アルカイダの友達

(商品市況概況)
「調整後上昇」
 昨日の商品価格は調整後、上昇した。最も大きな売り材料は米雇用統計の内容が良くなかったことである。電子メディアなどのレポートでは、雇用統計が市場予想よりも悪くなかったので、と書いてあるがこれは前月速報が下方修正されたことに伴うものであり、決して実態が良いものではない。それが証拠にこの統計が発表された直後から商品価格は調整している。しかしその後、G20量的緩和の早期解除が見送られる可能性が高まったことから買い戻しが優勢となり、引けにかけては上昇している。当面は「量的緩和が継続する以上は価格は実態と乖離して上昇し易く」「量的緩和が解除された場合には価格は実態経済に合わせたレベルに下落する」ということになると考えている。量的緩和による景気刺激が成功し、景気が徐々に回復軌道に乗ってくれればこの「実態価格」の水準は切りあがっていくことになるが、あまり長期にこれを続けた場合には更なるバブルを発生させるリスクも高く、各国中央銀行は引き続き連絡を十分に取り合う必要があるだろう。

 CFTCによる商品市場の規制が話題になってきている。今のところ穀物やエネルギーを対象に規制が強化されている状況である。これは発展途上国にとって必要な食物とエネルギーの価格の乱高下を防ごう、とするものであり、当面は金やプラチナといった貴金属、非鉄金属はその対象にはならないと考えている。よって、こうした投機資金は金属市場に流入する可能性が高まっているといえるだろう。また、CFTCによる先物取引規制は、逆に「現物による投機」の流れを加速させる可能性が高く、より投機資金が直接的に商品市場に影響を与えることになる(投機資金が「実需」として商品を保有する)のではなかろうか。いずれにせよ、投機資金と当局のいたちごっこは続くことになろう。


(経済関連ニュース)
・Q209豪GDP成長率 前期比+0.6%(前期改定+0.4%)、市場予想+0.2%
・Q209ユーロ圏GDP成長率改定 前期比▲0.1%(速報比変わらず)。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比▲2.2%の554.1、借換指数 前週比▲3.1%の2,164.1、購入指数 前週比▲1.0%の277.6。
・8月米ADP民間雇用統計 前月比▲298千人(前月改定▲360千人(速報比+11千人))、市場予想▲250千人。
・Q209米労働生産性確定 前期比年率+6.6%(速報比+0.2%)、市場予想+6.4%。単位労働コスト 前期比年率▲5.9%(速報比▲0.1%)。
・7月米製造業受注 前月比+1.3%(前月改定+0.9%(速報比+0.5%))、市場予想+2.2%。
・Q209韓国GDP改定 前期比+2.6%(速報比+0.3%)。
・7月ユーロ圏小売売上高指数 前年比▲1.8%(前月改定▲2.0%(速報比+0.4%))、市場予想▲2.2%。
・米週間新規失業保険申請者数 570千人(前週改定574千人(速報比+4千人))、市場予想564千人。
・8月米ISM非製造業景況指数 48.4(前月改定46.4)、市場予想48.0。
・8月米非農業部門雇用者数 前月比▲216千人(前月改定▲276千人(速報比▲29千人))、市場予想▲230千人。失業率9.7%(前月改定9.4%)、市場予想9.5%。
・IMF2010年世界経済見通しを2.9%(前回発表時2.5%)に上方修正(関係者)。
G20、出口戦略で協調する必要性。今はその時期ではない。金融機関の資本増強とボーナス制限で国際基準。



NY Dow  :9,441.27(+96.66)
S&P500   :1,016.40(+13.16)
NIKKEI225 :10,187.11(▲27.53)
JPY/USD :92.96(+0.41)
USD/EUR :1.431(+0.0048)

・ドルは対ユーロで上昇。注目の米雇用統計は良い内容ではなかったものの市場予想を上回ったことから楽観論が広がり、高金利通貨が物色されることとなった。円も同様の流れで総じて軟調な推移となった。
日本株は小幅下落。大和SMBCの提携解消報道等を受けて金金融株が売られた。夜間の米雇用統計を控えて様子見気分が強い中での報道であったことから売り材料となったようだ。米株は上昇。米雇用減少幅が市場予想を下回ったことから買い安心感が広がった。というよりむしろ夜間のG20で「出口戦略は時期尚早」のコメントが伝えられたことの方が買いを誘ったと見る。



穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :444.00(▲7.25)
Cbot Corn :300.50(▲10.5)
CSCE Sugar :21.60(▲1.54)



(金属関連ニュース)
Comex Gold :995.40(▲0.9)
Nymex Platinum :1,259.1(+5.3)

・NY金は小幅下落。過去2営業日の上昇幅があまりに大きく、1,000ドルの心理的節目に近づいたことから、来週の連休を控えて調整売りに押された。ADP雇用統計や米雇用統計の悪化に伴う金融不安の再燃や、CFTCによる規制強化の動き(今のところ途上国への配慮から、食物とエネルギーを対象にしている)に対応するための代替運用資産としての買いが金を押し上げているようだ。中期的にはソブリンリスクの高まりや、各国が金の保有比率を増加させる動きが見られることが金価格を高止まらせると見ている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 995.40(▲0.9)。
 銀価格も小幅安。金と略同様の理由で上昇しているが、週末を控えた調整売りに押された。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,626.30(▲0.5)。
・NYプラチナ価格は小幅上昇。上海株の大幅下落といったマイナス材料を受けて一時50日移動平均線のサポートを試す動きとなっていたが、ドル安の進行やCFTCの規制強化(エネルギー、食物関連)の動きを受けた逃避資金の流入で上昇した。昨日の引け(東京時間0:00)は1,259.1(+5.3)。
 パラジウムも上昇し、300ドルを目指す展開となっている。小幅安。昨日の引け(東京時間0:00)は295.15(+1.95)。

・韓国、インドネシア産錫インゴット300Mt購入。
・Zhou Shengxian中国環境局長官「中国政府は強力に環境汚染に対応する」



(非鉄金属)
Copper 3M :6,275.00(+20:11.25C)
 昨日の銅価格は上昇した。前日比大幅プラスで寄り付いた後、上海在庫の増加やLME在庫の増加を受けて軟調な推移となっていたが、夜間の米雇用統計の悪化を受けて更に下落した。しかしながらG20量的緩和の継続が確認されると再び買いが優勢となり、結果的に前日比プラスで引けた。ファンダメンタルズについてはコンセントレートが継続的に不足する環境になる可能性が高いことから、中長期的にも上昇トレンド入りしたと考えている。景気は徐々に回復していると見られるが、更なる価格の上昇は株価にとってマイナスのインパクトをもたらすと見られることから、今後の価格は頭打ちになると考えている。特に、中国政府の投資抑制政策が重石となろう。秋口にかけて10〜15%程度の調整売りがあってもおかしくないと見る。今後は不況下におけるインフレの進行に対する金融当局の対応、いわゆる出口戦略に焦点が当たることになると考えているが、取り合えずG20では早期の出口戦略実施は見送られることが確認されており、しばらくは売り材料にならないだろう。LME在庫は+1,850Mt増加、(FSCは65.4日)、(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は6,858枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は11ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは6,275.00(+20:11.25C)。

Zinc 3M   :1,925.00(+32:22.25C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。取引序盤は前日の流れを受けて上値余地を試したが、その後の米雇用統計の悪化を受けて下落した。しかしG20量的緩和終了がしばらく見送られる可能性が高まったことから引けにかけて買い戻しが優勢となった。景気は徐々に回復していると見られるが、実体経済の回復の伴わない更なる価格の上昇は結局株価にとってマイナスのインパクトをもたらすと見られることから、今後の価格は頭打ちになると考えている。特に米政府による国内投資抑制方針が価格の上値を押さえることになろう。秋口にかけて10〜15%程度の調整売りがあってもおかしくないと見る。今後は不況下におけるインフレの進行に対する金融当局の対応、いわゆる出口戦略に焦点が当たることになるが、今回のG20で当面量的緩和解除が見送られる可能性が高まったことからしばらくは売り材料にならないだろう。LME在庫は▲150Mt減少、FSCは14.8日(キャンセルワラント率は2.2%)。売買高は6,420枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は22ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,925.00(+32:22.25C)。

Lead 3M   :2,305.00(+25:9C)
 昨日の鉛価格は上昇した。前日、中国当局による環境規制の厳正なる強化、が発表されたことに伴う価格上昇の流れを受けて鉛価格は一気に2,400ドルを試す動きとなったが、夜間の米雇用統計の悪化で下落、その後の量的緩和継続報道を受けて下げ幅を削り結局前日比大幅プラスで引けた。しばらくは中国の生産停止と更なる環境基準強化を材料に上値余地を探る展開にならざるを得ないと見る。景気は徐々に回復していると見られるが、実体経済の回復の伴わない更なる価格の上昇は結局株価にとってマイナスのインパクトをもたらすと見られることから、今後の価格は頭打ちになると考えている。しかし、鉛は上述の通り環境に焦点が当たっていることからやや話が異なり、従来予想していた秋口にかけての調整は難しいとする見方に予想を変更している。今後は不況下におけるインフレの進行に対する金融当局の対応、いわゆる出口戦略に焦点が当たることになるが、これもG20で当面は量的緩和維持が確認されたことからしばらくは材料とならないだろう。LME在庫は▲100Mt減少、(FSCは5.4日、キャンセルワラント率は1.2%。)。売買高は3,702枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は9ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,305.00(+25:9C)。

Aluminum 3M :1,850.00(▲3:33.75C)
 昨日のアルミ価格は下落した。前日の流れを受けて一時上昇していたが、夜間の米雇用統計の内容が思わしくなかったことから急落。その後G20で早期の量的緩和解除が見送られる可能性が高まったことから買い戻しが優勢となり、結果的に50日移動平均線でサポートされる格好となった。欧州や米国でLME在庫が減少するなど、実質的に利用可能な在庫が少ないことから需給は在庫水準に関わらずタイトであり、ロシア生産者の生産減少といった新規材料もあって堅調な推移が続いている。景気は徐々に回復していると見られるが、実体経済の回復の伴わない更なる価格の上昇は結局株価にとってマイナスのインパクトをもたらすと見られることから、今後の価格は頭打ちになると考えている。また、中国政府の投資抑制政策も価格の上値を押さえることになろう。秋口にかけて10〜15%程度の調整売りがあってもおかしくないと見る。今後は不況下におけるインフレの進行に対する金融当局の対応、いわゆる出口戦略に焦点が当たることになるが、今回のG20で当面量的緩和解除が見送られる可能性が高まったことから、しばらくは材料にならないだろう。LME在庫は▲3,725Mt減少、(FSCは45.4日)。(キャンセルワラント率は2.9%)。売買高は8,816枚。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇しスティープニングしている。C-3は34ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは1,850.00(▲3:33.75C)。

Nickel 3M :17,600.00(▲600:26C)
 昨日のニッケル価格は下落した。前日の流れを受けて上昇していたが、LME在庫の増加を受けて下落に転じ、米雇用統計の悪化を受けて50日移動平均線のサポートを割り込む展開となった。しかし、G20量的緩和解除が見送られる可能性が高まったことから買いが入り、50日移動平均線を回復して引けている。LME在庫の絶対水準やニッケルの主要用途であるステンレス需要が回復しているとのサインは出ていないが、株価の上昇に伴う投機的な買いと、昨年から年初にかけての極端な在庫調整の影響で在庫積み増しがQ3までずれ込んでいること、加生産者のストライキが継続していることによって高値圏での推移が続いているが、足許、株や為替の影響に左右されやすく、不安定な値動きが続いている。景気は徐々に回復していると見られるが、実体経済の回復の伴わない更なる価格の上昇は結局株価にとってマイナスのインパクトをもたらすと見られることから、今後の価格は頭打ちになると考えている。特に、中国政府の投資抑制策が価格の上値を押さえることになろう。秋口にかけて10〜15%程度の調整売りがあってもおかしくないと見る。今後は不況下におけるインフレの進行に対する金融当局の対応、いわゆる出口戦略に焦点が当たることになるが、G20量的緩和の早期解除が見送られたことから、しばらくは材料とならないだろう。また一方で在庫積み増しの動きはしばらく続くと見られることや生産者のストライキで比較的高い水準での推移を余儀なくされよう。LME在庫は+426Mt増加、(FSCは31.3日)、キャンセルワラント率は0.5%。売買高は1,938枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3は26ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは17,600.00(▲600:26C)。

Tin 3M   :14,275.00(▲175:325B)
 昨日の錫価格は下落した。韓国政府の錫購入等で上昇していたが、米雇用統計の悪化等を受けて水準を切り下げる動きとなった。流動性の観点から錫市場に投機資金が積極的に入っているとは考えにくく、比較的現状を反映した価格水準で取引されているものと考えられる。景気は徐々に回復していると見られるが、実体経済の回復の伴わない更なる価格の上昇は結局株価にとってマイナスのインパクトをもたらすと見られることから、今後の価格は頭打ちになると考えている。今後は不況下におけるインフレの進行に対する金融当局の対応、いわゆる出口戦略に焦点が当たることになるが、G20量的緩和の早期解除が見送られたことからしばらくは材料にならないだろう。当面は100日移動平均線を下値に堅調な推移が続くと見ている。LME在庫は+105Mt増加、(FSCは19.9日)、P596は4.51%。売買高は293枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は325ドルバックとバック幅を拡大した。昨日の引けは14,275.00(▲175:325B)。



(エネルギー関連ニュース)
WTI :68.02(+0.06)
Brent :66.82(▲0.3)

・米在庫統計 原油▲0.4MB(市場予想▲0.9MB)、ガソリン▲3.0MB(▲0.9MB)、ディスティレート+1.2MB(+0.8MB)、稼働率+3.06%(±0.0%)

 昨日のNY原油は略前日比変わらずとなった。注目の米雇用統計は市場予想ほどは悪くならなかったが、これは前月の米雇用統計の下方修正によるものであることもあり、統計発表直後から原油は大幅に下落することとなった。しかしその後、G20での「出口戦略は時期尚早」との報道を受けて再びリスクマネーの買いが入り、WTIは50日移動平均線を回復して引けている。引き続き相場のメインドライバーはドル・ユーロレート、株式相場の変動、それの大本となる金融緩和であると思われる。但し需要が回復しているわけでもなく、追加の金融緩和がない限りは更なる上値余地は限定されると見ておくべきだろう。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は+0.1%。昨日の引けは68.02(+0.06)。 Brentは下落し、50日移動平均線を割り込むこととなった。但し相場展開は同じく、下落後上昇している。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲0.5%。昨日の引けは66.82(▲0.3)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは拡大している。繰り返しになるが現在の原油価格を議論する際にはBrent価格の方が実情を適切に表している。



(ひとりごと)
不在で更新回数が減ってます。
済みません。


さて。


飛行機に乗って出張に行くと
いろいろな人に会う
ちょっと前は、金子信雄のアシスタントだった人が乗っていたし
綺麗な人に会えるのはそれだけで嬉しい

今回の出張では誰に会うだろうか

と、思ったら...


アルカイダの友人の友人


が乗っていた。
会ったら一言、いや、いろいろ言ってやろうと思っていたので
千載一遇のチャンスである。
しかしいざ、目の前にすると何にもいえないもので
彼をちらちら見てタイミングを計っていたのだが


よくよく考えると、私ってそれっぽい


って言われるのを思い出し
すごく仲良くなってしまいそうな気がしたので
何も話しかけずに飛行機を降りました...

でも、これでよかったんでしょうか...?


ニュージーランドでワイン造りをしている友人のサイトも宜しくお願いします。
http://ameblo.jp/satowines/