(経済関連ニュース)
・2月米中古住宅販売 前月比▲1.9%の84.6(前月改定+0.3%(速報比+0.3%))、市場予想▲1.0%。
・2月英製造業生産指数 前月比+0.4%の103.8(前月+0.5%(速報比+0.1%))、市場予想±0.0%。
・Q407ユーロ圏GDP確定値 前期比+0.4%(改定近と変わらず)、Q307同+0.7%からは減速。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+5.4%の725.6、購入指数+8.1%の384.7、借換指数+3.4%の2,724.7。FRBの政策と価格下落により安値拾いの買いが入ったか。
・IMF世界経済見通し 2008年の成長率は3.7%へ(前回調査時比▲0.4%)。世界的なリセッションの可能性は25%。米金融当局は金融緩和を継続すべき。今年の米経済成長見通しは+0.5%(同▲1.0%)でマイナス成長は回避。ドルには更に下げ余地がある。
・2月米卸売在庫 前月比+1.1%(前月+1.3%(速報比+0.5%))、市場予想+0.5%。売上高 前月比▲0.8%、在庫比率1.12ヶ月(前月1.10ヶ月)。
・Q108シンガポールGDP速報 前期比年率+16.9%(前期▲4.8%)、市場予想+10.2%。
・NY連銀、10日にプライマリーディーラーに対し米国債を貸与するTSLFの入札を実施。規模は500億?。
・ドルは対ユーロで大幅に下落し最安値をトライ。今月30日のFOMCでFRBが利下げに踏み切る可能性が高まってきたことなどが材料視された。対円でも大幅に下落している。
・日本株は下落。夜間に発表予定の米雇用統計を控え、4営業日ぶりに下落した。米国株は大幅に下落。UPSが需要減少を指摘したことから、荷動きの低下→景気後退懸念の高まり、から売られた。バーナンキ議長が米景気の悪化の可能性に言及(昨日の話ではありません)していることも地合いを悪化させていると言える。
(穀物市場サマリー)
・大豆価格は急騰。時間外から需給報告を控えた買戻しが優勢となる中、時間内ではドル安の進行やトウモロコシの急伸に連れる形で大幅な上昇となった。結果、50日移動平均線のレジスタンスラインをトライする展開となっている。USDAの需給報告では、2007-2008年の期末在庫は160百万Bu(市場予想157百万Bu)。
・トウモロコシは続伸。期末在庫の減少観測や、コーンベルト地帯の降雨に伴う作付けの遅れ、ドル安の進行が材料視された。トウモロコシは今年、弊社が最も上昇すると考えている穀物である。この結果6?の心理的節目を上抜け大幅な上昇となった。USDAの需給報告では、トウモロコシの2007-2008年の期末在庫は1,283百万Bu(市場予想1,303百万Bu)。
・小麦価格は下落。乾燥が続いていた米グレートプレーンズ南部の降雨により土壌改善が進むとの見方から下落していたが、NY時間に入ってからの大豆とトウモロコシの価格上昇を受けて下げ幅を大きく削って引けた。10日移動平均線がレジスタンスラインとなった。USDAの需給報告では2007-2008の在庫は242百万Bu(市場予想263百万Bu)。
(非鉄金属関連ニュース)
・金は上昇。南ア電力公社ESKOMが、モザンビークの水力発電所から電力供給契約で合意したと伝えられたことから軟調な推移となったが、ドルが対ユーロで大幅に下落したことから地合いが一転、大幅な上昇となり10日移動平均線でサポートされながら50日移動平均線のレジスタンスをトライする展開となった。銀価格も上昇。
・プラチナは反発。ESKOMの電力供給報道を受けて軟調に推移する局面もあったが、ドル安の進行を受けた金の上昇もあって地合いが一転、こちらも上値をトライする展開となった。結果、先月初、ドル高の進行で割り込んだ30日移動平均線のレジスタンスラインを回復するに至った。パラジウムも小幅上昇。
(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油▲3.1MB、ガソリン▲3.4MB、ディスティレート▲3.7MB、稼働率+0.7%
・ベネズエラ、2021年までに原油生産を現状の倍の6.8MBD(現状3.5MBD)に増加させる計画。
・中国は4月、ガソリンの輸入国に転落する可能性。4月の処理量は前月比▲20KBDと減少し、2.48MBDとなっている。
・コロラド大学ハリケーン調査チーム「今年は15のトロピカルストームが発生の見込みで、そのうち8つがハリケーンに発達する見込み」
(商品市況概況)
「やはり為替が材料か」
昨日の商品相場は大幅な上昇となった。材料は明確にドル安の進行である。小職は商品価格の上昇の前提として金融市場の安定化(たとえそれが下落と柄rんどであったとしても、予期せぬ価格の大幅な変化がないことを指す)を挙げていたが、矢継ぎ早の米当局の対応もあってクライシスが回避できそうな状況になっていることから、ドル安を材料にしてドル建資産に安心して資金を移しているようである。また、詳細はエネルギーの項目ならびに在庫統計速報を見ていただきたいが、「米国需要が減少しているにも関わらず需給がタイトになる可能性」が出てきた。エネルギー価格は全ての商品価格に大きな影響を与えるため、今後米国の製品需給ならびに在庫動向には細心の注意を払うべきだろう。
弊社は米国経済と世界経済は引き続きデカップリングする、とのスタンスを取っている(米国経済の影響が新興国に与える影響は限定)が、この数日の商品相場の上昇は、?このデカップリングの議論で買われた、?ドル安の進行で買われた、との2通りの見方ができよう。但し引き続き、Q108の各国GDPの内容を見極めてから方向性は判断すべき、とのスタンスに変更はなくそれまでは為替が材料に取引される相場展開が続くと考えておいたほうがよさそうである。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の水準が大幅にきり下がる中、ドル安が大幅に進行したことや、根強く残る供給不安(チリ等)を材料に大幅な上昇となり市場最高値をトライした。米経済の失速の可能性は極めて高く、各国への影響も無視はできないが今のところは引き続き為替レートが材料視されていることからLME非鉄金属の中で比較的流動性の高い銅は物色されることとなった。LME在庫は+525Mt増加、(FSCは2.2日)、(キャンセルワラント率は17.8%と上昇している(下グラフのオレンジ色の部分参照))。売買高は9,332枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は147?バックとバック幅を拡大した。
昨日の亜鉛価格は上昇した。取引序盤はLME在庫の大幅増加(マレーシア)を受けて軟調な推移であったが、ドル安を背景に銅価格が反発したことを受けて亜鉛も連れ高となり、2,400?の心理的レジスタンスをトライする展開となった。但し亜鉛は需給が緩和傾向にあることから上げ幅も限定されている。LME在庫は+1,825Mt増加、FSCは3.8日(キャンセルワラント率は2.8%)。売買高は2,744枚。イールドカーブは期先が大幅に上昇し、全ゾーン綺麗なコンタンゴを形成しつつある。C-3は31?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日の鉛価格は上昇した。取引序盤はLME在庫の増加や銅・亜鉛が軟調に推移していたことから100日移動平均線のサポートをトライするうごきとなったが、?が対ユーロで大幅に下落したことを素直に好感し、大幅に水準を切り上げる展開となった。LME在庫は+300Mt増加、(FSCは2.1日、キャンセルワラント率は2.0%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は1,062枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。C-3は11?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日のアルミ価格は大幅に上昇した。LME在庫減少といった支援材料はあったが、明確に昨晩の上昇の材料はドルの下落であろう。ESKOMの電力供給契約は多少上値を押さえる材料になったがそれもごく取引序盤だけであった。結果、アルミ価格は大幅な上昇となり3,000?の心理的節目、30日移動平均線を上抜け、大幅な上昇となった。原油価格が大幅に上昇し史上最高値を更新したことや、先々のFOMCでの利下げ観測といった「アルミにとってのプラス材料」が山積している。LME在庫は▲1,700Mt減少、(FSCは8.9日)。(キャンセルワラント率は4.8%)。売買高は14,012枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルフラットニングしている。。C-3は51?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のニッケル価格は上昇した。取引序盤はアルミ・銅といった流動性の高い非鉄金属価格が軟調な推移であったことから前日引けレベルでのレンジとなったが、ドル高の進行のタイミングで相場の環境が一変、略全ての商品が上昇する中、ニッケルも上昇することとなった。LME在庫の大幅減少も多少は支援材料となったようだ。LME在庫は▲6Mt減少、(FSCは12.1日)、キャンセルワラント率は2.2%。売買高は762枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニングしている。C-3は213?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の錫価格は上昇した。一昨日、一旦割り込んだ10日移動平均線を強い需給を材料に回復していたこと、昨日も10日移動平均線は割り込まなかったことから堅調な推移となってたが、ドルが対ユーロで大幅に下落したことを切っ掛けに上昇して引けている。LME在庫は▲70Mt減少、(FSCは8.2日)、キャンセルワラント率は6.42%。売買高は271枚。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇している。C-3は75?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
(エネルギー)
昨日の原油価格は上昇し、史上最高値を更新した。材料は明確に米在庫統計で予想外の大幅な在庫減少が確認されたことと、急速に進行するドル安である。小職は在庫統計が価格に与える影響がこの数週間、低くなっていると考えていたが(需要が減少しているため)、需要が減少する中稼働率の改善もままならず、「需要が少ないにも関わらず需給が逼迫する可能性」が高まってきたためだ。また、月初の雇用統計の悪化後も株式市場が極端な下落とならなかったことから、株価低迷時の資金避難先として流動性の高いエネルギーが物色される流れが復活しているようだ。これによりWTIは110?の節目を大幅に上抜けして引けた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。Brentも同様であった。直近限月の騰落率はWTIが+2.1%、Brentが+1.9%。
石油製品も上昇。RBOBは在庫統計発表直後に急騰したが、前年比で需要が減少している状況に大きな変化はないことから上値を押さえられた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+3.7%。ヒーティングオイルも上昇。NY時間の在庫統計を受けて大幅な上昇となった。ピークシーズン終了に伴い、ディスティレート需要は年末に向けてゆるゆると減少していくのが通例であるが、昨晩はエラー値とも思える需要の増加が確認されたことから大幅な上昇となった。結果、長らく上抜けできなかった320?の心理的節目を上抜けして引けた。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+2.5%。ガスオイルも上昇。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+2.5%。
(ひとりごと)
カミさんが悩んでいる。
何を悩んでいるか、というと「スリッパ」の扱いについてである。
友人の家に行ったときでもそうなのだが
必ず殆どの家にはスリッパが玄関においてあり
必ず自宅に呼ばれた際には入り口で履き
今に通されてうろうろしているうちにどこかに行ってしまい
場合によってはその家で飼われている犬のおもちゃと化し
帰り際になって「自分が履いてきたと思われるスリッパ」を見つけ
あるいは犬から奪い取り
玄関まではいて帰る
この3時間程度の滞在の中で、実にスリッパが私の足に収まっているのは3分弱程度であると見積もられる。
という私の現実を見るにつけ、「ストッキングをはいている女性には特にスリッパが必要」という持論を展開するカミさんは
日々不安になるのだ。スリッパの用い方が間違えているのではないか、と。
この前も義理の姉が来たときに、玄関から居間まではスリッパを履いていたのだが
居間に入るところで脱いでしまった、とのこと。
うーむ。
日本スリッパ協会(そんなのあるのか?)に喧嘩を売るわけではないが
日本でスリッパってあんまり意味がないのではないでしょうか?