リレー小説-第56話

【商品市況概況】

「手掛かり材料乏しく、高安まちまち」

昨日の商品市場は高安まちまちだった。新規手掛かり材料に乏しい中、個別の政策期待等を材料に上昇した。少なくともこの数週間発表されている経済統計は市場予想よりも悪く、循環的に需要が減少しやすい環境にあると言える。


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【雑感】

【リレー小説-第56話】

リレー小説です。
1週間って、早いなぁ。

狸屋の新太郎は、菓子職人としての腕には定評があり、
どら焼きについては数々の賞を受賞しているし、
店としても行列のできるどら焼き屋として、
東京ではよく知られた存在だ。

代々引き継がれてきた味の基本線は残しつつも、
時節ごとにアレンジを加え、消費者の舌を満足させ続けているのは、
新太郎の弛まぬ創意工夫のたまものである。

しかし、新太郎はお菓子のネーミングのセンスがすこし独特である。

龍太郎が以前買ったことがあるという、
餡もの「平家の落人伝説」も、東京のど真ん中のお店にしては、
縁もゆかりもなさそうな不思議なネーミングであった。
(ただ、菓子箱には由緒書をつけて、
それらしくこじつけてはいたが)

また、昨年の春に発売した苺大福に似たお菓子は値札に
「苺屋」とあるが、よく見ると苺屋の前に小さく「廻船問屋」と
入っており、「廻船問屋苺屋」が正式名称だ。

新太郎はこれら不思議な商品名を、大まじめに考え決めているのだ。
これは決して洒落ではなく、考えぬいた末の結論であり、
それが故に新太郎は絶対に結論を曲げようとはしない。
新太郎は自分で商品を開発し、
発売までの一部始終を独断で決めている。

狸屋という大看板があり、見た目も味も良いのに、
商品名にクセがある…
それが狙っているわけではないとなると、残念な話である。
実際、平家の落人伝説や廻船問屋苺屋の売れ行きは芳しくない。

そんな新太郎が、東京オリンピックを控え、
東京土産として新たな名物となる、
美紅からヒントを得た塩気のあるお菓子を開発しようとしている。

現状を突破しようと、有名な名古屋のエビせんをいろいろ
調べる中で、東海エビ研究所(エビ研)の存在を知ることと
なった新太郎は、エビ研の田中と知り合うことになる。
そして田中からリッチーを紹介されたのである。

ただ、田中は知らないが新太郎とリッチーは旧知の仲であった。
(続く)