イルカとカッパ

(経済関連ニュース)
・中国Q407GDP 前年比+11.2%(Q307 +11.5%)、市場予想+11.3%。略予想通りながら前期から比べれば若干伸び率が減少。
・12月中国PPI 前年比+5.4%(前月+4.6%)、市場予想+4.8%。引き続きインフレ懸念高い。CPIは前年比+6.5%。
・12月中国固定資産投資、前年比+25.8%。中国鉱工業生産前年比+17.4%。中国小売売上高前年比+20.2%。
・1月独Ifo指数 103.4(前月103.0)、市場予想102.3。予想外の上昇。米国経済の失速懸念に関わらず欧州指標には明るい指標も見られる。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲1千人の301千人(前週改定302千人(速報比+1千人))、市場予想320千人。
・Q407韓国GDP 前期比+1.5%(Q307+1.3%)、市場予想+1.3%。中国・欧州・中東向けに輸出が堅調。
・12月米中古住宅販売 前月比▲2.2%の489万戸(前月改定500万戸)、市場予想495万戸。
・仏ソシエテジェネラル、株関連に取り引きで49億ユーロの損失。不正の疑い。
・米国株は続伸。米政府の景気刺激策がスムースに進行していることが好感された。為替はユーロが上昇。ECB主要メンバーが利下げに否定的な発言をしたことから。

穀物市場サマリー)
・大豆は上昇。米政府の景気刺激策や金融当局の金利引下げなどの影響で、一時期のパニック的な売りが一巡し、見直し買いが入ったものと考えられる。結果50日移動平均レジスタンスラインを回復した。
・トウモロコシは一昨日のストップ安から一転、ストップ高に。大豆と同様、株価の反転を好感して安値拾いの買いが入ったものと見られる。但し目先のレジスタンスである10日移動平均線は上回らずに引けている。
・小麦は上昇。とはいっても寄り付き比ではマイナスで引けている。

非鉄金属関連ニュース)
・貴金属は総じて上昇。米国株が経済対策や金融当局の利下げで続伸したことや、ユーロ高の影響で上昇した。株価の暴落が継続する中一時利益確定の売りに押されていたが、株価が目先安定を取り戻したことから年初どおり、買いが入ることとなった。銀も上昇。
・プラチナもドル安や株価が安定を取り戻したことから上昇。また南アの電力障害でPlatinum Group Metalの南アの1号機の稼動が遅れると報道されたことも支援材料となった。パラジウムも上昇。
・Grupo Mexico Taxco銀・亜鉛鉱山の労働者は賃金引上げを巡ってストライキを継続する見込み。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油+2.3MB、ガソリン+5.1MB、ディスティレート▲1.3MB、稼働率▲0.6%
新日石 2月の原油処理量を4.16百万KL(26.2MB)、前年比▲1.0%に減少させる計画。需要の減少で。
・ExxonMobile Fawley製油所(300KBD、イギリス南部)、メンテナンスで稼動停止。

(商品市況概況)
「上昇」
 昨日の商品価格は上昇した。米政府の経済対策を受けて株価が一旦回復したことから、パニック的に売られてきた商品にも幅広く買戻しが入ったためである。しかし、である。今回の問題はこれで解決したわけではなく、引き続き米経済が調整局面入りする可能性は高いのだ。よって、当面は米経済対策ならびに米国経済の悪化に伴う各国の経済対策の動向に振らされる形で、下向きの圧力を受けながら荒い値動きが続くと考えている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は大幅に上昇した。一昨日の米国株上昇を織り込んでいなかったことから朝方から堅調に推移し、中国の経済統計が中国の需要が堅調であることを裏付ける内容であったこと、LME在庫の減少(米国、韓国)や独経済統計が予想外に良い内容であったことから上昇、一時10日移動平均線レジスタンスを上回ることとなったが、上値では売り圧力も強く、最終的には10日移動平均線レジスタンスを下回って引けた。LME在庫は▲1,875Mt減少、(FSCは3.4日)、(キャンセルワラント率は11.7%と上昇している)。売買高は10,605枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は全ゾーン略パラレルに上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は31?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。中国の経済統計の好調や株価の堅調推移、といったプラス材料があったものの、総じて現状レベルでのもみ合いの結果、前日比プラスであった、という感じである。LME在庫は+775Mt増加、米国で増加している。FSCは3.3日(キャンセルワラント率は4.3%)。売買高は3,490枚。イールドカーブは期近が上昇し、小幅ブルスティープニング(といっても殆ど平らなカーブ)。C-3は19?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は上昇した。そもそも一昨日の米国株上昇を織り込んでいなかったことから強含んでオープンし、中国の経済統計が堅調な中国の需要を示唆する内容であったことやドル安の進行もあってじりじりと水準を切り上げ、10日移動平均線を回復して引けた。LME在庫は▲175Mt減少、米国・イタリアで減少している。(FSCは2.0日、キャンセルワラント率は8.2%)。売買高は1,546枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇し、ブルスティープニング。C-3は8?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は上昇した。一昨日の米国株大幅上昇を価格に織り込んでいなかったことから寄付きから強含み推移し、中国の経済統計が好調であったことや、独統計が好調であったこと、米国株が続伸したことなどから上げ足を速め、一気に100日移動平均線の大きなレジスタンスラインを上回るに至ったが、結局このレベルは維持できず、10日移動平均線まで上げ幅を削って引けた。住宅セクターの落ち込みを背景とするパニック的な売りは、株価が反転したことから一旦落ち着きを取り戻している。尚、弊社は2008年はアルミは最も上昇する非鉄金属の1つであると予想している。LME在庫は▲1,450Mt減少、シンガポール韓国、米国で減少している。(FSCは8.2日)。(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は14,682枚。イールドカーブの形状は全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は39?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。一昨日の米株大幅上昇を織り込んでいなかったことから買いが優勢となり、取引序盤から強含み推移したが、LME在庫がロッテルダムで大幅に増加したこと等もあって、NY時間に入ってから上げ幅を削り、結局30日移動平均線レジスタンスを下回って引けた。LME在庫は+192Mt増加、ロッテルダムで減少している。(FSCは10.8日)、キャンセルワラント率は2.1%。売買高は813枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は250?コンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の錫価格は下落した。一昨日の米国株の大幅上昇を織り込む形で取引序盤は強含み推移したが、1月の高値である16,850?に近づくレベルでは売りも強く、結局10日移動平均線レジスタンスを下回って引けた。引き続き100日〜10日移動平均線のレンジが継続している。繰り返しになるが、錫はファンドマネーの影響を受けにくい非鉄金属だけあって他の非鉄金属に比べると大幅な下落はおきておらず、引き続きタイトな需給を映じて高止まりしている。LME在庫は▲70Mt減少、(FSCは11.4日)、キャンセルワラント率は4.59%。売買高は355枚。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3は40?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油価格は大幅に上昇した。米政府の景気刺激策が好感され株価が急進していることから一時期のパニック的な売りが一巡、買戻しが優勢となった。夜間に米在庫統計が発表され、ベアな内容であったが今までの売りがセンチメントの悪化に伴う手仕舞い売りであったことから、昨晩に関しては買戻しのほうが優勢となった。結果100日移動平均線のサポートラインを回復するに至った。Brentも同様に上昇、こちらは100日移動平均線を上回って寄り付いた後堅調に推移し、10日移動平均線レジスタンスに頭を抑えられて引けている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。騰落率はWTIが+2.6%、Brentは+2.7%。
 石油製品も上昇。RBOBは株価の戻りもあって取引序盤は堅調な推移であったが、米在庫統計を受けて一気に下落、100日移動平均線のサポートを割り込むに至ったが、米国株が堅調に推移していたことも合って買い安心感が広がり、結果的に前日比プラスで引けることとなった。イールドカーブはパラレルに上昇。直近限月価格の騰落率は+1.4%。ヒーティングオイルも上昇。こちらも株が安定し始めたことから買戻しが優勢となっていたが、NY時間に発表された米在庫統計で、ディスティレート在庫が予想外の減少となったことから急進、結果的に100日移動平均線のサポートラインを回復して引けた。騰落率は+2.1%。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。ガスオイルも上昇。イールドカーブは期近が大幅に上昇、期先が低下している。

(ひとりごと)
昔銀行の支店で働いていた頃、後輩が飲み会のセットをするのにお店の電話番号が分からず
NTTの番号問い合わせに電話したことがあった。

電話番号聞くだけだから、あっという間に終わると思ったんだが、なぜだか知らないが何分も時間がかかっている。
後で聞いたら以下のようなやり取りであった。

お店の名前はイルパパトーレという、きわめてカジュアルなイタリア料理屋である。

後輩「市内のイルパパトーレの電話番号を教えてもらいたいのですが」
オペレーター「は?」
後輩「市内のイルパパトーレですが」
オペレーター「市内の、何ですか?」
後輩「ですから、イルパパトーレですって」
オペレーター「えッ?イルカ?」

後輩もこの辺から耐えられなくなってきている。

後輩「イルカじゃなくって、イルパパトーレですって」
オペレーター「えッ?カッパ?」
後輩「カッパじゃなくって、イルパパトーレですよ、もー」
オペレーター「ああ、分かりました」
後輩「お願いしますよ」
オペレーター「市内のイタリア料理店、『イルカッパトーレ』ですね」
後輩「...」

10年ぐらい前の話なので多少記憶に齟齬があるかもしれませんが、実話ですよ、実話。
あのお店、まだあるのかと思ってネットで検索したら、まだやっていました。
オペレーターのオバちゃんがまだ働いているかどうかは分かりませんが。