カーネルサンダース

【商品市況概況】
「ドル高(ユーロ安)の影響拡大」
 昨日の商品価格は総じて下落した。週半ばから拡大している欧州諸国の財政悪化懸念を背景とするドル高の急速な進行を背景に、アジア時間から軟調な推移となっていたが欧州時間から下げが加速。多くの商品が中期的な目途となる100日移動平均線を下回る事態となった。こんな中、夜間に週初は注目されていた米雇用統計が発表された。市場コンセンサスは1万5千人程度のプラスであったが、前月比▲2万人と振るわない内容、しかし失業率が9.7%と改善したことから評価を難しくした。しかし、冬場の悪天候によって大幅に雇用が減っていた前月からの反動増プラスになることが期待されていた上に、前月の統計が下方修正されていることが改めて嫌気され、商品相場はさらに下げることとなった。さすがに引けにかけてはこの数日間の下げがあまりに大きすぎること、ギリシャやスペインの財政再建策が発表される見込みであること、ECBは最終的にはこうした国々を支援する可能性が極めて高いと考えられることから週末を控えてとりあえず買い戻しが入って引けている。

 今後の最大の材料は通貨動向。週末行われているG7では、財政悪化が指摘されているものの景気回復支援のために財政出動は継続する方針が確認される可能性が高く、再び景気刺激による相場押し上げとバブル発生の綱引き状態になると考えている。本当に今年は難しく、高ボラティティの相場展開が続くことになるだろう。


【経済関連ニュース】
・2009年中国政府歳入 6兆8,500億元(90兆円)。
・1月米非農業部門雇用者数 前月比▲2万人(前月改定▲15万人(速報比▲7.5万人))。失業率9,7%(前月改定10.0%)。
・12月米消費者信用残高 前月比▲17億ドル(前月改定▲218億ドル(速報比▲43億ドル))。


【為替(FX)・株】
NY Dow  :10,012.23(+10.05)
S&P500   :1,066.19(+3.08)
NIKKEI225 :10,057.09(▲298.89)
JPY/USD :89.31(+0.2)
USD/EUR :1.363(▲0.0128)


・ドルは対ユーロで続伸。ギリシャを初めとする欧州諸国の財政悪化懸念を背景に、ドル高が進行した。夜間、注目の雇用統計が発表されたが、失業者数が市場予想を上回ったものの失業率が低下するなどまだら模様の内容であり、市場には大きな影響を与えなかった。円は対ドルで小幅下落している。

日本株は大幅下落した。欧州初の信用不安(ソブリンリスク)の高まりと円高の進行、トヨタのリコール問題等が市場参加者のマインドを悪化させたようだ。米株は小幅反発。欧州初の信用リスク拡大懸念を受けたリスクマネーの退場の流れを受けて下落していたが、引けにかけて買い戻しが入り小幅反発して引けている。




穀物市場サマリー】
Cbot Wheat :473.25(▲2.5)
Cbot Corn :351.50(▲2.5)
CSCE Sugar :26.17(▲1.47)



非鉄金属・貴金属】
Comex Gold :1,052.20(▲10.2)
Nymex Platinum :1,475.1(▲40.2)

・NY金は大幅に下落した。欧州諸国の財政問題を背景としたドル高の進行を受けて大幅な続落となった。この結果、中期的なサポートである100日移動平均線を割り込んでおり200日移動平均線を探る動きとなっている。今後も投機資金(昨年の中ごろ以降に入ってきた資金はそのほとんどが投機。尚、投資目的の現物保有は投機ですので念のため)の手じまい売りの動きが続くとみられ、200日移動平均線となる1,016ドルを目指すことになろう。ただし中長期的にはマネーフローの変化、政府保有の金増加をによって1,400ドルを目指すとみている。この数カ月の間に良い押し目買いのタイミングが来ることになるだろう。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,052.20(▲10.2)。
 銀価格は下落した。金と同様、ドル高の影響を受けた。前日200日移動平均線を下回っており昨日はこの水準を回復するか否かがポイントとなったが、夜間の統計を受けて結局ドル高が進行したことや株がさえない推移となったことから銀の下げは止まらなかった。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,483.00(▲52)。

 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、金はロングが246,048(前週比 ▲175)、ショートが35,879(前週比 +1,580)となったことから、ネットで210,169(前週比 ▲1,755)となった。銀はロングが36,924(前週比 ▲175)、ショートが6,047(前週比 +1,580)となったことから、ネットで23,263(前週比 ▲7,300)となった。



・NYプラチナ価格は下落した。欧州諸国の動きを受けたドル高の進行や雇用統計がさえない内容で株価がさえない推移となったことからプラチナも調整売りに押された。ただし引き続きマネーフローの変化に伴うプラチナの価格上昇期待は根強いとみられ、比較的小幅な下げにとどまっている。中期的には、自動車向け触媒需要の回復期待、生産者サイドの生産障害(特に南アフリカは電力事情を背景に回復は緩慢)、の強弱材料が混在するが、総じて需給は供給不足の状態が続くとみられることから上昇すると考えている。ターゲットは1,800ドルであるが、2010年にその水準を付ける可能性は金と同様、難しいだろう。価格の下振れリスクは上記の金融政策の成り行きに加え、スクラップの増加であるが、景気悪化に伴う車の使用年限の長期化を材料に、十分な回収品がマーケットに出てくるには時間がかかると予想され、おそらく5〜7年後には大きな規模を締めることになるだろう。昨日の引け(東京時間0:00)は1,475.1(▲40.2)。
 パラジウムは下落した。今後は、通貨動向をにらみながらさえない展開になろう。ただし中期的には中国の宝飾需要の高まりと触媒需要の高まりでこの2年で供給不足の状態になる可能性が高いことから需給はタイト目に推移するとみられ総じて堅調に推移すると考えている。昨日の引け(東京時間0:00)は398.25(▲10.15)。"

 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、プラチナはロングが23,309(前週比 ▲8,289)、ショートが4,286(前週比 +2,209)となったことから、ネットで19,023(前週比 ▲10,498)となった。パラジウムはロングが40,438(前週比 ▲8,289)、ショートが22,166(前週比 +2,209)となったことから、ネットで18,656(前週比 ▲370)となった。



Copper 3M :6,280.00(▲110:21C)
 昨日の銅価格は下落した。欧州諸国の財政事情悪化に伴うドル高の進行と、中国の流動性供給鈍化観測、取引所在庫の増加等が重なり大幅な下落となっている。この数日の下落速度は著しく、100日移動平均線を割り込んで200日移動平均線(6,000ドル)を試す動きとなっている。今後は、中国正月に向けて中国勢の買いが鈍ると予想されること、欧州発の金融不安で市場参加者のセンチメントがベア転していることから当面下値余地を探ることになるだろう。ただし中長期的には中国国内の需要は堅調に増加するとみられ、生産者側の問題(鉱石の品質劣化、掘削可能地域の不安定さ、開発に要する時間が長いこと)もあり高値での推移となるだろう。LME在庫は+1,725Mt増加、(FSCは11.0日)、(キャンセルワラント率は0.7%)。売買高は21,866枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。C-3(Cash vs 3M Fwd)は21ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは6,280.00(▲110:21C)。

 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、銅はロングが40,438(前週比 ▲8,289)、ショートが22,166(前週比 +2,209)となったことから、ネットで18,272(前週比 ▲10,498)となった。
Zinc 3M   :1,940.00(▲81:15.75C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。進行するドル高と、最大消費国中国の流動性供給量減少観測を受け地合いが悪化、100日移動平均線を下回ったことから下げが加速しており、昨晩も米雇用統計がさえない内容であったことから下げ幅を拡大した。結果200日移動平均線でかろうじてサポートされて引けている。中期的には中国の鉄鉱石輸入量増加、鉄鋼製品生産量の増加が見込まれるため、亜鉛価格は堅調な推移になると考えているが、現在の市場参加者のセンチメントは明らかに悪化しており、中国正月も始まることから買いの動きは鈍化すると考えられ足元は軟調な推移となろう。200日移動平均線を割り込んだ場合1,800ドル程度がチャート上のサポートとなる。LME在庫は+925Mt増加、FSCは16.9日(キャンセルワラント率は0.7%)。売買高は9,521枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は16ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,940.00(▲81:15.75C)。


Lead 3M   :1,936.00(▲28.5:19.75C)
 昨日の鉛価格は下落した。ドル高の進行と、中国当局の規制強化の動きを受けて。そもそも指摘してきたが在庫水準の高さも映じて徐々に水準を切り下げる動きになると考えていたのであまり違和感はないのだが、今回の下げは為替や規制強化といった付加的な要件で促された色彩が強い。200日移動平均線を割り込んだことからこの水準を回復できるか否かが今週のポイントとなる。亜鉛と同様、200日移動平均線を回復できなかった場合、1,800ドルが目途になる。LME在庫は+350Mt増加、(FSCは7.1日、キャンセルワラント率は9.7%。)。売買高は3,600枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は20ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,936.00(▲28.5:19.75C)。


Aluminum 3M :1,980.00(▲64:31.25C)
 昨日のアルミ価格は下落した。ギリシャに端を発する欧州各国の財政不安を材料にドル高が進行する中水準を切り下げてきたアルミ価格であるが、昨日も100日移動平均線を下回った前日の流れを受けて大幅な下落となった。注目の米雇用統計はアルミにとっては結果的にニュートラルな内容であった。今後は相場の地合いの悪さからさらに水準を切り下げる(200日移動平均線となる1,880ドル)動きに一時的になると考える。ただし、アルミの主要生産地区である中国、南アフリカ、欧州はエネルギー価格の上昇によって生産コストが上昇(主に電力料金の引き上げや、原材料のアルミナ価格の上昇)しており、足元1,900ドル〜2,000ドル程度になっていると考えられる。こうしたコストの上昇がアルミ価格の下値を堅くするとみている。むしろ1,900ドルまで下落すれば押し目買いを狙うべきだろう。LME在庫は▲7,900Mt減少、(FSCは45.6日)。(キャンセルワラント率は5.5%)。売買高は20,594枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は31ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,980.00(▲64:31.25C)。


Nickel 3M :17,050.00(▲675:74C)
 昨日のニッケル価格は下落した。材料は他の非鉄金属と変わらず、ドル高進行。チャートポイントを下にブレイクしており、しばらく200日移動平均線までの下落余地を試すことになるだろう。LME在庫は+162Mt増加、(FSCは48.6日)、キャンセルワラント率は1.4%。売買高は4,705枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3は74ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは17,050.00(▲675:74C)。


Tin 3M   :15,450.00(▲725:59C)
 昨日の錫価格は大幅に下落した。ドル高の進行が最大の材料。この下落で100日移動平均線を割り込み、一気に200日移動平均線を試す動きとなっている。地合いは年初の好調から一転、悪化している。今後は各国の金融政策動向がが最大の材料であるが、最大生産国インドネシアの生産動向をにらみながら神経質な相場展開になると考えている。LME在庫は+25Mt増加、(FSCは26.6日)、P596は8.26%。売買高は1,102枚。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3は59ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは15,450.00(▲725:59C)。




【エネルギー関連ニュース】
WTI :71.19(▲1.95)
Brent :69.59(▲2.54)


 昨日のNY原油価格は下落した。注目の米雇用統計は市場予想を下回るが、失業率は前回よりも改善していることから反応しにくかったが、内容を詳しく見るに前月の統計も大幅まマイナスの見直しとなっていることから失望売りが入り、とうとう200日移動平均線を大きく割り込むレベルまで水準を切り下げることとなった。ドル安傾向であった為替がギリシャ問題等を材料に完全にドル高に転じてしまっていることも地合いを悪化させている。結果的に200日移動平均線は回復しているものの、総じてさえない展開となった。今週初めはファンダメンタルズ材料を見極めようとする市場参加者が多かったのだが、週の半ばごろからソブリンリスクに対する警戒感が強まり、リスク資産からの資金退場という形で週末を迎えることとなった。当面はこの流れは続くとみられる。下値の目途として意識されるのが60ドル。中期的にはアジア、特に中国の需要(アジア圏の需要増加の4割が中国の需要)の増加が原油の価格を押し上げるとみている。イールドカーブはパラレルに低下。直近限月の騰落率は▲2.8%。昨日の引けは71.19(▲1.95)。
 Brentは下落した。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。今回は欧州の景気悪化懸念が材料となっていることからBrentの下げ幅はWTIを大きく上回る。とうとう200日移動平均線、70ドルを割り込むに至った。直近限月の騰落率は▲3.8%。昨日の引けは69.59(▲2.54)。
 WTI/Brentのスプレッドは1.60のポジティブスプレッドとなっている。

 RBOBは大幅に下落した。このコラムでも繰り返しコメントしているが、ガソリンの需要は引き続き回復しておらずファンダメンタルズ要因で相場を押し上げるものは存在しない。そういった中、原油価格が暴落したことからRBOBも大幅な下落となった。ただし200日移動平均線は維持して引けている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲3.5%。昨日の引けは188.64(▲6.44)。
 ヒーティングオイルは下落した。ガソリンと同じく、原油価格の下落が嫌気された。結果、200日移動平均線でサポートはされたが総じてさえない相場展開。イールドカーブはパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲3.3%。昨日の引けは187.48(▲6.04)。
 ICEガスオイルは下落した。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。直近限月の騰落率は▲2.3%。昨日の引けは575.25(▲13.0)。"


 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、原油はロングが242,085(前週比 ▲4,488)、ショートが156,058(前週比 +9,105)となったことから、ネットで86,027(前週比 ▲13,593)となった。RBOBは、ロングが71,910(前週比 ▲2,618)、ショートが11,985(前週比 +139)となったことから、ネットで59,925(前週比 ▲2,757)となった。ヒーティングオイルは、ロングが49,530(前週比 ▲2,036)、ショートが27,246(前週比 +2,597)となったことから、ネットで22,284(前週比 ▲4,633)となった。天然ガスは、ロングが76,996(前週比 ▲11,483)、ショートが236,354(前週比 ▲14,679)となったことから、ネットで▲159,358(前週比 +3,196)となった。



【ひとりごと】
今日、カミさんがお茶の稽古(に行ってんですよね)に行っている間
子供と水道橋のラクーアに遊びに行った
といっても、壊れた眼鏡を直しに行くのがメインの要件で
ラクーアで遊ぶのはメインの要件ではなかった。

だけど、眼鏡直しは5分で終了。
あっという間に直ってしまったので
子供と施設内を探検することにした

子供が興味をもつものがなくて
寒い中ぶらぶらしていたのだが
1つ、彼が激しく興味を示したものがあった



カーネルサンダース



である。
よくよく考えると最近、カーネルサンダースの人形を置いてあるケンタッキーって
あんまり見ないんですよね(というか、ひっそり置いてあったりして気がつかない)



「ど〜してあんなところに置いてあるの」
「この、持っている棒はなに?」



尋常ならざる興味を示すわが子。
つられて私もおそらく初めてだがまじまじと見てしまった。


そしたら


1つ発見がありましたよ。
びっくりしたんですが



カーネルサンダース、老眼鏡かけてますよ。度が入った。




他のカーネルサンダースも同じだろうか?
少なくともラクーアカーネルサンダースは、老眼みたいです。


■■■■■■

今年の年末の原油、金、非鉄金属の価格はいくらになると思いますか?
このブログの読者の方はどう思っていらっしゃるのでしょうか?
是非、コメントでご投稿下さい。
「ブログ内コンセンサス」を作ったら面白いかな、と思いまして...

この問いかけに何名かの方が回答をしてきてくださっています。
私の予想も加え以下にコンセンサスを毎日掲載することにします。
どしどし投稿下さい。



2010年末 ブログ・コンセンサス

原油 93
金 1,358
銅 7,250
アルミ 2,600
亜鉛 2,300
ニッケル 20,000
鉛 2,100
錫 15,000