【商品市況概況】
「雇用統計待ち」
昨日の商品価格は高値でのもみ合いとなった。材料は変わらず、経済統計の好転と、それに伴う株高、寒波襲来に伴うエネルギーコストの上昇、加えてコスト上昇に伴う生産削減懸念(非鉄金属)。昨晩発表された中古住宅販売は、前月比悪化したものの税制優遇措置の終了に伴うマイナスであり市場は既にこれを織り込んでいたと考える。昨晩は米耐久財受注の改善が材料になったようだ。
やはり週末の雇用統計を見るまでは、大きく動けないというのが正確なところであろう。さらに言えば、雇用統計を確認後、米当局の対応を見極めねば動けないとも言え、現時点においてさらに価格が上昇するには材料不足の状態になりつつあることは意識しておいた方が良いだろう。
とにかくしばらくはこの強地合いが続くことになろう。少なくとも週末までは。
【経済関連ニュース】
・11月米中古住宅販売成約指数 前月比▲16%(前月改定+3.9%(速報比+0.2%))。税制優遇措置の終了で。
・11月米製造業受注 前月比+1.1%(前月改定+0.8%(速報比+0.2%))。非国防資本財受注 前月比+3.6%(速報比+0.7%))。
・12月独失業率 8.1%(前月8.1%)。
・12月ユーロ圏インフレ率 前年比+0.9%(前月改定+0.5%)。
・藤井財務大臣辞任。
・中国国家発展改革委員会 張副主任「世界的な資源獲得競争に積極的に参加する」
【為替(FX)・株式】
NY Dow :10,572.02(▲11.94)
S&P500 :1,136.52(+3.53)
NIKKEI225 :10,681.83(+27.04)
Dax :6,031.86(▲16.44)
FT250 :9,557.09(+46.98)
Sensex :17,686.24(+127.51)
Shanghai A :3,442.582(+40.272)
Brazil Bovespa :70,239.8203(+194.742)
JPY/USD :91.56(▲1.13)
USD/EUR :1.439(▲0.0024)
・ドルは対ユーロで下落後上昇。昨日の流れを受けてユーロ買いが進んだが、夜間に発表された米経済統計が比較的好調な内容であったことからドル高に転じた。ドルは対円では下落。年末に進行した円安を受けて、ファンド筋等の利益確定売りが入っているものと見られる。
・日本株は小幅続伸。海外経済統計の好転と、円安進行を受けて。米株は変わらず。経済統計の好転はあるものの、同時に発生する可能性がある金利引き上げに伴う景気鈍化懸念が警戒された。
【穀物】
Cbot Wheat :553.00(▲4.75)
Cbot Corn :418.75(+0.25)
CSCE Sugar :27.64(+0.02)
【貴金属・非鉄金属】
Comex Gold :1,118.70(+0.4)
Comex Silver :1,778.10(+34.1)
Nymex Platinum :1,530.8(+13.5)
Nymex Palladium :421.95(+0.55)
"・NY金は上昇した。昨晩は拠るべき材料もなかったが、略、ドル・ユーロの動きにつれる形となり、結果手kに50日移動平均線でサポートされる形となった。米景気は回復しつつあり、ドルが強含み推移する可能性が高まってきたが、結局のところ信用不安が継続していることから金は物色される動きが続くことになろう。ターゲットプライスである1,400ドル程度まで上昇すると考えている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,118.70(+0.4)。
銀価格は上昇した。金の上昇を受けて。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,778.10(+34.1)。"
"・NYプラチナ価格は上昇した。ETF認可に伴い、先行して2010年度の投機のニューマネーが買いを入れているようだ。今後、金の例を見て分かるように、マネーフローの変化に伴いプラチナは更に上昇するものと考えている。昨日の引け(東京時間0:00)は1,530.8(+13.5)。
パラジウムは上昇した。昨日の引け(東京時間0:00)は421.95(+0.55)。"
・チリ Codelcoストライキ終了。
Copper 3M :7,485.00(▲15:34.75C)
昨日の銅価格は下落した。大手生産者のストライキを材料に大幅に上昇していたが、さすがに7,500ドルの心理的レジスタンスは意識されるようで、為替の変動に合わせて高値で桃見合いとなった。但し朝方、Codelcoは労使合意に至り、ストライキは中止となる模様で短期的には価格が調整する可能性は高くなった。今後は、かねてからコメントしていたように、強い銅のファンダメンタルズを材料に上値をトライする展開が続くことになると考えている。米景気回復に伴うドル高進行期待が一定の価格上昇抑制圧力となろうが、その程度は大きくなかろう。中期的には景気回復が持続すると見られること、銅鉱山(Mine)からの供給には少なくとも5年程度掛かると見られることから、中長期的にはポジティブなパフォーマンスを維持するとの見方に変更はない。LME在庫は+2,950Mt増加、(FSCは10.2日)、(キャンセルワラント率は0.6%)。売買高は8,224枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。C-3(Cash vs 3M Fwd)は35ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは7,485.00(▲15:34.75C)。
Zinc 3M :2,575.00(+1:32.75C)
昨日の亜鉛価格は上昇した。とは言っても前日と同様、一旦上値をトライするものの上値重く、引けに掛けて下落する、という展開であった。特段の売買材料があったようには見受けられない。今後も亜鉛価格は最大需要国、中国の鉄鋼需要が堅調に推移すると見られ、高値での推移が続くと考えている。その後、夏ごろにかけて経済対策が息切れすると見られるため、年後半は一旦調整することになろう。LME在庫は▲25Mt減少、FSCは16.5日(キャンセルワラント率は0.8%)。売買高は5,966枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は33ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,575.00(+1:32.75C)。
Lead 3M :2,522.50(+7.5:29.5C)
昨日の鉛価格は上昇した。中国PMIが好調であったことや、寒波の襲来に伴うバッテリー需要の高まりを材料として買いが続いている。今後は在庫水準の高さから価格水準を切り下げると見ているが、中国北部の寒波の影響が強く比較的下値余地は限られることになると予想する。中期的には中国、インドといった新興国の需要が増加すると見られることからやはり他の非鉄金属同様堅調な推移になると考えている。LME在庫は+400Mt増加、(FSCは6.6日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は3,717枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は30ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,522.50(+7.5:29.5C)。
Aluminum 3M :2,302.00(+35:33.75C)
昨日のアルミ価格は上昇した。10日移動平均線でのサポートが確認されており、米経済統計が米経済の回復を示していることや、電力コスト上昇に伴う南アフリカ、中国、欧州の主要3生産地区の生産コストの上昇による供給不足懸念が材料となった。今後も2,000ドルラインを維持できるか否かがポイントとなるが、景気悪化に伴う生産調整圧力の影響でこの水準を下回っての下落の可能性は低い。LME在庫は▲300Mt減少、(FSCは48.9日)。(キャンセルワラント率は4.7%)。売買高は12,904枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は34ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,302.00(+35:33.75C)。
Nickel 3M :18,710.00(▲285:75C)
昨日のニッケル価格は下落した。新規材料に乏しい中、昨年の12月30日につけた高値19,450ドルを年初、上回ることが出来なかったことから一旦調整の売りが入っているようだ。10日移動平均線が意識されている。中国の在庫積み増し需要は減退しているものの、中国以外のOECD諸国での在庫積み増しの動きが見られると予想されることから世界需要は向こう1年半程度横ばいであり、大手生産者は引き続き増産に慎重でありトータルで需給はニュートラルであると見られるが、世界景気の回復に伴い価格は上昇することになると考えている。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは46.3日)、キャンセルワラント率は0.6%。売買高は1,716枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニング。C-3は75ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは18,710.00(▲285:75C)。
Tin 3M :17,375.00(▲75:82C)
昨日の錫価格は下落した。個別に上昇する材料はあまりないものの、欧州・日本勢が積極的に買いを入れていることに伴って大幅な上昇が続いていたが、さすがに高値警戒感は強く(10日移動平均線からの乖離も大きい)、利食いに押されたようだ。今後は、最大生産国インドネシアの生産が安定しないことから需給環境はタイトに推移しやすく、当面堅調な推移が続くと考えている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは26.0日)、キャンセルワラント率は2.41%。売買高は294枚。C-3は82ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは17,375.00(▲75:82C)。
【エネルギー】
WTI :81.77(+0.26)
Brent :80.59(+0.47)
昨日のNY原油は上昇した。寒波襲来の影響に伴う燃料需要の高まりを受けて上昇しているが、現在の在庫水準から正当化可能な84ドルの上限価格に近づいていることから売りも活発で、高値でのもみ合いとなった。今後は寒波の影響と経済統計の料睨みの展開で基本、高値でのもみ合いになると考えている。中期的には景気回復(GDPプラス成長への回復)に伴う需要増加観測を受けて水準を切り上げる動きになるだろう。また、大手投資銀行の価格予想上方修正の動きを受け、思惑的な買いが入りやすくなっていることも相場の上げ材料となる。イールドカーブは期近の上げ幅大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+0.3%。昨日の引けは81.77(+0.26)。 Brentは上昇した。直近限月の騰落率は+0.6%昨日の引けは80.59(+0.47)。 WTI/Brentは+1.18のポジティブスプレッドに。
RBOBは上昇した。寒波の影響が続く中、210セントの節目を上回って寄り付いたことから上げに弾みがついた。ただし需給環境、需要動向を見るに決して需給はタイトではなく、寒波襲来に伴う一次的なものであると考えている。イールドカーブは略パラレルに上昇。直近限月の騰落率は+1.0%。昨日の引けは212.50(+2.06)。 ヒーティングオイルは上昇した。厳冬の影響で上昇しているが、昨晩は原油も高値でも見合ったことから、ヒーティングオイルも同様の展開となった。昨日の引けは219.41(+0.36)。イールドカーブはパラレルに上昇。昨日の引けは219.41(+0.36)。 ICEガスオイルは上昇した。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。直近限月の騰落率は+0.8%。昨日の引けは659.25(+5.5)。
【ひとりごと】
なんだか、藤井財務大臣、辞任しちゃいましたね
もっと頑張ってください、って鳩山さんは言ったらしいが
よくよく考えると、われらの父親、いやヘタをすればおじいちゃんと同い年ぐらいなのに
もっと頑張って、ってちょっと心苦しい。
財務大臣、ってのはちょっと大変ですよね
この年齢の人に頑張って、って言うのは、頑張って歩いてねとか
そういった類の使い方の方が正しいだろう。
しかし、毎度のことながら大臣に、もっと若い人を抜擢できないものなのでしょうか
出来れば実務が分かっている人か、企業の経営に携わったことがある人とか
絶対通らないと思うが、野球のように助っ人ガイジン大臣を任命しても良いかも知れない
なんて、思うわけですよ。
助っ人ガイジン大臣制度にしたら、年俸いくらで、出来高制で
みたいな形にすると、透明性が高まって良いと思うんですよね
(あ、やっぱりまずいですかね)
いやいっそ、国会議員の人数もグンと減らして
減らした人数分、戦略を立てるグループを組織する資金に回して
残った少ない国会議員は年俸制、出来高制にして
1年契約、ってのはいいかもしれないぞ
そういう体制だったら、出来高プラスのところを大きくすれば
優秀な人もたくさん国会議員になりたがるんじゃないだろうか
なんて。
不謹慎ではあるが、昨晩の藤井財務大臣の辞任のニュースを見ていて思った。
でも、それぐらいしないと何も換わらないかも知れない。