惑星直列

(経済関連ニュース)
・2月ユーロ圏生産者物価指数 前年比+5.3%(前月改定+5.0%)、市場予想+5.2%。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比▲29%の688.3、借換指数▲38%の2,636.0、購入指数▲12.0%の356.0。
・3月米ADP民間雇用者数+8千人、市場予想▲45千人。
・2月米製造業受注 前月比▲1.3%(前月改定▲2.3%(速報比+0.2%))、市場予想▲0.8%。
バーナンキ議長発言要旨)
 一部大手金融機関の資本減少が信用供与力を低下させている。こうした金融混乱の動きは地方債などにも影響を与えている。米失業率は今後、小幅上昇するだろう。住宅セクターは数四半期にわたり更に減少する見込みである。インフレは引き続き懸念事項であるが将来的には落ち着くと考えている。また、米経済が後退する可能性はある。ベアスターンズの様な事例が2度と起こらないことを願っている。ヘッジファンドの破綻による大規模損失は予想していない。
 新たな政策手段を検討することは躊躇しないが、実行を準備しているわけではない。
・アルゼンチン農民は政府との交渉のテーブルに着くため、ストライキを30日間延期。
・エジプトは米や日用品、鉄といった商品の輸入関税を撤廃。

・ドルは対ユーロで下落。注目のバーナンキ議長の議会証言で、初めて米国経済成長率がマイナスになる可能性について言及されたことからドルが売られた。対円では引き続きキャリートレードの鈍化で軟調な推移となっている。
日本株は大幅上昇。前日のUBSの大幅増資や米金融規制改革案等を好感し、続伸、13,000円台を回復した。米国株は下落。金融不安が後退しつつあるものの、バ議長が米景気の上期の後退懸念コメントを受け、金融不安の後退との綱引きとなり結果的に前日比マイナスで引けた。

穀物市場サマリー)
・大豆は続伸。時間外はコーンベルト南部での降雨や証拠金の引き上げの影響で下落したが、NY時間に入ってからのバ議長コメントでドル安が振興したことなどを材料に、NY時間は終始堅調に推移した。
・トウモロコシは続伸。コーンベルトでの降雨予報を受けて時間外は軟調な推移であったが、バ議長コメントを受けたドル安の進行や、米石油在庫統計を受けたエネルギー価格の上昇を受けて連れ高となった。作付け予想を受けの需給逼迫観測が根強いことから、そもそも堅調な推移が続いている。
・小麦価格は上昇。時間外は大豆・トウモロコシの下落に連れる形で水準を切り下げたが、NY時間には行ってからのバ議長コメントやエネルギーの上昇を受けて上昇。結果的に切りの良い9㌦がサポートラインとなった。


非鉄金属関連ニュース)
・金は反発。時間外は対ユーロでのドル高が継続したことから軟調な推移となったが、NY時間でバーナンキ議長が米経済の上期のマイナス成長の可能性について始めて言及したことを受けてドルが下落、今年のメインテーマであるドルの下落を受けて金は上昇余地を探るうごきとなった。銀も上昇。
・プラチナは反発。前日の急落を受けた安値拾いの買いが入り堅調な推移となったが、NY時間のバ議長コメントを受けてドルが再び対ユーロで売られたことから上昇することとなった。パラジウムは続落している。
・インド国営 National Aluminum 2007年度(3月末)のアルミの生産は359,213Mt(前年358,734Mt)。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油+7.3MB、ガソリン▲4.5MB、ディスティレート▲1.6MB、稼働率+0.2%

(商品市況概況)
「経済統計と為替動向に試される商品市場」
 昨日の商品相場は軒並み下落した後、NY時間に上昇している。エネルギー以外は目立った新規材料がなかったが、夜間のバ議長のコメントを受けたドル安の進行で再び流動性の高い資産が物色される展開となった、引き続きファンダメンタルズ以外の材料が相場に大きな影響を与えており、特に①ドルユーロ動向、②経済成長率そのもの、が現在の市場の最大関心事である。だが、米経済がスローダウンし、多少なりとも諸外国の経済成長率の押し下げ材料となった場合、商品相場が一旦調整することは免れ得ないであろう。①の為替動向に関しては、中長期的なドル安の進行が相場の下支え要因になると考えている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。アジア時間〜欧州時間は夜間のバーナンキ議長のコメント待ちで30日移動平均線を下値にもみ合い推移していたが、バ議長コメントを受けてドルが急落したことから非鉄金属のみならず他商品全体に買いが入り水準を切り上げる動きとなった。銅に関してはファンドの動きも指摘されているが、LME在庫の継続的な減少とキャンセルワラントの高さが際立っていることが特に非鉄金属Complexの中で価格を高止まらせているようである。昨日も指摘したが毎年この時期に「中国の需要が減少した」というニュースが聞かれるが、小職は中国の中長期的な需要拡大のトレンドに大きな変化はないと考えている。LME在庫は+725Mt増加、(FSCは2.1日)、(キャンセルワラント率は19.2%と上昇している(下グラフのオレンジ色の部分参照))。売買高は9,001枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は134㌦バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。取引序盤は銅と同じく前日引けレベルでのもみ合いとなったが、NY時間でのドル安の進行を受けて大幅に上昇した。チャート的には10日移動平均線が意識され、このレベルを上抜けできずに引けている。LME在庫は▲375Mt減少、FSCは3.7日(キャンセルワラント率は3.9%)。売買高は4,401枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は17㌦コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は上昇した。鉛は思いのほか下値が固い状態となっているが、取引序盤から前日比プラスで寄り付き、NY時間のドル下落を受けて水準を切り上げた。LME在庫は+75Mt増加、(FSCは2.1日、キャンセルワラント率は1.5%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は1,489枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。C-3は13㌦コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は下落した。アジア〜欧州時間は小高く推移したが、終始軟調な推移となった。夜間のドルの下落も昨晩のアルミに関しては殆ど材料視されておらずむしろMBA住宅ローン申請指数の悪化を受けた住宅市況の悪化懸念を受けて軟調な推移となり、結局10日移動平均線をサポートラインとしてジリ下がりの展開となった。LME在庫は▲1,075Mt減少、(FSCは9.0日)。(キャンセルワラント率は4.4%)。売買高は9,189枚。イールドカーブは期近が下落。C-3は51㌦コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。特段個別の新規材料はなかったが、アルミの下落に押される形で水準を切り下げ、100日移動平均線のサポートラインを大幅に割り込む展開となった。基本的に需給環境はタイトでないことから為替等の副次的な材料で相場は変動しやすい。LME在庫は▲144Mt減少、(FSCは11.7日)、キャンセルワラント率は1.2%。売買高は1,284枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は245㌦コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は上昇した。錫は投機の対象になりにくい商品であるため、為替レートの変動等の影響を受けやすいがNY時間のバ議長コメントを受けたドル安の進行で再び買戻しが優勢となった。但し長らくサポートされてきた10日移動平均線レジスタンスラインは上抜けできずに引けている。錫のファンダメンタルズは強いため下落局面でも結局、大幅な下落となっていない(インドネシアの輸出の遅れ、コンゴボリビアの鉱山でのトラブル等)。LME在庫は▲10Mt減少、(FSCは8.7日)、キャンセルワラント率は4.0%。売買高は305枚。イールドカーブはパラレルに上昇。C-3は105㌦コンタンゴと前日と変わらず。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は大幅な上昇となった。米在庫統計で原油在庫が大幅な増加となったものの、ガソリン在庫が大幅に減少したことが材料視された。しかしながらどちらかといえばバーナンキ議長が上期の米成長率がマイナスになる可能性がある、とコメントしたことによりドルが対ユーロで再び売られたことの影響の方が大きかったと考えている(実際この数日の下落はドル高の進行を嫌気したものであるため)。いずれにせよこの2つのあわせ技での上昇となった。WTIはドル高の急速な進行を受けて下落した3月31日の下落分を取り戻し、105㌦まで上昇して引けている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。Brentも同様にNY時間後場に掛けて上昇している。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。直近限月の騰落率はWTIが+3.5%、Brentが+3.3%。引き続きドルが売買の材料となっているようだ。
 石油製品は上昇。RBOBは米在庫統計で在庫が大幅に減少したことと、ドル安の進行で上昇することとなった。但し統計発表直後は原油の下落に押される形で一旦下落したが、その後ドル安の進行や、需要は減少しているものの在庫水準自体が事前予想を上回る在庫減少であったことから買戻しが優勢となり、こちらも3月31日の下落分を取り戻す大幅な上昇となった。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+5.0%。ヒーティングオイルも上昇。こちらはピークシーズンが終了していること、在庫統計が略事前予想通りであったことからRBOBほどは上昇していない。イールドカーブは全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+1.5%。ガスオイルは下落。イールドカーブは全ゾーンパラレルに小幅低下している。直近限月の騰落率は▲0.4%。

(ひとりごと)
皆さん知ってます?
月の満ち欠けって。
いや、惑星直列って知ってます?
太陽から冥王星まで(今は海王星でしたっけ?)全部が直列するやつ。
今日は別に星の話をしようと思っているんじゃないんです。

車で町を走っているときに、上記と同じような経験をした人いますよね、きっと。
シチュエーションとしては、そうですね、六本木とか青山とか、白金とか
そういった場所を車で走るわけですよ。
そうするとですね、右手前方20メートルぐらいのところに
恐らくはイイ女、と思われる妙齢の女性がこっちに向かって歩いてくるのが見えたりするわけです。
このときに、恐らくよほどの事がない限り男であれば

「顔が見たい」

と思うわけです。
だいだいそういう風に思ったときって、その女性の進行方向右手前方
言い換えれば運転している私の右前方あたりを
即ち私と女性を結ぶ直線上を歩いているわけですよ。
え?何がって?
どうでもいいおっさんやサラリーマンですよ。

「見えないじゃンかッ!!」

通常この人々は、女性と同じ方向に歩いている場合が多く、こちらを向いて歩いているケースが殆どである。
となるとですね、われわれドライバーはお姉さんの方を見たいにも関わらず
女性と私とを結ぶ直線上を歩いているために勘違いするわけなんですね。

「何ジロジロ見てんだ、お前!」

という風な勘違いを。
車がもし止まっていると、惑星の公転の周期が惑星ごとに異なるように
美人(と思しきお姉さん)とおっさんの歩く速度が異なるため、暫く待てば必ずこのお姉さんの尊顔を拝すことが出来るわけだ。
なので、車が停車しているときはあまり心配しないでも良い。

問題は、車が走っているときである。
車が走っているとき、ドライバーは恐るべき速さで通行人の顔、特に美人か否かを確かめる技術を持っている。
その時間わずか0.01秒程度であろう。
何がいいたいか、というと車が走っているときですら、美人センサーは作動し
敏感に前方から迫り来る美人(と思しき)お姉さんを察知するのだ。
どんなに困難な状況下であっても、哀しいかな必ず男は美人を見ねばならないという義務感が発生するのだ。
まあ、男って言うのは下らない生き物ですな。
え?私だけですか。そうですか。

車を走らせているときに一番問題になるのが、電信柱であろう。
状況は同じ。
右手前方20メートルぐらいのところに、恐らくはイイ女、と勝手にこちらが思っている妙齢の女性がこっちに向かって歩いてくるわけです。
しかし今回の場合は私と女性を結ぶ直線上には、電信柱があるのです。
もし、私と電信柱までの距離をNとし、電信柱から女性までの距離を1としたときに
もし、女性の歩く速度が車の速度のN分の1であった場合に、車の関から女性の顔を見ることは永遠にありえないことになる
私の経験則上、概ねこういったシチュエーションの時の車の速度と女の人の歩く速度はN:1の関係になっているといえる。
この仮定は相当確からしい。
なぜならば電信柱が邪魔したときには殆どの場合女性の顔を見ることが出来なかったからだ。
正に惑星直列、いや、太陽を挟んだ反対側の星が見えないのと同じか、いや、皆既日食月食だろうか。

ということで、車で走りつつ、あるいは人の車に乗せてもらっているとき
私は宇宙の神秘を感じずにはいられないのでありました。

今日の結論。
電信柱を日本からなくすべきだ。

といいながら、どうでもよさそうなことを力説して今日は疲れました。。。