セールスマン

(商品市況概況)
「微妙な内容」
 昨日の商品価格は軒並み上昇した。注目の米GDPが発表され、結果は前期比年率▲1.0%と、市場予想の▲1.5%を上回ったためである。この結果株価は堅調に推移し、更にドル安が進行、商品価格にとってはプラスの材料が積みあがったことから大幅な上昇となった。しかし、統計の内容を見てみると、前期が大幅に下方修正されており、市場予想比GDPが上振れたといっても素直に良くなった、とは言いにくい。米GDPは前期比年率で計算されるためである。また再び米個人消費が落ち込んでいることも先々の需要の回復が不安定であることを示しており、やはり両手放しで喜べる内容ではない、といえる。よってGDPは略ニュートラルな内容で、先々の方向性を決める上ではより、週末の雇用統計の内容を見定める必要性が高まってきたといえる。


(経済関連ニュース)
・7月ユーロ圏CPI速報 前年比▲0.6%(前月改定▲0.1%)、市場予想▲0.4%。6月失業率9.4%(前月改定9.3%(速報比▲0.2%))。
・Q209米GDP速報 前期比年率▲1.0%(前期改定▲6.4%(速報比▲0.9%))、市場予想▲1.5%。
・Q209米雇用コスト指数 前期比+0.4%(前期改定+0.3%)、市場予想+0.3%。
・Q209米個人消費 前期比年率▲1.2%(前期改定+0.6%)。
・Q209米コアPCE物価指数 前期比年率+2.0%(前期改定+1.1%)。
・7月米シカゴ購買部協会指数 43.4(前月改定39.9)、市場予想43.0。
・7月中国PMI 53.3(前月53.2)に上昇。

NY Dow  :9,171.61(+17.15)
S&P500   :987.48(+0.73)
NIKKEI225 :10,356.83(+191.62)
JPY/USD :94.63(▲1.17)
USD/EUR :1.424(+0.0172)

・ドルは対ユーロで下落。米GDPが市場予想ほど悪化しなかったことを受けてリスク資産、通貨の選好度合いが強まった。円は対ドルで大幅に上昇している。
日本株は大幅続伸。朝方発表された日本の雇用統計は最悪の内容であったものの、前日の米株の大幅高を受け大幅続伸となった。米株は小幅高。注目の米GDPが市場予想を上回る内容であったことから景気回復への期待感が高まった。しかしながら個人消費がマイナスとなったことなどのマイナス材料もあり小幅高に留まった。



穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :528.25(+12)
Cbot Corn :339.50(+7.25)
CSCE Sugar :18.61(▲0.14)

・大豆価格は上昇した。米経済統計の好転とそれに伴うドル安(=リスク資産、通貨への資金シフト)で。イールドカーブは期近が上昇している。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが216,844(前週比 +970)、ショートが175,521(前週比 ▲5,970)となったことから、ネットで41,323(前週比 +6,940)となった。インデックスファンドのポジションは321,201(前週比 +6,059)となっている。
・トウモロコシ価格も上昇。夜間に発表された米GDPの内容が市場予想を上回ったことと、それに伴うドル安の進行で。原油価格の上昇も支援材料となった。尚、現在のFSCは1970年代半ばの最低水準に近づきつつある。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが101,941(前週比 ▲13,190)、ショートが34,257(前週比 +2,287)となったことから、ネットで67,684(前週比 ▲15,477)となった。インデックスファンドのポジションは146,429(前週比 +407)となっている。
・小麦価格も大幅に上昇。材料はトウモロコシ、大豆と同じく米経済統計の好転とドル安。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが75,520(前週比 ▲291)、ショートが97,612(前週比 +452)となったことから、ネットで▲22,092(前週比 ▲743)となった。インデックスファンドのポジションは161,473(前週比 +170)となっている。



(金属関連ニュース)
Comex Gold :953.70(+18.8)
Nymex Platinum :1,214.2(+25.2)

・NY金は大幅に上昇。注目の米GDPが好調な内容であったことからリスク資産選好の動きが加速、ドル安が進行し、金も物色されることとなった。通常株が上昇すると金は下落しやすいのだが、上場投資信託として扱われていることから株と略同列の扱いとなりつつあり、株の上昇が明確な売り材料にはなりにくくなってきたようだ。また、ソブリンリスクの高まりや、ドル安懸念を背景として、各国が金の保有比率を増加させる動きが見られること、も地合いを堅調にさせている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 953.70(+18.8)。
 銀価格は暴騰。ドル安、株高、金高材料となり大幅な上昇となった。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,394.00(+45.5)。

・NYプラチナ価格は大幅に上昇した。夜間に発表された米GDPを受けて株価が上昇、ドル安も進行したことから1,200ドルの心理的レジスタンスを回復した。昨日の引け(東京時間0:00)は1,214.2(+25.2)。
 パラジウムもプラチナの上昇を受けて大幅に上昇。昨日の引け(東京時間0:00)は264.6(+5.25)。


(非鉄金属)
Copper 3M :5,719.00(+117:0.5B)
 昨日の銅価格は上昇した。上海在庫、LME在庫とも大幅に増加したものの注目の米GDPが市場予想を上回る内容であったことから株価が堅調に推移、ドル安も進行したことから銅も上値をトライする動きとなった。ファンダメンタルズについては引き続き中国の在庫積み増し意欲が旺盛であることや、コンセントレートが継続的に不足する環境になる可能性が高いことから、中長期的には上昇トレンド入りしたと考えている。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+2,825Mt増加、(FSCは59.6日)、(キャンセルワラント率は4.3%)。売買高は12,290枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は1ドルバックとバック幅を縮小した。昨日の引けは5,719.00(+117:0.5B)。

Zinc 3M   :1,750.00(+39:24C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。上海在庫の増加はあったが、注目の米GDPが市場予想を上回る内容であったことが好感され、株高、ドル安が進行、亜鉛はとうとう6月の高値を上抜けて上昇することとなった。今後に関しては、企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良いという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は▲200Mt減少、FSCは13.3日(キャンセルワラント率は1.7%)。売買高は6,160枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は24ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,750.00(+39:24C)。

Lead 3M   :1,879.00(+59:20C)
 昨日の鉛価格は上昇した。LME在庫の増加というマイナス材料はあったが、注目の米GDPが好調な内容であったことから株価が堅調に推移、同時にドル安も進行したため、一気に6月の高値を上抜けての上昇となった。LME在庫の増加に見られるように需給は緩和傾向にあるが、市場参加者のセンチメント好転が相場を後押ししているようだ。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、昨晩のGDPも内容を詳細に見ると先々に不安を残す内容であったことから引き続き、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+2,625Mt増加、(FSCは4.7日、キャンセルワラント率は1.3%。)。売買高は2,142枚。イールドカーブは期近の上げ幅大きくブルフラットニング。C-3は20ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,879.00(+59:20C)。

Aluminum 3M :1,890.00(+11:23C)
 昨日のアルミ価格は上昇した。LME在庫の大幅増加、上海在庫の大幅増加もあって、米株式市場オープン直前に大きく調整したものの、10日移動平均線でサポートされたことや、米GDPを受けた株価の上昇、同時に発生したドル安を受けて大幅な上昇となり、1,900ドルをトライした。足許の実質使用可能な取引所在庫が少ないこともあって現物需給はタイトであり、下げ余地は少なくなっている。企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。同時に、年初に懸念していた「1,750ドル程度までの速やかな価格修正」が信用不安の後退と共に発生、テクニカルに2,000ドルを目指してもおかしくない環境にあることもあって、アップサイドを意識する必要があることは指摘しておきたい。LME在庫は+17,350Mt増加、(FSCは44.9日)。(キャンセルワラント率は3.6%)。売買高は17,591枚。イールドカーブは期中の上げ幅が大きく上に凸となっている。C-3は23ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,890.00(+11:23C)。

Nickel 3M :17,950.00(+750:53C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫の大幅な減少や注目の米雇用統計が市場予想を上回る内容であったことから買い安心感が広がり、大幅な上昇となった。LME在庫の絶対水準やニッケルの主要用途であるステンレス需要が回復しているとのサインは出ていないが、株価の上昇に伴うセンチメントの好転による投機的な買いと、昨年から年初にかけての極端な在庫調整の影響で在庫積み増しがQ3までずれ込んでいることによって高値圏での推移が続いている。今後も投機の買いが続くか否かは、8月7日の雇用統計を受けた金融市場特に株価がどのように推移するかを確認する必要がある。一方で在庫積み増しの動きはしばらく続くと見られることからいずれにしてもニッケル価格は比較的高い水準での推移を余儀なくされよう。LME在庫は▲300Mt減少、(FSCは28.4日)、キャンセルワラント率は1.2%。売買高は2,259枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。C-3は53ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは17,950.00(+750:53C)。

Tin 3M   :13,500.00(▲1000:552B)
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫の増加もあって軟調な推移となっていたが、他の非鉄金属と異なり米GDP発表直後に下落することとなった。投機資金の入りにくい非鉄金属ということもあって、米GDPの内容が先行きの不透明感を示す内容であったことから手仕舞い売りに押された。企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、週末の米GDPが略ニュートラルな内容であったことから、8月7日の雇用統計を確認する必要性が更に高まったと考えている。LME在庫は+140Mt増加、(FSCは17.9日)、P596は2.91%。売買高は1,164枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。C-3は552ドルバックとバック幅を拡大した。昨日の引けは13,500.00(▲1000:552B)。



(エネルギー関連ニュース)
WTI :69.45(+2.51)
Brent :71.70(+1.59)

 昨日のNY原油は大幅に上昇した。夜間に発表された注目の米GDPが市場予想を上回る内容であったことから、株価が堅調に推移、ドル安が進行したこともあって大幅続伸となった。この結果原油価格は70ドルを目指す展開となった。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+3.5%。昨日の引けは69.45(+2.51)。 Brentも大幅に上昇し、6月の高値73.50ドルを目指す展開となった。直近限月の騰落率は+2.2%。昨日の引けは71.70(+1.59)。 WTI/Brentのネガティブスプレッドは縮小。以前説明したとおりであるが現在の経済環境ではBrentの価格がより正確に原油市場動向を反映していると考えられる。
 石油製品も上昇。RBOBは米GDPが市場予想を上回る内容であったことから続伸し、原油同様6月の高値をトライする動きとなった。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+2.6%。昨日の引けは204.48(+5.37)。 ヒーティングオイルも上昇。ディスティレート在庫の水準が著しく高いことから原油価格の上昇がない限り上昇しにくいが、昨晩の大幅上昇を受けて連れ高となった。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。直近限月の騰落率は+1.4%。昨日の引けは179.38(+2.51)。 ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.0%。昨日の引けは570.50(+5.75)。



(ひとりごと)
過去の穴埋め問題ばっかりやりたくない、という指摘を受けたので
普通の雑感に戻します。
でも、時々やりたいと思ってます。


過去の雑感で人気があったのが


カービングスキーは危険なスキー板 http://d.hatena.ne.jp/Aburauri/20060627


とか


びっくり寿司 http://d.hatena.ne.jp/Aburauri/20061011


あたりですので、夏場でヒマな方は見てみてください。



さて。


世の中は殆ど夏休みモードである
飛行場や駅に行くと

おじいちゃん、おばあちゃん、孫

という、相当正しい組合せの人々を見かける。
しかし私はビジネスマン
こんな環境でもスーツにカバンで新幹線や飛行機に乗るのだ


え?皆一緒だって?
失礼しました。


で。


昔、銀行の支店で働いていたころ
金融機関の担当をしていたので
地域の金融機関さんには略毎日営業で出かけて行った
その日も伊豆半島の方にある信金さんにお邪魔するため、電車に乗っていたのだが
時期はまさに夏休み真っ只中であり
電車に乗っている人は皆、浮き輪や水中眼鏡を持った家族連ればかり
その頃はクールビズなんて無かったから
スーツにネクタイは絶対にMustの状態であった

私は更に黒いアタッシェ・ケースを持って歩いていたので
そういった集団に入ると、ひときわ浮いてしまう
浮き輪を持った集団の中から


「ママ、あの人はなんであんな格好しているの?」
「あの人はセールスマンなのよ!」


いや。
間違っちゃあいないんですが、セールスマンって言うのとはちょっと違うと思うんですよ
反論するのも悔しいので黙って聞いていると


「お休み取れなかったのかな」
「きっと物が売れないから、お休みできないのよ」


!!!
ある意味当たっているからなおさら腹が立つ。
全く、親の顔が見たい、ってそこにいるんだけど
恥ずかしくて見られない自分が情けない
でも、ここで見ないと更に図に乗るような気もするし
それで怒るのも大人気ないし
と、殆ど意味のない葛藤をしながら電車に乗っていたら
目的の駅に着いた

あ、スペースがない...
済みません、続きはまた明日に。
(続く)