はねる

(商品市況概況)
「混乱続く」
 昨日のコモディティ価格はまちまちであった。国中央銀行が協調して利下げを行ったり、緊急資金供給を行ったりと様々な手段を講じているものの、金融機関の経営悪化に歯止めが掛からず、株価が大暴落していることから基本的には商品のセンチメントもベアに傾いている。そんな中、大幅な調整を余儀なくされた商品には若干の買い戻しが入り、質への逃避で金が物色される、という動きになった。
 ここまでくると商品の価格自体が問題ではなく、経済そのものがどうなっていくのかが最大の問題となる。恐らくこのまま価格の下落が進行すれば、コスト割れとなっている生産者の生産調整が見込まれ、景気が悪化するにも関わらず需給が逼迫するという非常に危機的な状況に陥る可能性も否定できない。1にも2にも、かつて日本の金融機関に政府が行ったように資本注入を行い、経営の安定化を図るべき時期に来ていると考える。景気悪化の犯人探しはその後でも良いのではないだろうか。

(経済関連ニュース)
・Q208ユーロ圏GDP確定値 前期比▲0.2%(速報比変わらず)。
・Q208ユーロ圏GDP確定値 前期比▲0.2%(速報比変わらず)。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+2.2%の465.5、購入指数+3.2%お304.8、借換指数 +0.9%の1,345.8。
・8月米中古住宅販売 前月比+7.4%(前月改定▲2.7%(速報比+0.5%))、市場予想▲1.3%。
・8月日本機械受注 前月比▲14.5%、市場予想 ▲8.0%-▲2.8%。
・9月豪失業率 4.3%(前月4.1%)。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲20千人の478千人(前週改定498千人(速報比+1千人))、市場予想475千人。
・8月米卸売在庫 前月比+0.8%(前月改定+1.5%(速報比+0.1%))、市場予想+0.4%。在庫比率1.10ヶ月(前月改定1.08ヶ月)。
・ボストン連銀総裁ローゼングレン総裁 「年内は潜在成長率を大幅に下回る恐れ」
大和生命 構成法手続きの適用申請で会見。

・ドルは対ユーロで大幅に上昇。世界的なドル需要の高まりで需給が逼迫する一方、景気悪化の波が欧州にも広がっていることが材料視された。ドルは対円では大幅に下落。世界経済の混乱を受けたグローバルキャリートレードアンワインドが活発化、円が買い戻された。
日本株は大幅に暴落。21年ぶりの大幅な下げとなった。世界経済の混乱を受けた金融機関の経営悪化懸念、円高の急速な進行に伴う輸出関連業の経営悪化懸念落、が嫌気され、前日のNY株暴落を受けて続落となった。米国株は大暴落し、9,000?を2003年以来始めて下回った。信用リスクの高まりに伴う資金繰りの悪化や、借り入れコストの上昇、株下落による逆資産効果が消費を冷え込ませるとの見方から投げ売られた。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は小幅上昇。株価の下落やドル高の進行を受けて大幅に価格が低下し、値ごろ感から買い戻しが入ったため。アルゼンチン農家の関税に関する政府抗議が再開したことも支援材料になったようだ。イールドカーブはパラレルに上昇している。
・トウモロコシ価格は大幅に上昇。価格水準自体が年初来安値近辺まで下落していることから値ごろ感による買いが入ったためと考える。しかし景気悪化懸念は根強く10日移動平均線を上回って上昇する展開にはなっていない。イールドカーブは小幅上昇している。
・小麦価格は下落。株化の大幅な下落とドル高の進行で、引けに掛けて売られる展開となった。イールドカーブは略変わらず。
非鉄金属関連ニュース)
"・NY金は下落。ドル高の進行が続く中、900?の上値を意識して売りが入った模様。しかしながら引けに掛けては株の暴落もあって、質への逃避から大幅に水準を切り上げている。
 今後については、1990年台以降、最も急速な速度で進行するドル高が金価格の下押し材料になることが予想されるが、米景気の悪化と金利の引き下げ観測の強まりもあってこのままドルが一本調子で強含むことは考えにくく、一定の下支え効果をもたらすと予想する。当面は上にも、下にも行きにくい相場展開になるのではなかろうか。
 NY銀は上昇。金の上昇に連れる形となった。"
 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、金はロングが141,026(前週比 ▲15,786)、ショートが23,240(前週比 ▲12,556)となったことから、ネットで117,786(前週比 ▲3,230)となった。銀はロングが30,405(前週比 ▲15,786)、ショートが12,069(前週比 ▲12,556)となったことから、ネットで20,696(前週比 ▲7,559)となった。
"・NYプラチナは反発。各国中央銀行が利下げを行う中、物色された。環境規制強化の観点からプラチナの需要は先々堅調であるとの見方は根強く、1,000?を挟んでの攻防が継続している。
 急速に進行するドル高と経済状況の悪化を受けて、プラチナ価格を前回見通しから修正した。中期的な見通しについてプラチナは、低い水準で安定すると考える。世界経済への影響が大きい米景気の悪化、GM、フォードといった自動車産業の景況感悪化に反映される自動車販売の減少に伴う触媒需要の減少観測を受け、このコラムで指摘してきた需要減少のリスク要因の影響が大きくなってきている状況であるためだ。引き続き、2008年、2009年のプラチナ需給は各々181キロオンス、458キロオンスの供給不足の状態になると考えているが、供給不足は地上在庫で相殺されることとなろう。長期的な観点に立った場合、米当局が環境面に配慮しディーゼル車の使用を推進、普及率を引き上げる見通しであり、AngloPlatの見通しでは普及率が5-8%であればさらに300キロオンス〜500キロオンスの需要増が見込まれる。
 NYパラジウムも小幅上昇している。今後パラジウムの価格は軟調に推移すると考えているが、中期的には地合いは改善すると見ている。環境規制の高まりから引き続きプラチナ・パラジウムの需要は堅調に推移すると見られるためである。しかしながら、チューリッヒ、ロシア、その他の地区の地上在庫が各々8百万オンス、10百万オンス、2百万オンス程度あると見られることや、ドルが上昇サイクルに入っていることが価格の上昇を抑えることになろうか。

・上海銅、亜鉛は値幅制限一杯まで急落。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油+8.1MB(市場予想+2.2MB)、ガソリン+7.2MB(+1.5MB)、ディスティレート▲0.5MB(▲0.9MB)、稼働率+8.7%(+6.0%)。
OPEC、価格下落に対応するため11月18日に緊急会合の開催を決定。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。5,000?の節目に近づくレベルでは引き続き安値拾いの買いニーズも根強く、各国中央銀行金利引下げも景気の悪化に若干の歯止めを掛けるのではとの期待感から小幅高となった。米金融安定化法案は可決されたが、市場は金融機関の経営が悪化した際の資本注入等の追加策の成立を要求しはじめており、依然として政治要因が相場を撹乱することになると考える。またそれ以上に大幅に下落する株価が市場のセンチメントならびに企業の業績を悪化させており、コンセントレートの継続的な不足や中国の需要が高い固定資産投資に見られるように堅調である等のファンダメンタルズを超えて価格は下値余地を探る動きになると考える。予想だにしない金融危機の広がりが実体経済に悪影響を与えていることが明白になってきた。LME在庫は+775Mt増加、(FSCは4.0日)、(キャンセルワラント率は2.7%)。売買高は9,494枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は60?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。一昨日の大幅下落によって1,500?を下回ってしまったことから、買い戻しが優勢となった。中央銀行の協調利下げも若干の価格下支え効果をもたらしたようだ。足許の価格下落で多数の生産者がコスト割れになっていると見られ、今後は生産調整の影響を慎重に見極めなければならなくなるだろう。LME在庫は+5,825Mt増加、FSCは5.0日(キャンセルワラント率は3.3%)。売買高は5,116枚。イールドカーブは期近が上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は27?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。各国協調利下げの影響で各商品に買い戻しが入る中、LME在庫の減少もあって鉛は買い戻しが優勢となった。しかしながらNY時間の株大暴落を受けて上げ幅は限定されている。今後も景気の悪化とともに自動車向け需要が減退すると予想されるものの、カーバッテリーや電気自動車といったバッテリー需要が今後も堅調に推移すると見られることから、他の非鉄金属比では割高に推移すると考える。LME在庫は▲850Mt減少、(FSCは2.6日、キャンセルワラント率は5.1%。)。売買高は1,901枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きいが全ゾーン上昇している。C-3は8?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は上昇した。各国協調利下げがある程度金融危機の回避と景気悪化に歯止めを掛けるのではとの期待感から買い戻しが優勢となった。しかしながら各国株は大幅に調整しており、ドル高の影響もあって戻りは限定されている。今後は金融機関の業績悪化に伴い、資金繰り目的で現物を売却する動きが加速すると見られることから、低い水準でのもみ合いが続くことになろう。また、生産者の価格下落リスクヘッジのための期先の売りが予想されるため、カーブはフラットニングすると考えている。当面、政治、金融当局対応を巡って神経質な相場展開にならざるを得ない。LME在庫は▲25Mt減少、(FSCは12.1日)。(キャンセルワラント率は1.2%)。売買高は7,025枚。イールドカーブは略パラレルに上昇。C-3は52?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。各国の金利協調引き下げの影響で、経済悪化に一定の歯止めが掛かるのではとの期待感から若干買い戻された。しかしながら各国の株が大暴落していることからセンチメントは著しく悪化しており、ドル高の進行もあって戻りは極めて限定されている。LME在庫は▲66Mt減少、(FSCは12.8日)、キャンセルワラント率は1.9%。売買高は1,180枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は200?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。前日、16,000?の節目を割り込み、その流れを受けて取引序盤は下落することとなったが、各国協調利下げの影響で若干買い戻しが入り、その後のドル高、株下落を受けて上げ幅を削り、結局前日比マイナスで引けている。インドネシアや中国の生産輸出状況に改善が見られない中、需給はタイトなはずであるが予想以上の速度で進行する株の下落、世界景気の悪化懸念が市場のセンチメントを悪化させており、当面は下値余地を探る動きになると考えている。尚、金融機関の経営悪化に伴い、市場の流動性が著しく低下していることが価格を大きく変動させることになると見ている。LME在庫は+100Mt増加、(FSCは5.3日)、キャンセルワラント率は8.27%。売買高は596枚。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3は10?バックとバック幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。いくつもの景気対策が打たれているが、殆ど効果をもたらしておらず、株式市場が絶望的に急落している中、先々の需要減少観測が強まっており、週半ばに発表された米在庫統計でも需要の減少(というよりは、需要が増加する時期であるにも関わらず減少ないし横ばいが続いていること)を受けて下落余地を探る展開となった。この下落によって以前のコストベースであると考えられていた85?をトライする動きとなった(本日アジア時間ではとうとうこの水準を割り込む)。引き続き各国金融機関の経営悪化懸念が払拭されない中、株価の暴落が継続しており下値を探る動きにならざるを得ない。イールドカーブは全ゾーン低下している。Brentも同様に下落している。直近限月の騰落率はWTIは▲2.8%、Brentは▲2.1%。
 石油製品も下落。RBOBも原油の下落、水曜日の在庫統計で需要が減少していることが確認されたことから小幅調整した。イールドカーブは期先の下げ幅が大きいが全ゾーン低下している。直近限月の騰落率は▲0.1%。ヒーティングオイルも下落。水曜日の統計で需要が増加する時期であるにも関わらず横ばいであったことから、明らかに米国のディーゼル(ヒーティングオイルはその代替)需要が落ち込んでいるため、原油の下落もあって大幅な調整となった、イールドカーブは期近を中心に下落し、ベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲3.2%。ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近は下落、期先は上昇。直近限月の騰落率は▲0.4%。

(ひとりごと)
大きなビルの大きなエレベーターに乗ったとき
もし1人だった時に私がいつもやることがある。

そう。
跳ねます。

高層ビルのエレベーターのドアが閉まり、すごい勢いで落ち始める。
この落ちる1秒ぐらいが勝負なのだが
この1秒の間にジャンプするのである。
つまりですね。
落ち始めてから速度が安定するまでだいたい1、2秒で
その間エレベーターは加速しているわけで
この間にジャンプすれば加速度の影響を受けて通常よりも高く飛んだ気になれるのだ。

もう、ね。
天井なんかすぐ目の前に来るし。

さらに。
エレベーターが1階に着く直前にも跳ねる。

そう。
今度はあんまり飛べないんですよね。加速度の影響で。
そう。そうなのです。
今の会社でも時々やってるんですが。1人の時に。
ついに人に教えてしまった。
明日、会社のエレベーターでみんな刎ねてたらどうしよう。
エレベーター、きっと止まっちゃいますからやめましょうね。