ドライバー-その3

(経済関連ニュース)
・2-4月香港失業率 3.3%(12-2月3.3%)、市場予想3.4%。
・4月米景気先行指数 前月比+0.1%(前月改定+0.1%(速報比変わらず))、市場予想±0.0%。

・ドルは対ユーロで大幅に上昇。米景気先行指数が市場予想を上回ったことが買い材料視された。対円でもドルは大幅に上昇している。
日本株は上昇。資源価格の上昇で商社や資源関連株が物色された。米国株はダウが上昇、NADAQが下落、SPが上昇。メモリーカード最大手の三ディスクの業績悪化懸念でハイテク株が売られた一方、エネルギー価格の上昇でエネルギー関連株が堅調に推移し、ダウ、SPを押し上げた。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は下落。アルゼンチン農家のリーダーがストライキを一時延期し、政府との交渉が前倒しされたことなどが嫌気された。現在アルゼンチンは、穀物輸出に関して大幅な輸出税引き上げを検討している。ドル高の進行も売り材料となったようで、NY時間に入ってから大幅に水準を切り下げ、10日移動平均線でサポートされて引けている。
・トウモロコシ価格は下落。ドル高の進行や作付の進捗といったマイナス材料はあったが、30日移動平均線にサポートされたこともあって引けにかけては買い戻しが入り30日移動平均線レジスタンスラインをトライする動きとなった。
・小麦価格は続伸し、10日移動平均線レジスタンスラインを上回った。3月末から始まった価格の下落とドル安の進行の影響もあって、パキスタンを始めとする海外大口輸入国の需要が旺盛であることが材料視されたようだ。とはいっても他の穀物に比べる価格の上昇幅は限定的である。

非鉄金属関連ニュース)
・金は反発。ドル安や原油高を好感して、そもそも割安水準にあることから時間外は物色されて上昇したが、NY時間に発表された先行指数が市場予想を上回る内容であったことからドル高が進行、引けにかけては水準を切り下げる動きとなった。金価格はドル・ユーロの動向である程度説明が可能であるが、今のところ一次回帰分析の結果と比較すると以前として割安なレベルにあるため、テクニカルな買いが入り易い(金価格=1,350.7×ドル・ユーロ-1,157)。弊社は引き続きドルが中期的な視点で軟調な推移が続くと見ており金価格はドル・ユーロが1.64程度まで低下した場合には1,100?までの上昇があってもおかしくないと考えている。
 銀も同様に欧州時間からNY時間にかけて上昇し、NY時間に下落して引けている。

・プラチナ価格は続伸。JMがプラチナ相場に関して強気な見通しを発表したことやNY時間外のドル安・金高が材料視された。但し引けに掛けては米経済統計の発表を受けたドル高の進行もあって上げ幅を削る動きとなった。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し、代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。
 パラジウムは逆にJMの需給緩和が継続する見通しが発表されたことを受けて前日比小幅下落して引けている。

・ジョンソン・マッセイ「南ア電力不足などの影響で大幅な供給不足となり、2,500?まで上昇する可能性がある。パラジウムはロシアの国家在庫の取り崩しにより2008年は2007年に続いて供給増加になる見込み。」

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+0.8MB、ガソリン±0.0MB、ディスティレート+1.4MB、稼働率+0.5%
OPECヘリル議長「サウジの増産はOPEC全体ではなくサウジ自身の判断によるもので、OPECの意思ではない。必要ならばOPECは9月に増産する可能性がある」

(商品市況概況)
「エネルギーは上昇非鉄金属は下落」
 昨日の商品相場はまちまち。エネルギーは恐らくファンドか生産者の買い戻しが入ったと見られ、期先が大幅に上昇、それに連れる形で期近も上昇することとなった。ここ10年間の動きでは、期先が上昇を始めるとその後期近が上昇をし始めるため、非常に気になるところ。非鉄金属四川大地震の影響が測りにくい中、供給が明らかに減少すると見られている非鉄金属を中心に堅調な推移となっていたが、一方で中国国内のインフレ懸念の高まり(利上げが実施される可能性)もあって積極的に上値をトライする動きとはなりにくくなっているようだ。
 エネルギーはサウジの増産の発表にもかかわらず上昇している。結局エネルギー価格は、価格上昇に伴う需要の減少ないしは個人の収入の増加率がエネルギー価格の増加率を下回り、購買が耐えられなくなるところまで上昇する可能性が高くなってきた。その観点からすれば現状、石油製品需要が持ちなおしている中、150〜200?までの価格上昇があったとしてもおかしいとは言い切れない。但しその水準まで上昇し、下落が鮮明になった場合には我々がコスト価格と見ている75?程度までの下落はあってもおかしくなかろう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。昨日ポイントとして上げた「きりの良い」8,500?をトライする動きとなったが、LME在庫の増加やこのラインを上抜けできなかったことから売り優勢となり、10日移動平均線近辺まで水準を切り下げて引けた。NY時間に入ってからのドル高の進行も売り材料視されたようだ。LME在庫は+1,500Mt増加、(FSCは2.3日)、(キャンセルワラント率は14.3%とオンワラントの増加とキャンセルワラントの行使の影響で低下している)。売買高は5,277枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は118?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。価格上昇を予想していたが、LME在庫の大幅な増加(シンガポール、マレーシア、ドバイ)、NY時間のドル高進行といったマイナス材料を受けて結局週末の上げ分を全て吐き出す形で下落することとなった。しかしながら30日移動平均線ではサポートされて引けている。亜鉛四川大地震の影響で明確に生産が減少していることから上昇し易い地合いにある。LME在庫は+5,075Mt増加、FSCは3.9日(キャンセルワラント率は4.4%)。売買高は2,929枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は41?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は下落した。取引序盤はドル安の進行等もあって10日移動平均線レジスタンスをトライする動きとなったが、LME在庫の大幅増加を受けて軟調な推移となり、ここ2営業日の上げ幅を全て吐き出す形での下落となった。とはいえ2,200?のサポートラインを割り込むには至っておらず、LME在庫は冬場のピークシーズン終了を受けて増加を続けており、需給がタイトというわけではないのだがやはり中国の生産減少の可能性が非鉄金属全体の下支え材料となっているようだ。LME在庫は+1,150Mt増加、(FSCは2.7日、キャンセルワラント率は4.4%)。売買高は1,105枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。C-3は12?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。略予想通りであったが、一旦30日移動平均線のサポートラインを固める動きとなった。しかしながら他の非鉄金属について「このタイミングで」と感じたのと同じように、LME在庫が大幅な在庫増加となったことが嫌気された(昨晩は主に米国在庫が増加)。結果、30日移動平均線でサポートされて引けている。LME在庫は+10,425Mt増加、(FSCは9.1日)。(キャンセルワラント率は4.2%)。売買高は8,164枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きいが全ゾーン低下している。C-3は45?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。特段の新規材料がない中、寄付きから不安定な推移となり欧州時間に掛けて水準を切り下げたが、LME在庫の減少もあって持ち直し、その後のドル高で再び水準を切り下げてひけることとなった。今のところ四川大地震はニッケルについて特段の被害報告はなされていない。LME在庫は▲144Mt減少、(FSCは11.5日)、キャンセルワラント率は2.6%。売買高は847枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は143?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。長らくサポートラインとして意識されていた10日移動平均線を寄り付きで割り込み、ドル安の進行や原油高の進行、LME在庫の減少といったプラス材料を受けて10日移動平均線をトライする動きとなったが、NY時間に発表された米経済統計を受けてドル高が進んだことから力なく下落、結局前日比マイナスとなり、きりの良い24,000?で引けた。LME在庫は▲100Mt減少、(FSCは0.0日)、キャンセルワラント率は5.25%。売買高は450枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は10?コンタンゴとバックからコンタンゴに転じた。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は続伸した。サウジの増産が昨日コメントしたとおりその影響が限定的であるとの見方と、ここ数週間の相場上昇で恐らく期先に生産者ないしはファンドの手仕舞い買い戻しが入ったため、期先が大幅に上昇したことが期近の価格を引き上げた、との見方が素直であろうか。期先の上昇は期近の価格を引き上げる効果を持つため、要注意である。イールドカーブは期先を中心に大幅に上昇し、ブルスティープニングしている。従来どおりであれば期先の価格が上昇すると、その後全ゾーンに渡ってカーブがコンタンゴとなり、その後、期近が大幅に上昇しバックに戻る、という展開になるため非常に注意せねばならない環境になってきたようだ。Brentも期先を中心に大幅に上昇している。直近限月の騰落率はWTIが+0.6%、Brentが+0.1%。
 石油製品も上昇。RBOBは目立った新規材料がない中、10日移動平均線でサポートされながら堅調な推移となり、原油価格の上昇を受けて前日比プラスでひけている。イールドカーブ原油の期先の上昇を受けて期先の上昇幅が大きい。直近限月の騰落率は+0.4%。ヒーティングオイルは高値でもみ合った結果、前日比マイナスで引けた。やはり直近高値である372?に近づくレベルでは警戒感も根強く頭を抑えられている。。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇している。直近限月の騰落率は▲0.8%。ガスオイルも下落。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。騰落率は▲0.2%。

(ひとりごと)
ゴルフクラブを買いに行ったら、ドライバーの価格高騰にビックリした話をしたと思うが
我がチームの同僚のアメリカ人のA君も、似たような経験をしたようだ。


バイクの点検にガソリンスタンドに行ったところ店員から

店員「お客さん、バッテリーを交換したほうがいいですよ」
A「そうですか?それでいくら?」
店員「○○円です」
A「高い!」
店員「そう、高いんです。なぜかと言うと鉛は中国が買い占めているので価格が高騰しているんです」
A「...」

でました。ここでは鉛が買い占められているようです。正確には買占め、ではないんですが中国から物が出てこなくなっているのは正しいですよね。
ここの店員さんのコメントは、私が御茶ノ水スポーツショップで店員さんから聞いた説明と寸分たがわない。

ひょっとして、2人は同じ人物か?
ってことは、ゴルフショップをクビになったんでしょうか..