サンタさん-その2

【商品市況概況】
「ドル高で調整」
 昨日の商品価格は軒並み下落した。年末に向けて取引が薄くなる中、朝方のFOMCの内容が略予想通りの内容で、(低金利政策継続を決定してはいるものの)米利上げを想起させ、かつ欧州各国の格下げ懸念からリスク資産に手仕舞い売りが入ったため。特に株も調整しており、最も市場参加者のセンチメントに影響を与えると考えられる株の調整が商品全体の地合いを悪化させたようだ。今後は引き続き年末年始に調整し、1月中ごろより再び上昇すると考えている。新年度に入ってFresh Moneyがどれほど商品市場に流入するかに注目している。


【経済関連ニュース】
・米週間新規失業保険申請者数 480千人(前週改定473千人)。
・11月米景気先行指数 前月比+0.9%(前月改定+0.3%)。
・12月米フィラデルフィア連銀指数 20.4(前月改定16.7)。
・ブラジルボベスパ指数大幅低下。資源価格の下落の影響で。


NY Dow  :10,308.26(▲132.86)
S&P500   :1,096.08(▲13.1)
NIKKEI225 :10,163.80(▲13.61)
Dax :5,844.44(▲58.99)
FT250 :9,057.40(▲83.95)
Sensex  :16,894.25(▲18.52)
Shanghai A :3,334.438(▲79.851)
Brazil Bovespa :67,067.9609(▲1,554.438)

JPY/USD :90.14(+0.44)
USD/EUR :1.433(▲0.0204)


・ドルは対ユーロで上昇。欧州諸国の格下げ懸念、FOMCで景気に比較的強気の見方が示されたことが消去法的にドルの買いを誘った。円は対ドルでは小動き。
日本株は上昇。銀行の自己資本規制強化が延期されたことに伴う需給悪化観測の後退によって。米株は下落。FOMCは略予想通りの内容となり、手仕舞い売りが入った。


穀物
Cbot Wheat :518.50(▲18.75)
Cbot Corn :397.00(▲13.25)
CSCE Sugar :25.86(+0.49)



【貴金属・非鉄金属
Comex Gold :1,106.80(▲28.7)
Comex Silver :1,718.00(▲49.9)
Nymex Platinum :1,425.9(▲31.7)
Nymex Palladium :367.9(▲3.15)

・NY金は下落した。FOMCを受けた低金利政策の継続発表はあったものの、実質的に相場はこれを織り込み済みで、むしろ欧州各国の格付け引き下げ懸念や、米景気の回復期待を受けてドル高が進行、金は手仕舞い売りで押されることとなった(益出し売り)。結果、50日移動平均線でサポートされて引けた。今後も引き続き信用不安や中期的なドル安傾向を受けて高値での推移が続くと見ており、ターゲットプライスである1,400ドル程度まで上昇すると考えている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,106.80(▲28.7)。
 銀価格は下落した。金の上昇を受けて。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,718.00(▲49.9)。
・NYプラチナ価格は下落した。FOMC後のドル高の進行を受けて、比較的大幅な調整となった。引き続き、日米欧の自動車需要減少が、途上国の自動車需要、宝飾品需要がカバーするとみられること、当局規制の影響の少ない貴金属には投機の対象となりやすいことから高値での推移が続くと考えている。昨日の引け(東京時間0:00)は1,425.9(▲31.7)。
 パラジウムは下落した。昨日の引け(東京時間0:00)は367.9(▲3.15)。


Copper 3M :6,870.00(▲169:44C)
 昨日の銅価格は下落した。FOMCを受けて再びドル高が進行したことや株価の調整を受けて地合いが再び悪化した。しかしながら中国経済統計の好転統計のの強気材料が多いことから30日移動平均線でサポートされ、大幅な下落とはならなかった。銅のファンダメンタルズは決して弱くなく高値で推移しやすい。ただし当コラムでは、投機筋の手仕舞い売りが年末から年始に掛けて入ると予想しており、更に上値をトライするような動きとはならないと考えている。中期的には景気回復が持続すると見られること、銅鉱山(Mine)からの供給には少なくとも5年程度掛かると見られることから、中長期的にはポジティブなパフォーマンスを維持するとの見方に変更はない。LME在庫は+1,300Mt増加、(FSCは9.6日)、(キャンセルワラント率は0.4%)。売買高は9,583枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。C-3(Cash vs 3M Fwd)は44ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは6,870.00(▲169:44C)。

Zinc 3M   :2,391.00(▲43:37C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。銅と同じく、欧州各国の財政状況悪化に伴うドル高の進行を受けて昨日に続きジリ安の展開となった。一時的に上昇する局面はあったものの、株の下落等のマイナス材料もあって地合いは悪かった。今後も亜鉛価格は最大需要国、中国の鉄鋼需要が堅調に推移すると見られることから、高値での推移が続くと考えている。ただし、来年初に予定されているコモディティインデックスの比率見直しの影響で、年末〜年始に掛けて一旦下値を探る動きが見られるものと考えている。その後、価格は上昇すると見ているが来年の夏ごろにかけて経済対策が息切れすると見られるため、年後半は一旦調整することになろう。LME在庫は▲350Mt減少、FSCは15.4日(キャンセルワラント率は0.8%)。売買高は4,088枚。イールドカーブは期近と期先の下げ幅が大きく上に凸となりながら水準を切り下げている。C-3は37ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,391.00(▲43:37C)。

Lead 3M   :2,359.00(▲51:31.75C)
 昨日の鉛価格は下落した。ドル高の進行と株安が地合いを悪化させた。ただし初めの中国経済統計が好調であったことから他の非鉄金属と同様に下げ余地は限られた。今後は在庫水準の高さから価格水準を切り下げると見ている。中期的には中国、インドといった新興国の需要が増加すると見られることからやはり他の非鉄金属同様堅調な推移になろう。LME在庫は+350Mt増加、(FSCは6.3日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は1,534枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は32ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,359.00(▲51:31.75C)。

Aluminum 3M :2,217.00(▲59:35.5C)
 昨日のアルミ価格は大幅に下落した。FOMCを受けたドル高の進行を受け商品全体の地合いが悪化する中、株も調整したことから10日移動平均線迄水準を大きく切り下げた。ここ数週間の上げ幅が非常に大きかったことから調整圧力が強まっているようだ。この背景にはエネルギー価格やアルミナ価格の上昇による生産コストの上昇(年初比+200ドル/Mt程度)がある。また、景気回復の足取りが重い中、同時に生産調整が進捗すると考えられることも相場の上昇を促しているようだ。今後も2,000ドルラインを維持できるか否かがポイントとなるが、景気悪化に伴いむしろ生産調整圧力の影響でこの水準を下回っての下落は難しくなったと考えている。LME在庫は+12,100Mt増加、(FSCは49.1日)。(キャンセルワラント率は4.3%)。売買高は10,836枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は36ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,217.00(▲59:35.5C)。

Nickel 3M :17,075.00(▲425:73C)
 昨日のニッケル価格は下落した。ドル高に伴うドル建資産売却の動きにつれる形でニッケルも水準を切り下げた。結果的に50日移動平均線で頭を押さえられ、切りの良い17,000ドルでサポートされた。中国の在庫積み増し需要は減退しているものの、中国以外のOECD諸国での在庫積み増しの動きが見られると予想されることから世界需要は向こう1年半程度横ばいと見ている。一方で、大手生産者は引き続き増産に慎重でありトータルでニュートラルであると見られ、需給は均衡する中景気回復に伴い価格は上昇することになると考えている。LME在庫は+834Mt増加、(FSCは43.1日)、キャンセルワラント率は0.7%。売買高は1,644枚。イールドカーブは期近と期先の下げ幅が大きい。C-3は73ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは17,075.00(▲425:73C)。

Tin 3M   :15,800.00(+325:72C)
 昨日の錫価格は上昇した。インドネシア錫輸出統計が発表されたが特段サプライズな内容ではなく、昨晩の錫価格の大幅な上昇の原因がはっきりとしないが、年初来高値を上抜けしたところから上げが加速した。インドネシア政府が違法生産者の逮捕に踏み切る等、インドネシアの錫生産は減少を続けており、供給環境が安定していないことから現物をめぐる需給環境は不安定で、当面堅調な推移が続くと考えている。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。LME在庫は+180Mt増加、(FSCは25.6日)、キャンセルワラント率は1.99%。売買高は737枚。C-3は72ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは15,800.00(+325:72C)。



【エネルギー】
WTI :72.65(▲0.01)
Brent :73.37(▲0.18)

 昨日のNY原油は下落した。米FOMCでの低金利継続方針が確認されたが、米景気が回復基調にあることや、欧州諸国の格付け引き下げ観測を背景としてドル高が進行したことから原油価格は下値余地を探る展開となった。但し期近に関しては限月交代が近いということもあって、引けに掛けてポジション調整と思われる買戻しが入り結局前日比小幅安で引けている。今後は引き続き年末を控え、「高い水準まで投機の買いによって上昇した商品への手仕舞い売り」によって頭重い推移になると考えている。経済状態が変らないとした場合の現時点の需給均衡価格は66ドル〜75ドル程度であると考えている。中期的には景気回復(GDPプラス成長への回復)に伴う需要増加観測を受けて水準を切り上げる動きになるだろう(経済成長率と原油の需要の増加率は略1:1の関係であり、GDP-2%が石油需要の増加率と見積もられる)。また、大手投資銀行の価格予想上方修正の動きを受け、思惑的な買いが入りやすくなっていることも相場の上げ材料となる。イールドカーブは期近は変わらず、期先は下落しベアフラットニングしている。直近限月の騰落率は▲0.0%。昨日の引けは72.65(▲0.01)。 Brentは下落した。直近限月の騰落率は▲0.2%昨日の引けは73.37(▲0.18)。 WTI/Brentは+-0.72のポジティブスプレッドに。
 RBOBは下落した。原油価格が調整する中、ガソリン価格も連れ安となった。ガソリン需要は戻ってきておらず、FSCベースの需給もゆるく、繰り返しになるがガソリンが買われる材料は余り存在しない。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲1.2%。昨日の引けは185.20(▲2.19)。 ヒーティングオイルは下落した。原油の下落を受けて。ただし前日の在庫統計で若干の在庫減少が確認されたことや、寒波の襲来が材料となり下落幅は比較的限定された。昨日の引けは195.74(▲0.84)。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニング。昨日の引けは195.74(▲0.84)。 ICEガスオイルは下落した。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニング。直近限月の騰落率は▲2.0%。昨日の引けは591.75(▲11.5)。



【ひとりごと】
私が不在の間
カミさんとわが子が、両親に連れられてクリスマスパーティに参加した
そのパーティの中で、サンタさんにわが子はプレゼントをもらった


わが子「サンタさん、いい子に寝んねしてなかったのに、プレゼントくれたねぇ。うっかりしたねぇ」


...なんと説明して良いやら。
パーティ会場では、走り回り
あらゆるイタズラをしまくっていたらしいんですが
やっぱり、これって教育上問題がありますかね