ストレス再び

(経済関連ニュース)
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+3.0%の684.9、借換指数 +4.5%の2,569.0、購入指数 +1.4%の363.1。
・2月ADP民間雇用者数 前月比▲23千人(市場予想+18千人)。
・Q407米労働生産性確定 前期比年率+1.9%(速報比+0.1%)、市場予想+1.8%。単位あたり労働コスト 前期比年率+2.6%、市場予想+2.1%。
・2月米ISM非製造業総合景況指数 49.3(前月44.6)、市場予想47.3。
・1月米製造業受注 前月比▲2.5%(前月改定+2.0%(速報比▲0.3%))、市場予想▲2.5%。
・ブラジル中銀 政策金利を11.25%で据え置き。予想通り。
・英中銀 政策金利のレポ金利を5.25%に据え置き。予想通り。ECBも政策金利を4.0%で据え置き。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲24千人の351千人(前週改定 375千人(+2千人))、市場予想360千人。
・独製造業受注指数 前月比▲1.5%(前月改定▲1.1%(速報比+0.6%))、市場予想▲0.4%。
・1月米中古住宅販売成約指数 85.9%で前月比変わらず(前月改定▲1.2%(速報比+0.3%))、市場予想▲1.0%。
・ECBトリシェ総裁、「インフレには短期的に強い上昇圧力がある」とコメント、インフレ抑制の観点から利下げを急がない意向。このコメントを受けてユーロは急騰し、対ドルで史上最高値に。ドルは対円でも大幅下落。
日本株は上昇。素材高を背景に資源関連株が上昇、金融株も上昇した。米株は大幅下落。住宅差し押さえ件数が過去最高となったことが嫌気された。

穀物市場サマリー)
・大豆は続落。時間外は原油高やドル安を受けて堅調に推移していたが、株価の下落をうけてセンチメントが悪化、10日移動平均線を割り込んだ段階から下げ足を早め、10日移動平均線を割り込んで引けた。
・トウモロコシは前日比変わらず。時間外は原油の上昇やドル安を受けて堅調な推移であったが、NY時間に入ってからの米株の下落を受けてセンチメントが悪化、急速に地合いが悪化した。しかしながらここしばらくサポートラインとして意識されている10日移動平均線でサポートされ、結果的にはしっかりであった。
・小麦は上昇。グレートプレーンズ地区での干ばつの報道で小幅反発。但し時間内は米株安やドル安の進行といった強弱材料が混在で、ボラタイルな展開に。

非鉄金属関連ニュース)
・貴金属は軟調。金は下落。取引序盤はドル安の進行もあって堅調な推移であったが、南アの政府筋が鉱山向けの電力供給を95%まで引き上げる、とコメントしたことで地合いが急速に悪化。加えてNY時間の株安もあり、週末の雇用統計を控えて一旦手仕舞い売りが入ったようだ。但し10日移動平均線のサポートは結局割り込まずに引けている。
・プラチナは下落。南アの電力公社が鉱山向けの電力供給再開報道を切っ掛けに手仕舞い売りが先行した。プラチナ価格は略一貫して水準を切り下げ、10日移動平均線でサポートされて引けた。但し一方でESKOMの発電所の石炭在庫は略尽きている、との報道もあり安心はできない。パラジウムも同報道を受けて水準を切り下げている。
・南ア政府、鉱山向けの電力供給量を増やす見込み、と発表。一方で、ESKOM(南ア電力公社)は4つの火力発電所の石炭在庫が殆どなくなったようだ、との報道も。
・PT Timah インドネシア1の錫生産者は、引き続き警察の差し止めにより錫輸出が滞っている状況。
ザンビア Chambishi Copper Smelterは解雇していた500人の労働者の再雇用に合意。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油▲3.1MB、ガソリン+1.7MB、ディスティレート▲2.3MB、稼働率+1.2%、天然ガス▲135BCF。
OPEC生産枠の据え置きを決定。
・コロンビア政府軍は軍備を増強し、エクアドルに越境作戦を実施。ベネズエラはコロンビア国境での軍備を増強。


(商品市況概況)
「エネルギーは上昇、金属類は下落」
 昨日の商品相場はまちまち。金属類は南アの鉱山への電力供給再開の報道を受けて(まだ確実ではないようだが)、手仕舞い売りが先行した。またNY時間の株価の大幅調整も地合いを悪化させたようだ。一方でエネルギーは特段材料がない中上昇している。下のグラフにもあるように、割高な商品が南アの報道を受けて売られ、割安なエネルギーが引き続き物色された、というのが昨晩の展開であっただろう。
 今後については繰り返しになるが、Q108の米景気悪化を素材価格の高騰が助長しかねない状況となっており、先々の急落リスク(といっても100?の原油が80?に下落しても急落であるが、十分水準自体は高い)を抱えながらの相場上昇であることは意識しておきたい。
 但しプラチナや金、といった産出国でのトラブルで生産が滞っている商品価格の将来の下落余地は小さいと考えておくべきである。今週は大きな経済統計が予定されているため、株価や経済指標を睨みつつ、ファンド中心にチョッピーな展開を予想している。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。取引序盤からLME在庫の大幅減少継続(特に欧州。一部ファンドのワラント買い集めの動きが活発化している可能性が高い)する中、とうとう史上最高値の8.800?を上回る8.820?を付けた。しかしながら、南アのの鉱山向け電力供給再開の報道(本当に可能かどうかは定かではないが)と、史上最高値を更新した達成感から手仕舞い売りが先行し、NY時間の株大幅下落を受けて貴金属とともに水準を切り下げる動きとなった。但し10日移動平均線ではサポートされて引けている。LME在庫は▲2,350Mt減少、(FSCは2.6日)、(キャンセルワラント率は22.0%と上昇している(下グラフのオレンジ色の部分参照))。売買高は11,364枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下し、ベアフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は93?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。こちらも銅と同じく朝方はLME在庫の減少やドル安の進行といったプラス材料を受けて200日移動平均線の大きなレジスタンスをトライする展開となっていたが、南アの電力供給再開観測を受けて貴金属が軟調に推移したことを切っ掛けに売りが入り、10日移動平均線のサポートラインを試す動きとなった。またNY時間の株大幅下落も手仕舞い売りを加速させたようだ。結果、10日移動平均線でサポートされて引けている。LME在庫は▲175Mt減少、FSCは3.7日(キャンセルワラント率は3.4%)。売買高は8,207枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン大幅に低下し、フラットニング。C-3は19?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は下落した。銅・亜鉛と同じく取引序盤は堅調な推移であったが、銅の下落やNY株の下落を受けて下げ幅を拡大、10日移動平均線のサポートを割り込んだところから下げが加速し、3,240?で引けた。ここ2ヶ月サポートされてきた10日移動平均線を割り込むこととなったが、一目均衡表の雲は極めて厚く、3,000?を切るには新規材料が必要な状況であることには変わりはない。LME在庫は▲275Mt減少、(FSCは1.9日、キャンセルワラント率は1.2%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は2,210枚。イールドカーブは期近が下落しベアフラットニングしている。C-3は3?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は小幅上昇した。南アの電力供給再開の報道はあったものの、エネルギー価格が大幅に上昇していることやLME在庫の減少が継続していることが好感された。米中古住宅販売が市場予想比小幅プラスであったことやドル安の進行も支援材料となった(アルミは他の非鉄に比して金利や通貨の影響を受けやすい)。LME在庫は▲1,900Mt減少、シンガポールで減少、米国で増加している。(FSCは8.2日)。(キャンセルワラント率は4.2%)。売買高は12,945枚。イールドカーブは期近が小幅上昇、期先が小幅低下している。C-3は38?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。取引序盤はファンドの買い仕掛けの影響とドル安の影響で35,000?をトライする動きとなったが、南アの電力供給再開の報道から状況が一変、銅が史上最高値をクリアしたことに伴う達成感も手伝い、水準を切り下げた。また。NY時間の株価が大幅に調整したことも地合いを悪化させたようだ。LME在庫は▲36Mt減少、(FSCは11.1日)、キャンセルワラント率は1.0%。売買高は1,543枚。イールドカーブは期近が小幅低下、期先が上昇し、ツイストする形でフラットニングしている。C-3は220?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は下落した。インドネシアの輸出に遅れが出る中、前日比プラスで寄り付いた後、南アの電力供給再開報道を受けて手仕舞いうりが入った。しかしながら最大生産国中国の生産が滞っていること、インドネシアの輸出再開の遅れ、コンゴボリビアの鉱山でのトラブルといったファンダメンタルズ材料を受けて堅調な推移が続いている。LME在庫は+15Mt増加、(FSCは9.6日)、キャンセルワラント率は2.27%。売買高は347枚。イールドカーブはパラレルに全ゾーン低下。C-3は95?コンタンゴと前日と変わらず。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は上昇し、史上最高値を更新した。昨晩はトリシェ総裁のコメントを受けたドル安の進行で大幅に上昇し、史上最高値となったが、NY時間に株が大幅に下落したことから週末を控えて地合いが悪化、手仕舞い売りが優勢となった。しかしながらコロンビア軍の軍備増強といった地政学的リスクの高まりや、ドル安に歯止めが掛からなかったことから結局引けにかけて買い喪年が入り、前日比プラス、史上最高値で引けることとなった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。Brentも同様に為替や株の動向を受けてバタついたが、結局前日比プラスで引けている。直近限月の騰落率はWTIが+0.9%、Brentが+0.9%。
 石油製品も上昇。RBOBは取引序盤は前日比プラスで寄り付いて高値で推移していたが、原油の下落を受けて一旦10日移動平均線のサポートをトライする動きとなった。しかしながら急速にドル安が進行したこともあって値を戻し、NY時間の株の下げを受けて下落する局面はあったものの結局前日比プラスで引けるという原油と略同様の相場展開となった。イールドカーブは期近が上昇、期先は低下している。直近限月の騰落率は+1.0%。ヒーティングオイルも殆ど同様の相場展開であった。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇。直近限月の騰落率は+1.0%。ガスオイルも上昇。イールドカーブは期先の上昇幅が大きい。直近限月の騰落率は+0.8%。

(ひとりごと)
気がついてみたら、もう87回目だ。
明日で米寿です。

さて。

本屋で漫画を買うのが大好きだ。
カミさんには漫画ばっかり読んで、といって叱られている(母親でもないのに。ブツブツ)
で、たいしたことではないんだが家のそばにある文教堂は、いつも困ってしまう。

というのも。

自分が好きな漫画は新しいのが出たら誰がなんと言おうが
上司になんと言われようが
カミさんに文句を言われようが

買っている。
漫画のコーナーは店の奥まったところにあるので、そこまで行って物色し、レジに進むのだが
この本屋(というよりもどこの本屋も同じかも知れないが)は、営業マインドが高いので
レジの前に漫画の新刊がズラッと並んでいるのだ。
つまり、「もし自分の好きな漫画の新刊を見落としていた場合、ここで漏れなく買える」仕組みになっているのだ。

なので、私は慎重に、レジの前で新しい欲しい漫画の買い漏れがないかどうか調べたいのだが、必ず

「お待ちのお客様どうぞ」

と、言われて強制的にレジに進められてしまうのだ。
もしここで無視したら、レジの女の子に

「なんて冷たい人なんだ」

と嫌われるのは間違いないし、もしレジに進んでも陳列している漫画を入念に調べていたら

「ああ、この人はオタクなのね」

と思われてしまう。
まぁ、オタクと思われても別に気にしなければ良いんだが、生まれてこの方、純正の日本人だと思ってもらったことは極めて少なく、

「ああ、この人は中東から来た人なのね」

と思われている以上、更に漫画が加わり

「ああ、この人は中東から来たオタクなのね」

とは思われたくない。
と、わずか0.1秒の間に上記のことを考えていると、再び店員が

「どうぞ?」

と言ってくる。
やむなくレジに進み、「買い漏れの物色はするまい」と思いつつ、
でもやっぱり買い漏れは嫌なので、買い漏れチェックをしてしまい

「ああ、中東のオタクなのね」

と思われているだろうな、と思いながら寂しく店を出ることになる。
挙句、家に帰るとカミさんに

「また買ったのね!!」

と叱られる。
嗚呼。漫画買うだけなのに、こんなにストレスが。
私は非常に繊細な人間だな、と勝手に思う瞬間である。
ちなみにレジに進んでから買い物が終るまでのわずか2分くらいの出来事であるが。

みんなもそうですよね?
あ、違いますか。そうですか。