ドライバー

(経済関連ニュース)
・1-4月中国固定資産投資 前年比+25.7%(1-3月期25.9%)、市場予想26.0%。
・Q108独GDP速報 前期比+1.5%(前期改定+0.3%)、市場予想+0.7%。12年ぶりの高い伸び。
・Q108仏GDP速報 前期比+0.6%(前期改定+0.3%)
・Q108ユーロ圏GDP速報 前期比+0.7%(前期改定+0.4%)、市場予想+0.5%。独仏の経済好調で。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比+6千人の371千人(前週改定365千人)、市場予想370千人。
・5月NY連銀製造業景況指数 ▲3.2(前月改定0.6)、市場予想±0.0。
・4月米鉱工業生産 ▲0.7%(前月改定+0.2%(速報比▲0.1%))、市場予想▲0.3%。稼働率79.7%(前月80.4%)。
・3月対米証券投資 804億?の買い越し(前月649億?の買い越し)、市場予想625億?の買い越し。米国債・政保債の購入が増加。
・5月フィラデルフィア連銀景況指数 ▲15.6(前月改定▲24.9)、市場予想▲19.0。
・5月米NAHB住宅指数 19(前月20)、市場予想20。
・Q108日本GDP速報 前期比+0.8%、年率+3.3%。

・ドルは対ユーロで再び上昇。一時Q108のユーロ圏GDPが好調であったことからユーロが強含んだが、原油相場の下落を受けてユーロ売りが優勢となった。ドルは対円では下落。

日本株は大幅に上昇。米国のインフレ懸念の後退と円安の進行を受けて輸出関連株が相場を牽引。米国株は大幅に上昇。半導体企業やエネルギー関連株が上昇。
穀物市場サマリー)
・大豆価格は下落。取引序盤はユーロの強含みや原油の上昇を受けて堅調な推移となっていたが、NY時間に入ってから原油が急落したことと、アルゼンチンのスト終焉観測を受けて急落した。結果的に10日移動平均線でサポートされた形となった。

・トウモロコシ価格は上昇。作付進捗期待を受けて軟調な推移となっていたが、大豆/トウモロコシのスプレッドポジション解消の買いで引けに掛けては買い戻されて前日比プラスで引けた。ドル高の進行も重石となったようだ。

・小麦価格は上昇。干ばつの影響でイランの収穫が減少、5百万トン程度の小麦を輸入する可能性があることが材料視された。引き続き10日移動平均線を上値に頭思い推移となっている。

非鉄金属関連ニュース)
・金は反発。欧州時間に発表されたユーロ圏GDPが好調な内容であったことからドルが弱含み、原油とともに上昇した。しかしながらNY時間に入ってドルが再び反発したことから引けに掛けて上げ幅を削る展開となった。現時点において金価格とユーロ価格の一時回帰分析を行うと、「金価格=1,350.7×ドル・ユーロ-1,157」となり、現時点の価格は実は依然としてこの推計価格を下回るレベルであり、割安であることから割安・割高議論で投機筋の買いが入り易い環境にある。弊社は引き続きドルが中期的な視点で軟調な推移が続くと見ており金価格はドル・ユーロが1.64程度まで低下した場合には1,100?までの上昇があってもおかしくないと考えている。
 銀も同様に欧州時間に上昇し、NY時間に下落して引けている。

・プラチナ価格は反発。欧州圏のGDPが好調だったことから金が上昇、プラチナも同様に連れ高となった。但し引けにかけてはドルが反発したこともあって上げ渋った。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し、代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。
 パラジウムも上昇。

(エネルギー関連ニュース)
・ナイジェリアで輸送船が襲撃を受け、乗務員が人質となる。
・ICE取引所、停電のため一時取引停止。
・バドリOPEC議長、ベネズエラ チャベス大統領を往訪へ。

(商品市況概況)
「まちまち」
 昨日の商品相場はまちまち。中国の地震の影響で主だった非鉄金属の供給が不足ないしは中国の買いによって需給が逼迫する可能性が出てきたことから、非鉄金属は総じて上昇した。エネルギーは米天然ガス統計を受けて振れ幅の大きな展開となった。
 引き続き米経済の動向、欧州経済の動向、中国の地震の影響を見定めていく必要性がある。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。欧州GDPが好調であったことからドル安が進行したことや、四川大地震の影響で中国の域内精錬銅の調達が活発になるとの見方が徐々に強まっていること、中国の固定資産投資が引き続き高い水準を維持したことから、8,000?の節目に近づくレベルでは下値買い意欲も旺盛であり、結果的に大幅な上昇となった。LME在庫は▲575Mt減少、(FSCは2.3日)、(キャンセルワラント率は10.8%とオンワラントの増加とキャンセルワラントの行使の影響で低下している)。売買高は6,376枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は122?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。略予想通りであったが、取引序盤から一旦下値を固める動きとなり、10日移動平均線でサポートされたことを確認後、中国の固定資産投資が引き続き高い水準を維持していることや、ユーロがGDPを受けて上昇したため、NY時間にかけて上昇、その後NY時間にドルが反転上昇したことから上げ幅を削る動きとなった。尚、四川大地震の影響で生産ラインに影響が出ていることから短期的には少なくともブルな地合いにあると考えておいたほうが良さそうだ。LME在庫は▲425Mt減少、FSCは3.7日(キャンセルワラント率は4.9%)。売買高は3,113枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は71?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。上昇してはいるが、小動きであった。欧州GDPが好調であったことや、ドル安の進行を受けて取引序盤は小幅高となったが、NY時間でのドルの上昇もあって引けに掛けては上げ幅を削っている。今のところ2,200?が心理的な下値として意識されており、底堅い推移となっている。LME在庫は+250Mt増加、(FSCは2.6日、キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は1,282枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は16?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は大幅に上昇した。中国の固定資産投資が引き続き高い水準を維持したことや欧州時間に掛けてのドル安の進行、加えてやはり中国からの供給が滞り、中国の輸入が増えるのではとの見方から大幅に上昇、一目均衡表の雲の上限でかつ50日移動平均線となる3,000?まで上昇して引けている。LME在庫は▲1,925Mt減少、(FSCは9.0日)。(キャンセルワラント率は4.4%)。売買高は14,668枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きいが全ゾーン上昇している。C-3は45?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。特段新規材料のない中、力なく水準を切り下げる動きとなった。四川大地震の影響はニッケルには及んでおらず、終始不冴えな展開であった。チャート的にも100日移動平均線を10日移動平均線が上から下に抜けており短期的に下落トレンド入りしている可能性がある。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは11.5日)、キャンセルワラント率は2.4%。売買高は996枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、ベアフラットニングしている。C-3は149?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は上昇した。中国の固定資産投資が高い水準を維持したことや、ユーロ圏のGDPを受けてドルが下落したことから、終始強含み推移していたが、NY時間にかけてはドルが反発したため上げ幅を削る展開となった。ここ数週間、売買高は低迷している。LME在庫は+255Mt増加、(FSCは0.0日)、キャンセルワラント率は11.62%。売買高は457枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は31?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は続落した。取引序盤はドル安の進行もあって欧州時間に掛けて買戻しが優勢となったが、NY時間に入ってから株が堅調でドルが再び買い戻されたことから急落。一時10日移動平均線のサポートを割り込む展開となったが引けにかけては買いもどしが入り、前日比小幅安で引けた。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇しフラットニング。Brentは期先の下げ幅が大きく、手前のコンタンゴは非常にディープになっている。直近限月の騰落率はWTIが▲0.1%、Brentが▲0.5%。
 石油製品も下落。RBOBは取引序盤はユーロ高を受けた原油高の影響で大幅に上昇していたが、天然ガス在庫の大幅増加を受けて大幅な下落に転じた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲0.5%。ヒーティングオイルは下落後上昇し、前日比小幅高。材料は同様、ユーロ高を受けた原油高とNY時間に入ってからの天然ガス価格の下落を受けてマイナスサイドに転じた。しかしながらヒーティングオイルは世界的なディスティレート不足の影響もあって、下げ渋った。イールドカーブは期近が下げ、期先が小幅上昇している。直近限月の騰落率は+0.1%。ガスオイルも上昇。イールドカーブは記事かが上昇、期先が低下している。騰落率は+0.2%。

(ひとりごと)
ちょっと前にゴルフクラブを見にゴルフショップに行ったときのこと
ドライバーを買い換えようかと思い、見てみたらなんだかものすごい値段。
ずっと前(10年ぐらい前)に買った値段の少なくとも倍以上している。
で。
店員に聞いてみた
見るからに大学卒業したてで、学生の頃はゴルフをやっていた風の店員。

私「ずいぶん高いね」
店員「いやぁ、お客さんは知らないかもしれないけど」
私「?」
店員「最近素材の価格が高騰してるんですよね、知ってます?」
私「はぁ...」
店員「特にですね、何で価格が上がっているかというと、中国が物を買い占めているからなんですよ」
私「はぁ...」
店員「ドライバーに使われているステンレスやチタンも高騰しているんですよ。だから仕方がないんです。お分かりいただけますか?」

...あの、一応専門なんですが...。
でも、こんな町のゴルフショップのお兄さんから、「中国の買占めでステンレスが〜」なんて言われるとは思わなかった。
でも、別に中国はステンレスは買い占めていないと思うんですけどね。
日本全国津々浦々、私のレポートの読者が広がっているようであります。
きっとこのお兄さんも私のレポートをどこかで読んだに違いない。
え?違いますか。そうですか。