怖い上司

(商品市況概況)
「小動き」
 週末のコモディティ価格は小動きであった。先週のFOMCにおける金融の大幅な緩和の影響を受けてドル安が加速、ドル資産の目減りに伴い殆どのコモディティが物色され上昇していたが、余りに急速にドル安が進んだことに対する警戒感からドルが買い戻され、株安の影響もあって概ね下落した。嵐の中の束の間の静かな相場であった。

(経済関連ニュース)
EU首脳会議、加盟国向けの緊急融資枠を500億ユーロと2倍に拡大。東欧諸国に対する支援。
バーナンキ議長「信用スプレッドの拡大が、ゼロ金利下での資本注入による効果を台無しにしている。このスプレッドを埋めるために努力している」
・ECBトリシェ総裁「銀行に融資を促すため、ECBが非伝統的な金融手法をとる可能性がある」

・ドルは対ユーロで上昇。FOMCでの大幅金融緩和決定の影響でドルが暴落したため、週末を控えて買い戻しが入った。ドルは対円でも上昇している。
日本株春分の日のため休場。米国株は下落。GEの業績予想下方修正や、米議会のボーナス課税法案を受けて下落した。オバマ政権の経済政策に対する信頼度が徐々に低下している模様。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は小幅下落。FOMC量的緩和以降、大幅なドル安が進行したことから金が再び物色されていたが、週末はドル高が進行したことから一旦手仕舞い売りに押されたようだ。但しSPFRの金保有高は過去最高を更新しており、総じて安全資産としての金需要は堅調であるといえる。米政府の積極的な財政・金融政策の影響で安全資産としての金ニーズは減少する可能性は高いものの、しばらくはその需要が大幅に落ち込むことがないと見られることから、今回のドル安を受けて再び金価格は1,000ドルラインをトライする可能性が高まってきた。銀価格は大幅に続伸した。但しCOMEX銀は商い高を伴っての上昇とはなっていない。
・NYプラチナ価格は小幅下落。前日の上げ幅が大きかった事から、ドル高の進行を受けて下値を固める動きとなった。足許2月に2回ほどトライした1,100ドルのシーリングがサポートとして意識されているようだ。パラジウムは30日移動平均線を下値に大幅上昇している。
・SPDRゴールド・トラストの金保有量が1,114.60Mtの過去最高に。

(エネルギー関連ニュース)
・特になし。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫が欧州地区を中心に大幅に増加したことや、ドル高の進行がマイナス材料となった。しかしながら上海在庫の減少や非鉄全体のセンチメントの転換もあって小幅安に留まっている。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の追加経済対策への期待や中国政府による市中在庫買い上げへの期待が高まっていることから堅調な推移が続くと見られる。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、現時点での大幅な上昇は想定していない。LME在庫は+10,500Mt増加、(FSCは10.1日)、(キャンセルワラント率は4.9%)。売買高は10,660枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に低下し、ベアスティープニングしている。。C-3(Cash vs 3M Fwd)は36ドルコンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫の減少が続いていることもあって前日の流れを受けて上値を試す動きとなったが、ドル高の進行や株安といったマイナス材料を受けて引けに掛けては上げ幅を削る動きとなった。但し、亜鉛はコスト割れ水準で取引されていたことから、上昇時の上げ幅が大きくなる傾向にある。コスト割れの状態が続く中生産調整が進捗し、加えて中国政府による市中余剰在庫の買い上げの動きを受けて、需給が改善しつつある。チャート的には各種移動平均線を上抜け、上値としては1月12日の高値1,322ドルが次のシーリングとして意識されることになりそうだ。LME在庫は▲1,650Mt減少、FSCは10.9日(キャンセルワラント率は5.4%)。売買高は4,780枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は28ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。LME在庫が減少したものの、ドル高の進行や株安がマイナス材料となった。しかしながら非鉄金属全体のセンチメントの転換の影響もあって、下げ幅は限定されている。LME在庫は▲25Mt減少、(FSCは2.6日、キャンセルワラント率は4.9%。)。売買高は1,882枚。イールドカーブは略パラレルに上昇している。C-3は10ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は小幅下落した。上海在庫の大幅減少もあって上値余地を探る動きとなったが、LME在庫が増加したことやドル高の進行、株安の進行を受けて小幅安となった。しかしながらエネルギー価格が堅調に推移していることもあり、下げ幅は限定されている。今後は実態経済の悪化を受けて低い水準での推移が続くと考えられるものの、コストベースで見た場合、限界レベル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)を大きく下回って価格が下落している状態が長く続くとは考えにくいこと、今回のFOMCで相場の雰囲気がドラマチックに転換したことから、一旦底を打ったと見ている。LME在庫は+3,000Mt増加、(FSCは32.1日)。(キャンセルワラント率は2.1%)。売買高は13,659枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。C-3は36ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が一転大幅に減少したことを受けて上値余地を探る動きとなり、50日移動平均線を目指して上昇したが、FOMCでの量的緩和実施の影響で大幅にドル安が進んだ反動の買い戻しでドル高が進行したため、株安の影響もあって引けに掛けて水準を切り下げ、結局前日比マイナスで引けることとなった。弊社はニッケル価格の限界コストを7,289〜9,729ドルと予想しており、この価格水準がニッケル価格の下値として意識されると考えている。LME在庫は▲162Mt減少、(FSCは27.9日)、キャンセルワラント率は1.2%。売買高は1,302枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は82ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫の増加を受けてここ数日間の下落が大きかったことから寄り付きは10日移動平均線近辺と高寄りしたものの、LME在庫の増加や株安の進行、ドル高の進行を受けてじりじりと水準を切り下げた。引き続き10,000ドルの心理的サポートは維持している。LME在庫は+255Mt増加、(FSCは10.4日)、キャンセルワラント率は7.36%。売買高は523枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は195ドルバックとバック幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。WTI限月後退に伴うETFの乗り換え売りの影響で直近限月のみ大幅に下落した。但し50ドルを割り込まなかったこともあって総じてしっかりの展開。イールドカーブは期近のみ下落し、期先は上昇している。総じてブルスティープニング。直近限月の騰落率は▲1.1%。Brentは上昇。新規材料がない中、50ドルラインのサポートが比較的堅いことを確認後、ジリ高の展開となった。イールドカーブは期先の上げ幅が大きく、ブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+1.1%。WTI/Brentは再びネガティブスプレッドに(本日以降直ちに解消の見込み)。
 石油製品も上昇。RBOBは上昇。特段目立った新規材料がない中、原油価格がドル高にも関わらず堅調に推移したことが好感された。米統計でガソリン在庫がFSCベースで非常に低い水準にあることからファンダメンタルズも比較的良好である上、ドル高の進行にも関わらず原油が上昇したことが相場を押し上げた。イールドカーブは略パラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+1.3%。ヒーティングオイルも上昇。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.9%。ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期先の上げ幅大きく、ブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+1.8%。

(ひとりごと)
私が社会人になって仕えた課長は非常に怖かった。
今でも忘れられないが、課長のハンコをもらいに行くのに足が震えたことが何度もある。
でも、とても良い人で会社から一歩外に出ると全く仕事の話をしない。
びっくりするぐらい1秒も仕事の話をしないのだ。

でも。

彼は非常に細かい。
適当なことを言うことは絶対に許されない。
「〜なので〜である」
というそう判断する理由と結論がキチンと述べられないと叱られた。

で。

ある日会社が終わってチームで飲みに行った時のこと
課長は会社に来る前にいつもお嬢さんと「白雪姫」のビデオを観る、という話をしていたので
話題の一環として、「ディズニーの7人の小人には全部名前があるんですよ」とポロっと言ってしまったのが良くなかった
ちなみにディズニーの7人の小人は

ドック(日本名:先生)、グランピー(おこりんぼ)、スニージー(くしゃみ)、スリーピー(ねぼすけ)、
バッシュフル(てれすけ)、ハッピー(ごきげん)、ドーピー(おとぼけ)

という名前が付いている。

課長「そんな名前はビデオの中に一回も出てこないぞ」
私「いや、ついているんですよ」
課長「そんなはずはないだろう」
私「全部は覚えていないんですけど、先生とか、ご機嫌とか、そんな名前が...」
課長「先生、とは何の先生だ?」
私「え、いや特段何も教えていないとは思うんですが」
課長「じゃあ、何で先生なんだ?」
私「え、あ...良く分かりません...」
課長「ご機嫌、なんてのは人間の名前じゃない」
私「あ、でも小人ですし...」
課長「何ッ!!」

涙。涙。涙。
小人の名前の話だけなのに...会社の外では叱られないとタカをくくっていた私が間違いでした。
それ以来、課長の前では小人の話をしていないが、ずいぶん経ってからそんな話をしたところ

「そんなことあったっけ?」

とのご回答。
いや、7人ともちゃんと名前があるんですよ...
と言いかけてやめた。
またこうして一歩大人の階段を上ってしまいました。