まったことから。円は同様に米金利上昇観測を背景に対ドルで下落している。
日本株は大幅に上昇し、10,000円を伺う展開となった。各国景気の底打ち観測が強まる中、円安の進行等もあって海外依存度の高い日本株が買われた。米株は軟調。新規材料に乏しい中、昨年末の水準(ダウ8,776ドル)が意識されたようだ。


穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :598.00(▲25)
Cbot Corn :435.00(▲9)
CSCE Sugar :15.37(▲0.16)


非鉄金属関連ニュース)
Comex Gold :951.70(▲10)
Nymex Platinum :1,244.0(▲42.2)

・NY金は大幅に下落した。ドル高の進行と、比較的堅調に推移する株価が売り材料となった。週末の下落で10日移動平均線のサポートラインを割り込んでいたことも短期的な下げを誘ったようである。金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易い。但し過剰な質への逃避への動きが終了した後に、ドルユーロとの従来の関係が回復したとすると900ドル程度までの下落はあってもおかしくない。但しQ209の間は金価格の急落は想定していない。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 951.70(▲10)。
 銀価格は金と同様、大幅に下落した。4月末ごろから維持していた短期的なサポートラインである10日移動平均線を割り込んだことから下げが加速、下値余地を探る動きとなった。株が軟調に推移していたことも売り材料となっている。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,495.50(▲43.3)。
・NYプラチナ価格は続落下落した。ドル高が進行したこと、総じて株価が軟調に推移したことから、10日移動平均線を大きく上離れして取引されていたこともあり、調整的に売られることとなった。とはいえ、大手自動車メーカーの経営問題が一旦終息したことから自動車向け脱硫触媒として用いられるプラチナには買い安心感が広がり、堅調な推移が続いている。プラチナは比較的ドルユーロとの相関が高いが、今のところ一次回帰線上に価格が安定しており、投機的な買い、との印象はあまり受けない。昨日の引け(東京時間0:00)は1,244.0(▲42.2)。
 パラジウムも下落。プラチナ価格の上昇で代替品としてのパラジウム需要が増加していたが、さすがに昨晩のプラチナの下げが大きく、パラジウムも連れ安となた。昨日の引け(東京時間0:00)は251.25(▲7.8)。


(非鉄金属)
Copper 3M :4,980.00(UC0:20C)
 昨日の銅価格は前日比変わらずであった。LME在庫が米州周りで減少したことから取引序盤は堅調な推移となったが、ドル高進行と株の若干の調整が材料視されて売られることとなった。但し週末と同様10日移動平均線でサポートされて引けている。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の相次ぐ景気対策の発表に伴い、市場参加者のセンチメントも好転しており価格は底を打ったと考えられ、当面5,000ドルを挟んで高い水準での推移となろう。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、夏場に掛けて一旦調整で下落すると見ているが、その下落は、年後半以降の価格上昇の前の調整と見ておくべきだろう。LME在庫は▲2,125Mt減少、(FSCは63.2日)、(キャンセルワラント率は10.9%)。売買高は8,163枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブはまちまち。C-3(Cash vs 3M Fwd)は20ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは4,980.00(UC0:20C)。

Zinc 3M   :1,545.00(▲20:27.5C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫の増加(米州)と、ドル高の進行を受けて一旦下値余地を探った。30日移動平均線でサポートされたこともあって引けにかけては買い戻しが入ったが、ドル高の進行や株の軟調といったマイナス材料を受けて戻りは弱かった。しかし結局、10日移動平均線を回復して引けている。需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、更なる上昇にはやや材料不足の感は否めないものの、当面は現状の高い水準でのもみ合いが継続しそうだ。LME在庫は+1,350Mt増加、FSCは11.0日(キャンセルワラント率は3.3%)。売買高は4,632枚。イールドカーブは期近の下げ幅大きく、ベアスティープニングしている。C-3は28ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,545.00(▲20:27.5C)。

Lead 3M   :1,669.00(▲6:22C)
 昨日の鉛価格は下落した。目立った新規材料のない中、ドル高や株安を受けて下値余地を探ったが、総じて堅調な推移が続いており、大幅な調整とはならなかった。そもそもLME在庫の水準は決して低くなく現在の価格水準はファンダメンタルズ的観点からは正当化できないレベルであるが、商品市場の上げトレンドをフォローしての上昇が続いている。尚、この状況においても大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことから、上値は限られるとの見方は変更したくはないのだが、相場がオーバーシュートする中で大幅に上昇することは多く、1,700ドル程度まで上昇することは否定できない。LME在庫は▲50Mt減少、(FSCは3.6日、キャンセルワラント率は0.4%。)。売買高は1,994枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。C-3は22ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,669.00(▲6:22C)。

Aluminum 3M :1,620.00(+48:30C)
 昨日のアルミ価格は大幅に上昇した。露生産者の経営悪化に伴う供給不足観測から相場は大幅に上昇を始めており、昨日も同様の相場展開となった。他非鉄金属が概ね200にch移動平均線を回復する中、アルミもこの水準を目指して上昇を始めている。結果5月7日の高値である1,605ドルを上抜けし、この水準を下回らずに引けた。今後はGMのChapter11申請後の関連業種への影響、大手生産者の生産動向を見極めながら神経質な動きが予想されるが、景気底打ち期待感から多くの商品価格が上昇している環境下、コストベースとして一般に意識されている1,750ドル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)までの価格上昇は、金融市場の安定もあってその可能性はあると考えている。LME在庫は+38,075Mt増加、(FSCは42.1日)。(キャンセルワラント率は2.6%)。売買高は18,808枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は30ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,620.00(+48:30C)。

Nickel 3M :14,300.00(▲300:84C)
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の小幅増加、ドル高進行、株安の進行を受けて調整売りに押された。但し他の非鉄金属同様、10日移動平均線を割り込むことはなかった。LME在庫は+78Mt増加、(FSCは29.2日)、キャンセルワラント率は4.4%。売買高は1,334枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は84ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは14,300.00(▲300:84C)。

Tin 3M   :14,900.00(+125:170B)
 昨日の錫価格は上昇した。株価下落、ドル高といったマイナス材料はあったものの、LME在庫がシンガポール・マレーシアで大幅に減少したことが好感され、10日移動平均線をサポートとして堅調な推移となった。錫は流動性の観点から投機資金が入りにくく比較的現在の純粋な需給を反映した価格で取引されやすいのだが、足許のバック形状が示唆する需給のタイトさを反映して堅調な推移となっている。LME在庫は▲430Mt減少、(FSCは14.9日)、P596は4.83%。売買高は368枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は170ドルバックとバック幅を拡大した。昨日の引けは14,900.00(+125:170B)。


(エネルギー関連ニュース)
WTI :68.09(▲0.35)
Brent :67.88(▲0.46)

・米在庫統計市場予想 原油±0.0MB、ガソリン+1.2MB、ディスティレート+1.1MB、稼働率+0.3%
・IEA田中事務局長「世界のエネルギー投資、2030年にかけて26.3兆ドルになる見込み」
コスモ石油、7月の原油処理量を前年比▲6.2%の2.15百万KLに。需要減少で。


(エネルギー)
 昨日のNY原油は小幅下落した。週末の株安(といっても小幅安)と、ここ数週間の上げピッチの速さに対する警戒感、ドル高の進行が材料となって下落した。しかしながら10日移動平均線でサポートされたことから引けにかけては買い戻しが入り総じて堅調な推移であった。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇しスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲0.5%。昨日の引けは68.09(▲0.35)。 Brentも同様の相場展開で下落後、上昇した。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇しスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲0.7%。昨日の引けは67.88(▲0.46)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは拡大。
 石油製品も下落。RBOBも週末の株安を受けて10日移動平均線のサポートをトライしたが、このラインをサポートしたこともあって引けにかけては買い戻しが入り結局前日比小幅安となっている。そもそもFSC水準が低いことを背景にドライブシーズンであることもあって、総じて堅調な推移となっている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲1.0%。昨日の引けは193.60(▲1.86)。 ヒーティングオイルも下落。週末の株安とドル高を受けた原油の下落の影響で200日移動平均線を挟んで神経質な相場展開となった。そもそもヒーティングオイル在庫の水準は極めて高い状態が続いており、原油価格の上昇がないと積極的に上値を狙える環境にない。イールドカーブは期近のみ下落、期先は上昇しスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲0.1%。昨日の引けは176.79(▲0.22)。 ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇しスティープニング。直近限月の騰落率は▲0.6%。昨日の引けは545.75(▲3.5)。


(ひとりごと)
「〇〇マン」
という言葉がある。


「商社マン」とか「銀行マン」


とか。
でも、すべての業種が「マン」をつけて呼ぶのにふさわしいわけではない。
例えば


石油元売マン」とか「銅生産者マン」


とか


「医者マン」とか「ラーメンマン


とか。
あ、ラーメンマンは違いますか。そうですか。
これって何なんですかね。
どういう基準でマンが付いてるんですかね。

昔いた会社は興銀だったのだが、よく興銀マンなんて呼ばれていたが
合併した会社の人が


「富士マン」


とか


「第一勧銀マン」ないし「DKBマン」


といわれているのは聞いたことがない。
一体どういう基準でマンが付いてるんだろう。
他にマンで呼ばれる業種、ないしは会社ってありますかね。

でもなんとなく、この「マン」は「さん」の議論に似ている。
何で相撲取りだけ


「お相撲さん」


なのか、という命題と。
健康飲料のコマーシャルじゃないが


「あなたの相撲にさんをつけて、おまでつけて」


相撲以外に「お」と「さん」が使われることはない。


「おテニスさん」とか「お柔道さん」


とか。
これも「マン」と並んで日々悩むものの一つである。



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