※すみません、今日も少し簡略版です。

【商品市況概況】
「下落」
 昨日の商品価格は下落した。今週発表された米GDPは好調な内容であったものの、内訳の個人消費の持続に疑問符が付く中、昨日発表された米小売売上高が減少したことが端的に嫌気され、軒並み下落することとなった。このコラムでも何回か指摘しているが、株、為替、債券、商品は各々の価格動向をにらみながら動いており、下落の動きが発生するとそのトレンドは一致し易く、大幅な下落につながった。
 足元の景気は経済対策の効果で回復しつつあるのは事実である。しかし同時に金融や財政のサポートなしで維持できるほどの力強い回復には至っていないことも事実であろう。来年以降の景気は東南アジア、南米、中国インドといった新興国の景気回復にけん引される形での回復が期待される。実際、中国国内の非鉄金属需要は8月を底に再び9月は増加に転じており、景気の底打ち感が強まってきている。しかし、そうは言っても世界GDPの1位2位である米、日の景気回復、欧州の景気回復が伴う必要性があるのも事実である。よって結局のところこうした先進国の景気回復がゆっくりであってもしっかりしたものにならなければ、市場は常に不安定な状態が続くことになると考えている。実際の需要がキチンと伴っていない以上、上昇しては急落するというボラティリティの高い相場展開が今後も継続することになろう。

 このような相場展開の場合、リスクヘッジを検討している企業は、オプションの活用(買い)を真剣に議論すべきであると考えている。


【経済関連ニュース】
・ECBウェーバー総裁「ECBは来年、非常に長期の市中銀行への融資は継続しない方針」。出口戦略に言及。
・10月ユーロ圏消費者物価指数速報 前年比▲0.1%(前月改定▲0.3%)。失業率9.7%(前月改定9.6%)。
・米オバマ大統領「本格的な景気回復には程遠い」
・9月独小売売上高指数 前月比▲0.5%。
・9月米個人消費支出 前月比▲0.5%(前月改定+1.4%(速報比+0.1%))。
・Q309米雇用コスト指数 前期比+0.4%(前期改定+0.4%)。
・10月米消費者マインド指数確定70.6(速報比+1.2(前月改定73.5))。
・10月シカゴ購買部協会指数 54.2(前月改定46.1)。
・米CITの破たん懸念高まる。


NY Dow  :9,712.73(▲249.85)
S&P500   :1,036.19(▲29.92)
NIKKEI225 :10,034.74(+143.64)
JPY/USD :90.0(▲1.54)
USD/EUR :1.474(▲0.0097)

・ドルは対ユーロで上昇。景気対策効果が徐々に薄れる中、株が再び大幅に調整したことなどを受けてドルキャリーのアンワインドが入った。円も同様の流れで大幅に対ドルで上昇している。
日本株は前日のNY株大幅上昇を受けて急速に買い戻しが入り、1万円台を回復した。米株は大幅に下落。個人消費関連指標の悪化を受け、経済対策の効果剥落に伴う景気悪化懸念が再び持ち上がったため。



穀物市場サマリー】
Cbot Wheat :494.25(▲9.5)
Cbot Corn :Close
CSCE Sugar :22.16(▲0.09)

・先週の大豆CFTC Non-Commercialポジションは、ロングが271,125(前週比 ▲3,859)、ショートが110,255(前週比 ▲7,029)となったことから、ネットで160,870(前週比 +3,170)となった。インデックスファンドのポジションは354,048(前週比 ▲3,531)となっている。
・先週のトウモロコシCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが112,953(前週比 ▲11,261)、ショートが38,488(前週比 ▲15,594)となったことから、ネットで74,465(前週比 +4,333)となった。インデックスファンドのポジションは165,650(前週比 +18,682)となっている。
・先週の小麦CFTC Non-Commercialポジションは、ロングが76,131(前週比 ▲4,832)、ショートが96,644(前週比 ▲5,011)となったことから、ネットで▲20,513(前週比 +179)となった。インデックスファンドのポジションは173,094(前週比 ▲2,191)となっている。



非鉄金属・貴金属】
Comex Gold :1,040.40(▲6.7)
Nymex Platinum :1,326.3(▲11.9)


・NY金は下落した。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,040.40(▲6.7)。銀価格は下落した。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,625.50(▲40)。
 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、金はロングが272,946(前週比 ▲13,918)、ショートが31,169(前週比 ▲5,588)となったことから、ネットで241,777(前週比 ▲8,330)となった。銀はロングが55,740(前週比 ▲13,918)、ショートが6,874(前週比 ▲5,588)となったことから、ネットで21,471(前週比 ▲1,967)となった。

・NYプラチナ価格は下落した。昨日の引け(東京時間0:00)は1,326.3(▲11.9)。パラジウムも下落した。昨日の引け(東京時間0:00)は323.25(▲5.05)。
 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、プラチナはロングが20,804(前週比 +4,887)、ショートが1,377(前週比 ▲2,483)となったことから、ネットで19,427(前週比 +7,370)となった。パラジウムはロングが37,835(前週比 +4,887)、ショートが28,780(前週比 ▲2,483)となったことから、ネットで13,671(前週比 ▲729)となった。



Copper 3M :6,480.00(▲184.5:24.75C)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫は+800Mt増加、(FSCは7.5日)、(キャンセルワラント率は1.0%)。売買高は11,641枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は25ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは6,480.00(▲184.5:24.75C)。
 9月の中国の銅関連品輸入は1,090.77(前月比+56.95, 前年比+73.54)、輸出は11.46(前月比+4.94, 前年比+8.67)となっている(単位はいずれもKMt)。

Zinc 3M   :2,160.00(▲110:26.37C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫は+1,275Mt増加、FSCは14.5日(キャンセルワラント率は2.5%)。売買高は5,687枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3は26ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,160.00(▲110:26.37C)。
 9月の中国の亜鉛輸入は47.82(前月比 +6.34, 前年比 +0.32)、輸出は1.79(前月比 +0.79, 前年比 ▲3.11)となっている(単位はいずれもKMt)。

Lead 3M   :2,305.00(▲60:23.5C)
 昨日の鉛価格は下落した。LME在庫は+175Mt増加、(FSCは5.8日、キャンセルワラント率は0.4%。)。売買高は1,990枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3は24ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,305.00(▲60:23.5C)。
 9月の中国の鉛輸入は10.77(前月比 +2.77, 前年比 +1.64)、輸出は2.98(前月比 +1.53, 前年比 +2.31)となっている(単位はいずれもKMt)。

Aluminum 3M :1,908.00(▲44:32.75C)
 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫は▲5,550Mt減少、(FSCは48.2日)。(キャンセルワラント率は2.7%)。売買高は10,476枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は33ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,908.00(▲44:32.75C)。
 9月の中国のアルミ関連製品の輸入は935.86(前月比+174.94, 前年比+366.51)、輸出は33.36(前月比+5.97, 前年比▲31.59)となっている(いずれも単位はKMt)。

Nickel 3M :18,250.00(▲440:45C)
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫は+1,050Mt増加、(FSCは37.0日)、キャンセルワラント率は0.8%。売買高は1,539枚。イールドカーブはおおむねパラレルに低下している。C-3は45ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは18,250.00(▲440:45C)。
 9月の中国のニッケルの輸入は20.49(前月比 ▲2.21, 前年比 +10.05)、輸出は3.16(前月比 ▲1.63, 前年比 +2.62)となっている(いずれも単位はKMt)。

Tin 3M   :14,700.00(▲350:125B)
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫は+5Mt増加、(FSCは25.8日)、P596は1.26%。売買高は323枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3は125ドルバックとバック幅を縮小した。昨日の引けは14,700.00(▲350:125B)。
 9月の中国の錫の輸入は1.9(前月比 +0.26, 前年比 +0.9)、輸出は0.4(前月比 +0.25, 前年比 +0.38)となっている(いずれも単位はKMt)。



【エネルギー関連ニュース】
WTI :77.00(▲2.87)
Brent :78.92(+0.29)


 昨日のNY原油は下落した。夜間の米経済統計の悪化に伴い、株が下落、ドル高が進行したため。イールドカーブは期近が下落しベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲3.9%。昨日の引けは77.00(▲2.87)。Brentは上昇した。直近限月の騰落率は+0.4%。昨日の引けは78.92(+0.29)。WTI/Brentのスプレッドは-1.92のポジティブスプレッドとなっている。
 RBOBは下落した。直近限月の騰落率は▲4.1%。昨日の引けは194.32(▲7.58)。
 ヒーティングオイルは下落した。直近限月の騰落率は▲3.8%。昨日の引けは198.11(▲7.31)。
 ICEガスオイルは下落した。直近限月の騰落率は▲3.2%。昨日の引けは624.75(▲19.25)。"



【ひとりごと】
すごく面白い夢を見た。
本当に面白く、長年書いてみたいと思っていた小説の題材になりそうな内容だった。
でも...

なんで起きると忘れちゃうのッ!!!

何回かこのコラムでも話したことがあるが
実のところ訓練することによって
相当高い確率で夢の中のできごとを記憶できるようになったのだが
だんだん慣れてくると


「別に今一生懸命覚えないでも、おそらく忘れないであろう」


と、勝手に夢の中で判断してしまうようになる。
しかも、さらに慎重になっていて
少し目を覚まし、「覚えているかどうかをちゃんと確認後」再び寝る、という行為も可能になっている。

昨晩もこの確認作業を私はキチンと行った。
でも。でも。

やっぱり忘れてしまうんですね。
これは夢を忘れているというよりも、年齢とともに物を記憶する能力が低下してきているということに他ならない。
インディジョーンズ「最後の聖戦」で、ジョーンズの父親(ショーン・コネリー)に対しインディが


「なんで覚えてないんだ!!」


と詰め寄るシーンがあるが、これに対しジョーンズ父は


「覚えないで済むからノートに書いたんだ!!」


と反論するのであるが確かにその通りである。
忘れちゃうってわかってるんだから、起きた瞬間にノートに書けばいいのだ。

でも、不思議なのは、例えばお客さんと面談したときに話したことは
ノートを取らずともほとんどキチンと覚えているのだ。
これはどうしたことだろうか。
カミさんの友人の旦那が大変著名な将棋のプロ棋士なのだが、以前話をしたときに


「将棋のことは頭に入るんですが、それ以外はちっとも覚えてないんですよね」


と言っていたのを思い出した。
要は、人間の記憶領域って限られているので、無意識のうちに必要な情報を取捨選択しているのである。


てな話をカミさんにしたところ



カミさん「昨日私が言ったこと、覚えてる?」
私「え...覚えてない」
カミさん「あなたの頭は私の話している話は、不要な情報に無意識に分類しているのよ」

いえ、あの、そういうわけではないんですけど...多分。
で、結局昨日の夢何だったかな...