「お」「さん」

(商品市況概況)
「二番底」
 昨日の商品価格は下落後上昇した。個別の新規材料に乏しい中、引き続き株や為替を手がかり材料にする相場展開が継続している。引き続き市場の最大関心事は実態経済の減速が終了し、回復軌道にどのタイミングで入るか、ということであるがベースは来年の1月に二番底をつけ、その後上昇するというシナリオを想定しているが、金融市場が混乱せず落ち着いた推移となればバーナンキ議長やガイトナー財務長官が指摘するように、年後半に底を打つ可能性は高い。しかしながら、商品相場が急騰したり、国債増発に伴う需給悪化で長期金利が上昇するといった混乱が見られた場合にはこの限りではなく、綱渡りの状態が続くことになろう。とりあえずは7月上旬に発表される、Q209の各国GDP、企業業績、雇用情勢等が最大の注目材料となろう。

 極端に景気に対して楽観的な見方をする必要はないが、極端に悲観的に見る必要もない、というのが現在の状況だろう。ここ数日の商品相場はそういった景況感を受けて比較的安定した推移になっている。まだ市場は冷静、ということなのだろう。


(経済関連ニュース)
・5月英小売売上高 前月比▲0.6%、市場予想+0.3%。
・米週間新規失業保険申請者数 608千人(前週改定605千人(速報比+4千人))、市場予想604千人。
・5月米景気先行指標総合指数 前月比+1.2%(前月改定+1.1%(速報比+0.1%))、市場予想+1.0%。
・6月米フィラデルフィア連銀景況指数 ▲2.2(前月改定▲22.6)。


NY Dow  :8,555.60(+58.42)
S&P500   :918.37(+7.66)
NIKKEI225 :9,703.72(▲137.13)
JPY/USD :96.36(+0.64)
USD/EUR :1.397(+0.0102)

・ドルは対ユーロで上昇。LIBORの算出方法の変更に伴い米金利の水準が上昇する可能性があるとの見方が強まったため。円も対ドルで上昇。邦銀の起債に伴う円需要の高まりで円高に振れていたが、昨日はLIBORを材料にドルが上昇している。
日本株は反落。米株がまちまちな内容であったことや円高の進行に伴い輸出関連株等幅広く売られた。米株は上昇。米経済統計の好転等が材料となった。


穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :560.25(▲5.75)
Cbot Corn :403.25(▲4.5)
CSCE Sugar :14.87(▲0.12)


非鉄金属関連ニュース)
Comex Gold :934.00(▲1.4)
Nymex Platinum :1,207.6(+2.4)

・NY金は上昇した。株価が反発したことや、ドルが上昇したことが材料となった。金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易い。但し過剰な質への逃避への動きが終了した後に、ドルユーロとの従来の関係が回復したとすると900ドル程度までの下落はあってもおかしくない。今のところQ209の間は金価格の急落は想定していないが、7月以降の経済統計の内容次第では大幅な下落の可能性もある。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 934.00(▲1.4)。
 銀価格は小幅安。金と同様、貴金属である銀は通貨の動きに影響されるが、昨日は株が上昇したことが銀の下支え材料となった。工業品であることから株価の上昇にポジティブな反応となり易い。金と同様、NY時間まで下落していたがNY時間に入ってからドル安が進行したことから買い戻しが優勢となった。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,424.00(▲4)。

・NYプラチナ価格は小幅上昇した。ドル高の進行と株高の進行の強弱材料を受けて方向感が出にくい相場であった。大手自動車メーカーの経営問題が一旦終息したことから自動車向け脱硫触媒として用いられるプラチナには買い安心感が広がっているのも事実であり、株式市場が不安定になりつつある環境ではあるが、今後も堅調な推移が続くと見ている。プラチナは比較的ドルユーロとの相関が高いが、今のところ一次回帰線上に価格が安定している。昨日の引け(東京時間0:00)は1,207.6(+2.4)。
 パラジウムは小幅下落。ドル高の進行に押された。昨日の引け(東京時間0:00)は239.05(▲3.35)。

ザンビア Vedanta ResourcesのKonkola銅山、6月15日から浸水の影響で電力供給が停止、稼動停止の状態。



(非鉄金属)
Copper 3M :4,970.00(+10:22.5C)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の減少が継続している一方、株価の下落に伴うセンチメントの悪化は継続、銅は下値余地を探る動きとなっていたが、NY時間の米経済統計を受けた株価の反発で買い戻しが入った。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の相次ぐ景気対策の発表に伴い、市場参加者のセンチメントも好転しており価格は底を打ったと考えられ、当面5,000ドルを挟んで高い水準での推移となろう。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、夏場に掛けて一旦調整で下落すると見ているが、その下落は、年後半以降の価格上昇の前の調整と見ておくべきだろう。LME在庫は▲1,575Mt減少、(FSCは59.8日)、(キャンセルワラント率は6.1%)。売買高は8,711枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期中〜期先の上げ幅が大きい。C-3(Cash vs 3M Fwd)は23ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは4,970.00(+10:22.5C)。

Zinc 3M   :1,563.00(+11:27.5C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。略銅の動きと同じであったが、NY時間に掛けて下落した後、NY時間にはいってからの株高を受けて買い戻しが優勢となり、結局前日比プラスで引けた。実需に伴う価格上昇を切っ掛けとした投機筋の買いの手仕舞い売りが出ていたが、一服したようだ。需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、更なる上昇にはやや材料不足の感は否めないものの、当面は現状の高い水準でのもみ合いが継続しそうだ。LME在庫は+1,475Mt増加、FSCは11.4日(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は3,457枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は28ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,563.00(+11:27.5C)。

Lead 3M   :1,675.00(+14:25C)
 昨日の鉛価格は上昇した。昨日1,600ドルの節目を下回らなかったことから、ドル安の進行(その後ドル高に)や経済統計の好転等も合って高値での推移となった。新規材料に乏しい中、株や為替といった周辺材料が相場の変動要因となっているが、LME在庫が高止まりしている状況下、この高い水準での価格推移は正直正当化できず、調整売りに押されると予想している。尚、この状況においても大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことから、上値は限られるとの見方を変更する必要はない。今後は7月以降に発表される経済統計の内容を受けて、下値の落ち着きどころを探る展開となろう。LME在庫は+175Mt増加、(FSCは3.7日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は778枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は25ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,675.00(+14:25C)。

Aluminum 3M :1,642.00(+20:29.75C)
 昨日のアルミ価格は上昇した。取引序盤からドル安が進行したこともあって前日比プラスで寄り付いた後、10日移動平均線を挟む展開となり、夜間の米統計の好転や株高を受けて再び10日移動平均線を回復した。今後は7月以降に発表される経済統計と企業業績がフォーカスされることになろう。景気底打ち期待感から多くの商品価格が上昇している環境下、コストベースとして一般に意識されている1,750ドル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)までの価格上昇は、金融市場の安定もあってその可能性は高いと考えている。但し、現時点での材料だけではこの水準を回復できなかったため、新規買い材料が必要であると考える。具体的には7月に発表されるGDPなどの経済統計の好転等である。LME在庫は+12,675Mt増加、(FSCは43.0日)。(キャンセルワラント率は2.4%)。売買高は9,191枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は30ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,642.00(+20:29.75C)。

Nickel 3M :15,010.00(+160:91C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫の減少、ドル安の進行(その後ドル高に)を受け手堅調な推移となり、NY時間の株上昇を受けて上昇したが、10日移動平均線を下回って引けた。新規の個別材料がない中、株や為替といった周辺材料を受けて価格が変動している。LME在庫は▲24Mt減少、(FSCは29.0日)、キャンセルワラント率は2.8%。売買高は1,123枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。C-3は91ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは15,010.00(+160:91C)。

Tin 3M   :14,950.00(▲150:20C)
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫がシンガポール・マレーシアで大幅に増加したことから需給緩和観測が強まり期近を中心に売られた。その他の非鉄金属はドル安(後にドル高に)や株高といった周辺材料で上昇したが、投機の入る余地の少ない錫は需給要因で下落している。一昨日10日移動平均線を上回れなかったことから当面下値余地を探る動きになろう。但しイールドカーブの形状が示すように需給は引き続きタイトであり、下げ幅は限定されると見ておきたい。LME在庫は+615Mt増加、(FSCは16.4日)、P596は4.27%。売買高は200枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアフラットニングしている。C-3は20ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは14,950.00(▲150:20C)。

(エネルギー関連ニュース)
WTI :71.37(+0.34)
Brent :71.06(+0.21)

・ナイジェリア武装勢力、パイプラインを破壊。


(エネルギー)
 昨日のNY原油は乱高下の末、前日比プラスで引けた。株高・ドル高といった強弱材料が混在する中、ナイジェリアの武装勢力の蜂起といったプラス材料もあって結果的に前日比プラスで引けている。但し引き続き原油供給には問題がないと見られることから、ナイジェリアの材料がそこまで積極的に買い材料になったとはあまり考えていない。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下している。直近限月の騰落率は+0.5%。昨日の引けは71.37(+0.34)。 Brentも同様の相場展開で10日移動平均線を下値に堅調な推移となった。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下しフラットニングしている。直近限月の騰落率は+0.3%。昨日の引けは71.06(+0.21)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは縮小。
 石油製品は下落。RBOBは前日の流れを受けて軟調な推移となったが、引けに掛けて原油が回復したこともあって下げ幅を削った。ドライブシーズン中にも関わらずFSCの水準が低いこともあってRBOBは堅調な推移となっている。イールドカーブは期近の下げ幅が小さいが、略パラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲0.2%。昨日の引けは202.95(▲0.31)。 ヒーティングオイルは下落。ヒーティングオイル在庫の水準は、週半ばの統計でも確認されているように極めて高く、ベースとなる原油価格が乱高下して方向感が出にくい中、売られることとなった。イールドカーブは期近の下げ幅大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲1.4%。昨日の引けは183.70(▲2.6)。 ICEガスオイルは上昇。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.0%。昨日の引けは585.00(+6.0)。


(ひとりごと)
そもそも自分の人生を切り売りしてこの雑感書いているので
昔の雑感の方がネタが豊富で、変化に富んでいて面白かったよなぁ
と、思う反面
文章が下手だったなぁ、とも思う。

昔の雑感もブログで見てみてください。
成長の過程を


さて。


マンの話を書いていたら、「お」と「さん」にも返信があった。
やはりまじまじと考えるとこれも相当不思議である
返信下さった方のメールを引用すると


お稲荷さん、っていうのは「お」「さん」ともに付いている。
その一方で、にぎり飯は、おにぎりさん、とか、おむすびさんとは言わない。
稲荷信仰のなせる技だろうか?

とのこと。
確かに。
そもそもお稲荷さん、ってキツネが油揚げが好き(何故?)という前提で付いた名前らしい
なので、そもそも神様の一種についていた名前だから、「お」と「さん」がついているのだろう。
お相撲さんも良く良く考えると同じである。
もともと相撲は神事の一つであり
大地の邪気を祓う四股を踏んだりする行為を行う力士は、神託を受けたもの
との認識。
横綱が注連縄(しめなわ)を腰に巻くのはその一環である。
と、なると確かに相撲と稲荷に、「お」と「さん」が付いているのは納得感がある。

ん?
動物の「馬」はどうなんだろうか?
子供に言葉を教えているとき、「おうまさん」っていうよな
「おうしさん」とか「おキリンさん」とか言わないし。
ご意見下さった読者の方は
「カバさん」ってのもおかしい、と仰っていた。

動物についてもう少し考えて見ます。



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