明日のジョー

【商品市況概況】

「リスク回避による下落」
昨日の商品相場は下落。欧州原油価格が再度上昇したことと、欧州財政不安が再燃したことが材料。


エネルギー相場はWTIが小幅下落、北海ブレントは上昇。リビアの製油所への爆撃や、トルコ・イラクのパイプラインが破壊工作で爆破される等、中東の原油供給に懸念が生じているほか、ポルトガル国債の入札が不冴えであったことに伴う欧州諸国の財政問題が持ち上がったことから、リスク回避による売りの動きが広がった。


非鉄金属相場は総じて下落。エネルギー価格が上昇したことが主な売り材料。また、日米を除く中央銀行が物価上昇に対応するため金融引き締めを検討しており、この引き締めが短期的に実需・投機共に商品需要を減少させると見られていることが売り材料となった。貴金属相場は高値もみ合い。インフレヘッジを鐘や資金逃避の動きが強まった。穀物相場は総じて軟調。今夜、米農務省から需給報告が発狂されることから、利益確定の売りが入った。


日替わりで相場が上げ下げを繰り返しているが、不安定な中東情勢を反映したものであり、引き続き、中東動向が商品価格の鍵を握る状態が続くことになると予想される。



原油相場上昇と成長速度の鈍化の可能性」
企業の雇用拡大に伴い米MBA住宅ローン申請指数は昨年6月以来で最大の伸びとなるなど、米住宅市場にも明るさが見られるようになってきた。しかし、中東情勢の緊迫化や量的緩和の継続に伴い、原油価格が高騰を続けており、景気回復と同時に、その景気の回復に冷や水を浴びせる可能性が高まってきている。


過去のエネルギー価格高騰局面を振り返ってみると、1974年、1978年、2008年と原油高騰の後には厳しい景気後退が起きている。原油価格の高騰は、企業の調達コストを押し上げ利益を圧迫し、最終的には消費者物価の上昇を通じて消費を減退させるからだ。世界の産業構造に変化が起きているとはいえ、今回だけ特別であるとは考えにくい。そのため各国中央銀行は物価安定のために金融政策に引締めバイアスをかけつつある状態である。しかし、米国は世界でエネルギー価格の変動に対する耐性が強く、FRBバーナンキ議長は「原油価格の影響は限定的」と述べる等、消費者物価には目立った影響が出ていない。それよりも、米景気の回復をしっかりしたものにするために引き続き緩和的な金融政策を継続する可能性が高い。よって、緩和の規模的にも、米国の金融緩和が続くことが原油価格を高どまらせる材料になると言える。しかし前述の通り、このまま原油価格が高止まれば、米国のエネルギー価格も最終的に上昇することになり、個人消費を減速させる可能性も否定できない。


中東問題がどういった形で終息するかは不明であるが、原油価格の高騰がどのタイミングで終了するか、その時間軸に世界景気の回復は左右されることになるだろう。


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コモディティインデックス】
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):29.74(+0.46)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):323.40(+0.00)



【雑感】
ちょっと前だが
井岡一翔の世界選手権の試合を、バアさんと見ていた。
井岡が世界チャンピオンになった試合である。


そのテレビには、レポーターとして、香川照之が出ていた。
なぜだろう?と思ったら、映画「明日のジョー」で丹下段平の役をやったかららしい。
なるほどね。


なので、リングコーナーには「明日のジョー」の宣伝で
「明日のジョー」という文字がプリントされている。
そしたらバアさん、私に



「これは、どっちが『明日のジョー』なの?」



...いや、あの、明日のジョーは試合に出てないです。