試食

(経済関連ニュース)
・4月中国CPI 前年比+8.5%、1-4月CPI 前年比+8.2%。
・1-4月対中直接投資 前年比+59.3%。
・4月英PPI 前年比+7.5%(前月改定+6.5%(速報比+0.3%))、市場予想+6.4。
・4月米財政収支 1,593億?の赤字、市場予想1,600億?の赤字。
・中国四川省マグニチュード7.9の大地震発生。既に9,000人近くの死亡が確認されている。同地区の天然ガスの埋蔵量は全中国の40%であるととももに可愛いパンダの最大の保護区がある。

・ドルは対ユーロで下落。ECBトリシェ総裁が現在の金融政策がインフレを抑制するとの見方から再びユーロが選好された。ドルは対円では上昇。米モノライン会社のMBIAの決算での損失がアナリスト予想よりも悪くなかったことから。
日本株後場に反発した。週末の米株の大幅下げや原油高、円高といった輸出企業の圧迫材料を受けて下落したが、後場には値ごろ感からの買戻しが入った模様。米国株は大幅反発。モノライン会社のMBIAの決算がアナリスト予想ほど悪化しなかったことから。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は下落。USDAの需給統計やアルゼンチン統計やストの影響やドル安の進行で上昇していたが、原油価格の急落を受けてセンチメントが悪化、一旦利食い売りに押された格好となった。

・トウモロコシ価格は下落。降雨の影響で作付が遅れていたが、今後10日間乾燥気候になるとの予報が出たことや原油価格の下落を受けて地合いが悪化、需給統計で旧穀の在庫が増加していたこともあり、期近の下げ要因となった。但し10日移動平均線のサポートラインでサポートされて引けている。
・小麦価格は小幅上昇。パキスタンが更に追加で1百万トンの小麦を購入すると発表したことが下支え材料となり、他穀物が地合いを悪化させていたが下げ渋った。引き続き10日移動平均線をはさんで小動きが続いている。

非鉄金属関連ニュース)
・金はもみ合った結果、小幅安であった。トリシェ総裁のインフレ抑制発言を受けたドル安の進行と、エネルギー価格の急落といったセンチメント材料を受けてもみ合い推移し前日比プラスで引けている。現時点において金価格とユーロ価格の一時回帰分析を行うと、「金価格=1,350.7×ドル・ユーロ-1,157」となり、現時点の価格は実は依然としてこの推計価格を下回るレベルであり、割安であることから割安・割高議論で投機筋の買いが入り易い環境にあるのも事実である。弊社は引き続きドルが中期的な視点で軟調な推移が続くと見ており金価格はドル・ユーロが1.64程度まで低下した場合には1,100?までの上昇があってもおかしくないと考えている。
 銀は原油の下落や取引序盤のドル高で下値を試した後、10日移動平均線でサポートされたことから、金の上昇やドルの反転下落を受けて50日&30日移動平均線レジスタンスをトライする動きとなった。

・プラチナ価格は大幅に上昇。取引序盤はエネルギーの下落やドル高の進行で下値を探る動きとなったのだが、後場にかけて原油が反発したことやドルが再び反転下落したことやUBSによる運用商品のNY証券取引所への上場に伴う運用資金の流入とその期待から上昇している。ファンダメンタルズ面、運用面両要因で相場が押し上げられてしまっている格好。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し、代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。
 パラジウムも上昇。原油の高安・ドルの高安を受けてファンダメンタルズの弱いパラジウムは、周辺材料の影響で乱高下し、結果的に前日比プラスで引けている。

・Codelcoの契約社員、先週終了したと思われた鉱山での操業再開に反抗、ストの懸念が再度高まっている状況。








(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+2.5MB、ガソリン+0.6MB、ディスティレート+1.0MB、稼働率+0.7%
・Valero Wilington製油所(カリフォルニア、P5)は、電力障害の影響で複数のユニットの稼動を停止したと発表(後に再開)。
・ExxonとShellはアルゼンチンでのディーゼルオイルの生産を削減すると発表。ストライキの影響で。
・イラン アルデビリOPEC理事「9月前に総会を開催する計画はない」
・中国4月原油輸入、前年比▲3.9%の14.24百万トンと1年半ぶりに減少。価格高騰でリファイナリの輸入が手控えられたため。

(商品市況概況)
「まちまち」
 昨日の商品相場は高安まちまちであった。エネルギーは中国の輸入減少といったマイナス材料と、そもそもの高値警戒感から一旦利食い売りに押される格好となった。非鉄金属は株価との連動性が高まっていると指摘したが、株の上昇やドル安の進行もあって昨日は上昇している。貴金属もドル安の進行を材料に買戻しが優勢となった。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の増加やドル高の進行を受けて軟調な推移となっていたが、ドルが反転下落したことやNYでの株の上昇、チャート的に意識され易い一目均衡表の雲に足がかかっていることから買戻しが優勢となった。また、解決したと思われたCodelcoのスト懸念が再燃していることも支援材料となったようだ。LME在庫は+375Mt増加、(FSCは2.3日)、(キャンセルワラント率は6.9%とオンワラントの増加とキャンセルワラントの行使の影響で低下している)。売買高は6,054枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は117?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。ファンダメンタルズの新規材料に乏しい中、為替・株動向に振らされる展開となり、前日の値幅の範囲内でChoppyな値動きとなった。昨日ポイントとして挙げていた2,200?のラインは結局回復できずに引けているが、逆に大幅に下値を試す展開にもならず、レンジワークを継続しいてる。LME在庫は▲275Mt減少、FSCは3.8日(キャンセルワラント率は5.6%)。売買高は3,943枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は69?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は上昇した。ドル高の進行を受けて取引序盤は下値を試す動きとなったが、ドルがトリシェ総裁のコメントを受けて弱含んだことから買い戻しが優勢となり、昨年6月の安値である2,230?を回復して引けることとなった。とりあえず下値の目処ができた状態である。やや鉛に関しては一相場終了したとの感は否めない。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは2.5日、キャンセルワラント率は1.7%)。売買高は1,998枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は17?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は上昇した。取引序盤はドル高や原油価格の下落もあって軟調な推移であったが、ドル安が進行したことやNY時間の株の上昇もあって引けに掛けて騰勢を強めた。但し引き続き高値圏でもみ合い推移している状況が続いている。LME在庫は▲1,475Mt減少、(FSCは9.0日)。(キャンセルワラント率は4.4%)。売買高は7,340枚。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇している。C-3は46?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。下落したといっても一昨日の引けレベルで為替・株の動向の影響を受けながらもみ合った結果マイナス、という感じである。LME在庫は欧州で大幅に減少したが、余り材料とはならなかった。LME在庫は▲786Mt減少、(FSCは11.7日)、キャンセルワラント率は2.6%。売買高は876枚。イールドカーブは期近が小幅低下している。C-3は177?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は上昇した。新規材料はなかったものの、キャンセルワラント率の高まりやそもそものファンダメンタルズが強い中、ドルが再び安くなったことや株高といった周辺材料で上昇し、とうとう25,000?が視野に入る状況となってしまった。供給再度の安定化の目処が立たない中、錫はLME非鉄金属の中で一人旅を続けている状況。LME在庫は+140Mt増加、(FSCは0.0日)、キャンセルワラント率は12.13%。売買高は217枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇。C-3は45?バックとバック幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は下落した。原油相場が4月のドル高進行が進んだときから6連騰と大幅な上昇となっていることや、国の援助で輸入を促進して北中国の原油輸入が価格の高騰等の影響で1年半ぶりに減少に転じたことなどが、売り材料視された。そもそも繰り返しコメントしているが、急激な相場上昇に対する高値警戒感は根強い。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。Brentは期近を中心に下落している。直近限月の騰落率はWTIが▲1.4%、Brentが▲2.1%。
 石油製品も下落。RBOBは原油価格の下落もあって利食い売りに押されたようだ。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.2%。ヒーティングオイルは下落。そもそもの価格水準の高さから、原油価格の下落を切っ掛けに手仕舞い売りが入ったようだ。但しマーケットの指標である米在庫の水準は低く、在庫水準は低く、(落ち着いては来たものの)ラニーニャの影響で降雨が少なく、水力発電が思うように稼動しないことからディーゼルオイルが物色され易い地合いにあることから底堅いイールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニング。直近限月の騰落率は▲2.2%。ガスオイルは限月交代で直近限月は変わらず、であったが期先は上昇している。

(ひとりごと)
久しぶりにデパ地下なるものに行ってみた。
私の友人と銀座で会う機会があったので、カミさんと子供とともに松屋の地下に。

いつでもそうだが、デパ地下はウキウキする。
歳を経るごとに我が家の楽しみは殆どが飲食に集中していることがわかるようになってきた。
どんなプレゼントよりも我が家は食べ物、なのだ。

で。

いろいろ売ってます。
惣菜とか、漬物とか、チーズとか、コロッケとか、お好み焼きとか...
デパ地下で嬉しいのはこれらのものが試食できるところ。
本当にこんなに出しちゃって大丈夫なのか?と思えるぐらい試食ができる。
お店によっては、殆ど試食だけで在庫がなくなっている店もあるぐらいだ。
え?ないですかそうですか。

で。

今回私の目に留まったのは、「松前漬け」である。
するめの細く切ったのに、昆布の細切りと、にんじんの細切り、数の子が入っているやつだ。
グルメな方に言わせれば、「味がにごるので」数の子は入れるな、ということらしいが
私は正直、「にごって結構、どんどん入れてくれ!」と思う。
数の子が入っていない松前漬けなんて、食べたいとも思わない(一応松前漬けの中においては、数の子は添え物なんですけど...)

で。

私の目に留まった松前漬け。
メイン食材でないはずの数の子が、それこそあの塊のままごろごろ入っている。

「どうしても試食したい」

と、心から思ってじっと見ていたら、売り子のお兄さんに思いが通じたのか

「お客さん、味見?味見?」

と聞いてくる。そう、味見なの。食べたいの。

「ウチのは美味しいよー」

そうだろうそうだろう

「はい、ニシンの酢漬け。美味いですよ。僕大好き」


涙。
そんなの食べたくないのッ!!ニシンはニシンでも子供の方が食べたいのッ!!
いやね、店員に松前漬けくれ、って言えば済む話なんですけど
でも、体が松前漬け受け入れ態勢をとっているときに、恐らくその気持ちを察してくれたと思われる店員からニシンの酢漬けを渡されると
もう、ね。
頼む元気なくなるんですよね...分かりますかね、このアタリの気持ち。
ほら、駅のスタンドでてんぷらそばを頼んだら、狸そばがやってきて、新たにてんぷらを乗せてくれ、という元気がなくなるのと似てません?

と、今でもあのときのデパ地下でみた立派な数の子入りの松前漬けのことを考えている。