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(商品市況概況)
「惰性で上昇」
 昨日の商品価格は惰性で上昇した。特段新規材料はなく、経済統計も「悪くない」という状態が続き、ドル安や株の小幅高といった周辺材料もプラスに働いたためである。言い換えれば「昨日までの流れを受けて惰性で」上昇した、という感じである。しかし、思い出していただきたいが、7月の価格下落は6月の雇用統計が良くなかったことから始まっている。そう考えると、本格的に上昇するためには少なくともGDPや雇用統計といった指標が市場予想を上回ることが必要となってくる。米週間新規失業保険申請者数の増加には一応歯止めが掛かったように見えるため、雇用統計が想像を絶する悪さ、になる可能性は低いものの予断は許せない状況。
 足許の価格上昇は「企業決算や経済統計に対する『過度に悲観的な見方』が後退したことに伴う相場上昇」であるといえ、これもまた「過度にアップサイドに反応しすぎ」であるとも言える。もしこのまま商品価格が上昇し、金利も上昇することになると再び個人セクターが悪化し、相場が急落する可能性もあるのである。各国の経済対策の効果によって確実にあらゆる商品の下値は切りあがってきているのだが、変動性の高い相場展開が継続していることには変りはない。
 今回の相場上昇が継続するためには米GDPと7月分の米雇用統計が良い内容となることが「必要条件」になると考えている。

※ちなみに下のグラフは日本のGDP成長率推移

GDP成長率の推移

(経済関連ニュース)
・1-6月中国都市部失業率 4.3%。
・7月独Ifo景況感指数 87.3(前月改定85.9)、市場予想86.5。
・Q209英GDP速報 前期比▲0.8%、市場予想▲0.3%。
・7月ユーロ圏景気総合指数速報 46.8(前月改定44.6)、市場予想45.3。製造業景気指数 46.0(42.6)、43.5。サービス業景気指数 45.6(44.7)、45.2。
・7月米消費者マインド指数確定 66.0(速報比+1.4、前月改定70.8)、市場予想65.0。
バーナンキ議長「金融危機対策として講じてきた緊急融資プログラムを縮小しつつある。」


NY Dow  :9,093.24(+23.95)
S&P500   :979.26(+2.97)
NIKKEI225 :9,944.55(+151.61)
JPY/USD :94.85(▲0.1)
USD/EUR :1.422(▲0.0025)

・ドルは対ユーロで下落。欧州経済統計の改善と金融市場の安定で、ドル選好度合いが和らいだため。円は対ドルで大幅に下落。海外市況の回復から高金利通貨等へのキャリートレードが復活したため。
日本株は8営業日連続の上昇。前日の米株の大幅上昇が好感された。懸念されていた住宅指標、自動車企業決算の好転、円安進行が好感された。米株は小幅続伸。商品価格の上昇に伴い資源関連株が買われた。また、バーナンキ議長が金融危機対策の緩和を行いつつある、とのコメントが景気の先行きへの自信を強め相場を押し上げた。


穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :516.25(▲15.5)
Cbot Corn :316.25(▲10.75)
CSCE Sugar :18.43(+0.17)

・大豆価格は小動き。降雨と気温低下の影響で作付が進捗していないことなどを手がかりに上昇している。また米株価の上昇といったセンチメントの好転材料を受けて堅調な推移となっている。イールドカーブは期先が低下している。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが215,874(前週比 ▲11,224)、ショートが181,491(前週比 +20,649)となったことから、ネットで34,383(前週比 ▲31,873)となった。インデックスファンドのポジションは315,142(前週比 +1,900)となっている。
・トウモロコシ価格は大幅に下落。一昨日は作付の遅れを受け手大幅に上昇していたが、10日移動平均線レジスタンスを上抜けできなかったこともあって軟調な推移となった。今後に関してはFSC水準の低さから引き続き堅調な推移になると見込んではいる。7月に入ってから発表される米企業決算、経済統計は思ったよりも悪い内容ではなく、市場参加者のセンチメントが好転していることから徐々に下値が切りあがることになろう。尚、現在のFSCは1970年代半ばの最低水準に近づきつつある。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが115,131(前週比 ▲4,615)、ショートが31,970(前週比 ▲1,691)となったことから、ネットで83,161(前週比 ▲2,924)となった。インデックスファンドのポジションは146,022(前週比 +1,717)となっている。
・小麦価格は大幅に下落。トウモロコシや大豆価格の下落に連れる形となった。小麦は大豆やトウモロコシに比べて代替燃料として用いられる比率が低いことから需要ののびもこれら2つの穀物ほどではなく、需給悪化の懸念今のところないため、小麦の支援材料は少ない。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが75,811(前週比 +5,858)、ショートが97,160(前週比 +1,794)となったことから、ネットで▲21,349(前週比 +4,064)となった。インデックスファンドのポジションは161,303(前週比 ▲187)となっている。


(金属関連ニュース)
Comex Gold :953.10(▲1.7)
Nymex Platinum :1,186.9(+4.4)

・NY金は小幅下落。経済統計や企業決算の好転に伴いドル安が進行したことを受けて上昇したが、株が堅調に推移したことから上値重く、結果的に前日比マイナスで引けた。金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易いが、足許、ソブリンリスクの高まりや、ドル安懸念を背景として、金の保有比率を増加させる動きが見られることが下げ余地を限定している。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 953.10(▲1.7)。
 銀価格は上昇。ドル安の進行と株高という2つの買い材料を受けて堅調な推移が続いている。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,387.00(+10.5)。"
・NYプラチナ価格は大幅に上昇した。経済統計の好転、フォードの黒字決算、ドル安の進行、株高の進行という買い材料が相場を大きく押し上げることとなった。昨日の引け(東京時間0:00)は1,186.9(+4.4)。
 パラジウムもプラチナの上昇を受けて大幅に上昇し、年初来の高値である264ドルを上抜けした。昨日の引け(東京時間0:00)は261.45(+1.25)。"

・BHPとPPCの交渉決着。銅鉱石価格3%値上げへ。
・6月伸銅品生産速報 前年比▲30%の59,330Mt。前月比+22%。
・6月銅線出荷量速報 前年比▲25%の53,600Mt。


(非鉄金属)
Copper 3M :5,522.00(▲8:4C)
 昨日の銅価格は下落した。上海銅在庫が大幅な減少となり、株高やドル安が進行していることもあって買いがはいったが、5,500ドルを越える水準での買いが続く環境にもなく、週末ということもあって手仕舞い売りに押されて下落した。ファンダメンタルズについては引き続き中国の在庫積み増し意欲が旺盛であることや、コンセントレートが継続的に不足する環境になる可能性が高いことから、各国政府の相次ぐ景気対策の発表に伴い価格は底を打ったと考えられ、中長期的には上昇トレンド入りしたと考えている。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き7月末〜8月初にかけての米GDPや雇用統計の内容を見極めてからのスタンスを維持したい。LME在庫は+2,225Mt増加、(FSCは58.1日)、(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は6,652枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は4ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは5,522.00(▲8:4C)。

Zinc 3M   :1,692.00(▲7:23.5C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。企業決算の好転や住宅関連統計の好転を受けて上昇してきたが、今週末のGDPや来月初の雇用統計を控えて、6月11日の高値が意識されて上値余地を限定させた。今後に関しては、企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良いという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き7月末〜8月初にかけての米GDPや雇用統計の内容を見極めてからのスタンスを維持したい。LME在庫は▲75Mt減少、FSCは11.9日(キャンセルワラント率は2.1%)。売買高は5,263枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は24ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,692.00(▲7:23.5C)。

Lead 3M   :1,745.00(UC0:21C)
 昨日の鉛価格は前日比変わらずであった。企業決算や経済統計の改善を受けて堅調な推移となっていたが、LME在庫の増加に見られるように需給は緩和傾向にあり、個別のファンダメンタルズはマイナスの材料が多く新規手がかり材料に乏しい中週末を控えた手仕舞い売りに押された。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、今後もこのまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き7月末〜8月初にかけての米GDPや雇用統計の内容を見極めてからのスタンスを維持したい。LME在庫は+75Mt増加、(FSCは4.2日、キャンセルワラント率は2.4%。)。売買高は2,030枚。イールドカーブの形状は略変わらず。C-3は21ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,745.00(UC0:21C)。

Aluminum 3M :1,807.00(+22:17.5C)
 昨日のアルミ価格は9営業日連続で上昇した。経済統計の好転(住宅関連指標)や、企業決算が市場予想を上回る内容であること(フォードの黒字決算)を受けて株価の上昇が続いており、リスク資産への資金シフトでドル安も進行、またLME在庫も減少したこと、実質使用可能な在庫が少ないこともあって現物需給はタイトであり、大幅な上昇が続いている。年初に懸念していた「1,750ドル程度までの速やかな価格修正」が、信用不安の後退と共に発生しているものと見られる。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き7月末〜8月初にかけての米GDPや雇用統計の内容を見極めてからのスタンスを維持したいが、一般に意識されている1,750ドルを上抜けしていることから、2,000ドルまでの価格上昇を意識せねばならない状態となった。LME在庫は▲1,125Mt減少、(FSCは44.8日)。(キャンセルワラント率は3.8%)。売買高は12,147枚。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下しスティープニングしている。C-3は18ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,807.00(+22:17.5C)。

Nickel 3M :16,750.00(+350:58C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫の大幅な減少、ドル安の進行、株高の進行、中国のニッケル輸入の大幅な増加を受けて。LME在庫の絶対水準やニッケルの主要用途であるステンレス需要が回復しているとのサインは出ておらず、ここまでの上昇はセンチメントの好転に伴う投機的な動きによるものである可能性が高い。企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度である。このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き7月末〜8月初にかけての米GDPや雇用統計の内容を見極めてからのスタンスを維持したい。尚、下落した場合の下値は、50日移動平均線(15,000ドル)が意識されよう。LME在庫は▲642Mt減少、(FSCは28.7日)、キャンセルワラント率は1.4%。売買高は2,027枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、カーブは大きく上に凸となっている。C-3は58ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは16,750.00(+350:58C)。

Tin 3M   :14,550.00(+60:255B)
 昨日の錫価格は上昇した。 50日移動平均線を上回って寄り付いたことから、株価の上昇やドル安、経済統計の好転といった周辺材料を受けて大幅な上昇となった。企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き7月末〜8月初にかけての米GDPや雇用統計の内容を見極めてからのスタンスを維持したい。LME在庫は▲5Mt減少、(FSCは17.7日)、P596は3.5%。売買高は476枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は255ドルバックと前日と変わらず。昨日の引けは14,550.00(+60:255B)。



(エネルギー関連ニュース)
WTI :68.05(+0.89)
Brent :70.32(+1.07)

・米在庫統計 原油▲1.8MB(市場予想▲2.3MB)、ガソリン+0.8MB(+0.9MB)、ディスティレート+1.2MB(+1.5MB)、稼働率▲2.0%(▲0.4%)。

 昨日のNY原油は上昇した。ドル安の進行、株高の進行が続いていることから市場参加者のセンチメントが好転しており、投機資金による買いに加え、価格上昇を受けて実需のヘッジ買いも見受けられることから堅調な推移が続いている。週半ばの在庫統計は引き続きベアな内容であるものの、先週と大きく変る内容ではなかったことから市場に与えるインパクトは中立であり、周辺材料に敏感な展開が続いている。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.3%。昨日の引けは68.05(+0.89)。 Brentも期近が大幅に上昇。前日引けレベルで寄り付いた後、マイナス材料が無かったことから一貫して上昇し、70ドルを回復した。直近限月の騰落率は+1.5%。昨日の引けは70.32(+1.07)。 WTI/Brentのネガティブスプレッドは大幅に拡大。以前説明したとおりであるが現在の経済環境ではBrentの価格がより正確に原油市場動向を反映していると考えられる。
 石油製品も上昇。RBOBは株価の上昇を受けた原油価格の上昇で200セントを伺う展開となっている。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニング。直近限月の騰落率は+0.1%。昨日の引けは191.59(+0.27)。 ヒーティングオイルも上昇。在庫統計でも確認できているが、在庫の水準が著しく高いことから原油価格の上昇がない限りヒーティングオイルは上昇しにくいのだが、昨晩も株高やドル安の影響で原油が上昇したため連れ高となった。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+0.9%。昨日の引けは178.13(+1.69)。 ICEガスオイルも上昇。期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+1.0%。昨日の引けは568.50(+5.75)。"

(ひとりごと)
私の友人がワイン造りをしてるのは、
何回かご紹介したとおりであるが
この前からブログを始めたようだ

ニュージーランドは日本と気候がま逆なので
真夏に真冬の記事をほぼ、リアルタイムで見れるのは面白いものである
マイナス4度の中、作業をしてるみたいなので
良ければ時々チェックしてみてください
http://ameblo.jp/satowines/entry-10306975495.html

東京は夏の花火大会だったのに
向こうは真冬
当たり前っちゃああたりまえだけど
面白いですよね