お好み焼き-その3

(商品市況概況)
クライスラー破綻」
 昨日の商品価格は軒並み上昇している。豚インフルエンザの拡大を受けて「物流の停滞に伴う景気悪化」が指摘され始めているが、各国株式市場は比較的これを冷静に受け止めており、下げ幅が拡大していないことや、昨晩のクライスラーのChapter11申請後も比較的株式市場が落ち着いていたことから、「アク抜け感」から買われたようだ。クライスラーはもちろん小さい会社ではないが、GMと比べるとその規模はやはり大きいとは言えず、市場の注目は「GMの処理、あるいは再建がどうなるのか」に既に映りつつある。また、相当前からChapter11を市場に浸透させる動きが続いていたことから、比較的落ち着いた反応になったと見られる。

 「問題となっていた自動車会社の処理に関してChapter11が適用されたことは、自動車会社の処理に関する1つの事例ができたことを表し、GMも同様の処理が用いられる可能性は高くなってきた。尚、Chapter11とは、再建を目標とする倒産処理手続きのことで、日本では民事再生法に相当するものである。この制度の特徴は債務者自身が再建計画を立て、日本で言う管財人と同等の権限を保有し、債権者(この場合大口無担保債券者7名からなる、債権者委員会)と交渉しつつ事業を継続できる点にある。事業を継続しつつ、債権者との交渉を行うのだが、結局のところは債権者に対し債権放棄を依頼する、といった交渉がメインになると考えられることから、やはり大規模な破綻時には影響が大きくなる可能性は高い。

(経済関連ニュース)
・米クライスラーChapter11(連邦倒産法第11条)を申請。同時に伊フィアットとの提携も合意。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲14千人の631千人(前週改定645千人(速報比+5千人))、市場予想640千人。
・3月米個人消費 前月比▲0.2%(前月改定+0.4%(速報比+0.2%))、市場予想▲0.1%。
・Q109米雇用コスト指数 前期比+0.3%(前月改定+0.6%)、市場予想+0.5%。
・4月シカゴ購買部協会製造業景況指数 40.1(前月改定31.4)、前月改定35.0。
FRB、米金融機関のストレステストの最終結果発表を延期へ。
・3月ユーロ圏失業率 8.9%(前月改定8.7%)。

・ドルは対ユーロで上昇。米クライスラーの破綻に関して市場が過剰に反応しなかったことなどもあって、ドルが物色された。円は対ドルでは大幅に下落している(そこまで急速にドルが買われるような材料があったわけではないのですが...)。
日本株は大幅に上昇。前日の米株の大幅上昇を受けて。また朝方発表された鉱工業生産の好転や円安などから輸出関連株が買われた。米国株は小幅安。米クライスラーの破綻が材料となった。但し市場の受け止め方は比較的冷静で、小幅安に留まっている。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は下落。ドル高が進行したことを材料に下値余地を探る動きとなったが、クライスラーの破綻等もあって買い戻しが入り、下げ幅を削る動きとなった。金価格の上昇が継続するか否かは今後株価動向にかかっているが、総じて足許の株価は堅調に推移している。過剰な質への逃避への動きが終了した後に、ドルユーロとの従来の関係が回復したとすると800ドル程度までの下落はあってもおかしくない。但しQ209の間は金価格の急落は想定していない。銀価格は金の下落を受けて大幅に下落し、200日移動平均線でサポートされて引けた。

・NYプラチナ価格は小幅上昇し、200日移動平均線を回復した。昨晩はクライスラー破綻とドル高進行といったマイナス材料が発表されたが、株式市場が冷静に反応していることを受けて下げ幅は極めて限定された。パラジウムも小幅下落した。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。豚インフルエンザ問題の拡大や、クライスラーの破綻といったマイナス材料はあったものの、株式市場が比較的冷静に受け止めていることや、LME在庫の減少が継続していることから、昨日も上昇することとなった。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の追加経済対策への期待や中国政府による市中在庫買い上げへの期待が高まっていることや相次ぐ景気対策の発表に伴い、市場参加者のセンチメントも好転しており価格は底を打った可能性が高い。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、上値は限定されよう。目先は200日移動平均線(5,000ドル)が上値の目処になろう。LME在庫は▲5,675Mt減少、(FSCは8.4日)、(キャンセルワラント率は20.7%)。売買高は9,320枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は2ドルバックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。銅と同じく豚インフルエンザ問題やクライスラー問題があったものの、株の下落が限定されたことやLME在庫の減少を受けてむしろ上昇して引けた。但し各国政府の経済対策や、中国政府による市中余剰在庫の買い上げの動きを受けて下値は徐々にきりあがってきている。LME在庫は▲1,000Mt減少、FSCは11.2日(キャンセルワラント率は7.1%)。売買高は6,021枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。C-3は24ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は上昇した。豚インフルエンザ問題やクライスラー問題の影響が限定される中、銅や亜鉛価格の上昇もあって鉛も上昇した。足許50日移動平均線を下値に堅調な推移となっている。中国の貿易統計を見るに、国内の環境基準に配慮して輸入が増加しており、鉛価格の下支え要因となっている。但し、大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことから、上値は限られるとの見方は変更していない。LME在庫は+400Mt増加、(FSCは3.2日、キャンセルワラント率は2.0%。)。売買高は1,865枚。イールドカーブは手前がコンタンゴであるが、概ねバックの形状に転換した。C-3は6ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は上昇した。豚インフルエンザ問題を材料に下値を探る動きとなったが、クライスラー問題への市場の反応が限定されたこともあって、むしろ上昇して引けている。目先、4月14日の高値である1,555ドルが意識されることになると考えている。今後はFOMCや米政府による金融システム対策、信用不安対策が進捗していることで相場の雰囲気が好転しており、実際発表される経済統計も最悪期を脱した可能性を示唆する内容のものが多く、コストベースで見た場合、限界レベル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)を固める動きになると考えている。GM問題はクライスラーよりも規模がはるかに大きく、実際に結果が出ればマイナスのインパクトが予想されるが、時間をかけて市場が織り込んでいることもあり、影響は然程大きくないと考えている。LME在庫は+18,900Mt増加、(FSCは37.3日)。(キャンセルワラント率は1.3%)。売買高は9,918枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きく、ブルスティープニングしている。C-3は35ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫が増加したものの、株が堅調に推移していることに伴う市場参加者のセンチメント要因で上昇したものと見ている。足許のステンレス需要は回復しておらず上値余地は限られているが、コストベース(2009年のニッケルの限界生産コスト予想は7,289〜9,729ドル)を下回って下落するのは難しいと考えており、金融市場の安定化とともに下値は徐々に切り上がってきている。LME在庫は+48Mt増加、(FSCは30.7日)、キャンセルワラント率は4.5%。売買高は1,681枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きく、ブルスティープニングしている。C-3は54ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は上昇した。豚インフルエンザ問題やクライスラー問題といったマイナス材料を無難にこなし、10日移動平均線を下値にもみ合い推移した。錫価格は需給がタイトな中堅調な推移が続いており、100日移動平均線〜10日移動平均線でのレンジ推移となっている。LME在庫は+90Mt増加、(FSCは12.1日)、キャンセルワラント率は3.82%。売買高は317枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルスティープニングしている。C-3は305ドルバックとバック幅を拡大した。

(エネルギー関連ニュース)
・米エクソン Q109純利益 45.5億ドル。1株あたり利益92セント(市場予想95セント)。


(エネルギー)
 昨日のNY原油は小幅上昇。クライスラーの破綻や豚インフルエンザ問題の拡大を受けてNY時間にかけて下落したが、比較的市場が落ち着いていたこともあって引けにかけて買い戻しが入り前日比プラスで引けている。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下しツイストする形でフラットニングしている。直近限月の騰落率は+0.3%。Brentも期近が上昇、期先が低下している。Brentは現在の原油市場の需給をWTIよりもより正確に反映していると考えられるが、足許50日移動平均線を下値に堅調な推移が続いている。直近限月の騰落率は+0.0%。WTI/Brentはポジティブスプレッドが拡大。
 石油製品はまちまち。RBOBは原油価格の下落を受けて下落したが、10日移動平均線でサポートされた後、週半ばに発表された米在庫統計でガソリンブルな内容であったこともあり引けに掛けて買いが入り前日比プラスで引けた。イールドカーブは期近の上げ幅大きく、ブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.7。ヒーティングオイルは下落。原油価格の下落に連れる形で下落したのだが、引けにかけて買い戻しが入る展開。しかし、週半ばの米在庫統計で明確にULSDやディーゼルオイルの在庫が増加していることから、戻りは鈍く結果前日比マイナスで引けている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲1.1%。ICEガスオイルは小幅上昇。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+0.1%。

(ひとりごと)
お気づきの人も多いと思うが
お好み焼きの話、在庫から出してます。
ああ、出した分、入れないと。


お好み焼き、3日目です。
いい加減飽きましたか、そうですか。

で。

日本の歴史やお好み焼きの形状や色使いに思いを馳せながらまずは一口(目の前に運ばれてきてからここまで約1.5秒)。
基本的にこれだけ濃いソースをかけられているので、ソースの味しかしない、と思われるかも知れないが
ソースにまみれた食材の味がたまらない。
それと、少し金臭い味のする小麦粉の味。
言ってみれば鉄板で焼き固めたパンとシチューである。
テレビでやっていたお好み焼きの名店は、小麦粉をスプーン一すくいしか入れないらしいが
沢山入れてくれ!と思う。

で、ソースにまみれているにも関わらず素材の味は死んでおらず、
時々ソースと融合し、シチューのソースと具材を一緒に食べているかのような錯覚に陥る。
で、だんだん食べているとソースのかかり具合が足りないところがあるので、ソースを継ぎ足し。
これは家でカレーを食べていて、ご飯が大量に余ってしまったので、ソースを継ぎ足しする作業に近い。
このときにかけすぎてしまうと運営計画に支障を来たすので
追加でソースをかける人は慎重だ。

刷毛に含ませて少しずつかけている人が恐らく78%ぐらいに達していると思う(多分)。
そういった運営計画の失敗を恐れる人が、別の皿に追加のソースを取って
それにお好み焼きを浸して食べるケースもあるようだが、運営計画に最も重点をおく私でも
その方法はあまり好きではない。
なんとなく、お好み焼きの運営にはリスクが伴う方がふさわしい、と思うからだ。

なぜって?

やっぱり火が側にあるお店が多いですからね。
人間火の側にいると野生に帰るからですよ。
なので、お好み焼きにはリスクがあってほしいところだ。
と、一口食べるまでにここまで止めることなく思考し続け、初めてお好み焼きの味が分かる。
予期せぬお好み焼きの熱さに、ここで85%の人が「しまった」と声にならない悲鳴を上げる
そこで事前に注文しておいた生ビールを一口。
ソースとビールがまみれながらのどを通過していく。

「喉もと過ぎれば熱さも忘れる」

の格言どおり、全く反省のないまま熱いお好み焼きをさらに一口。
大体この作業を続けていると、お好み焼き半分食べ終わった辺りでビールがなくなり
追加でビールを頼む羽目になる。
そもそも、おつまみと前菜でビール1杯半飲んでいるので、ここで追加のビールを頼むということは
更なる追加のお好み焼きを注文するか
別の食べ物を頼まねばならない。
但しお好み焼き1枚に対し、中生1杯のバランスなので、残り半分で中生を1杯頼むと
必ず今度は中生が半分余ることになる。
そこで、注文されるのが「焼きそば」なのだ。
皆さん、考えたことありました?
お好み焼き屋に焼きそばがあるのは「運営計画を満たすため」であることを(多分)。
と、思いながら焼きそばを注文。
実はここでも一つドラマが存在する。
(続く)