薬局

(商品市況概況)
「相場の大幅な調整が終了か」
 昨日のコモディティ市場は軒並み上昇した。景気悪化に伴う需要減少観測で大幅な調整が続いてきたわけであるが、やはり下値では安値拾いの買いが入り反発に転じている。足許の景気減速はほぼ明らかなものであるが、今後の問題は、?新規の電力を欲する新興国がいくらのレベルで再びエネルギーを買い始めるのか、?電力を求める国民のためにどれだけの電線を引く必要があり、購入できる銅やアルミのレベルはどの水準か、?新興国の人口増加に伴う食料需要の増加はどの程度であり、どの価格水準であれば穀物を購入することができるのか、という新興国の下支えがどの価格帯で入るのか?ということであろう。足許、エネルギーは110?、銅は7,000?、アルミは2,800?程度がその水準であると予想される。

(経済関連ニュース)
・8月独ZEW景況感指数 ▲55.5(前月改定▲63.9)、市場予想▲62.0。
・7月米PPI 前月比+1.2%(前月改定+1.8%)、市場予想+0.6%。コア指数 前月比+0.7%(前月改定+0.2%)、市場予想+0.2%。
・7月米住宅着工 前月比▲11.0%の96.5万戸(前月改定108.4万戸(速報比+1.8万戸))、市場予想96.0万戸。
・日銀政策金利を据え置き。

(日銀白川総裁記者会見)
景気判断を停滞に下方修正。先行きは次第に緩やかな成長経路に服していく。景気の下ぶれリスクと物価の上ぶれリスクの双方に注意が必要。
 設備・雇用面では大幅な調整圧力を抱えてはいない。インフレ率の二次的効果が現在発生しているとは判断していない。

・ドルは対ユーロで下落。リーマンブラザーズを始めとする金融機関の損失が更に膨らむのではとの見方や、夜間に発表になった米住宅着工が予想の範囲内ではあったものの着工件数が年率で100万戸を下回り、米住宅市場が回復には程遠いことが意識されたことからユーロが買い戻された。ドルは対円でも下落している。
日本株は大幅に下落。オリンピック後の中国の景気後退懸念や米国の景気の先行き不透明感が強まる中、輸出関連株等幅広く売られた。上海株は小幅高。その他の国の株は軒並み大幅な下落となっている。米国株は大幅に下落。ファニーメイフレディマックといった住宅金融大手に対する政府による資本増強が必要との見方が強まったことや金融株の不冴えが材料。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は上昇後、下落した。USDAの見通しどおりエーカーあたりの収穫量が40.5ブッシェルという低い水準となりそうなことが材料視された。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。チャート的には10日移動平均線でサポートされて比較的しっかりの展開となっている。
・トウモロコシ価格は上昇。上昇要因は大豆と同じく単収の減少観測で、オハイオ州のイールドはエーカー当たり148.8ブッシェルとUSDAの見通し160ブッシェルを大きく下回る化膿しえが高まってきている。生産2位のイリノイ州の単収もUSDA予想の172ブッシェルを下回る可能性が高い。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。チャート的には50日移動平均線で頭を抑えられている。
・小麦価格は小幅下落した。大豆、トウモロコシと同様に取引中盤から上昇したのだが、前日高値を上抜けできなかったことから地合いを弱め、結局前日比マイナスで引けることとなった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。
非鉄金属関連ニュース)
"・金は反発した。米住宅着工や金融機関の決算悪化観測を受けたドル安の進行を受けて1ヶ月間相場下落が続いていたが、昨日は反発して引けている。しかしユーロ圏の景気後退観測に伴う相対的なドルの水準の上昇がドル建資産である金の下押し材料となっており、10日移動平均線を上回るまでの上昇には至らなかった。
 足許金価格のトレンドは変化している。米国のみならずユーロ圏の景気が鈍化し始めていることに伴うドルの行き過ぎた下落が修正され始めているためだ。同時に地政学的リスクの高まりや、米景気の後退懸念に伴う恒常的にドルの水準が安いこと、株式市場のパフォーマンスの悪化、といった材料を受けて安全資産であり、市場規模のうちの半分近くが投機資金である金は、質への逃避で物色されることから大幅な下落とはなっていない。尚、一次回帰分析の結果では現在の金価格は一次回帰直線を下回る水準にあり、テクニカルな買いが入ってもおかしくない環境にある(金価格=1,151.4×ドル・ユーロ-868.74)。同時に金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている可能性が高く(WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる)上値を追いきれないのも事実であろう。よって、ドルの行き過ぎた下落が修正される局面に入っていることも考慮し、弊社は金価格の見通しを若干ブルからニュートラルに引き下げることにした。これは今までこのコラムで主張していたように「当面高値で安定推移」との見方と整合するものである。もし金の見通しをベアに転換するには今しばらくドルのトレンドを経済統計とともに見定める必要があろう。
 NY銀も上昇。ドルが軟調に推移したことや金価格の上昇が交換された。

・NYプラチナ価格は大幅に米大手自動車製造の業況の悪化や、大幅な値下げ販売実施といった自動車向け需要の著しい減少観測を受けて軟調な推移となっている。目先目立ったチャートポイントがない中、10日移動平均線を上値に1,300?を目指して水準を切り下げる動きが続いている。
 中期的な見通しについてプラチナは、堅調な推移になると考えていたが、自動車向け需要が一時的にでも減退すると見られることから強気姿勢は維持できないと考えている。世界経済への影響が大きい米景気の悪化観測の高まり、GM、フォードといった自動車産業の景況感悪化に反映される自動車販売の減少に伴う触媒需要の減少観測を受け、このコラムで指摘してきた需要減少のリスク要因の影響が大きくなってきている状況。また、ドルが行き過ぎた下落から反転し上昇しつつあることもプラチナ価格の下げ要因となりえる。しかしこれは金同様、ドルの上昇トレンドが持続的なものになるかどうか不透明であるため現時点においてはドルの絶対水準の低さに着目し先々相場に与える影響は今時点ではニュートラルであるとしておきたい。
 価格上昇に対するその他のリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクである。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。しかしながらここまで価格が低下してくるとその動きも鈍化することとなろう。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから、アップサイドのリスクは意識せざるを得ないだろう。しかしそのリスクは以前に比して格段に低下していると考える。
 NYパラジウム価格も下落。プラチナ価格の下落に押された。
 今後パラジウムの価格は軟調に推移すると考える(見通しの変更)。プラチナ価格が自動車向け需要の減少観測とドル高の進行で下落しているため、代替品として需要が減少すると見られるためだ。また、非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。"

・ニッケル精錬世界第4位のXstrata ドミニカ共和国のFalcondo鉱山の稼動を停止(29KMt/年)。コストが上昇しているが、ニッケル価格が急落しているため。
・中国、アルミ合金の輸出に対して15%の課税を行うと発表。20日から実行される。コーキングコールの輸出関税は25%から40%に引き上げ。

(エネルギー関連ニュース)
・熱帯性暴風雨 「フェイ」フロリダ州南西部に到達の見込み。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。世界景気の先行き不透明感が高まる中、大幅に水準を調整してきたが、価格下落によって稼動率が更に低下する鉱山がでてくる可能性が高まることや、エネルギー価格の反発が材料視され、10日移動平均線を回復するに至った。LME在庫の増加は材料視されていない。このコラムで強調しているように銅のファンダメンタルズは決して弱くはない。ここ数ヶ月、世界景気の悪化観測が意識され需要要因で価格が下落するという経済にとって好ましくない形での下落となっているが、7,000?が視野に入る中で一旦調整が終了した可能性は高い。コンセントレートの供給懸念は根強く、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準の高さを鑑みれば底堅く推移することになろう。LME在庫は+1,575Mt増加、(FSCは3.0日)、(キャンセルワラント率は5.2%)。売買高は8,847枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇しブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は105?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫が大幅に減少したことや、夜間のエネルギー・銅価格の上昇が材料視された。この結果、コストベースと考えられていた1,750?を大きく下回り、1,600?でサポートされていたこともあって比較的力強い上昇となった。亜鉛は需要が強いというわけではないが、大生産国であるはずの中国の輸入が前年比で増加傾向を辿っており(亜鉛、鉛はオリンピック期間中は10%の生産量削減)生産調整が行われる可能性がでてきたことから一本調子の下落にはならないと考えている。LME在庫は▲1,725Mt減少、FSCは4.9日(キャンセルワラント率は5.3%)。売買高は5,580枚。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン上昇している。C-3は13?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。キャンセルワラント率が著しく増加していることや、LME在庫の減少、夜間のエネルギー・銅価格の上昇が材料視さ、結果的に1,600?でサポートされて上昇した。しかしながら10日移動平均線が30日、50日移動平均線を上から下に抜けており短〜中期的には強い地合いではないことから上値は抑えられた。中国のオリンピック期間中の生産減少を受けて中国からの精錬鉛のアウトフローは明確に減少し始めており、早晩中国が精錬鉛の輸入国に転じる可能性が高くなってきたことが相場の下支え材料となっているろう。当面は50日移動平均線〜10日移動平均線のレンジワークになると考える。LME在庫は▲525Mt減少、(FSCは3.8日、キャンセルワラント率は15.8%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は2,878枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。C-3は8?バックとバック幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は上昇した。エネルギー価格の下落や米住宅着工の悪化といったマイナス材料を受けて7月中旬から大幅に水準を切り下げてきたが、エネルギー価格が夜間に反発したことや中国の輸出関税強化の動きなどを受けて比較的堅調に推移した。今のところ10日移動平均線が200日移動平均線を上から下に抜けるデッドクロスとなっており、しばらくは上値を追いにくい地合いであることから上値も限られた。今のところ節目となる2,800?を下回ってしまったことから、現在のコストベースと考えられる2,600?程度までの下落はあってもおかしくない地合いであるがやはり2,800?を下回るレベルでは安値拾いの買いが入りしっかりするとの印象。LME在庫は+3,000Mt増加、(FSCは9.9日)。(キャンセルワラント率は1.7%)。売買高は9,820枚。イールドカーブの形状は期近が上昇してブルフラットニングしている。C-3は53?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。Xstrataがドミニカでコスト上昇とニッケル価格の下落を背景に生産調整を行うとの報道や、エネルギー価格の反発が材料視された。結果、ニッケル価格は30日移動平均線まで上昇して引けている。10日移動平均線が18,000?を下回ると更に下を見ざるを得ないと見ていたが先週小じっかりの推移であったことから10日移動平均線は上昇基調にある。もし10日移動平均線が18,000?を下回れば2006年6月14日につけた17,050?が意識されよう。ニッケルに関しては引き続き堅調に推移するであろうとの弊社見通しを小職は支持するが、少なくとも現時点において明確に相場が反転するような材料が出てきていない。LME在庫は+204Mt増加、(FSCは10.6日)、キャンセルワラント率は2.4%。売買高は1,633枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニング。C-3は68?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は上昇した。200日移動平均線を割り込んだところから大幅な調整となっていたが、キャンセルワラント率の大幅な上昇やLME在庫自体の減少が材料視され、200日移動平均線を回復するに至った。中期的な上げ相場が終焉を迎えたと考えられるものの、インドネシアや中国の生産輸出状況に大幅な改善が見られない中、やはりファンダメンタルズを材料にしっかりとした推移となっている。LME在庫は▲250Mt減少、(FSCは5.7日)、キャンセルワラント率は20.14%。売買高は331枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は140?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は上昇した。先週200日移動平均線のサポートラインを割り込まなかったことを受け、熱帯性暴風雨フェイがフロリダ南西部に向けて進行していることなどが好感された。このコラムで指摘しているとおり、少なくとも米原油・石油製品在庫はFSCベースで過去5年平均程度を維持するオペレーションを継続しており、ハリケーン等の供給途絶時のバッファが少ないためこうした天災系の報道時には上昇し易い地合いにある。しかしながら世界全体の景気の先行きに関する不透明感が強まっていることから、上げ幅は限定され、結局10日移動平均線を下回って引けることとなった。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。Brentも同様の相場展開で上昇。イールドカーブはほぼフラットな状態となっている。直近限月の騰落率はWTIは+1.4%、Brentは+1.1%。
 石油製品も上昇。RBOBも同様に在庫水準の調整オペレーションの中、ハリケーン報道があったことが材料である。しかしながら昨晩に関しては200日移動平均線でサポートされたことの方が材料としては大きかったと見る。上値は原油と同様に10日移動平均線が意識された。イールドカーブは期近の上げ幅が大きいが全ゾーンパラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+1.7%。ヒーティングオイルも上昇。材料は同じであるがこちらは200日移動平均線を既に割り込んでいることもあって、戻りは弱かった。10日移動平均線が200日移動平均線を上から下に抜けるデッドクロスが近づいており、テクニカルな売りが入り易い地合いに入っていることは要注意だ。イールドカーブは期近の上げ幅が大きいがほぼパラレルに全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+1.2%。ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+0.7%。

(ひとりごと)
オリンピックも折り返しになってしまいました。

さて。

薬局に買い物に行くと、どこに何が置いてあるかよくわからないですよね。
種類も多いし。
例えば胃薬を買おうと思ったって、お目当ての薬を見つけるのは結構至難の業だったりする。
そもそもどこの棚に胃腸薬が並び、どこの棚に風邪薬が並んでいるかよくわからないし。
こんな時、薬局の人に「○○をください」と聞いてしまえばあっという間に片付くのだが
個人的にお店の人に聞くのはあんまり好きではないのだ。
なんだかあっさり「ありません」と言われるのが嫌なのだ。
せっかく来たのに、そんなにあっさりありません、って言われるとまた別の薬局に探しに行かねばならず
そもそも薬局までわざわざ腹痛をおしてやってきた苦労が全く無価値なものになってしまうのがいやなのだ。
それに、たくさんある中に紛れているのを見つけたときの満足感。
たとえれば、複雑なパズルのピースがぴたりとはまったかのような充実感があるからなのだが。
 

考えてみると薬局以外でもそうかもしれない。
ゴルフボールを捜しに行けば、好きな「番号」が印刷してあるボールを探すし
デパートのレストラン街に行けば、出店レストラン一覧を見ないでレストラン街に直行するし
宝くじの当り番号を探す時も、窓口の番号検索サービスなんて使わないし

要は
「期待していないところに、期待以上の成果があること」
を人、いや少なくとも私は望んでいるんだろう。